登録日:2011/02/07 Mon 23:56:29
更新日:2024/11/27 Wed 20:19:39
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●目次
【概要】
風都で暗躍する『
ミュージアム』こと園咲家の長女であり、
ガイアメモリ流通を取り仕切る社長でもある。
ゴールドメモリの一つ
〈タブー〉を持っており、
〈タブー・ドーパント〉に変身する。
性格はかなり冷酷で、仕事の出来ない部下には辛辣な態度をとる。
いわゆる“使えない部下はあっさり切り捨てるボスキャラ”のタイプである。
また、ある理由から実の妹である
若菜を毛嫌いしており、若菜には常に辛辣な態度をとる。おかげで姉妹の仲は非常に悪い。
若菜の方は姉の態度に気分を害しつつ、それでも内心は心配したりしているのだが、冴子は若菜を完璧に嫌っている。
事情が事情とはいえ、
実の弟も完全にモノ扱いしており、園咲家の中でも家族への情を示す描写が少ない。
一方で、作中でも屈指の恋多き女であり、最終的にレギュラーキャラ3人に求愛されている。
以下、本編の展開に関するネタバレ
彼女が妹を嫌うのは、昔から父親が妹にばかり期待し、妹を甘やかす一方で自分には厳しく当たるためである。
そんな過去ゆえ、彼女は「妹より有能だと父親に思い知らせる」ことを最大の目標としていた。
本編開始当初は須藤霧彦と結婚するも、失態を重ねる霧彦を見限り殺害。
父親を出し抜く機会を虎視眈々と狙っており、ミュージアムの頭目の座を父親から奪うために行動していた。
二人目の恋人であり、父を倒すことを目標とする井坂真紅郎と共に、父に反旗を翻すも、井坂が倒されたことにより追われる身となってしまう。
その後、ミュージアムの追っ手となった
ミックによりベルトを破壊されメモリも奪われたが、
ミュージアムのスポンサー『
財団X』の使者である加頭順に救われた。
加頭が冴子を助けたのは冴子に惚れたからなのだが、完全なポーカーフェイスなので当初は全く信じなかった。
タブーメモリを失った冴子は、亡き元夫のナスカメモリを回収。
〈ナスカ・ドーパント〉になり一時は妹より圧倒的な力を得たものの、その後すぐ若菜がエクストリームの力を手に入れてパワーアップしたため、敗北を喫した。
Wや
アクセルによってミュージアムが崩壊、父親も死んで目標を失うが、
加頭により新品のタブーメモリを与えられ、また若菜を使ったガイアインパクトを狙う加頭により新生ミュージアムのトップに任命される。
加頭は冴子の望みを叶えるためにやったのだが、
冴子はあくまで“自分の実力で妹を超えて父親に認められたかった”のであり、加頭のお膳立てを完全に拒否。
最後はあれだけ憎かった妹を救うため加頭(ユートピア・ドーパント)に挑み、返り討ちに遭ってこの世を去った。
最終的に彼女を愛した3人の男は全員死亡し、彼女自身も命を落とすという皮肉な結末となった。
最終回では地球の本棚(か
死後の世界か)で、家族揃って
フィリップの前に現れた。
フィリップとの別れに涙する若菜を抱き締めてやるなど、家族に対するわだかまりは解消できたらしい。
【異性関係】
風都を愛し、視聴者に愛される尻男。
ガイアメモリ販売業績がトップのエリートだったことを見込まれ結婚した。
使用すると死ぬ危険のあるナスカメモリにも適応するなど優秀っぽかったが、Wに負けてからケチばっかり付いて冴子のなかで評価急落下。
お仕置き折檻したりもしたが、結局再上昇はせず、最終的に園咲家から離れようとしたため冴子自身が殺害した。
風都を愛すが故にミュージアムに入り、しかしミュージアムの残酷さを尻……もとい知り、
愛する家内に「一緒に園咲を出よう」と告げた尻彦を、自分にとって無用だからとあっさり殺した(仕方ないね)。
最終回で冴子が家族と和解した時に彼もいれば救われただろうが、園咲の血縁ではないためハブられた。
照井の仇である変態。
その底知れない雰囲気に惹かれ、冴子の方がぞっこんになる。
