OPTIMUS PRIME/オプティマス・プライム

登録日:2011/05/24 Sun 00:06:39
更新日:2024/04/05 Fri 18:47:00
所要時間:約 9 分で読めます





私は、オプティマスプライム。


生き残り、宇宙に散ったオートボットの同志たちに、このメッセージを送る。


我々はここで、いつまでも…待っている。



実写映画版『トランスフォーマー』シリーズに登場するキャラクター。


声優:ピーター・カレン(米) / 玄田哲章(日)


所属:Autobots
役職:総司令官



バンブルビーの呼びかけにより宇宙から飛来したトランスフォーマーのひとり。
歴代コンボイ、オプティマス同様オートボットのリーダーであり、実写版の世界では、生存する唯一のプライム(指揮官)と思われていた人物。


隕石状の移動形態である「トランジッションモード」(玩具ではエントリーモード)の状態で大気圏を突入し、地球にたどり着いた。
「サイバトロンモード」であるプロトフォームの隕石形態とロボットモードは彼らの本来の姿であり、ボディは流体金属で構成されている。

なお、他のシリーズにおけるセイバートロンモード(サイバトロンモード)は、その多くがビークルモードから機械的なロボットモードに変形する。


彼らは地球の環境に対応するために、乗り物を始めとした機械をスキャンして自身の身体をリフォーマットした。
新たなボディを構築して「アースモード」と呼ばれる姿を手に入れ、変形前はビークルモードに変化している。

1作目~3作目ではピータービルト379モデルのトレーラートラックに変形する。車体のファイヤーパターンが特徴である。
4作目、5作目ではウェスタンスター・4900SBモデルのトレーラートラックをリスキャンしており、ロボットモードのデザインも変更されているが、ファイヤーパターンは健在。
6作目では初代コンボイに近いデザインに改められている。

性格は冷静沈着で思慮深く、リーダーらしい頼もしい振る舞いを見せる。

戦闘能力は作中でも屈指の強さを誇り、毎作必ず無双を披露する。
普段は口や鼻があるが、戦闘時にはマスクを装備して原作のような顔になる。

人類(特にサム)を守る為なら、その身を犠牲にすることも厭わない。

まさにヒーローである。








ただ戦いとなると、敵であるディセプティコンに情け容赦がなさすぎる。

荒々しいセリフを喋ったり、執拗に顔面を狙い、その首を文字通り必ずいただいたりと、かなり恐ろしい。
その姿を見たファンからはサイバトロン(オートボット)破壊大帝または顔面破壊大帝の名で呼ばれたり、呼ばれなかったり…
「赤いサイバトロン」というあだ名が昔からあるように、サイバトロン(オートボット)が過激でも何らおかしくはないのだが。

しかし、それは倒さずにいることで人類への危害が広がり続けるのを少しでも防ぎたいという思いからなのだろう。

上記の性格には元ネタの初代コンボイの影響も多分に見られる。中の人も日米ともに同じ。
日本展開においても、彼はコンボイではなく海外名であるオプティマスプライムと呼ばれる*1
実写版以降、オプティマスの名前がデフォルトとなり、「コンボイ」呼びは少なくなっている。(他のキャラも同様。)


◆強化形態

●ジェットパワーオプティマスプライム


マトリクスの力で復活したオプティマスが、自ら命を絶ったジェットファイアーのパーツによりパワーアップした形態。
ジョルト達の尽力もあり誕生した。

飛行能力を手に入れ、右腕のブラスター等の火力も向上している。


日本で展開された『ヒートスクランブル カードゲームシステム』の本形態のイラストが格好いいと評判。



●ジェットウィングオプティマスプライム


両腕のバルカンとランチャーによる射撃戦や機動力を生かした格闘等、遠中近共に隙がない形態。
その姿は、まるで戦闘機を背負っているように見える。


ジェットウィングには、「ユナイト計画」におけるジェットパワーオプティマスプライムの技術も反映されていると思われる。


◆劇中の活躍


地球にいたバンブルビーからの連絡を受け、部下のジャズアイアンハイド、ラチェットと共に地球に降り立つ。
地球で眠りについていたメガトロン率いるディセプティコンとエネルゴンキューブを巡って死闘を繰り広げた。

