ダーツ(FE)

登録日:2012/01/23(月) 02:23:25
更新日:2025/04/18 Fri 23:39:10
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ファーガス海賊団・特攻隊長

ダーツ様に、怖いもんはねえ!



◇概要

ファーガス海賊団の切り込み隊長を務める青年。

エリウッド編第16章外伝、ヘクトル編17章外伝「港町バドン」から登場し、18(19)章「魔の島」から自軍ユニットとなる。
クラスはまんま海賊


初登場時は船に乗せるかどうかを決めるゲームのため敵ユニットだが、こちらから仕掛けなければ何もしない。
倒してしまうと仲間にならないので、挑むメリットは無い。なお主人公がどちらでも難易度ノーマルだと闘技場から2マス上に陣取っているので、
間接攻撃可能なキャラで闘技場に入る時に誤操作でうっかり攻撃しかねない。闘技場で稼ぐ際には武器を外しておこう。

続いて次章にも登場。小舟で流れ着いたニニアンを介抱する際、「正直どう持てばいいものか」とリンに頼む、意外と紳士なところを見せる。
なお、この章では船の修理担当で戦闘は無し。
ちなみにジェイクなる人物が船の施設を紹介してくれるが、仲間しか乗らないであろう船に武器屋や道具屋がある理由は不明。きっと仲間にも厳しいのだろう。

魔の島上陸後は同行し、操作可能。浅瀬もあるのでさっそく無意味に入って戦士との違いを味わおう。
ガイツの説得の他、終盤の二度目の魔の島上陸の際に生存していると差分があるので、主役ほどではないとしても意外と彼のセリフは多い。 

◇人物

頭にバンダナを巻き、タンクトップ風の服を着た青年。
正直第一印象は工事現場の兄ちゃんという感じで、ちょっと地味め。

記憶喪失・血塗れの状態で港町バドンにて行き倒れていたところを海賊の首領ファーガスに救われた。
その後は恩義から海賊の一味に加わり、切り込み隊長を務めるまでに至る。

海賊らしく血気盛んで喧嘩っ早く、言葉遣いも荒いが上記のエピソードでも分かるように義理人情に篤い。
伝説の海賊王ハンガックが大昔に隠した財宝を見つけ出し、それを再び自分が隠して世界中の海賊に探させるという夢を持っている。
なお海賊という生業に反して金銭絡みにはさほど関心は無い様子で、ハンガックの財宝の金銭的価値自体にもそれほど興味は無い。ただし情報料などの対価としてはきっちり要求する。
各地の港を巡っている故、世間の噂話などの知識もそれなりに豊富。

かつてファーガス海賊団がベルガー商会の商船を襲ったのを切っ掛けにその御曹司であるガイツと交流を持っていた。


◇性能

○初期値と成長率、CCボーナス
海賊 LV8
HP-34(75)+4
力-12(65)+1
技-8(20)+1
速さ-8(60)+1
幸運-3(35)
守備-6(20)+2
魔防-1(15)+2
体格-10+3
属性-炎
斧B

○所持品
はがねのおの
ておの
たいまつ


HP・力・速さに優れた使い。特に力の成長率65%は今作単独首位である。
また、海賊故にペガサスナイト系やドラゴンナイト系以外で浅瀬や川を移動できる貴重な人材。
覇者の証を使い狂戦士にクラスチェンジすれば、必殺もガンガン出して敵を殲滅できる。あと山によじ登って回避無双もできる。
ついでに成長率は前作ゴンザレスを全体的に強化したような数値である。

しかし守備はあまり高くないため、敵を殺しやすい長所がそのままやっつけ負けに繋がりやすい。
幸運の伸びも初期値を考えるとやや微妙な為、速さの割に回避も万全とは言えず、注意は必要。
またゴンザレス程ではないが技の成長率が非常に悪いため、斧の命中や3すくみが改善されているとはいえ槍持ち以外の敵との戦闘では攻撃が当たりにくく、安定性という面ではバアトルやホークアイに及ばない。
前作ではあった技の高いCC補正が たったの1になってる ことや山に陣取れるマップが少ないのも向かい風。
アフアの雫も焼け石に水なのでドーピングアイテムの中では需要の少ない秘伝の書を全部注ぎ込むのも手。
剣使い相手なら専用の3すくみが適用されるソードバスター(キラー)を持たせるなどの工夫もしてみよう。

魔防?あるわけない、そんなものは。

前作に比べて必殺補正が半減し、MAP構成の都合で地形移動能力もさほど目立たなくなっているため、ヘクトルやバアトルの速さが上振れすると下位互換のようになりがち。

とはいえ安定して速さと体格を両立できる貴重な斧使いであり、ヘクハーマクシムに追撃をかました上で必殺であっさり返り討ちにするのも夢ではない。
上手く育ったら終章でバシリコスを手に暴れさせるのも良いだろう。
ヘクトルにはアルマーズやヴォルフバイルがあること、ダーツは斧しか使えないが重い勇者の斧だとウリである速さが落ちることからも是非バシリコスが欲しい所。

なお斧使いの中でも終章で速さ30のロイドから追撃されないレベルまで速さを上げられるのは狂戦士のみ。
もう一人の狂戦士であるホークアイは速さの成長があまり見込めないので、パビスの守りとソードキラーを持たせたダーツに処理を任せても良い。

ただし評価プレイでは覇者の証の資産価値が高いのでほぼお留守番になる。
前作のように英雄の証でクラスチェンジできれば…。
本作では軍師の属性を決定することで総合評価の☆の数だけ同じ属性を持つキャラの命中・回避が上がるのだが、この資産評価のせいで軍師補正を利用したダーツの命中強化もやりにくい。
育てるつもりが無くてもライナスルートでは即戦力になるガイツを説得するという大役があるので忘れないように。

