風都探偵

登録日:2017/08/13 Sun 01:26:30
更新日:2025/02/12 Wed 16:19:44
所要時間:約 16 分で読めます


タグ一覧
2017年 22年夏アニメ Private Eye U-NEXT W-G-X ~W Goes Next~ ※深夜アニメです これで決まりだ さあ…お前の罪を数えろ! アニメ コメント欄ログ化項目 スタジオKAI ダンスED ハードボイルド バディもの ビッグコミック ビッグコミックスピリッツ 三条陸 三条陸の本気 中川幸太郎 二人で一人の名探偵 仮面ライダーW 佐藤まさき 内山昂輝 冨岡淳広 古川慎 寺田克也 小学館 小松未可子 平成ライダー 探偵 探偵物語 根元歳三 椛島洋介 樋口達人 正統続編 漢と漢 漢の義務教育 漫画 漫画版仮面ライダーリンク 稀に鬱展開あり 細谷佳正 続編 罪と罰とアングラ 豪華声優陣 関根明良 風都探偵 鳴瀬シュウヘイ



ビルが溶け、人が死ぬ。
それは、この町ではありふれた出来事。
だが、この街には探偵がいる
どんなときでも助けてくれる、
二人で一人の名探偵が――


風都探偵


「「さあ……お前の罪を数えろ!」」

『風都探偵』とは、かつて平成ライダーシリーズ11作目として放送されたテレビドラマ『仮面ライダーW』の漫画作品。
英題は『Fuuto PI*1』。

脚本は三条陸、作画は佐藤まさきが担当(クリーチャーデザインは寺田克也)。
監修に塚田英明(東映)が名を連ねている。


【概要】

仮面ライダーW』テレビシリーズのその後の風都を舞台にした“彼ら”の新しい活躍を描く正統続編である。

2017年8月7日よりビッグコミックスピリッツ誌にて連載開始。
そのため2020年途中まで同じ雑誌に「本物の仮面ライダーが大活躍する漫画」と「実在特撮をぼかしつつ特撮ヲタあるあるを描いた作品」が一緒に掲載されていた。
青年誌での連載となるためか、ニチアサでは描かれなかったバラバラ死体を始めとするグロテスク要素や、女性の乳首の露出といった性的描写なども増えている。

サブタイトルは『仮面ライダーW』と同様に最初にアルファベットが付くようになっているが、
大文字はすでに本編及び小説版でコンプしたこともあってか、本作では小文字で表記されている。
また、本編が一貫して前後編形式だったことのオマージュなのか、基本的に単行本1巻分で1つの事件を解決するフォーマットになっている。

詳しい時系列は不明だが、アクセルブースターが登場することから『W RETURNS』終了後、
照井夫妻に子供がいないことから『W』本編の5年後とファンから推測されている『ドライブサーガ 仮面ライダーチェイサー』よりは前。
これらのことと、本編最終回(2011年)に登場した小6設定の青山晶が中学生になっていることから、本作の時系列は2012~2014年の間ではないかと推測されている。

TV本編がどちらかと言えばフィリップが話の中核に居たのに対し、本作は翔太郎が話の中核に居る。

なお、オーズやドライブなどの共演経験のある別作品のライダーが登場するかは現状不明である。*2*3
主に記憶喪失のときめやゲストからの視点を通してさりげなく解説も入るため、本作から入っても問題ない作りになってはいるものの、『W』ブランドの関連作品を鑑賞しているとにやりと出来るシーンも多い。
なお、ダミー・ドーパントについて言及があることから『MOVIE大戦2010』の一件も正史と思われるが、ディケイドについては言及がなかったためどう扱われているのかは不明。

【アニメ版】

仮面ライダー』シリーズ生誕50周年を迎えた2021年4月3日に、仮面ライダーシリーズ史上初となるアニメ化が決定。
2022年8月からU-NEXTにて先行配信が開始され、その後地上波でも放送を開始した。
全12話で、2話完結方式のニチアサ版に対して3話完結方式となっている。

アニメーション制作はスタジオKAIが担当。同社はアニメ版『ウマ娘』(2期以降)で著名であり、スタッフも一部共通しているためか、ゲスト声優陣に『ウマ娘』出演者が多かったり、背景やモブに同作を意識したネタが仕込まれている事なども話題になった。
シリーズ構成は樋口達人が担当し、三条陸が脚本監修に参加している。監督は椛島洋介。音楽はニチアサ版と同様に中川幸太郎と鳴瀬シュウヘイ。

2024年11月8日には劇場版『風都探偵 仮面ライダースカルの肖像』が期間限定で公開された。
こちらは特撮版でも特に人気が高いビギンズナイトを題材にした原作6巻の「sの肖像」編のアニメ化となっている。
これを記念して東映特撮YouTube Officialで原作と共に公式配信が実施され、同チャンネルでは異例の週3話配信(通常は週2話)だったり、毎回違うアイキャッチがそのままサムネイルに取り入れられたりと中々気合の入った配信となった。


【登場人物】

項目のあるキャラクターはリンク先を参照。

◇仮面ライダーWより引き続き登場

なお、翔太郎とフィリップは「似顔絵になっちゃダメだ」というこだわりから、
担当俳優である桐山漣や菅田将暉とは多少異なる独特の容姿となっている。
(当初、肖像権とかもあるためでは?と考察されていた)
アニメ版でのメインキャラクターの担当声優は、ゲームKAMEN RIDER memory of heroez』から引き続き起用されている。

左翔太郎仮面ライダーW
CV:細谷佳正村瀬歩(幼少期)
本作でも「二人で一人の探偵」となる主人公。
後ろ髪がボサボサ状態になり、松田優作感が大幅に上昇している。
(もともと『探偵物語』の工藤俊作のオマージュが多かったキャラだが)
「ハードボイルド」に振る舞おうとするが、結局は相変わらずの「ハーフボイルド」である。
愛機である「ハードボイルダー」と愛用する携帯電話型ガジェット「スタッグフォン」は、今作でも健在である。

序盤はフィリップと揉めているところも多少はあったりはしたものの、
第5話「tに気をつけろ5/犯人(ヤツ)はそこにいる」にて真犯人の「ロード・ドーパント」を前に、ついに「仮面ライダーW サイクロンジョーカー」に変身した。
そして、第26話「閉ざされたk8/究極は二人で一人」にて、ついに「サイクロンジョーカーエクストリーム」に変身した…!