キューブが奪われたら自分のスパークもろとも破壊する覚悟も決めていた。
戦いの後は地球に残ることを決意する。


ちなみに崖落ちのかわりに、高速道路から落ちている。



前作の後に発足されたN.E.S.T(対TF特殊部隊)と協力して、地上にはびこるディセプティコンを殲滅していた。

復活したメガトロン達との戦いで、サムを守る為に命を落とす。

その後マトリクスの力で復活し、ザ・フォールンの野望を見事打ち砕く。



真「選んだ星が悪かったな!」



前作に増して無双する場面が目立つ。
特に後半の巨大ワーム、ディセプティコン軍戦は必見。

前作以上に攻撃的な言動が目立ち、一部ではメガトロン以上のモノを見せる。



4年の月日が流れ、オプティマス達の新たなる戦いが幕を開ける。

一時期はTFに恐怖心を抱き、敵対した人間から逃れるために73年式マーモン・キャブオーバーをスキャンし隠れていた。
人類によるTF狩りで仲間を失っていたことから、人間に失望し、ケイドとのファーストコンタクトでは「殺すぞ」と脅したり、仲間を殺した元凶には明確に殺意を見せている。

前述したとおり、デザインが一新され、青を主体としたロボットモードになっている。また、TF狩りの影響もあり、オートボットの面々もバンブルビー(とブレインズ)を除き入れ替わっていたりとシリーズ一新の影響がみられる。

最終的に、全ての元凶となったアティンジャーを(ケイドに銃を突きつけ、今にも撃とうとしていたこともあり)殺害、シリーズで初めて人間に手をかけた。

戦いの後には、ケイドたちの活躍によって人間への信頼を取り戻し、ロックダウンが言っていた「創造主」のもとへと向かったが…

装備する武器は、「ジャッジメントソード」と「ベクターシールド」*2



前述の通り黒幕である「創造主=クインテッサ」の元へ赴く…

が、クインテッサに捕まり、洗脳された結果悪の戦士「ネメシス・プライム」に変貌してしまう。
そして彼女の命令で地球を破壊しようとする。

声を取り戻したバンブルビーによって正気に戻ってからは、クインテッサに殴り込みをかける。真っ先に突入して何故か滅茶苦茶遅れたが仲間を散々手こずらせていたインフェルノコン瞬殺シーンは必見もの。



今作では他のキャラ同様G1のデザインに近づいている。

部下たちを助けるために単身ディセプティコンの大群に立ち向かう。

終盤ではカマロをスキャンしたバンブルビーの横を見慣れたトラックが並走しており…


上記の通りG1のデザインに近づいているが、しっかり変形も披露。

一方故郷に戻ることに躍起になってしまったため、精神的に余裕がなく、人間も雑に扱おうとして咎められる始末。だがそうした面は鳴りをひそめ、再び地球のために戦いに身を投じる。

製作者が変更されても顔面破壊へのこだわり*3は相変わらず。宣伝TikTokではまんま中の人の声でついに岩波地帯に足を踏み入れた。





◆玩具

ここでは基本的に日本版の商品を紹介。

他にも、国内外問わず様々な仕様の商品が存在する。


●第一作

デラックスクラスのプロトフォーム

基本のリーダークラス

ボイジャークラスのツインブラスター

小さい子供向けに作られた簡易変形のBASIC

小型で廉価版にあたるのEZコレクション
が発売。


リベンジまでの空白期間には、

リーダークラスのリペイントで、夜のシーンをイメージした青いナイトウォッチ

リーダークラスの改修型で、右手が剣になり頭部がイケメンになったバトルモード

が発売された。


●リベンジ(ROTF)

