トランスフォーマー(実写版)

登録日:2011/02/09 Wed 20:34:05
更新日:2025/02/09 Sun 18:16:42
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世界はトランスフォームされる




トランスフォーマー』は2007年に公開された映画作品。アメリカの変形玩具シリーズ『トランスフォーマー』の実写版

監督は『パール・ハーバー』や『アルマゲドン』のマイケル・ベイ
ジュラシック・パークなどのスティーブン・スピルバーグが総指揮をしている。


ファンからの評価はなかなか高く、興業収入的にも大成功を遂げた。
日本では「トランスフォーマー」のアニメシリーズがいくつも放送されていたが、本作以降は実写映画シリーズを思い浮かべる人も多くなったくらいである。

それはなぜか?

実はトランスフォーマーは海外では国民的ヒーローとして広く浸透しているのである。
スタッフの多くがTFファンで熱意も尋常ではなかったようだ。中にはあの『パイレーツ・オブ・カリビアン』の仕事を蹴って参加した者もいるという噂。
熱意がこもっているがゆえにCG等によるトランスフォーマー同士の変形・戦闘シーンが出来栄えが凄く、公開から15年が経った現在でも全く色あせていない。こうした映像美が高く評価されたのが成功につながったと言えよう。

設定は原作に忠実どころか滅茶苦茶改変されているが、そもそもトランスフォーマーの世界観は「ユニバーサルストリーム」*1であり、G1世界やユニクロン三部作世界、といったように作品ごとに全く異なる設定になっている。
そのため改変というよりは、「実写版の世界ではこういう設定」といった感じである。以降の続編で「実写版の世界」内で大きな矛盾が起き始めるのだが…


キャラクターなどの名前は全て海外名義に統一されており、以降のアニメ作品のローカライズでも、今作のヒットを受けて海外名義で行われるようになっている。


シリーズ化されており、2作目『リベンジ』、3作目『ダークサイド・ムーン』、4作目『ロストエイジ』、5作目『最後の騎士王』がある。
また、パラレル設定のリブート作として6作目『バンブルビー』がある。

2023年には7作目『ビースト覚醒』が公開された。



【ストーリー】

中東の米空軍基地に数ヶ月前に墜落した筈のヘリが飛来。
そのヘリは突如ロボットに変形(トランスフォーム)…。
基地は壊滅してしまう。
一方ロスに住む少年サムは中古でカマロを買う。
ある日サムは愛車がひとりでに動きだしロボットになる姿を目撃。

次々と飛来する善悪のロボット達…果たして彼らの目的とは?


さぁ 戦いの始まりだ!



【登場人物】

  • サム・ウィトウィッキー
演:シャイア・ラブーフ/吹き替え:小松史法
本作の主人公。
ロスに住む学生。
中古のカマロを見つけたことで戦いに巻き込まれる。


  • ミカエラ・ベインズ
演:ミーガン・フォックス/吹き替え:東條加那子
ヒロイン。セクシー。
ある一件を通して、サムのガールフレンドになる。2作目までいい感じだが3作目で別れる。


  • ウィリアム・レノックス
演:ジョシュ・デュアメル/吹き替え:矢崎文也
米軍大尉。
中東でのトランスフォーマー達との交戦経験を買われ、指揮官に選ばれる。
モデルはG.I.ジョーのワイルド・ビル。


  • ロバート・エップス
演:タイリース・ギブソン/吹き替え:山野井仁
レノックスの部下。
吹き替えは「マイクロン伝説」や後の「アニメイテッド」のスタスク。


  • マギー・マドセン
演:レイチェル・テイラー/吹き替え:林真里花
ハッキングの調査チームの一人。
主にツッコミ担当の金髪美人。


  • グレン・ホイットマン
演:アンソニー・アンダーソン/吹き替え:高木渉
マギーの友人の凄腕ハッカー。
無駄にテンションが高いピザデブおもしろ黒人。 
吹き替えは「ビーストウォーズ」のチータス


演:ジョン・タトゥーロ/吹き替え:チョー
秘密組織「セクター7」のエージェント。
権力を振りかざす典型的なイヤミなお偉い方だが、下着が残念。しかし最後にはサムたちと仲間になる。
吹き替えは「ビーストウォーズ」のタランス


  • ジョン・ケラー
演:ジョン・ヴォイト/吹き替え:平野稔
国防長官。米軍が遭遇した正体不明の脅威に頭を抱える。
いざとなると自分からライフルを取るアメリカ精神を持つ漢。


  • ロン・ウィトウィッキー
演:ケヴィン・ダン/吹き替え:後藤哲夫
  • ジュディ・ウィトウィッキー
演:ジュリー・ホワイト/吹き替え:野沢由香里
サムの両親。
犬の世話と庭の手入れに精を出すだけでなく、下ネタ漫才も披露するというある意味理想の夫婦。



