ドラゴンナイト/ドラゴンマスター(FE)

登録日:2012/03/02 Fri 18:41:53
更新日:2025/04/26 Sat 14:13:33
所要時間:約 20 分で読めます




ファイアーエムブレムシリーズに登場する兵種(クラス)のひとつ。




■概要

飛竜を使役し、その背に乗って戦う騎士。

同じ飛行ユニットであるペガサスナイトが速さや魔防が高いのに対し、こちらは力と守備に優れている。
敵国の主力兵種として登場する事が多く、極めて高水準のステータス・移動力で奇襲をしかけ戦場を蹂躙する難敵。
作品毎に対処法も用意されているが、それでもドラゴンナイトが敵にいるというだけでかなりのプレッシャーがある。
基本的には敵軍の兵種のため、味方になる場合は寝返って仲間になるケースが多い。
また、基本的に敵味方とも(若い)女性が占めるペガサスナイトに対し、
ドラゴンナイトは男女とも登場し、キャラクターの幅は広め。
シリーズ当初から槍を使用していたが、ペガサスナイトとの差別化や下級斧使いを増やすためか『暁の女神』以降は槍の代わりに斧を使うようになった。

なお、ドラゴンナイトは『暗黒竜』『紋章の謎』ではペガサスナイトのクラスチェンジ先だった。
この時はクラスチェンジすると大半の能力が上がるが、魔防は下がるという扱いになっている。
ペガサスナイトから独立したクラスになったのは『聖戦の系譜』から。


■関連兵種

【ドラゴンマスター】

経験を積んだドラゴンナイトがクラスチェンジした姿。
ペガサスナイト系と分化された影響でドラゴンナイトが下級職化したことから、従来の上級職としての役割を受け継ぐべく『聖戦』から実装された。
全てにおいて高い能力を誇り、『聖魔の光石』以前は槍と剣、『蒼炎』以降は斧と槍を使う。

習得スキルは覚醒では戦闘開始時に命中・回避にプラス補正がかかるがターン経過ごとに効果が弱まっていく「ホットスタート」と、
剣を持った相手に対する命中・回避が大幅にアップする「剣殺し」。

ifではホットスタートの代わりに、「応援」コマンドで周囲2マス以内にいる味方全員の守備を上げる「守備の叫び」を習得できる。

【ワイバーンナイト】

『聖魔』で初登場。
蛇竜ワイバーンを駆る空の騎士。ドラゴンマスターと対照的に技や速さに特化している。
使用武器はクラスチェンジ前と同じで槍のみだが、スキル「貫通」による防御無視攻撃を繰り出せる。

【グリフォンナイト】

『覚醒』で初登場。
幻獣グリフォンに乗る空の騎士。「ドラゴン関係ないじゃん」と言ってはいけない
使用武器はクラスチェンジ前と同じで斧のみ。
なお、竜特効が無くなる代わりに獣馬特効を受けてしまう。

スキルは、ダブル時に移動力が上がる「運び手」と、槍を持った相手に対する命中・回避が大幅にアップする「槍殺し」を習得できる。
ちなみに本編では名有りキャラでこのクラスに就いていたキャラは一人もいない。
『エンゲージ』で再登場した際は、ペガサス系の上級職に立ち位置を変え、装備も剣、槍、斧のうちの一種+杖という構成になっている。

【レヴナントナイト】

『if』で初登場。
魔竜を従える魔竜騎士。
斧に加えて魔法も使えるようになった。
ボルトアクスも使いこなせる。

スキルは、自分から攻撃すると戦闘後に周囲の敵に割合ダメージを与える「死の吐息」と、
騎乗しているユニット以外に対する与ダメージがアップする「見下す者」を習得できる。

■主な運用方法

【長所】

  • 切り込み役
同じ飛行ユニットであるペガサスナイトとは異なり、耐久力に優れる為ガンガン前線に出て、戦える。
三すくみ不利になる相手(蒼炎以前とDS作品では斧、暁と覚醒以降は剣)には注意。

  • 壁役
速さが平均より低めの作品が多いがアーマーナイトほど極端ではないため、あちらより追撃を受けにくいので壁役に最適。
その分攻守の数値で劣るが、ユニットによっては守備がガンガン伸びアーマーに並ぶ固さになることもある。
これに加えて飛行特効をアイテム等で無効化できる作品だと完全に壁役の座を奪ってしまうことも多い。