フィリップ(園咲来人)仮面ライダーW
CV:内山昂輝
本作でも「二人で一人の探偵」となる翔太郎の相棒。
実写媒体の『W』では普通の黒髪だったが、本作では髪の色がサイクロンやエクストリームの光っぽいグリーンで表現されている。
本作においても本を片手に持っている様子が描かれており、「『地球の本棚』の検索」も健在。*4
翔太郎が女性に夢中になるさまにジェラシーを感じていることを自覚する場面も。

第13話「最悪のm5/フィリップの結論」では、翔太郎が負傷中だったこともあり、「ファングジョーカー」に初変身する。
第8巻「bたちの宝物」では、フィリップの人間としての成長と新たな苦悩が描かれる。

鳴海亜樹子(照井亜樹子)
CV:小松未可子
鳴海探偵事務所所長。
本作でもあの「スリッパ」は健在。実写だと浮くところもあるコミカルな言動が存分に発揮される。
後述の通り夫は風都署の刑事ではあるが、ドーパントが現れた時以外は依頼人の秘密を守るようにはしている。
戸籍上は「照井亜樹子」だが、鳴海探偵事務所の所長であることもあり、仕事上は旧姓を通り名としている。
事務所で預かることとなったときめの世話を焼くが、慣れてくるうちに亜樹子の専売特許たる「身体受け止め要員」の役を取られがちになっており、ちょっと気にしている。

ミック
CV:高戸靖広
第16話「cは何処に1/猫探しの天才」より登場。
かつて「ミュージアム」こと園咲家で飼われていたネコ。実質的なミュージアム幹部唯一の生き残り。
本編ラストで身寄りを失い、現在は鳴海探偵事務所で飼われている。
そんな中でいつの間にか「第三の探偵」ポジションを確立した模様。
第17話「cは何処に2/獣の呼ぶ声」の回想シーンでのみ、ドーパント態が登場している。
他の猫に比べて知性が高い上に、猫としては老齢でもあるせいか、立ち振る舞いが「翔太郎よりもハードボイルド」ともっぱらの評価。

照井竜仮面ライダーアクセル
CV:古川慎
亜樹子の夫である風都署の刑事。
本作においても「俺に質問をするな……!」は健在。

第14話「最悪のm6/白い牙」にて、シルエットの状態で変身シーンはなかったが、
「仮面ライダーアクセル」に変身して「メガネウラ・ドーパント」の分身体を蹴散らしていた。
(「片付いたか?だと……フィリップ、俺につまらん質問をするな」とお決まりの台詞を言うファンサービスもあった)
後に第24話「閉ざされたk6/真紅の援軍」にて変身シーンが公開。
更に、第25話「閉ざされたk7/おそるべき真実」では「アクセルトライアル」への強化変身も公開された。
第64話「闇はoの巣9/俺は死なない」では、Vシネマ以降の「アクセルブースター」にも変身した。

翔太郎&フィリップほどデザインが変わっておらず、髪型やジャケット、そして『W』での演者・木ノ本氏ゆずりの眼力は健在。
また、第63話では公式Twitterの予告編にて『照井竜、散る――』というアオリとともに血まみれで倒れる姿が公開されたが、
彼の不死身っぷりを知るファンは「どうせ来週には変身してる」と何一つ心配していなかった。あとここで死んだらドライブのVシネに繋がらなくなっちゃう
実際のところはその週のラストで変身していたため読者の予想すら振り切っていたが。
ちなみに当該場面は生身で巨体のドーパントにぶん殴られたうえ、ビルから落下し地表に叩きつけられたところ。

風都イレギュラーズ
CV:伊丸岡篤(ウォッチャマン)、貫井柚佳(リリィ白銀)
翔太郎の友人たち。
本編後なのでサンタちゃんはペットショップを経営、「店長」と呼ばれるようになっている。
クイーンとエリザベスは大学に進学し、アイドル活動も並行して行っている。
本作にて、フランク白銀&リリィ白銀もイレギュラーズであることが判明。
フランクが開いた喫茶・白銀はイレギュラーズの情報基地と化している。

青山晶(あおやま あきら)
CV:小林大紀
「風都イレギュラーズ」の新たな一員であり、イレギュラーズの中では最年少の中学生。
ニチアサ版最終回である「Eにさよなら」での依頼人である。(当時小学6年生)
『自分一人では何も出来ない』とあっけらかんかつ爽やかに公言するところは変わらず、それゆえに人に頼るのが上手で、
とても可愛い女クラスメイト(翔太郎曰く「彼女」)が喜んで晶の頼み(内容は鳴海探偵事務所の依頼に関わる噂話)を引き受けるほど。
庇護欲を起こさせるタイプなのだろうか。

鳴海荘吉/仮面ライダースカル
CV:津田健次郎
鳴海探偵事務所の初代所長。亜樹子の父親にして、翔太郎の師となった人物。
TV版及び本作ではすでに故人となっているが、翔太郎の幼少期からビギンズナイトまでを回想するエピソード「sの肖像」にて登場。
スパイダー・ドーパント(マツ)を手に掛けて以降は、その精神的ショックから探偵業を休業して事務所に引きこもっていたが、幼少期の翔太郎と出会い…
ビギンズナイトでの彼の細かな行動も描かれる。

シュラウド(園咲文音)
CV:幸田直子
本作ではすでに故人だが、回想エピソード「sの肖像」にて登場。
マツを手に掛けた自責の念で引きこもっていた荘吉に、ドーパント出現の報せを送り…。

楠原みやび
TV版では「少女…A」の依頼人だった元風都市議会議員。
本作では第8巻「bたちの宝物」に登場、ある事情で翔太郎は彼女に協力を依頼することに。
娘のあすかは写真でのみの登場だが、進学している模様。

ジミー中田(中田次郎)
TV版では「唇にLを」に登場したミュージシャン。
本作では第9巻「fに感謝を」に登場。
歌唱力は相変わらずではあるが、「すっごい響く」と評判で、風都感謝祭にも呼ばれている模様。
彼の唯一のファンの墨田ゆきほは回想シーンのみの登場だが、なんと劇場版「AtoZ」までに彼女と結婚し、子供も授かっていたことをさらっと明かしている。

轟響子
TV版では「Kが求めたもの」の依頼人として登場し、本作では「死神はlの顔」での依頼人となる女性。
園咲家の跡を引き継いで風都博物館の館長を勤めている。
相変わらず無理難題で翔太郎を振り回している模様。
TV版より服装が大胆になった。


