心変わり(遊戯王OCG)

登録日:2012/07/16 Mon 18:45:25
更新日:2025/02/19 Wed 11:23:12
所要時間:約 3 分で読めます




ならば、答えは一つだァ…!

貴方にィ!忠誠を…誓おぉぉぉっ!!


心変わり
通常魔法
(1):相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターのコントロールをエンドフェイズまで得る。


●目次

【概要】

遊戯王OCGに存在する魔法カード。
初出はVol.5で、現在は無制限カードに指定されている。
古参プレイヤーにとっては《サンダー・ボルト》や《死者蘇生》並みにお馴染みのカード。

相手のモンスターを1ターンだけ奪えるカードだが、それ以外にはコストも必要なく奪ったモンスターも自由にできる強力な効果を持つ。
遊戯王OCGでは《強奪》と並んで最も有名なコントロール奪取の1つだった。

カードのイラストは金髪ロングで白いローブを纏った美しい女性。
左右で色が分かれており、右側はオレンジ色で天使の羽が、左側は紫色で悪魔の羽根が生えている。
そして中央で組んだ手の上にはハートが浮いており、両サイドの色で半々に分かれている。
ちなみに英語名は「Change of Heart」。

同じVol.5で登場した《魂の解放》と共に元祖アイドル魔法カードだろう。


【解説】

1ターン目、先攻で相手が裏守備にしたモンスターをこのカードで強奪。
リバースモンスターなら効果発動、そしてそのまま《デーモンの召喚》でリリースするという流れが登場当時の最高クラスの使い方か。
この時《聖なる魔術師》をリバースすると使用したばかりの《心変わり》を即座に回収できた。

ターン終了時に奪ったモンスターのコントロールは戻るため、リリースして処理することが一般的。
召喚権を使わずにリリースし、相手のモンスター除去するためのカードとして扱われた。

奪ったモンスターで攻撃もできるので、大型2体で同士討ちさせられたり、
ガラ空きになったところにそのまま直接攻撃してとどめを刺すという使い方も多かった。

このカードと《強奪》が現役の頃は、いくら大型のモンスターを並べてもあっさり奪われて逆転という展開がしばしば見られた。
特に、厳しい召喚条件を課せられたモンスターを奪われた時の落胆は想像に余るものがある。

その強さから00年4月1日の改訂で制限カードに。
禁止カードが導入された04年3月1日の改訂で遊戯王OCG初の禁止カードの1つとなった。
《サンダー・ボルト》《ハーピィの羽根帚》らも同時に禁止となっている。

半年後の04年9月1日には一度制限カードとして釈放されたが、更に半年後の05年3月1日に再び禁止指定される。それ以降は長年禁止カードであったためもう釈放は無いだろうと思われていた……

TCGにおけるコントロール奪取は、除去と展開を実質的に同時に行う強力な行動の1つである。
このカードが禁止になっていたのは証左と言えるだろう。

だが、第9期以降、先攻制圧が一般的な戦法になると除去やコントロール奪取は軒並み価値を落とした。先攻の第1ターン目でどうしても腐ってしまうことから、後攻1ショットキルを狙うデッキかサイドデッキからの採用となっていった。

その影響で、23年1月1日の改訂でエラッタなしに制限カードとして釈放された、なんと約18年ぶりの現役復帰である。
さらに24年1月1日には準制限に緩和され、24年4月1日には制限解除された。


GBのDMシリーズでは、永久「強奪」であり、やはり非常に強力なカードであった。

【各作品での活躍】

アニメ『遊戯王デュエルモンスターズ


獏良了/バクラが自身の好きなカードとして挙げた。
遊戯たちはモンスターを選ぶ中で唯一のマジックなのでちょっと浮いている。



【関連カード】

精神操作



一体は通すが…もう一体はさせない!
罠カード「精神操作」!!

ハハハハーー! この罠にはまったモンスターは二ターンの間ボクのしもべとなる!