  • 後方支援
純粋な戦闘力だけでなく、飛行系故の高い機動力と救出値も魅力。
前線に立ってない状況でも急な増援への対処、急場の壁役、魔法ユニットの保護と仕事は盛りだくさん。
フィールドを縦横無尽に動き回らせよう。


【短所】

  • 特効がある
飛行系ユニット共通の弱点。
ドラゴンナイトは守備とそこそこの速さを兼ね備えた難敵だが弱点が無いわけではなく、飛行特攻効果のある弓・風魔法で特効を突けば簡単に倒すことができる。
逆に味方として運用する場合は注意が必要。
HPと守備が高い為弓なら1発くらいは耐えてくれるかもしれないが、魔防が低いため風(作品によっては雷)属性魔法なんかをくらった日には1発でたたき落とされる。
マムクート共々、作品によってはドラゴンキラー等の対竜武器も特効扱いになるので注意。

  • 魔力・魔法防御低め
特効にも書いたが、魔法防御が上級職の中でも最低レベルに低い。
魔法攻撃で致命傷を受けるのは勿論、スリープやバサークのような危険な状態異常にもかかりやすく、作品によっては飛行兵のくせに単騎特攻させづらい。
ボルトアクス将軍等一部のキャラやレヴナントナイトを除いて魔法武器との相性も悪い。

  • 加入が中〜終盤
元々上級ユニット扱いだった為かドラゴンナイトは主に敵勢力から寝返るケースが多く、強力なユニット故に本格的に敵や味方として出てくるのも中盤辺りから。
レギュラーが序盤で固まっていると愛着があるユニットも多いので編入させるのが難しく、初期値が低いと育成にも手間がかかる(それだけの手間をかける価値は当然あるが)
加入直後は追撃が出にくいので、止めを任せる等して根気よく育てる必要がある。

  • 室内戦に弱い
マップの構成上、長所の高機動力が活かしにくくなる。
また一部の作品では強制的に徒歩ユニットとなって能力と移動力が下がり、武器も剣しか使えなくなる。
が、『紋章の謎』では仲間になるドラゴンナイト(とその候補)は女性のみで「レディソード」が使えるようになる為、一概に短所とも言えない。


■シリーズにおける扱い

暗黒竜と光の剣/紋章の謎】

前述の通りペガサスナイトの上級職として登場。敵の傾向と十分な守備初期値により難所へと優先的に派遣させる戦法に向いている。
クラスチェンジできるキャラも初めからいるシーダや三姉妹と言った強キャラが多く、アイテムによる補助なしで目を見張るパラメータが狙える主戦力ぞろい。
特に力と守備の成長率に難があるシーダはクラスチェンジすることでその欠点もある程度克服でき利点も大きい。
敵としてはその硬さと移動力による奇襲が脅威。出現マップではきっちりとマークしておき、早いうちに撃破したい相手。

新・紋章』のルナティックでは特に序盤~中盤にかけて守備や速さを鍛えたドラゴンナイトを用意できるかどうかで難易度が大きく変わるステージが多い為、
ガチガチに鍛えたマイユニットやアランをドラゴンナイトに変更して頼った人も多いのではないだろうか。
一方終盤では守備の上限値が同じで速さでは勝るパラディンに出番を奪われがち。22章以降では飛行系の利点も薄れがちなのも向かい風。


聖戦の系譜

傭兵業を主な生業とするトラキア王国の主力。
ペガサス系と分化し、フィジカル寄りの路線を改めて強調していった。
割と攻撃力がインフレ傾向になる本作では少し控えめな印象だろうか。

多くの作品と同様ドラゴンナイト→ドラゴンマスターというCC方式だが、敵専用クラスとしてドラゴンナイトよりもステータスが低く槍レベルもC止まりの下位種「ドラゴンライダー」が登場する。
ドラゴンナイトの基本ステータス自体も他系統の上級職に匹敵する水準のため彼らと闘う時は上級職を相手にする程度の能力が必要。