◇本作より初登場

ときめ
CV:関根明良
「tに気をつけろ」より登場。本作におけるヒロインポジション。
「T字路の魔女」と呼ばれている謎の女性。何らかの影響で記憶を失っている模様。ときめきクライシスのバグスターではない
髪型は紫髪のロングヘアー。胸以外の所は透けている服を着ているという、いろいろな意味で非常にヤバイ格好で登場し、
さらには早々に裸体も披露するなど、本作がニチアサではなく青年誌の作品ということを読者に示した。

道行く人物から追い剥ぎして生活しており、風都に存在する「夕凪町」という場所のT字路で姿を消すため「T字路の魔女」と呼ばれている。
また、彼女が姿を消すT字路付近ではバラバラになった人間の死体が見つかっており、「ロード・ドーパント」となって連続殺人を行っているのではないかと疑われる。
T字路じゃなくて丁字路だ!という主張をしたいために市民を襲ってるのでは?という推測を一部読者にされることに

演じる関根明良氏は、「『W』で明かされた情報をほとんど何も知らない」ときめ役の演技に説得力を持たせるべく、敢えて事実上の前作にあたる『仮面ライダーW』を視聴していないという。
それもあってか、本編でときめが仮面ライダーアクセルに変身した照井に「俺に乗れ」と言われて盛大に困惑する場面では、劇画チックな演出の力もあるが、本気で驚き、困惑しているような関根氏の演技も視聴者の笑いを誘った。

裏風都

風都そっくりの風景が広がる別世界で、本作の敵組織。出入りにはビゼルという特殊な通行手形が必要。
下の「キーワード」の項で詳述する。

◇裏風都の幹部

変身せずとも一種の超能力が使用可能である「ハイドープ」と呼ばれる存在ばかり。
また、幹部の名前には(連載開始当時の)日本の紙幣の要素が見られる。

万灯雪侍(ばんどう ゆきじ)/オーロラ・ドーパント
CV:小野大輔
「裏風都」の住人たちを纏める男性。常に白のスーツを着込み、藤色の長髪の一部を編み込んで虹色のメッシュを入れ、金のリングで留めている。
高いカリスマ性を持ち、裏風都に関わるドーパントの実力者たちは彼を信奉し、その指示に忠実に従う。
接触はしたが見込みのなかった変身者を証拠隠滅の為に消したり等身内でない者には冷酷な性格である一方で、ハイドープに至ったドーパント変身者には寛大な性格。
各人の能力向上や行動理念には余程下手を打たない限り口は出さず見守るスタンスをとっており、精々が一葉の衝動的な快楽殺人に苦言を刺すくらい。
相手の発言を「そうは言わない」と否定し、訂正する癖がある。

ロードが作り出した「裏風都」を「私達の街」と呼び、そしてときめを知っている様子をも見せている。
ミュージアムを「旧組織」と呼ぶ一方、自分らのことは「組織」と言わず「街」と呼ぶ。
裏風都を作り上げた目的は不明だが、ミュージアムを打倒した「仮面ライダー」のことは警戒しており、
極力かかわらない方針を取りつつも、偶然出会ってしまうこともあって「人とメモリはひかれあう」因果を感じてもいる。

名前の由来は「一万円札」とその肖像画に選ばれた「福沢『諭吉』」か。

舞台版ではなんとかつて園咲霧彦/ナスカ・ドーパントを演じた君沢氏が演じることとなった。

五条一葉(ごじょう かずは)/スクリーム・ドーパント
CV:伊藤美来
「最悪のm」で初登場した裏風都の住人。腰まで届く黒髪のロングヘアーで、ゴスロリ風の服に身を包んだ不気味な女性。
自分が殺した相手との自撮り写真をコレクションするという悍ましい趣味の持ち主。*5
「なんて悪趣味なんでございやしょう!」
自身が気に入った相手に対しては「(シュ)キィィィィィ」という奇声を発する。
「閉ざされたk」で戦った照井を気に入ったらしく、「pは悪魔だ」以降標的として付け狙うようになってしまった。
「闇はoの巣」で名字が判明、同時に鳥羽音吉が塾長を務める王道学習塾の出身であることも判明した。

名前の由来は「五千円札」とその肖像画に選ばれた「樋口『一葉』」か。

アニメ『風都探偵』で声を担当した伊藤美来氏は、かつて仮面ライダーが無関係な番組にて私物のDXオーズドライバーを持ち込んだばかりか、
しっかりと変身ポーズを再現する(しかし不具合で音が鳴らなかった)ほどの特撮・仮面ライダー好きで知られている。
また、本作の放送直前に完結した『仮面ライダーリバイス』(ラブコフの声)にも出演しており、時期の近い二作連続で仮面ライダー作品に参加することとなった。

千葉秀夫(ちば ひでお)/ブラキオサウルス・ドーパント
CV:藤原夏海
「最悪のm」でスクリームと共に初登場した裏風都の住人(人間態は「pは悪魔だ」で初登場)。
変身者は仕立ての良い服を着た少年。
万灯の補佐役で、単独行動をしがちな一葉を諌める姿も見られる。
目を見た相手に思念波を送り、行動を制御するという能力を持つ。
「超人r」では裏風都に誘き寄せたときめに対して使用し、餌に使ったビゼルを回収しついでにけしからん行動もとった。
「bたちの宝物」で名字が判明。


名前の由来は「千円札」とその肖像画に選ばれた「野口『英世』」か。

二階堂守(にかいどう まもる)/リアクター・ドーパント
CV:乃村健次
「pは悪魔だ」で初登場した裏風都の住人。
筋骨隆々の大男で、角刈りの頭にサングラスをつけたイカつい風貌が特徴。
一葉や秀夫のワンランク下の幹部にあたり、街のエネルギー管理と番人を務める。
ハイドープとしての能力は両目から放つ熱線で、鉄を容易く切断する威力を持つ。

名前の由来は「二千円札」と表面及び透かし部分に描かれている「『守』礼門」か。

双見光(ふたみ ひかる)/クラブ・ドーパント→リアクター・ドーパント
「fに感謝を」で初登場した裏風都の住人。
変身者はソバカスが特徴的な青年。
元々はストリートギャング”蒼炎群“所属で「ヒカル」と名乗っていた。この組織は「ある集団」を崇拝しているようだが…?

