同族感染ウィルス

登録日:2011/02/12 Sat 11:14:06
更新日:2025/02/07 Fri 09:33:30
所要時間:約 4 分で読めます






集落の外れで見つかった少女の変死体


それが全ての始まりだった―――





忍び寄る魔の手


次々と死んでゆく住民――



全米を震撼させた問題作

遂に日本上陸―――




同族感染ウィルス

衝撃のラストにあなたはきっと涙する――




同時上映 劇場版デスハムくん
霞の谷の奇跡 リーズちゃん危機一髪!













《同族感染ウィルス/Tribe-Infecting Virus》
効果モンスター
星4/水属性/水族/攻1600/守1000
(1):手札を1枚捨て、種族を1つ宣言して発動できる。
フィールドの宣言した種族のモンスターを全て破壊する。

同族感染ウィルスとは、「黒魔導の覇者」で登場した効果モンスター。
11年以上も禁止カードに名を連ねていたが、17/10/01にて制限カードに、18/04/01からは無制限カード緩和された


効果は手札1枚をコストに
1ターンに何度でもフィールド上にいるモンスターのなかで宣言した種族のモンスターを全て破壊する強力な効果。
初期カードにありがちな特定の種族に効かないなんてことはなく、悪魔族アンデット族だろうと岩石族機械族サイバース族だろうと何でも破壊する。
天使や幻神獣族を指定すれば神や神のモンスターでも風邪を引く。このウイルス神より強力である。
ドラゴンが寝込む隣で爬虫類海竜はへっちゃらだったりするが気にしたら負け。

種族統一デッキの天敵と呼ぶに相応しいカードである。
もちろん種族バラバラのデッキ相手でも効果さえ通れば1:1交換が捨てた手札の数だけ成立する。
起動効果の性質上、バトルフェイズにリクルートされたモンスターや《スケープ・ゴート》の羊トークンをそのターン中に全滅させることも可能。

無制限・制限の時代は手札で腐ったカードをコストを墓地に送りつつ相手の場を壊滅させる、当時としてはトンデモ万能カードだった。

とはいえ効果は自分フィールドにも及ぶので、自分のカードが巻き込まれることもあり、水族を宣言しようものなら自ら感染して破壊され墓地に行く。
ウィルスなのに……。致死性が高すぎるのだろうか…。

とはいえ相手の場にモンスターがいて自分の場にコイツ以外いない状況なんて特段珍しくないし、
自分自身を巻き込む危険があるとはいえ当時同じ水族で活躍しているカードというと、同族感染ウィルス本人を除けばメタルリフレクトスライムくらいでかなり希少だった。

そのありあまるリターンに比べれば安すぎるリスクといっていいレベルである。

また、攻撃力も1600とそこそこ高く、少なくともリクルーターやモリンフェン》様を倒せるくらいの攻撃力を持っている。
むしろ病原体にはるかに劣る攻撃力しか持たない社長って一体……。




このように強力なカードであるのだが、
  • 最近の環境に増えた、種族統一されたテーマデッキに対するメタカードとして機能する
  • 効果を使う為に召喚権を使う必要がある
  • スターダスト・ドラゴン》や《エフェクト・ヴェーラー》等、現役時よりも対策手段が増えている
  • EXデッキに様々な種族のモンスターの投入が当たり前になっており、全滅を狙いにくくなった
  • 起動効果に関するルール変更があった(《奈落の落とし穴》で効果を使えずに除去される)
  • モンスターを破壊するだけなら他のカードで事足りる状況も多い
  • 近年の基準では攻撃力が低い(すぐに戦闘破壊されてしまう)
  • そもそも最近では単純な除去効果が通用しにくくなっている(破壊耐性持ち、制圧効果持ちモンスターの増加)
等の理由から、「禁止カードの中ではまだ解除できるレベルでは?」とたまに話題になっていた。
(ただしあくまで禁止から相当年月がたった後の話である。)

一方で
  • 氷結界の龍 グングニール》等の素材になれるといった新たな利点
  • 《同族感電ウィルス》という調整版とも言えるカードが出ている(後述)
  • 海皇等の相性の良いカードが増えている
  • 召喚権を使わずに展開できるデッキが増えている
  • P召喚の登場により、召喚権を使わずにフィールドに出せる
等の理由から、緩和は難しいとの意見もあった。
他にも様々な要因が有りー
禁止されてしばらく後に遊戯王デュエリストレベル認定を根城に大暴れしていた認定厨と呼ばれるグループが手当たり次第に禁止カードの緩和を各所で書き込んでおり、その旗頭として本カードの名を挙げまくった事で、影響を受けた子供が成長してブログで自分の意見として口にすることも多かった為、ユーザーの声が不明瞭になった事も影響しているのかもしれない。


ちなみに間違われやすいが「ウルス」ではなく「ウルス」。
故にウイルスカードとは何の関係もない。
間違える生物は種族感染して病死すればいいとおm……あれ、急に吐血g


こちらも間違われやすいがイラストはモンスターが感染している図であり、このモンスター自体が同族感染ウィルスという訳ではない。
そもそもこのモンスターはカードとして存在しない
間違う奴は……あれ急に吐k

ちなみにDSのワールドチャンピオンシップにはこのカードにCGが用意されている。
それの見た目は世界樹の迷宮に登場するF.O.Eに似た、オレンジの球体だった。






また、このカードをモチーフにした《同族感ウィルス》というモンスターも出た。

《同族感電ウィルス/Tribe-Shocking Virus》
効果モンスター
星4/水属性/雷族/攻1700/守1000
1ターンに1度、手札のモンスター1体をゲームから除外して発動する事ができる。
この効果を発動するためにゲームから除外したモンスターと同じ種族の、
フィールド上に表側表示で存在するモンスターを全て破壊する。

1ターンに1度だけ、こちらもその種族のモンスターを持たなければならないと、効果が調整された。
こいつを使いたいならミラーマッチか《DNA改造手術》とのコンボが良いだろう。
当時制限カード入りの真っ最中だった《ブラック・ホール》が手札1枚で飛んでくるというのは、このときの基準で見れば驚異だった。

完全な余談だが、本家より攻撃力が100高い。
また、珍しい属性・族だったりする。




なお、最終的にインフレにより脅威では無くなったと判断されたのか第10期の17/10/01にエラッタ無しで制限カードとなり11年7ヶ月ぶりに環境復帰。
サンダー・ボルト》が19/04/01に15年1ヶ月ぶりの制限復帰をするまでエラッタ無しでは最長記録の持ち主であった。
以降も段階的に緩和され、18/04/01からは無制限カードへと舞い戻ってきている。




ウィルス「あなたは今、1種族だけで組んだデッキを使っていませんか?

禁止指定は昔の事だと、高を括っていませんか?

そして何より、この記事を追記・修正せずに放置してはいませんか?


そのまま放っておくと…… 大 変 な こ と に な り ま す よ


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最終更新:2025年02月07日 09:33