トラキア776

本作では下位ユニットのドラゴンライダー→上位職のドラゴンナイト、の流れのみ。
主人公リーフがトラキアと敵対している都合上、敵として竜騎士系列が序盤から結構な数で出現する。
ドラゴンライダーはそこそこ柔らかい上に槍装備なので斧歩兵が充実しているリーフ軍ならなんとかなるが、流石にドラゴンナイトはアスベルの風魔法やアーチャーの高威力弓がないと倒しきれない。
さらに本作はロングアーチ系がシリーズ随一の高性能のためMAP開始数ターンは自軍の飛行系がほとんど動けない。「空対空」という選択肢が少ないためステータス数値以上に厄介な存在となる。


封印の剣

ベルン王国の主力部隊として序盤の終わり頃から移動力と戦闘力を兼ね備えた強敵として出現する。
敵のドラゴンナイト系は力がやたら高いが、上限そのものは力は並み程度で守備30とむしろ動けるジェネラルである。
ハードモードの終盤だとどいつもこいつも力がカンストし40前後の攻撃力と60近い*1HP、20前後の守備と15前後の速さで襲いかかってくる鬼畜。
ドラゴンマスターになると剣を装備できるがナーシェン以外は槍ばかり使うので竜騎士部隊は斧使いでまとめて迎撃でき、21章でバーサーカーを山に配置して対策するのも有効。

敵でもその破壊力には最後まで悩まされるが、味方も強キャラぞろいなので採用の価値は大きい。
むしろ汎用性が高すぎて「アーマーナイト系やペガサスナイト系が割を食ってしまっているのでは?」との声が挙がるほど。
そのためか封印のドラゴンマスターは他の職業より(特に速さの)上限が低く設定されている(ドラゴンマスターとマスターロード以外は全員合計値が同じ)。
また、それに加えてエッケザックス以外の神将器の特効を食らってしまうので、通信闘技場ではたとえ全ステータスをカンストさせデルフィの守りつけて支援や武器などで固めようと神将器やドラゴンキラー持ちにあたると一瞬で蒸発してしまい、ドラゴンマスターが持てる種類の神将器ではこの弱点をフォローする事が出来ず、事実上の最弱クラスになってしまっている…。


烈火の剣

力の上限値が僅かに上がったが前作の反動か技や守備の上限値やCC補正が下がり、本作ではペガサス系に活躍の場を譲り気味。更にジェネラルの速さ上限が24に上がったため速さ上限は上級職ワースト1位に。
自軍キャラの加入時期も絶妙に悪くされている。
特にヘクトル編で仲間になるファリナが強すぎる。

一方で敵としてはヘクトル編ハードでかなりの存在感を誇る。
終盤だと封印ハード並の能力値を誇り、守備が高く飛行特効でも銀の弓を使わないと撃ち落とせないことが多い。


聖魔の光石

大陸全土に侵攻をしかける敵国・グラド帝国の主力兵種。
分岐CCでドラゴンマスター(従来通りの重戦車路線)あるいはワイバーンナイト(某キャラとおそろい、貫通攻撃のロマン)に。
また、ペガサスナイトからも昇格可能だがここでは割愛。
ザコ敵のドラゴンナイトはうじゃうじゃ出てくるが、ドラゴンマスターはなんと17章に1体出てくるのみと寂しい。

本編では3すくみに柔軟に対応できるドラゴンマスター、対戦モードでは『貫通』が強力で速さの上限値も高いワイバーンナイトが活躍しやすい。
ラグドゥ遺跡ではワイバーンナイトとの上限値の差を差し引いてもドラゴンマスターの剣が役立つことも少なくないが、ジェネラルには見劣りしてしまう。


蒼炎の軌跡暁の女神

伝説的なネタキャラを有したり、続編で活躍期間の長い大幅なパワーアップを遂げたりとお忙しいようで。
弓特攻がなくなったり雷魔法に弱かったりという風変わりな特徴もある。


ファイアーエムブレム 覚醒

習得できるスキルは「力+2」と周囲3マスに味方がいない時、命中・回避+10となる「疾駆」。
スキルの汎用性が低く子供への職資質継承でもあまり重視されないなど不遇気味。

シャンブレーへのスキル継承のためにベルベットに経由させるのがオススメ(何故かベルベットのドラゴンナイト資質がシャンブレーに受け継がれず、代わりに蛮族の資質を持つ)。
グリフォンナイトのスキル「槍殺し」はDLCの裏五連戦でボス対策にもなる。