名前の由来は二階堂と同じく「二千円札」と、その裏面に描かれている紫式部+源氏物語から「『光』源氏」か。

◇ゲストキャラクター

+ 1巻収録「tに気をつけろ」
坪崎忠太(つぼさき ちゅうた)
CV:新垣樽助
「tに気をつけろ」での依頼人。常におどおどとした態度の男性。32歳。
北海道から風都へと出稼ぎに来たのだが、T字路の魔女こと「ときめ」にバッグを盗られてしまう。
しかし、その際ときめに一目惚れしてしまったらしく、もう一度会うために鳴海探偵事務所に捜索を依頼した。

立川蓮司(たちかわ れんじ)
CV:小西克幸
夕凪町のT字路に建っている「立川ビル」のオーナー。
「T字路の魔女」の噂のせいで部屋が埋まらないと嘯いており、自身の用心棒も連続殺人の被害に遭っている。
しかし、暴力団や詐欺集団等にビルを貸しているなどの黒い噂も絶えない。

担当声優の小西克幸氏は、後に『仮面ライダーガッチャード』でナレーションやドライバー音声、スマホーンやメカニッカニ等のケミー達の声を担当する。

ロード・ドーパント
「tに気をつけろ」におけるドーパント。巨体で、舗装道路や信号など、道路の印象をした姿をしている。
メモリの特性から凄まじい飢餓感に襲われており、T字路付近で連続殺人を繰り返している。

宝石強盗/コックローチ・ドーパント
ガイアメモリの力を悪用して宝石泥棒をしていたドーパント。
飛んで逃げようとするも、ヒートメタルの「メタルブランディング」によってメモリブレイクされた。
「COCKROACH(コックローチ)」のメモリは量産されているらしく(フィリップ談)、
「Cを探せ」や「Eにさよなら」の変身者とは別人である。
ちなみに雑誌掲載時のキャラクター紹介では過去に変身していた人物として「ホテルの従業員」が挙げられており、
小説「Zを継ぐ者」での事件についても触れられている。

+ 2巻収録「最悪のm」
真島伸太郎(まじま しんたろう)
CV:赤羽根健治
「最悪のm」での依頼人。
風都に構えるゲーム会社「マックスソフト」のエグゼクティブプロデューサー。森口もな子の上司に当たる。
通称マジP声はバネP。

森口もな子(もりぐち もなこ)/風祭メグ(かざまつり -)
CV:Machico
マックスソフトで働くプログラマー。
化粧っ気もなければ着ている服にも頓着していない、まさしく喪女と言わんばかりの風貌のオタク風な女性だが、
そのもう一つの顔は、社で展開中のゲーム作品「モンスターエルドラド(通称モンラド)」のキャラクターを公式で演じるコスプレアイドルであった。
まさしく風祭メグ本人と称されるほどの再現度もさることながら、ゲーマーとしての腕前も高く、
公式イベントの対戦企画で、チートを使ってまで勝とうとしてきた相手を正攻法で返り討ちにしたこともある。

一般には正体が知られていない彼女を守ることがこの事件における依頼内容となる。

小泉みどり(こいずみ -)
CV:大西沙織
もな子をメグへと変身させる社員5人組「チーム・メグたん」のリーダー。
眼鏡と編み込んだ髪型が特徴の女性で、一瞬のうちに別人のように変身させるメイクの腕前を持つ。

美原睦夫(みはら むつお)/メガネウラ・ドーパント
CV:沖野晃司
風祭メグに対する殺害予告を送りつけた人物。なんか妙に声優陣が同じ会社が担当した別のアニメっぽくなっている
メグのシークレットライブにドーパント態で突如として現れ、マキシマムを受けてもメモリブレイクされず、逆にWを追い詰めてしまう。
その正体はゲームライターであり、「マーダー」というHNで各地で戦績を残すゲーマー。
しかし、非常にプレイスタイルが汚く、改造データすら使用する卑怯なダーティーゲーマーである。

ゲームイベントの対戦コーナーでメグ(もな子)をまさか開発者とは知らずからかおうとし、逆にボコボコにされたことに対する逆恨みが動機。
ある人物からメグの正体を知らされ、もな子を直接襲撃するもときめの奮闘によって失敗。

EXE残党
アニメ版のみの登場。ビーストのメモリを所持する黄色いジャケットを着たドレッドヘアーの男を筆頭とするEXEの残党。
組織は既に壊滅したのにも関わらず、未だにメモリ中毒に侵され、再犯を繰り返していた模様。
全員纏めて照井に倒され、逮捕された。

余談だが、真島以外の声優陣から見てわかる通りまんまアニメ『ウマ娘』2期の主要メンバーの声優陣が揃っている。更にアニメ版では所々『ウマ娘』要素を盛り込んでおり、とある人物達もカメオ出演した。
+ 2巻収録「cは何処(いずこ)に」
中条朱美(ちゅうじょう あけみ)
「cは何処に」での依頼人。
ふくよかな体型の女性で、父の葬儀のゴタゴタの中でいなくなってしまったチャオを探してほしいと依頼する。

中条巌(ちゅうじょう いわお)
依頼人の父親で資産家。依頼対象であるチャオの飼い主。
家族には厳しく接する反面、チャオに対してだけは優しい表情を見せていたという。

チャオ
依頼対象のネコ。ラグドールの♀で7歳。かつては依頼人の父が飼っていたが、葬儀中に行方不明となる。

蝶野麻友(ちょうの まゆ)/カラカル・ドーパント
結婚詐欺被害に遭い、ヤケになってメモリに手を出してしまった女性。32歳。
ガイアメモリが不良品だったがために、不具合によって人間に戻れなくなっていた。

+ 3巻収録「閉ざされたk」
鏡野空也(かがみの くうや)
CV:楠大典
風都内の山間集落である錐通村に構える富豪・鏡野家の現当主。
髪をオールバックにした身なりのいい男性で、遺産を切り売りして自堕落な毎日を送っていた。
翔太郎たちを屋敷に招いた際は錐通村の古くからの風習により、『仮面夜会』と呼ばれる嫁選びの儀式を行っていた。
敷地内で殺人が起きても堂々としており、「生き残った女は怪物以上だ、もちろんその女と結婚する」などと宣う。

久保倉環奈(くぼくら かんな)
CV:菊地美香
『仮面夜会』に参加する、花嫁候補の一人。26歳。
製薬会社に勤めるごく普通のOL。遭難して途方に暮れていた翔太郎、フィリップを鏡野邸に招いた。
ドーパントによる殺人が起きた翌晩に突然、翔太郎に「花嫁になれなくてもいいから助けて」と訴える。
大人しい女性であり、他の候補のように花嫁になろうという動機自体があまり感じられないが……?