井坂は冴子を「園咲に近づくための道具」として見ているが、それを知ってて惹かれている。挙げ句、井坂に前の旦那のローブとか着せちゃった。
最終的に井坂もドーパントとしてではなく1人の女性として冴子に好意を抱くが、突然
死亡フラグを立てまくって、案の定そのまま死亡した。
ミュージアムのスポンサー『
財団X』の無表情。実は
NEVERで不死身。
一目惚れしたのか冴子をサポートし、はっきり「(サポートするのは)貴方が好きだからですよ」と言うが、
完璧なポーカーフェイスで最後辺りまで信じてもらえてなかった。
冴子に攻撃されても「愛しているから」と処罰することなく世話を焼くが、
冴子にとっては完全に余計なお世話だったため振り向いて貰えず、最後は若菜を救うために挑んできた冴子を殺害した。
その後、彼もWのマキシマムを受けて死亡した。
『風都探偵 仮面ライダースカルの肖像』に登場した冴子の秘書。
冴子を非常に敬愛しており、彼女がWに傷付けられたと知ると怒りのあまり追撃を仕掛けている。
また、冴子から贈られた雫型のイヤリングを身に付けており、指でよく弾く癖がある。
大嶋がWに撃破された後、そのイヤリングだけが残ったが、冴子は見限ったかのように投げ捨てた。
パンフレットによると霧彦や井坂より前にいた「冴子の男・0号」のポジションで新たに設定されたとの事。
【タブー・ドーパント】
スーツアクター:小野友紀
冴子がタブーメモリで変身する
ドーパント。
手から光球を発生させて投げるのが主な攻撃手段。下半身は花の蕾を逆さまにしたような形になっており、歩行は出来ない。移動は空中浮遊で行う。
デザインの都合上、基本吊り下げでアクションが行われるため、撮影には相当手がかかった模様。しかし、そういった物理的な制限のない『風都探偵』6巻での回想シーン、特にそれをアニメ化した映画『仮面ライダースカルの肖像』では蛇のように配管にまとわりついたり、目の部分が相対した壮吉を睨みつけてくる下半身に加え頭部にある裸体の女性のレリーフが口を縫い付け邪悪な笑顔のまま表情を変えない顔とは真逆にまさに冴子の意識がそこにあるかのように表情豊かに動いたりとアニメのメリットを存分に生かしてそのデザインを遺憾なく発揮した動作を見せた。
園咲の者が持つゴールドメモリの一つ。作中では明言されていないが、名前から察するに「禁忌の記憶」を宿したメモリだと思われる。
後にWEBサイト「
仮面ライダー図鑑」の紹介では禁忌の記憶と確定。
しかしドーパントの能力としては一体どう禁忌が関わっているのか非常に謎が多い。
そして『風都探偵』では……(後述)
【Rナスカ・ドーパント】
スーツアクター:渡辺淳
霧彦の使っていたナスカメモリを使って変身した姿。
井坂の「ベルトを使っていては、ガイアメモリの真の力は引き出せない」という理念を受け継ぎ、ベルトを使わず直挿ししている。
初変身時には「井坂先生……」と呟いていた。
愛人の名を呼びながら元夫のモノ(ナスカメモリ)を挿れるという朝番組とは思えないシーンである
霧彦が変身した時とは違って体色が赤い。RナスカのRは『Red』、『Revenge』の意味である。また、直挿しのためベルトもない。
冴子とナスカメモリは適合率が極めて高い(つまり相性が良い)ため、
戦闘力は霧彦のナスカ・ドーパントより遥かに高く、霧彦を蝕んでいた毒素をも無力化し、レベル3の力まで発揮できる。
嫁に見放された挙げ句嫁の方がメモリを使いこなせるんじゃ、尻彦の立つ瀬がないっすね。
殺した尻彦から回収していたゴールドメモリ。形見であるが、そういう風には見ていない。
【タブー・ドーパント(後期)】
ナスカメモリも失った後、加頭から再びタブーメモリを与えられて変身可能になった。
引き続き直挿しであるため、最初のタブー・ドーパントと違ってベルトを付けていない。
それ以外は基本的に同じ。
戦闘力は恐らくベルトを使用していた時より強いはずだが、戦ったユートピア・ドーパントが強すぎたため返り討ちに遭ってしまった。
「sの肖像」及びその劇場版作品『仮面ライダースカルの肖像』にてビギンズナイトの回想シーンで登場。