エスパー絽場が使用したカードで、元制限カード
《心変わり》の調整版であり、奪ったモンスターは攻撃とリリースができなくなる。
裏側表示のモンスターも奪取できリバース効果を横取りできるが、登場してからしばらくの間は奪ったモンスターの活用法が少なかった。
あまり注目もされず、2008年の世界大会の優勝者が【剣闘獣】ミラーを想定してサイドデッキに入れていたことがあり、その時に少し注目された程度。

第6期が始まり、S召喚が導入されると、奪ったモンスターをS素材に使えることから価値が一気に上昇。
これまでの弱点である奪ったモンスターの処理に困る点が克服された。
09年9月1日の改訂で制限カードまで上り詰めた。

しばらくその位置を動かなかったが、
15年10月1日の改訂で準制限に緩和、16年4月1日の改訂で制限解除となった。

第10期現在では無制限であるものの、奪ったモンスターの種別を関係なく処理しやすいL召喚の存在もあり、評価は未だに高い。
サイドデッキで採用される事が多く、デッキによってはメインから積まれている事もある。

原作では罠カードで、コントロールの奪取期間も2ターンと長めだが、ターンが過ぎると奪取したモンスターは破壊されるデメリットもあった。

初出はGBAソフト「インターナショナル2」の特典であり、その後の再録もトーナメントパックのみだったので、
需要が上がったころには入手難易度が高いカードだったが、SD・ウォリアーズ・ストライクに再録された時は多くのデュエリストから歓迎された。

その後、GOLD SERIESなどでたびたび再録されているので、値段はかなり落ち着いている。

長らく多くのプレイヤーに愛された汎用カードだったが、《心変わり》の制限緩和に伴い現役を退いた。

洗脳−ブレインコントロール

闇遊戯が使用していたカードで、元禁止カード
ゲームや原作では登場していたカードだが、OCG化は第4期と遅めだった。
《心変わり》の下位互換で800ライフのコストと表側表示限定という制限がついたが、攻撃やリリースは自由。
】での生け贄確保をはじめ、多くのデッキで採用された。

上記の《精神操作》と比べると少しのライフコストと裏守備を奪えなくなった程度で、リリースの確保や攻撃などやりたいことは大体出来ていた。
コントロール奪取という行為自体が強力なことから、07年9月1日に制限カードとなり、
10年9月1日には禁止カードとなった

17年1月1日に制限カードとして復帰。
テキスト改訂後は通常召喚可能なモンスターのみ奪えるよう変更された。

だが、第6期以降の遊戯王OCGにおいて、デッキのフィニッシャーを務めるのはEXデッキから呼び出すような特殊召喚モンスターが多いのは周知の通り。
この性能では全くと言っていいほど活躍できなかったため、17年7月1日に制限解除となった。
《心変わり》ですら無制限となった現在では、活躍させることは困難を極める。

その後、2025年には直接的なサポートカードである《ブレインコントローラー》が登場。一応ではあるがS召喚に絡めることができるようになった。

強奪

禁止カード
こちらは装備カードという理由で表側表示限定。
装備が破壊されない限り永続的に奪取し続けることができる。
奪っている間は相手スタンバイフェイズ毎に相手のLPが1000回復するが、大したデメリットではなかった。

破壊されると返してしまうため過信は禁物で、そもそも発動時にチェーンされて破壊されると奪う事すらできなくなる。
また、2024年9月28日以前の裁定では《月の書》などで裏側守備表示にして関係を断つことで完全奪取となった。2025年現在では裏側守備表示にするとコントロールは元に戻るというルールになっている。

逆に装備して奪おうとしたモンスターを裏側にされてしまうと、装備できないので奪えなくなる。
この様に、装備魔法である点は本来一長一短だが、現在では長所が作用し極悪化している。


適当な魔法・罠破壊1枚で奪ったモンスターのコントロールが戻ってしまうため、同じく即生け贄という使い方がなされた。
または《シモッチによる副作用》で強力なモンスターを奪ったまま、バーン効果に期待するという使われ方も。

《マハー・ヴァイロ》がよく見られた頃はコントロール奪取された揚句、攻撃力まで上げてしまうという、メタカードのような様相を呈していた。

このカードの禁止後《アームズ・ホール》という《早すぎた埋葬》との絡みで問題を起こしたサーチカードも登場し、他にも装備魔法のサポートが増えた。
奪ったモンスターの処理方法も増えどう見ても帰ってこれない様なカードだったが、海外にて2015/01/01改訂にて何故かエラッタ無しで制限カードに緩和された。