財前暦(ざいぜん こよみ)
CV:上田瞳
『仮面夜会』に参加する、花嫁候補の一人。23歳。
関西出身の芸者の卵で、参加者で唯一和服を着ている。
鏡野邸の周辺で樹の枝に突き刺された彼女の死体が発見されたところから事件が始まる。

有藤蛍(ありとう けい)
CV:石上静香
『仮面夜会』に参加する、花嫁候補の一人。21歳。
元グラビアアイドルで、露出の激しい黒い衣装を着ている。
一件目の殺人の起きた翌日、浴場で何者かに殺されたらしき姿で発見される。

難波くるみ(なんば -)
CV:篠原侑
嫁候補の一人。24歳。
風都市内の歓楽街で働く、典型的な「夜の女」。赤い派手なチャイナドレスを着ている。
蛍の死体の第一発見者となった。

金森大介(かなもり だいすけ)
翔太郎たちと同じタイミングで、『仮面夜会』に居合わせた客人。25歳。
木枯坂で古美術商を営んでおり、相談役として招かれたとのこと。

アルコール・ドーパント
今回の事件のドーパント。
後述の通り変身者は意識がはっきりしておらず、痛覚も鈍っているようだった。

鏡野キク(かがみの -)
CV:八百屋杏
空也の祖母。デフォルメ体型のいかにもな老婆。
『仮面夜会』のルールのため、彼女も仮面をつけての登場だった。

木村正(きむら ただし)
鏡野家の執事。10代の頃から鏡野家に仕えている壮年の男性。
彼もまた『仮面夜会』のルールに乗っ取り、仮面をつけている。

謎の分裂体
事件の真相に近づきつつあった翔太郎たちに突如襲いかかった軍勢。
その正体はブラキオサウルス・ドーパントが生み出した、マスカレイド・ドーパントを模した分身体。
ブラキオサウルス本人からは「ボーンズ」と呼ばれている。

+ 4巻収録「pは悪魔だ」
菅生伝一郎(すごう でんいちろう)
「pは悪魔だ」での依頼人。29歳。職業は漫画家だが、何年も芽が出ずにアシスタントとして活動している。
作画の腕は抜群で、とても精密な絵を描けるのだが、逆に一人前になれない自分のプライドを傷つけていた。
精神的に参って飛び降り自殺しようとした際に「浮かぶ右腕」に遭遇し、1億円という誘惑に負けて自身の右腕を売り渡してしまう。
しかし「本当にやりたかったのは漫画を描くことだった」と後悔し、1億円には一切手を付けず翔太郎たちに右腕を取り戻して欲しいと依頼する。

浮かぶ右腕/パズル・ドーパント
伝一郎の腕を買い取った謎の存在。右腕のみの姿で現れ、相手の「腕」だけを高額で買い取る取引を持ちかける。
取引に応じると奪われた腕が透明になり、日常生活に支障こそないが「漫画を描く」「ピアノを弾く」といった特定の行動ができなくなる。
その正体は裏風都の住人の一人であるドーパント。翔太郎たちが自身を捜索していると感付き、バラバラだった体を組み立てて姿を現す。
翔太郎が変身したWの動きを完全に読みきって圧倒するが、ファングジョーカーに再変身されると押されてしまい撤退する。

ポール東城(- とうじょう)
風都に「東城整骨院」を構える整体師。小さな丸眼鏡と一つに束ねた髪が特徴の男性。
その整体の腕は抜群で、聞き込みついでに治療を受けた翔太郎は体が軽くなったと喜んでいた。

奏利津子(かなで りつこ)
「浮かぶ右腕」の被害者の女性。
有名なピアニストだったが自分の才能に限界を感じ、世間でスター扱いされるギャップに押し潰されかけていた。
事件の二ヶ月前に「右腕」に遭遇して腕を売り渡したが、それと共に自宅に帰らず失踪していた。

浅野弘(あさの ひろし)
「浮かぶ右腕」の被害者の一人。網膜剥離で引退した元プロボクサー。
閃光のようなジャブを放ち、「右腕」が出会った中で最も強いパンチ力の持ち主。

近藤恭二(こんどう きょうじ)
「浮かぶ右腕」の被害者の一人。
目の病気で引退したフェンシングの選手で、鋭い剣捌きの持ち主。
+ 5巻収録「超人r」
蘭堂りつか(らんどう -)
CV:石見舞菜香
「超人r」での依頼人。12歳の小学生の女の子。
警察がまったく捜査してくれなかったとして、行方不明になった祖父の捜索を依頼する。

蘭堂玲一(らんどう れいいち)
CV:杉崎亮
りつかの父親で、「蘭堂機械製作所」の工場経営者。
小さな工場ながら、大会社や海外から精密な部品の製作を依頼されるほどの実績を持つ。

蘭堂廉太郎(らんどう れんたろう)
CV:斧アツシ
「蘭堂機械製作所」の創業者。
二階堂からある部品の製作を依頼され、完成品を納品した日から行方不明となった。
過去に発注者が中東ゲリラ組織とは知らず対人地雷の一部を製作してしまい、息子と同じくらいの年の子供たちの将来を奪ってしまったという罪の意識を抱えていた。
そのため今回の依頼人である二階堂を信用できず、後を追った先で裏風都へと迷い込んでしまった。
ドーパントたちの襲撃から必死に逃走を続けていたが、同じく裏風都に誘い込まれたときめと出会い、ときめの機転によって無事に風都に帰還する。
また、工場裏手の山にある神社の祠によくお参りしており、そこに試作品を納めていたことが事件解決のきっかけとなる。

二階堂守(にかいどう まもる)/リアクター・ドーパント
上にある「裏風都の幹部」の内容を参照。

+ 6巻収録「sの肖像」
アントライオン・ドーパント
CV:上西哲平
翔太郎の「ビギンズナイト」に至るまでの回想に登場するドーパント。
誰にも相手にされないことを逆恨みした男が変身した姿で、腹いせとして子供やカップルを無差別に襲撃している。
特に女性の血を啜ることを好み、「女の子供は最高」とまで言い放つ外道。
最終的には風都中の人間を全て生贄とし、神になることを企んでいた。
はるかぜ公園に出現してカップルを襲撃し、助けに入った子供時代の翔太郎を毒針で撃墜すると男性を捕食。
翔太郎も捕食しようとするが、シュラウドの連絡を受けた鳴海荘吉に阻まれ、仮面ライダースカルと交戦。
能力でスカルを翻弄し、体液を啜ろうとするが「死んでいるも同然」のスカルには通用せず、マキシマムドライブを受け敗北。
メモリブレイク機能が無かったスカルに倒されたためそのまま死亡し、砂の底へと沈んでいった。
+ 7巻収録「闇はoの巣」
逢瀬奈々(おうせ なな)
「闇はoの巣」での依頼人で竜巻高校3年生。
懐かしきスケ番スタイルの不良少女。
行方不明となった親友の少女沖田舞の捜索を依頼する。
舞の事は「マイマイ」と呼んで大事にしており、