胸元がざっくり開いたセクシーなドレス姿で、実写よりも悪女度とエロス度が倍増している。
また8巻にはW本編で演じた生井氏と
若菜役の飛鳥凛氏との対談インタビューが掲載されている。当時シーンの再現写真もあり。
本編内では能力の詳細は明かされなかったが『風都探偵』において「変身者の内面性を反映して外観と能力が大きく変化する」という特異な性質を持つことが判明した。
共通して手から破壊光弾を放つ能力を持ち、それぞれの個体に固有の能力や武装が備わる。
劇中では財団Xのメンバー12人が変身し、ときめ/ジョーカー・ドーパントと戦っている。
内訳としては以下の通り。
1:男性的な人型。右腕に
日本刀・左腕に
髑髏型の
盾を装備している。実質的なリーダー格であり、他の個体に指示を出していた。最終的には「財団Xへの警告を伝える役が必要」という理由で生かしたまま帰された。
2:男性的な人型。両手にレイピアを装備している。最終的には蛸型が圧死した際に噴出した溶解液の巻き添えを喰らい、鞭腕型共々死亡した。
3:男性的な人型。両手が大型
ナイフになっている。最終的には両腕を引き千切られた後に、同じように全身をバラバラに解体された。
4:男性的な人型。右腕が戦斧になっている。最終的には戦斧を右腕ごと粉砕された後に、逃げ出したところを追撃されて首を捥ぎ取られた。
5:男性的な人型。両手に髑髏型の打撃武器を装備している。最終的には突進を真正面から受け止めようとするも、木っ端微塵に粉砕された。
6:女性的な人型。両手から鋭い
鉤爪が伸びている。最終的には光弾の一斉掃射を躱したついでとばかりに回し蹴りで首を蹴り折られた。
7:女性的な人型。両腕が長い
鞭になっている。最終的には蛸型が圧死した際に噴出した溶解液の巻き添えを喰らい、レイピア型共々死亡した。
8:男性的な
象型。鼻の先端が手になっており、全個体で最も巨大。最終的には鼻を力任せに引き千切られた後、何度も瓦礫や建物に叩き付けられて死亡。その死骸は蛸型へのトドメに利用された。
9:男性的なラミア型。下半身と頭部が蛇になっていおり、象型程では無いが巨大。最終的には胴体に大穴を開けられて死亡した。
10:男性的な
翼竜型。一本足であり、全個体で最も小柄。最終的には蟷螂型の死体から捥ぎ取られた鎌を投擲され真っ二つにされた。
11:女性的な蛸型(ただし変身者は男性)。髑髏型の頭部から溶解液を放つ。最終的には象型の死体を投げ付けられ、押し潰されて死亡した。衝撃で噴出した溶解液でレイピア型と鞭腕型が巻き添えとなった。
12:女性的な
蟷螂型。両腕が鎌になっており、下半身が昆虫形態。最終的には鎌で斬り付けるも通じず、地面に叩き付けられて頭部を潰された。捥ぎ取られた鎌は翼竜型へのトドメに利用された。
【余談】
『生井さんご本人なら、霧彦、井坂、加頭の3人の内、誰を選びますか?』という質問には
「自分はファザコンだった」
「霧彦さんみたいな人は苦手だったんじゃないでしょうかね。愛情を求める方だから、求められてもどう接していいのかわからない、みたいな」
という理由で井坂先生を上げている。
ちなみに放映されなかったものの井坂先生とはキスシーンも撮影されていたとか。
演じた生井氏は本作を最後に女優業を引退。その後結婚して子どもがいるという。
それから約10年後に『風都探偵』で『W』関係のインタビュー依頼が来た事に驚いたようで、ブランクに不安になりつつも喜んでくれる人がいるならと引き受けてくれたそう。
劇中では険悪な園咲姉妹だったが舞台裏では仲良しで、こうして飛鳥氏と再び対談させてもらえたことへの感謝を語っている。
ちなみに『風都探偵』については
「面白いので子どもにも読ませたいんですけど、ときめちゃんとか…ちょっと刺激的な描写もあるのでタイミングを考えています」
と前向きかつ苦笑交じりな親視点でのコメントを寄せている。
まあ青年誌(少なくとも10代後半以上を対象とした雑誌)に掲載されている作品ですから小学生には早すぎるでしょうなあ…
とりあえずこれからも、項目を編集するwiki籠りでいなさい…