【登場TF】

オートボット


ご存知おなじみ正義のTF軍団。これまででいう「サイバトロン」だが、本作から原語に合わせてオートボットの名が使われるようになった。
地球人に対しては(当初の一部メンバーを除き)優しいが、やはりディセプティコンには容赦ない。戦い方に関しては下手すればG1より過g...あれ窓の外に何か居(ry
原語版:ピーター・カレン/吹き替え:玄田哲章
ご存知お馴染み我らがコンボイ司令官。
本作から原語に合わせてオプティマスの名が使われるようになり、以降のアニメ作品でも同様になった*2。お馴染みトラックに変形。
オートボットで現在唯一生存している司令官(プライム)である。
G1と比べると抑揚の少ない声で話すため、司令官らしく冷静な性格が強調されている。地球を、そして人類を自らを犠牲にしてまで守ろうとするなど、正義感は従来に負けず劣らず。
この頃はまだヒーローらしい戦い方だったのだが、作品を重ねるごとにオートボット顔面破壊大帝としての面が強調されていくようになる。
吹き替えは日米共にG1と同じ。
原語版:マーク・ライアン/吹き替え:加藤亮夫
TF側の主人公とも言える存在。シリーズを通じて人間側主人公の相棒的存在で単に「ビー」と呼ばれることも。
シボレー・カマロに変形。他のメンバーより先に地球に潜伏して居た。
音声機能を損傷しており喋ることができないため、ラジオを使って言葉をつないで会話を行う。ラストでの渋すぎる声がイマイチだったのか、2作目ではまたもや発声機能が故障し喋れないということに...
本当の声を取り戻すのは「最後の騎士王」まで待つこととなる。
作品を重ねるごとに口調が荒くなっていく、黄色いのに赤いオートボット。コミカルな描写が何気に多い。
外観は変だが実用性のある技を身につけることが多い。
原語版:ダリウス・マッカリー/吹き替え:楠大典
オートボット副官。
日本では「マイスター副官」として知られていたが、ほかのキャラ同様原語版と同じ名前に変更された。
オートボット戦士の中でも小柄な身体だが勇敢に戦う。
音楽好きな点はG1と共通しているが、今までの副官と比べると言葉遣いが汚い。だが気さくな性格は間違いなく従来のマイスター副官そのもの。
また、一同の中で一番G1に近い見た目をしている。
あまり触れられないが、バイザーを上げ下げしているシーンがある。
吹き替えの楠氏は「カーロボット」のブラックコンボイや「ギャラクシーフォース」のギャラクシーコンボイを担当していた。


メガトロンに戦いを挑むが...「オォウ…ジャアズ……」

ベイ曰く「一番死にそうにないキャラだったから」だそうだ。なんとまぁ理不尽な...
原語版:ジェス・ハーネル/吹き替え:北川勝博
オートボット技術兵。
従来のアイアンハイドとは似ても似つかず、何かにつけて物を始末したがる、武器を見せつけたり銃をつきつけたり等、思考回路はG1のアイアンハイドをさらに粗暴にした感じ。だがサムの愛犬モージョに小便をかけられて一度は怒るも、サムの説得で怒りを鎮めるなど、決して極端に短気という訳では無い。
その場にいた幼女に、「歯の妖精さん」と呼ばれたシーンは印象的。
原語版:ロバート・フォックスワース/吹き替え:浦山迅
お馴染み軍医。
軍医だが、おそらく医療用であろうノコギリを武器に戦う。
レスキュー車に変形。
悪気は無かったが酷いセクハラ発言をする。



ディセプティコン


ご存知悪の軍団。これまででいう「デストロン」だが、今作から(ry
本作では問答無用で殺戮を繰り返す悪の軍団としての面が強調されている。どいつもこいつもグロテスクな見た目。
原語版:ヒューゴ・ウィーヴィング/吹き替え:中村浩太郎
太古の地球に飛来し、永い間凍り漬けになっていた。
復活するやいなやスタスクとG1を彷彿とさせる漫才を行う。
彼だけは現実には存在しない飛行機の姿をしているが、これは監督がトランスフォーマーが宇宙から来たことをより表現したかったから。
原語版:チャールズ・アドラー/吹き替え:宮澤正
F-22に変形する僕らのニューリーダー(笑)外見はイケメンだったスタスクと比べエイリアンとしての面が強調されている...が本作では野心を見せることこそ無いがやはりヘタレである。
次回作への伏線かな?
序盤軍用ヘリに変形し、カタール基地を圧倒的な強さで壊滅させる。
街の中に変形しながら颯爽と現れるが…
  • スコルポノック
サソリ型TF。メガザラックのヘッドやスコルポスの海外名と同じ。
砂漠で大暴れした。
空からの攻撃を受け、地面の中に逃亡し失踪。
原語版:ジミー・ウッド
バッファロー地雷除去車に変形。
凶暴な破壊衝動の塊。ハイウェイでオプティマスを襲い、二人仲良く落下する。
最期はオプティマスに顔面をザクザクされて死亡。
オォウ……
  • ブロウル
戦車に変形。
やたらと武装がゴテゴテしているが、これは自分より小さい戦車を無理やりスキャンしたために起きたエラーらしい。大雑把?
最初は名前がデバステーターだったのは気にするな
  • バリケード
原語版:ジェス・ハーネル/吹き替え:北川勝博
パトカーに変形する斥候。
サムを脅した後、バンブルビーとカーチェイスを繰り広げる。
中盤に謎のフェードアウト(小説版ではボンクラ戦の直後にオプティマスに瞬殺された)。
  • フレンジー
原語版:レノ・ウィルソン
バリケードの相棒。CDプレイヤーに変形。
ものすごい早口のサイバトロン語でまくし立てる*3
ハッキングが得意な他、胸からディスクカッターを発射。子供サイズだが、人間相手ならば十分な殺傷能力を持つ。
メガトロン復活に大活躍。


さぁ、追記・修正の始まりだ!





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最終更新:2025年02月09日 18:16

*1 1つの作品の中に無数のパラレルワールドが存在する世界観設定。

*2 他のキャラクターも含め以降の展開で国内名称なのは一部の例外を除きマスターピースと復刻系に限られる。

*3 基本的に意味不明なデジタル加工された音声の羅列だがちらほら聞き取れるセリフやキーワードも入っている。