沖田舞(おきた まい)
行方不明となった奈々の親友。
奈々が語るところによれば裕福な家庭に生まれ、容姿と勉学に恵まれたメガネ少女……なのだが、実は家庭が破綻しており、精神が限界に近付く中で気丈に振舞いながらも、現実逃避の先を求めていたとの事。
そんな状況下でも自身の為に先走った親友を強く諫めるなど芯の強い少女ではあった様子。

鳥羽音吉(とば おときち)
勉強が出来ない学生を対象とした学習塾『王道学習塾』の塾長。
外見は眼鏡をかけた温厚そうな肥満体形の初老の男性。
学習塾としての『王道学習塾』は作中でも勉強が出来ない生徒の学力を上げている描写があるなど、実力は確かな物。

+ 8巻収録「bたちの宝物」
弁財天源十郎(べんざいてん げんじゅうろう)
偏屈だが名の知れたカメラマン。48歳。
風都の夕日に惚れ込み、廃棄場近くに家を建てる程。異常気象のような景色になった夕焼けの景色を見て誰かが盗んだと思い、夕陽泥棒を捕まえてほしいと言った依頼人。
自宅が探し物をしている間に廃棄場にたどり着いた者達のたまり場となり始めて、「bbb(ベイサイドバッドボーイズ)」が結成された。

馬場凡太(ばば ぼんた)
「bbb」の1人。大柄な男性。
昔販売されていた「風都サイダー」のビンの蓋コレクター。この蓋の裏には世界の名所が描かれていて、546種もあるが、157番「ナイアガラの滝」だけ見つかっていないとのこと。

暮雨川しおれ(ぼうかわ ―)
「bbb」の1人。アリ博士の小柄な女性。アリを模した着ぐるみを着ている。
なお、彼女が加わったことにより「ベイサイドバッドボーイズ&ガールズ」になっている。

ビリー佛田(― ぶつだ)
「bbb」の1人。旧車マニアで細目とジェット・リンクのような鷲鼻が特徴の男性。
廃棄場の車のパーツを集めて1台作って走らせるのが夢。


トラッシュ・ドーパント
『廃棄物』の記憶を内包したメモリで何者かが変身したドーパント。腐敗効果を持つ黒い粘液で半身が覆われており、ゴミを食べることでダメージを回復する事ができる。

+ 9巻収録「fに感謝を」
富士見ナオ(ふじみ ―)
『ふうとくん』のスーツアクター。風都タワー感謝祭目前にヒカルによって怪我を負わされ、ときめに代役を頼んだ。
かつて風都タワーがNEVERによって占拠された際に子供を助けたことから、自分の仕事に誇りを持っている。

深澤(ふかざわ)
依頼人で、風都タワー事務局長。風都タワー感謝祭を中止しようとしたが、ナオやときめ、ジミーの説得を受け、開催を決定した。

鷹岩降雄(たかいわ ふりお)
ナオの後輩にあたる人物。空手の有段者で、実際の格闘技でも世界レベルの腕前を誇る。
クラブ・ドーパント攻略のために翔太郎がナオに頼み込んで紹介してもらった。

名前の由来はWを含めた数多くの平成ライダー作品で主役のスーツアクターを務めた高岩成二氏と、高岩氏がビーファイターカブトで演じた「フリオ・リベラ」より。

風吹鉄男(ふぶき てつお)/マグマ・ドーパント→クラブ・ドーパント
通称テツ。「蒼炎群」のリーダー。粗暴な男で、楯突く部下には死んでもおかしくないほどの暴力を振るうのも日常茶飯事。

双見光(ふたみ ひかる)/クラブ・ドーパント→リアクター・ドーパント
上にある「裏風都の幹部」の項を参照。

+ 10巻収録「死神はlの顔」
ルーク・ランカスター
「L」。電子工学と生物学の権威で、古代生物にも造詣の深い天才科学者。

吾妻仁(あづま ひとし)
「A」。アマチュア時代から持っていた天才的な発掘能力と(おそらくは発見物の)復元技術を買われて琉兵衛に招聘された、一流の調査技師。

咲夜栄介(さくや えいすけ)
「S」。遺伝子学者。人間の進化の変遷を解明するため、世界各地で調査・研究を行っている。

東堂幸三(とうどう こうぞう)
「T」。古代民族文化の第一人者で、琉兵衛からもその見識を高く評価されていた。
この「死神はlの顔」事件は、風都市内の彼の自宅に、W本編で死んだはずの琉兵衛の名前で、
過去の発掘調査でL・A・S・Tと琉兵衛が関わった「死仮面」が配達されたことから幕を開ける。

ラーフ・ドーパント
『笑顔』の記憶を内包したメモリで何者かが変身したドーパント

+ 11巻収録「異端児d」
出紋大騎(でもん だいき)/ディープ・ドーパント
ディープ・ドーパントの変身者。

自らを「世捨て人」・「芸術家(アーティスト)」と嘯く男性。
一人称は「ボク」。61歳。大きく目を見開いた不気味な髭面の老人。
かつては裏風都に所属していたが、現在はディープメモリの能力を応用した地下空間に、自分しか入れないプライベートビーチを作り悠々自適な生活を送っている。
趣味は絵画であり主に若い女性を中心に描いていた。
老化のためかガイアメモリの副作用か、物事を忘れやすく覚える際にペンで手の甲にメモ書きする癖がある。

饒舌かつ飄々としており、誰に対しても不遜かつ見下した態度を隠そうとしない傲慢な人物。
一方で、女性の扱いには自信があると自称しており、これまでに誘拐してきた女性にもその意思を尊重しており、
最終的には恋仲となった相手もいるし、そうならなかった相手に無理矢理に手を出したりはしていないと語る。
もっとも、モデルとして気に入ると誘拐してでも同棲するという時点で立派な犯罪者であり、
誘拐したら全裸にした上に、水着のサイズが合っていないと眠らせて着替えさせるという完全なる変質者である。

かつては財団Xの根幹企業の一つ『カイ・オペレーション』の社員であったが、その実態も知らず、年齢の割に待遇にも恵まれない窓際社員であった。
その上に重い病に侵されてしまい、若い女性ばかりを描くのも「自らと違い健康的な体」であることへの鬱屈した感情によるものであった。
そして、新たなCEOとなった万灯雪侍にその「心の闇」を見出され、秘書にまで抜擢される。
そして裏風都も含め、長らく表でも裏でも彼を忠臣として支えており、お互いに能力や機密まで知り尽くした関係であった。
そしてついにはその働きを認められ、ガイアメモリを与えられる。