ハードでは、外伝で敵として出現した時は他の敵と同じくブーストがかかっているが、加入時は通常時と同じステータスである。そのステージでの寝返り加入ではないので仕方ないが勿体ない。

下記の通り支援属性に恵まれているほか、特効属性なし、上限値は力30・速さ28に加えて技も何故か29と高く、さらに必殺補正付きと通信闘技場でのポテンシャルは非常に高い。
…高いのだが、本作は前作次作と違いドーピングの回数が有限なので机上の空論に近く、HP・力・速さ以外のステをカンストさせるのは非常に難しい。
なので速さ30勢から追撃される弱点があろうと、勇者の弓を活かせることを言い訳にウォーリアで代用する方が現実的である。
ロスドズラのようにはいかなかった。

◇支援会話


ウィル・レベッカとは、レベッカの兄ダンに外見そっくりの記憶喪失の男であるため、そこから会話が始まる。人違いだろうと主張するが記憶喪失のこともあり、最終的には
「この戦が終わるまでは兄貴だと思っていい。妹がいる、ってのもいいかもな(意訳)」
と言い出す。
ウィルとはなんだかんだ腐れ縁になり、「5年前にウィルはバドンでダンと別れた事」「同じく5年前にバドンで血まみれのダーツが倒れていた事」という意味深なやりとりに至る。
この2名とは加入時点から支援を進められる上に、進行度3なので成立が早く、優遇属性の炎属性であるためどちらと組んでも攻撃・命中・必殺が大きく伸びる。
レベッカと組んでの炎×炎支援は回避も大きく伸び、当てる・避ける・クリティカルで大ダメージのバーサーカーの理想形に近づき、ウィルと組んだ場合はダーツの不安要素である必殺回避にも多少フォローが入る。
彼らで三角支援というのもウィル×レベッカ間の成立も早いので狙いやすく、自軍ターンで攻撃している間はかなり強い。またここにレイヴァンを加えて四角支援とする派生例もある。

ファリナとは、それを探し当てるのが自分の夢である大海賊の秘宝と、その在処を記した地図を巡る話。ダーツ側では唯一のペアエンドあり。
見つけた後は隠す予定だが、彼女が許すまい。案の定能書きを垂れてる間に地図やらを書き写され、財宝争奪戦を繰り広げるライバル関係になる。
ペアエンド内ではファリナのしたたかさが炸裂する。

知り合いのガイツとは短くない付き合いのようで、彼を仲間に加えたのは昔のいい加減なお坊ちゃまから少しは成長したのではと期待したからでもあった。
だが以前と変わらないガイツの世の中ナメ腐った態度に一度はキレて見放すもそれに危機感を抱いた彼の真摯な悩みを打ち明けられる。
ウダウダ考えてる暇があったら目の前の事に死ぬ気で取り組むよう発破をかけ、ガイツの返答は不明だが海賊にスカウトした。
ガイツを主力に据える予定があるならばスムーズに説得するためにあらかじめダーツを育成、説得後はそのまま闘技場を使いながら支援を構築するという評価を気にしないプレイの際にオススメ。回避と必殺は大きく伸びるがそれ以外は浅く広い伸び方になる。

カレルには、彼の依頼で各地を巡る間に仕入れた強者(ただし陸の人間に限る)の情報を提供している。氷魔法の使い手やら巨人やらを紹介しようとしたが、彼らは既にカレルの手によりご臨終していた。
クリア後もこの関係が続いたのなら、善人・悪人問わず相当な被害者を出しているはず。なお、最終的にはカアラや カレル自身の噂 も教えている。



前述の行き倒れの件だが、ファーガスより先に誰も助けようとしなかったのか?と思う者もいるだろう。
これはエリミーヌ教という宗教上の都合であり、その日はエリミーヌの教えの日で「血に触れてはいけない」とされていた。
町の住民もそうだが、人一倍縁起を担ぐことを重要視する船乗りたちは彼を助けることもできず、見過ごすしかなかった。
(誰か杖使い呼べよ、とかリブローなら触れずに済むと言いたいが、「そもそも流血した人間に関わるな」という意味で受け取られてる可能性が高いし、杖使いは大抵エリミーヌ教の関係者なので猶更関わろうとしなかった可能性もあるし、バドンに杖使いなどがそもそも居なかったとも思われる。)

何より血まみれの不審人物だ。治ったら暴れだした、なんて可能性もある。
そのまま息絶えるかと思われたところに、ファーガスの旦那が登場。救助されたわけである。
あんな化け物に勝てるやつはまずいないので、暴れたとしても安心だったのだろう。


単独後日談では他の海賊団との抗争中にファーガスを庇い海に落下。後にフェレで彼に似た人物が目撃されたが、それがダーツかダンか、はたまた赤の他人かは明言されていない。

このように本人はわかりやすい性格ながら非常に謎の多いキャラクターである。
ファイアーエムブレムシリーズは昨今はユニット一つ一つにドラマや設定が多いものの、かつてはロスト対象ゆえに余り深い設定のないキャラクターも多く、なぜ協力するのかわからない、過去も不明、台詞すらない、という味方も大勢いた。
そこから封印、烈火と言ったGBAシリーズが発売されたが、この時代はまだ「一般兵ユニットにも個性をつけようか否か」という黎明期。
なのでキャラクターとしてはわかりやすいが、設定としては非常にボカされているダーツというキャラクターが登場したのである。
果たして彼の正体は明かされる日が来るのだろうか。



追記・修正は記憶を失い血塗れでお願いします。

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最終更新:2025年04月18日 23:39