ファイアーエムブレムif

白夜王国に侵攻を仕掛けている暗夜王国の兵種であり、白夜の天馬武者とは対の関係。
上級職は槍を扱えるドラゴンマスターと、魔法を使えるレヴナントナイトの二択。

習得スキルは「力+2」と自分から攻撃した後に敵が生き残っていれば位置を入れ替えられる「切り込み」となった。

前作から一転、『守備の叫び』や『見下す者』など扱いやすく強力なスキルが揃う。
特に『見下す者』は「相手が騎馬・飛行ユニットではない場合に与ダメ+5*2」という、効果が大きいのに条件が緩く汎用性が高いスキル。習得したら常に付け続けていても良い。
レヴナントナイトは魔法を使えるのでスキル習得のためにエリーゼの転職も検討しやすい。
『切り込み』は味方よりも敵が使う時に脅威となることが多い。
特に暗夜17章のハード以上の剣聖には注意。


ファイアーエムブレム 風花雪月

ドラゴンナイトが上級職、ドラゴンマスターが最上級職として登場。
本作では技能レベルを上げることでほとんど制限なく好きな兵種に転職でき、女性限定のペガサスナイト系と異なり男女共用。要求技能はドラゴンナイトが斧Bと飛行C、ドラゴンマスターは斧A槍C飛行A。
物理方面にバランスよく優れたステータス(従来作品では速さが低〜中速だったが今作は速さも高く、ドラゴンマスターに至っては速さ補正がソードマスターと同値)に飛行特有の機動力、「降りる」コマンドで飛行特効を無効化でき、斧技能を上げるついでに中級職に斧戦士系であるブリガンドを経由して火力を大幅アップできるスキル「鬼神の一撃」を無理なく取れるなどシステムに愛された今作の強クラス。
物理職は適性をあまり考えずとりあえずドラゴンに乗せれば戦えてしまうほどで、気づけば自軍がドラゴンだらけになっている先生も。パルミラブートキャンプ


エンゲージ

初代以来久々にペガサス系下級職からのCC先上級職という立ち位置でドラゴンナイトが登場。使用武器は剣槍斧のうちいずれかを二種。ドラゴンマスターは登場せず。
また、ペガサス系からのCC先上級職としては『覚醒』以来の「グリフォンナイト」も存在している。
なお、ペガサス系は女性専用職だが、ドラゴンナイト、グリフォンナイト共に男女両方が就職可能。男性は他の上級職から「チェンジプルフ」を使うことでドラゴンナイトやグリフォンナイトになれる。


ヒーローズ

クラスの概念が撤廃された本作では、移動タイプ「飛行」としてペガサスナイトなどの他の飛行系兵種と一括りにされている。歩数は歩兵と同じ2マスであり、地形無視と弓による特攻を受ける。
ドラゴンキラーはなく、ファルシオンナーガの特攻はマムクートのみ。
原作ではドラゴンナイト系の飛行ユニットはやや防御が高いが、弓には関係ない。
飛刃の鼓舞など飛行系専用の強力なバフスキルがあり、PTを飛行で固めたPTも存在する。
ただし飛行魔・飛行踊り子はほぼ星5なので、飛行パを組むのは苦労する。配布キャラに青魔兼踊り子要員のピアニーがいるのが救いか。

ムスペル王国第一王女。
力こそ正義を体現したようなムスペルにおいて頭脳派として将まで登りつめた異色の努力家で、弱者へも一定の配慮ができる人物。
いわゆるFEのお約束である「仲間になりそうでならない」枠に限りなく近かった子。
その一方で、妹のレーヴァテインをかなり溺愛しているシスコンでもある。
攻撃・速さが高く、武器のニーウは相手の強化の合計の半分の値を全能力に加算するので、バフを掛けすぎた近接ユニットで挑むと返り討ちに合う可能性がある。





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最終更新:2025年04月26日 14:13

*1 23章に出てくる個体は60を超えるものも

*2 自分が騎乗ユニットである必要はない。自軍フェイズ・敵軍フェイズを問わない点も優秀

*3 良成長込みで級長をやや上回る程度で、彼らと違い配分に無駄が多い

*4 絆会話・お目覚め会話にてドラゴンの名前は「カーミラ」