適合したディープメモリによって病は完治したが、同時に奥底に深く沈めていた狂気が爆発してしまい、誰の言う事も聞かなくなって『街』から離反してしまう。*15
その後は、予てより目をつけていたときめを誘拐し、自らの伴侶にするべく動き始める。




【用語】

ガイアメモリ

ガイアメモリを製造しているミュージアムは、ニチアサ版で既に壊滅した。
しかし、それによって却ってレア化してしまい、更に高額で闇取引されていることが明かされており、相変わらず事件はいつものように起こっている。

ガイアメモリ一覧

※本作初出のメモリのみを記載する

◇キーワード

『街』
オーロラ・ドーパントたちが組織しているであろう者たち。
その目的、意図はいまだに不明。

『裏風都』
ロード・ドーパントが作り出したであろう風都そっくりの世界が広がる異空間。
現実世界との移動の際はある程度の座標のズレが発生し、「何もないT字路から出てくる」「人が壁の中に消えたように見える」などの現象が発生する。
「tに気をつけろ」にてロードが倒された後も消滅せずに残っており、そのまま『街』の根城となっている。
街の中では理性を失った者も含めて大量のドーパント達が徘徊している。
この街の住人にとって価値あるものは通常と異なり、己のドーパント能力向上のために大量のお金を惜しげもなく使うこともある。

見た目こそ風都そっくりであるが、風が全く吹かない道路が真っ黒地下が存在しないといった表の風都とは異なる点がある。
裏風都の裏切り者が表の風都の地下に潜伏した際には「居場所がわかっても攻め込めない」という事態が発生してしまった。

『ハイドープ』
ガイアメモリを長年使用し続けたことで、何らかの超能力に目覚めたドーパント。
この超能力は生身の状態でも使用することができ、その上でメモリの性能を更に引き出すことができるようにもなる。
言うなれば、メモリ版「クオークス」と言ったところか。
万灯によれば、Wもまたハイドープに近しい存在になっているとされる。
本作初出の設定だが、W本編にも、翔太郎に近づいただけで恐怖を植え付けた園咲琉兵衛や、変身せず能力を使ったそれっぽい人物は存在している。
本作では、一般メモリのドーパントですらW本編の上位メモリに見劣りしない強豪ばかりになっている。
雑魚ばかりでは盛り上がらないというメタ的事情もあると推察されるが、この「使い込めば使い込む程にメモリの性能を引き出し、同時に理性も失う」という設定によって、こうしたパワーバランスに違和感を抱かせない工夫を拵えている。

ガイアドライバーrex
『街』の住人たちの幹部クラスが用いる新たなガイアドライバー。
バックルの中央にメモリを挿していた従来型と違い、こちらは向かって左側のスロットにメモリを装填して変身する。

ビゼル
『街』の住人たちが持つ、パスポートとプリペイドカードを兼ねた一枚のカード。
これを使うことで、空間湾曲を起こして「風都」と「裏風都」の行き来が可能となる。
色によってランクが分けられており、最低ランクが「黒」、次に「銀」となる。

【本作で初公開された情報/『W』にはなかった情報】


【アニメ版の楽曲】

OP曲「Private Eye」
TV版『W』のOP曲を歌った上木彩矢 w TAKUYAがコーラスを担当するインストゥルメンタル主体曲。
作詞:藤林聖子、作曲:中川幸太郎とその他もおなじみのメンツ。

ED曲「罪と罰とアングラ」
松岡充(歌唱・作詞)と吉川晃司(作曲・コーラス)……克己ちゃん&おやっさんという名の超大物アーティストコンビによる楽曲。その為か、アニメで流れない2番は大道克己をイメージさせる曲となっている。
映像では鳴海探偵事務所+照井が踊ったり日常を過ごしたりコーヒー噴き出したりするダンサブルな曲。
また、本作と直接は関係ないが、吉川がおやっさんをイメージした歌詞でセルフカバーした「ギムレットには早すぎる」という曲も作られている。

挿入歌「W-G-X ~W Goes Next~」
ご存知TV版OP曲「W-B-X ~W-Boiled-Extreme~」のアレンジ。歌詞の変更に加えてアップテンポになっている。
OPへの起用と違ってこの曲の存在は事前には明かされていなかったため、サプライズで話題を呼んだ。

挿入歌「Let's go ahead」
「最悪のm」のゲストキャラ・風祭メグの持ち歌。
ライブの最中にドーパントが襲ってくるという構成上必要なシーンとはいえほぼ1コーラス流れるガチのライブシーンになっており、
歌手兼業である中の人の歌唱力も相まってここだけアイドルアニメ。


【単行本】

2018年3月30日に単行本として1巻、2巻が同時発売。
紙媒体版でのそれぞれの帯には、桐山漣氏と菅田将暉氏によるコメントが掲載されている。
桐山漣氏と菅田将暉氏へのインタビューが掲載された週刊ビッグコミックスピリッツが売切れたりと人気を博し、
1、2巻は同時発売直後から売り切れが相次ぎ、即座に重版された。

3巻は2018年7月4日に発売し、紙媒体版での帯には木ノ本嶺浩氏によるコメント。
および巻末には彼への(途中三条氏参加)ロングインタビューと特別プログラム「俺に質問するな!」が掲載された。
以降も帯コメントや巻末インタビューにはキャスト陣が登場している。


【余談】

仮面ライダーWに変身している際、ボディサイド側のセリフは「無地の吹き出し」、ソウルサイド側の吹き出しは「電子基板状の模様入りの吹き出し」で表現される。
また、「サイクロンジョーカーエクストリーム」の場合は、両者の吹き出しが粒子状の模様付きになる(左方向が翔太郎、右方向がフィリップ)。

『W』の続編作品である本作の企画が発表されたのは2017年6月28日だったが、
こちらの詳細が発表される前に、ネット上でネタバレ画像が拡散していた『仮面ライダービルド』の存在から、一部では「『ビルド』が『W』の続編なのではないか」という噂が広まってしまったことがあった。
これはビルドの基本フォームであるラビットタンクフォームが、Wのヒートトリガーっぽいデザインであり、有機物と無機物の組み合わせ形態というのも、かつての『W』の雑誌インタビューにて、「半分動物で半分車みたいな案もあった」という一文があったこともあり、この早とちりがSNS上で拡散することになった模様。
結果的には『W』の続編と『仮面ライダーエグゼイド』の後番組は別作品ということが判明して沈静化したが、上記の類似点のほかにもコンセプトや設定に近いものがあるためか、かつての『W』の没設定を再構築したものでは?という意が一部でまだ残っている様子である。