当然の様に必須カードと化し、上記の《アームズ・ホール》という以前にはなかったおもちゃも手に入れていたため一部のデッキでは実質4積みという意味不明な事が起きていた。
当然の様に次の2015/04/01改訂では禁止に逆戻りした。本当に何故戻した…

その後、2024年になると《心変わり》と同じ理由で日本・海外ともに制限復帰を果たした。

イラストでは男の荷物が別の男によって文字通り強奪されている。
モンスターを奪う効果とはあまりマッチしていないが、何かを奪うという効果が視覚的に分かりやすくなっている。


エネミーコントローラー

コマンド入力! でお馴染みの速攻魔法。
効果は2つあり、どちらか選んで発動する。
表側表示モンスター1体の表示形式を変更するか、
モンスター1体をリリースして発動し、相手の表側表示モンスター1体のコントロールをエンドフェイズまで得ることが可能。

モンスター1体のリリースが必要だが、速攻魔法のため様々な使い方が可能。
1つ1つの役割は器用貧乏気味であるため、使い手の手腕が問われるカード。


薔薇の刻印

装備魔法
墓地の植物族をコストにコントロールを得る。
その後、自分スタンバイフェイズ時にコントロールを得る。


大捕り物

永続罠
表側表示のモンスターのコントロールを得る。奪ったモンスターは効果の発動と攻撃が出来ない。
罠版強奪と言った感じのカード。
罠故に即効性は無いが、フリーチェーンなので妨害や一時凌ぎに使う事ができる。
攻撃と効果の発動は行えないが、永続効果は適用されるため《超雷龍 サンダー・ドラゴン》なんかを奪えれば美味しい。
こちらも除去されると返却してしまうため、できれば奪ったモンスターは早めに処理してしまいたい。
性質上【真竜】とは抜群の相性を誇る。

アンデット・ネクロナイズ

場にレベル5以上のアンデット族モンスターがいる場合のみ使える心変わり。
また、除外されているアンデット族モンスターをデッキに戻す事で墓地からセットできる。復活後は墓地から離れると除外されてしまう。
発動条件は相手の場のアンデットも参照するので、《アンデットワールド》を使用すれば自分の場が空でも使用可能。後半の復活効果は使用後の《馬頭鬼》の再利用が主な用途だろうか。
妖怪少女も一人を除きアンデット族なので除外後にデッキに戻して再利用できるが、手札にサーチする方法が少ないので微妙な所。

所有者の刻印

通常魔法
《心変わり》とは逆に、モンスターのコントロールを元の持ち主に戻す通常魔法。
遊戯王Rで登場し、闇遊戯が奪われた《ブラック・マジシャン》を取り戻すのに使用した。

OCGでもコントロール奪取のメタカードになるかと思えばそうではなく、
相手に送りつけた《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》や「壊獣」を奪回して自分のものとして使うという自作自演のような使い方をされている。


洗脳解除

永続罠
上記の《所有者の刻印》の罠版。
即効性は無いが1枚で数枚分の所有者の刻印の働きができる。
コントロール奪取を多用する相手のメタになるがピーキー過ぎて、メタカードとして活躍したという実績は無い。
《所有者の刻印》同様、自分から送り付けて取り返す自作自演な使われ方をされている。

閃刀機-ウィドウアンカー

速攻魔法
自分のメインモンスターゾーンにカードが無い時に発動可能。
そのままでは相手モンスター1体の効果を無効化する、劣化《禁じられた聖杯》だが、自分の墓地に三枚以上魔法カードがあればエンドフェイズまでコントロール奪取が可能。
『閃刀』カテゴリに属するためにエンゲージでサーチでき、カガリでサルベージできるのが大きな利点。
【閃刀姫】の戦線維持の要であり、奪った相手を使ってフィニッシャーを呼ぶための素材に使ったりと応用が利く必須カード。



《アニヲタwiki》
画面の向こう側に存在するアニヲタ1体を選択して発動する。
エンドフェイズ時まで、選択したアニヲタに追記・修正をさせる。


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最終更新:2025年02月19日 11:23