さらに両モードでの再現度が上がり、高評価を受けているリーダークラス、通称リベンジオプティマス

フェイスオープンした頭部等が特徴的なリーダークラスのバスターオプティマス

が発売。


3作目までの間には『オートボットアライアンス』が展開。
リベンジのリーダークラスを縮小したようなボイジャークラスのバトルブレードが発売された。

高クォリティーであり、BBと銘打っているが、日本版の武器はグラインダーを仕留めたエナジーフックである。
海外版ではそのままBBを装備している。


また今回でも『EZコレクション』が発売されており、小型ながらジェットファイアーとの合体も可能である。
それ以上に特筆すべきことは、この型はなんとリベンジから10年以上たった現在でも使われている。
以降の作品でEZコレクションなどの名義で発売されている実写仕様のオプティマスは大抵この型である。*4
カラーリングや細かな塗装の違いなどがあるため、コレクションしてもいいかもしれない。中にはクリア成型も。

また、日本独自展開の『ユナイト・フォー・ザ・ユニバース』ではジェットパワーオプティマスプライムの発売が予定されていた。
しかし、『トランスフォーマー アニメイテッド』が好調だったことや3作目の公開が早まったこともあり、最終的にキャンセルされた。

ベースとなるオプティマスは、1作目に発売されたボイジャークラスのツインブラスター。
ジェットファイアーのパーツは合体時のプロポーションを優先して新規に作られたもので、オリジナルギミックとしてキャノンモードにしたりビークルモードに合体させたりすることも可能だった。


●ダークサイド・ムーン(DSM)

コンテナが付属するボイジャークラスのメックテックトレーラー(日本限定)

ボイジャークラスのスペース(海外における通常仕様)

暗めのボディで斧を装備したファイアーバースト

前作のリーダークラスにパーツを追加したジェットウィング(日本限定)

リーダークラスの塗装と成形色をより強化し、メックテックウェポンが付属するストライカー

が発売。


他にも、

ローソン限定のダークサイドオプティマス(BBを黒く塗り、装備を海外仕様に戻したもの)

『TFクロニクル』の総司令官セット(海外のデラックスクラスの重塗装版、新規設計のコンテナ付属、G1コンボイとのセット)

小型のサイバーバース(3種)

が発売されている。


そして、劇中には登場しないが、リーダークラスに近いアルティメットオプティマスプライムも発売。
強化コンテナを着込んだ姿で、前述の形態と比べると非常にゴツいフォルム。
ギミックの都合上、本体も形状が独特で大きさはボイジャークラスに近い。

フル装備すると、見た目はサテライトモードのガンダムXのようになる。


これ以外に『たからとみぃくじ』A賞としてジェットウィングオプティマスのブラックバージョンが予定されていたが、諸事情で中止になった。
後にアジア限定でナイトウォッチ・ジェットウィング・オプティマスとして発売されている。

TFでおなじみの、黒いボディにグリーンのアクセントが含まれたカラーリング。


●ロストエイジ(AOE)

プレミアエディションが『第55回 旭川冬まつり』で先行発売された。
いわゆるガワ変形で、大きさはリーダークラス。

海外のファーストエディションと同じ仕様。


従来のファン向けの『ムービーアドバンスドシリーズ』は、海外版と比較して彩色が劇中準拠や重塗装になっている豪華仕様。

メインの商品としては、

リーダークラスであり、基本となるオプティマスプライム

↑の豪華塗装、仕様変更版であるアーマーナイトオプティマスプライム

カラーリングやビークルモードのデザインがG1コンボイに近くなったクラシックオプティマスプライム

第1作で発売されたものの再販でコンボイカラーになったプロトフォームオプティマスプライム

バトルブレードの再販で、ストライカーの暗めのカラーに近くなったリベンジオプティマスプライム

が発売される。


●最後の騎士王(TLK)

ロストエイジ版の仕様変更品であり、リベンジオプティマスプライムの武器を補完できるキャリバーオプティマスプライム

新規造形ながら、日本では何故かトイザらス限定のボイジャークラスオプティマスプライム

簡単変形のスピードチェンジオプティマスプライム

などが発売。

メイン商品より前に展開された過去作品の傑作選である『ムービー・ザ・ベスト』ではクラシックオプティマスプライムやリベンジオプティマスが仕様変更されて再販されている。


●バンブルビー(BB)