- この人は歪んだファザコンなのかもしれない -- 名無しさん (2015-02-11 20:09:41)
- 父親が嫌いなのに、『ミュージアム』と言う父親の作った土俵で父親に勝とうとしてたからね。そこから逃げると言う選択肢を霧彦から提示されたにも関わらず。 -- 名無しさん (2015-10-03 14:51:09)
- 言い方は悪いが、物凄いサゲマンだよな。劇中、自分と深く関わった三人の男を結果的に死に追いやって父親も妹も弟も死んで(フィリップは蘇ったが)、翔太郎も照井も死にかけている -- (2015-11-07 00:14:50)
- 失態を繰り返す霧彦に失望したかと思えば井坂よりもずっと強い加頭はウザがる -- 名無しさん (2016-01-14 12:53:48)
- 申し訳ないが、ただの自分勝手な嫌な女という印象で、井坂や加頭はともかく比較的まともな霧彦が惚れ続ける理由が分からん。 -- 名無しさん (2016-02-14 00:54:30)
- 井坂先生がガイアメモリに禁断の改造したり、父親に真正面から挑む姿に惹かれるものがあったのかもね。タブーゆえに。 -- 名無しさん (2016-02-14 01:11:13)
- この人歪んだファザコンだから、父親みたいに風格と知性と強さを持ったオジさまに弱いんじゃなかろうか。 -- 名無しさん (2016-03-29 18:14:33)
- 何だかんだで近接戦闘&高速移動のナスカと遠距離戦闘&飛行能力のタブーのコンビは戦術的には相性良かったり? -- 名無しさん (2016-07-23 19:09:37)
- この人がタブーなのは入れ込んだ相手が死ぬからなのだとか。 -- 名無しさん (2016-10-26 23:59:27)
- 本編の死に方もまあ良かったんだけど、霧彦の、風都の思いを乗せた一撃だ!みたいな感じで倒されて欲しかった…でもそしたら殺せないし矛盾点出るしなあ…やっぱり本編の退場の仕方が一番良いな。 -- 名無しさん (2019-06-29 13:49:06)
- 彼女にとってのタブーは人を愛することか。 -- 名無しさん (2020-04-06 20:18:00)
- 改めて見るとさげまんすぎる… -- 名無しさん (2022-07-02 22:33:21)
- もしもガイアメモリない世界ではどうしてるのか。高校時代に井坂(酒におぼれてない設定)に出会って医者になり井坂の助手兼妻にでもなるのか? -- 名無しさん (2022-12-03 14:39:50)
- 漫画にタブーがたくさん出てくるだと!? -- 名無しさん (2024-07-05 22:08:18)
- タブーメモリには変身者の内面性によって外観と能力が大きく変化させる特性があるようで、財団Xが変身した姿はそれぞれ冴子とは異なる姿をしてたな -- 名無しさん (2024-07-08 12:53:36)
- 12人のタブードーパントのトンデモキモい事… -- 名無しさん (2024-07-09 00:20:18)
- Vシネスカルでは新たなに判明したタブーメモリの特性として下半身を敵に巻き付ける戦法を披露。こちらは冴子タブー -- 名無しさん (2024-11-15 17:48:55)
- 財団タブー×12がジョーカードーパント相手に手も足も出ず虐殺されたのに対して、風都探偵で盛りに盛られまくった仮面ライダースカルと相打った冴子姉さんってマジで強かったんだなって…… -- 名無しさん (2024-11-18 19:20:42)
- 霧彦はあまりにも失態を繰り返すかた見限ったのに加頭は霧彦どころか井坂よりも強かった(井坂を倒した照井すら叶わなかった)に好きにならなかったんんだよな -- 名無しさん (2024-11-19 09:11:38)
- ↑『弱い人はイヤ強い人がいい、でも強いだけの人はイヤ』いやはや女心は難しい……一周回ってむしろわかりやすい? -- 名無しさん (2024-11-27 20:19:39)
最終更新:2024年11月27日 20:19