この噂を意識したかどうかは不明だが、ひらかたパークで行われた仮面ライダービルドのショーにはWとスカルが登場する。

本作の次回予告は『スピリッツ編集部のTwitter』で行われていたが、途中から『スピリッツ編集部「風都探偵」宣伝用Twitter』で行われるようになった。
最後に「これで決まりだ!」を入れるあたり、編集部もノリノリのようだ。
(なお、第1話が所謂「合併号」だったため、第2話の予告には「来週のスピリッツはゴルフ中継…もとい、お盆のためお休みです」という記載が)
第15話の予告では「このエピソードは、これで終わりだ!」と、最終回予告を思わせる一文になっている。

「サイクロンジョーカー」初変身となる第5話と、「ファングジョーカー」初変身となる第13話はセンターカラーとなっている。
いずれも最後のページがカラーページとなる、漫画雑誌としては異例の手法が取られている。*18
単行本では残念ながら白黒となってしまった。

2017年10月2日発売の44号の表紙が桐山漣と菅田将暉の二人である(二人は7年ぶりの共演となる)。
また、スピリッツ編集部より、グラビアメイキング動画が期間限定公開されていた(現在は公開終了)。
動画の後半では『W』作中BGMの『俺たち二人で一人』が使われていた。
また、44号のグラビア枠として再会した二人は、「10年目にまた二人で変身したい」という話を交わしており…!?

第7話に登場した「TOADSTOOL(トードストール)」のガイアメモリは風都探偵オリジナルではなく、過去にプレミアムバンダイ限定として販売された「ガイアメモリ コンプリートセレクション LIGHT & DARKNESS OF 風都」に含まれているメモリの一つである。

2018年7月15日には、テレビCMが放送されるようになった。
ナレーションはもちろん立木文彦氏である。
さらに、CMの内容は当時の「新番組予告」に近い形になっている。



主人公は二人…主人公は探偵…。
主人公は、二人で一人の仮面ライダー!!の漫画!漫画!!漫画だよ!!!
CYCLONE!!/ \JOKER!!
仮面ライダーWは、続いている。
追記修正はこれで決まりだ!
(風都探偵は楽しい読書体験を作る企業・小学館の提供でお送りします)


この項目が面白かったなら……\ポチッと/


+ タグ編集
  • タグ:
  • 風都探偵
  • 仮面ライダーW
  • 正統続編
  • 三条陸
  • 寺田克也
  • 佐藤まさき
  • ビッグコミック
  • ビッグコミックスピリッツ
  • 小学館
  • これで決まりだ
  • 二人で一人の名探偵
  • 漫画
  • さあ…お前の罪を数えろ!
  • 続編
  • 漫画版仮面ライダーリンク
  • 22年夏アニメ
  • スタジオKAI
  • アニメ
  • 探偵物語
  • U-NEXT
  • 三条陸の本気
  • 稀に鬱展開あり
  • バディもの
  • 豪華声優陣
  • 樋口達人
  • 2017年
  • 平成ライダー
  • ダンスED
  • 細谷佳正
  • 内山昂輝
  • 関根明良
  • 小松未可子
  • 古川慎
  • Private Eye
  • 罪と罰とアングラ
  • W-G-X ~W Goes Next~
  • 椛島洋介
  • 中川幸太郎
  • 鳴瀬シュウヘイ
  • 冨岡淳広
  • 根元歳三
  • コメント欄ログ化項目
  • 漢と漢
  • 漢の義務教育
  • ハードボイルド
  • 探偵
  • ※深夜アニメです
最終更新:2025年02月12日 16:19

*1 Private Investigater(私立探偵)の略

*2 オーズの場合、『W』『OOO』どちらかの時系列に合わせて考えても矛盾(フィリップとアンクが共存出来ない)が生じてしまう。ただし『OOO』は「本編→Vシネクスト(『OOO』単体作品)」と「『AtoZ』→『MEGAMAX』(共演作品群)」が整合せずそれぞれ別の時系列という疑惑がある。

*3 ドライブの場合、グローバルフリーズが発生したのが2014年4月8日、ベルトさんと進ノ介が出会ったのは2014年8月8日、ドライブに変身したのが2014年10月5日。そのため世界観設定上の競合は少ない代わりに、仮にドライブが登場する場合は時系列的にかなり後になる。

*4 公式Twitter曰く、「『地球の本棚』の検索」はアシスタント泣かせとのこと。アニメ版では『地球の本棚』の背景が白背景で足元に地球、上には無数の銀河と、真っ白で殺風景だったニチアサ版に比べて多少派手になっている。

*5 しかも何を考えているのかその構図は「インスタ映え」を狙っている節がある

*6 曰く「掃除に来た」、「君を放置したままなのはこっちの風都にも申し訳ない」、「控えめに言って、クズだよね?」とのこと。最後の台詞を言うときの万灯の目はまさしくクズを見る目

*7 劇中では特に犯罪行為は行っていない様子であった。ガイアメモリは暴走せずとも薬物のように所持や使用が罪になるのかもしれない。

*8 ミニアニメによると単純な酒の強さで言えば蛍と同程度だった。

*9 フィリップ=園咲来人とも幼少期に会っており、来人だと気がついていた。

*10 フィリップ幼少時の回想でも今と変わらない姿であった

*11 鏡野家に嫁入りした女性は裏社会での仕事を引き受けることになるため、彼女も嫁入りした時から裏社会で生き残るために戦闘技能を磨いていた可能性もある

*12 『痛みは与えていないから苦しませてはいない』と言う逃避

*13 翔太郎は「この時、琉兵衛は既にテラーのメモリの力を手にしていたのではないか」と推測している

*14 ただし、ラーフのパワー自体はドーパントの中でも怪力の部類に入る為、よほど規格外の怪物でも作らない限り露呈しない上、問題にもならない

*15 万灯すら彼が裏切るとは予想していなかったようで、再会した時には珍しく不機嫌な態度を見せていた。

*16 光が変身した個体は左側に、鉄男が変身した個体は右側に伸びている

*17 空腹がメモリ能力で視覚化されたもので実体はそのまま

*18 それぞれのカラーページに変身シーンが来るようになっており、ファンを興奮させる演出となっている。