劇中デザインの玩具は日本では『スタジオシリーズ』として発売。

また、バンブルビー版のG1風デザインではない*5が、リーダークラスの「レジェンダリーオプティマスプライム」が発売。
評価の高い「クラシックオプティマスプライム」のリメイクアイテムであり、G1風トレーラーから最後の騎士王以前のデザインのロボットモードに変形する。


●その他

『トランススキャニング』のオプティマスは、パーツの付け替えでプロトフォームとアースモードを再現可能。
オリジナルギミックとして背部ユニットに2つブラスターが内蔵されており、腰から伸ばしたりバズーカのように持たせたりできる。

特撮リボルテック』からは、オプティマスとジェットウィングが発売がされている。
変形をオミットした分、可動面やディテールが非常に優れている他、多くのオプションが付属する。

原型は、公私共にTFと関わりの深い大嶋優木氏が担当。

大型プラモデルの『デュアルモデルキット』は、変形はできないが、劇中の精密なディティールを再現したハイエンドモデルキットに仕上がっている。

『スタジオシリーズ』では、前述したバンブルビー版に加え、1作目~3作目のオプティマスがそれぞれ発売されている。いずれもリデコ関係で、ダークサイドムーン版ののものはジェットパックに変形するコンテナが付属する。
また、リベンジ版を除いて同シリーズのジェットファイアーと合体可能。リベンジで登場した形態なのに…
リベンジ版とバンブルビー版は日本限定の『プレミアムフィニッシュ』でも重塗装になって発売された。

『ムービーマスターピース(MPM)』でも当然発売…したのだが、若干精度に問題があって、賛否両論を巻き起こしてしまった。



◆余談
上記のジェットパワーオプティマスプライムには『UNITE FOR THE UNIVERSE』というコミックが付属する予定だった。
最終的にキャンセルになった為、マスターピースのスタースクリームとバンブルビーに付属した。

リベンジとダークサイド・ムーンの間に位置する日本主導のストーリーであり、ジェットパワーオプティマスや映画に出なかったTF達の活躍、ユナイト計画の全貌、スタースクリームの野望等を描いている。


ジェットファイアーに対するオプティマスの扱いが映画に比べて良くなっている。

「ユナイト計画のおかげで、彼は星を守り続けることができる――その魂とともに」


なお、話の最後にスタスクが……


後に描き下ろしの完結編を加えた5話分が、ミリオン出版の『トランスフォーマー ジェネレーション2011 VOL.1』に収録された。

このムック本では、発売中止のジェットパワーオプティマスプライムが「幻のアイテム」として数ページに渡り大きく紹介されている。



◆主な台詞
「私はオプティマス・プライム」

「我々はここで、いつまでも待っている……」

「さあ、出動だ!!」

「最期に言い残す言葉は?」

「弱いぞォ!」

「メタルの屑め!」

「役立たずの、ガラクタのスクラップめ!」

「ガラクタめが……」

「選んだ星が悪かったな!その顔を剥いでやる!」

「私の手で、地に墜ちろォ!!」

「私の後ろにいろ!」

「まだ終わりではない……!」

「くたばるがいい! うおぉぉ!!」

「それは、私を倒してから言えぇぇ!!」

「私をではない、貴方は自分を裏切った……」



◆関連人物


言わずと知れた宿敵で、かつては同僚であった。
(アメコミ等で補完されている)

1作目では終始圧倒されるも、2作目では病み上がりな為、ほぼ互角。
そして3作目でついに……?

3作目の小説版では、ある意味衝撃的な決着がついている。



師にして先代の司令官。
そのためか戦闘スタイルも似通っている。

オプティマスにとっては偉大なる勇者である、はずだった…


選んだ星が悪かったな!その項目を追記・修正してやる!

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最終更新:2024年04月05日 18:47

*1 当初はコンボイにする案もあった

*2 海外ではソードオブジャッジメントとセンチネルシールドという名称。

*3 スカージに仲間を殺されたこともあってか、原語吹き替え共に「首をいただく」と発言した。

*4 最後の騎士王以降タイヤがはめ込み式に変更されている。

*5 劇中デザインの情報がない頃に開発したため。