Vault(Falloutシリーズ)

登録日:2011/11/11 Fri 00:57:33
更新日:2025/04/24 Thu 22:05:09
所要時間:約 20 分で読めます




アメリカ流の生活、素晴らしいですね

平和、自由、ベーコンに卵、完璧ですよね

ですが過信は禁物、一寸先は闇なのです。もし核戦争が起こったら?


            . -‐ニ ̄ニ‐- .
       _/           \_
 =二 ̄ /               ',  ̄二=
     ̄7'' ―― ___ ―― 戈 ̄
――― 从,,i ;         `. 、 .尢r、――――――
     /\じ'jl|此ト=メ i;_,,爻,,i| 刈ゞメ
       ``‐ヾ:;!Iヅ 〃!iメト辷-" ^


(※実際の出来事ではございません)

わが社の地下核シェルターを予約すればひと安心! 後は惨劇が過ぎ去るのをじっと待つだけ!

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   #   #
 # # 嘘を言うなっ!
   ∧_∧
# E)(#`゚Д゚)(ヨ
  UY   YU #


実際のVaultはVault-Tec社とエンクレイヴによって建造された地下核シェルターの名を借りた大規模実験施設である。
Falloutシリーズというゲームを実際にはプレイしていない方は「核戦争でおかしくなってしまった世界を描いたゲーム」と思っているかもしれないがそれは勘違いである。
正確には「元から何もかもがイカれていた世界が核戦争で文明崩壊してしまった後を冒険するゲーム」なのだ。
それがよくわかるのがこの項目である。

実際に核シェルターとして本来の機能を持つが、そのほとんどはVault居住者を被験者として各種ストレス反応に関する人体実験を行っていた。
とはいえ実験用ばかりではなく、「管理Vault」と呼ばれる核シェルター機能のみのVault──本来の意味での再入植を目的としたVaultも存在したようだ。

ほとんどのVaultでは何かしら意義のありそうな研究が行われていたが、一部では「ぼくのかんがえたすごいけんきゅう」のような、まるでそこらの小学生が考えたかのような理解不能な実験も行われていた模様。
まあエンクレイヴにしてみれば自分達用のシェルターは自前で用意出来ているし、それ以外の市民はいくら適当に使い潰しても問題ないモルモットor玩具でしかないのだろう。
ちなみに建築費は1つあたり6450億ドル。その割には手抜き工事が多くないか?

ドラマ版ではこんなのでも彼ら(ちなみにこの人もいる)なりに未来のことを考えた結果こうなったことが描写された……のだが、「あっ…(察し)」なあり様だった。


【以下シリーズに登場したVaultの一部】


Vault 3

管理用Vaultであったため実験は行われず。しかしいざ再入植のために扉を開けてみると扉の前には運悪くレイダーの一団がおり、住民は皆殺しにされてしまう。

+ 実験結果
:失敗
住民は全員新鮮な肉に、施設はレイダーの拠点となった。


Vault 4

ドラマ版に登場した、戦前に五年ほど試験運用されたVault。
大戦争後は科学者の実験場になり、外部の人間を誘いこんでモルモットにする罠と化した。過不足なく文字通りの実験Vault。
+ しかし……
しかし被験者の反乱に遭って壊滅。殺される直前まで実験目線を捨てなかった科学者どもはいっそ天晴れ。
乗っ取りに成功した被験者たちは、仲間の治療やNCR難民の受け入れを行う(ちょっと怪し気なところもあるけれど)穏健な民主主義社会を確立した。

+ 実験結果
:失敗
無軌道な実験施設に、何をもって"成功"と言うべきなのか。穏当な人間社会が築かれたという点では大成功である。


Vault 8

管理用Vault。G.E.C.K.(簡単に言えば超性能の環境浄化・テラフォーミングシステム)が配備されており、再入植の際にそれを使用したことでVault 8周辺は戦前の自然環境を取り戻した。

+ 実験結果
:成功
完璧な再入植に成功し、Vault 8周辺にはVaultシティーが建設された。


Vault 11

定期的に生贄を出さなくては施設が自爆するVault。
選挙により生贄が選ばれていた。自己犠牲や理想を実現しようとする能力について人間の性質を知るための研究が行われていたらしい。
+ 実際には……
実際には生贄を出すことを拒否すれば実験は終了し外への扉が開放されるのだが、その頃には住民は5人にまで減っていた。
それどころか実験終了でVaultの機能停止とされているが、それには住民の皆殺しも含まれていたようである。

+ 実験結果
:失敗
生贄というシステムに対する反発によって住民内で内紛が発生し、住民は全員死亡した。
自決を拒んだ1名を除き残りの生存者は拳銃自殺したと思われる……が、その1名が4人を殺害した可能性も考えられる。
なお、実験失敗から久しい『NV』の時系列でも何故か生け贄システムが稼働し続けている。


Vault 12

放射能の人体への影響を研究するためのVault。ベーカーズフィールドに建造。
意図的にVaultの扉は閉まらないように設計されているため本来の核シェルター機能すらなく、もはや存在理由すら不明なVaultである。

+ 実験結果
:成功
ほとんどの住民は死亡したが、一部の住民は人類最初のグールとなった。『FO1』の時系列ではネクロポリスと呼ばれる集落になっている。
その時点でも浄水装置は健在のまま稼働しており、主人公が求めるウォーターチップはここに存在する。
ちなみに高望みしてるグールがクズなのはこの頃からのお約束。


Vault 13

200年閉じられたままに設定されたVault。
実験途中で設備が故障したため一人の青年(『FO1』の主人公)を外部に派遣し設備の復旧に成功するも、他の住人の成長に影響することを恐れた監督官によって英雄であるはずの彼を追放。
ちなみにキャラクターメイキング時につけた特徴によって、監督官は報復として主人公に左半身を吹き飛ばされる
しかし、恩を仇で返したツケは数十年後のエンクレイヴによる襲撃という形で支払わされることとなる。
その後はデスクローが放たれていた。
なお、そのデスクローらはエンクレイヴの実験によって人間並みの知力を持ちながら平穏を望んでおり、かつて追放された英雄の孫である「選ばれし者(『FO2』主人公)」に協力するが、フランク・ホリガン率いるエンクレイヴ特殊部隊に粛清されてしまう。
なお、手違いでVault 8のような再入植予定のVaultに支給されるG.E.C.K.がこちらにも送られている。
余談だが故障した設備とは浄水装置であり、住民の中にはVault開放派の派閥もあり、『FO3』ではこれらが元ネタになっているクエストが存在する。

+ 実験結果
:成功
数多くのトラブルに見舞われたものの大半の住民は生存することに成功した。
ちなみに、かの英雄は旅の中でスーパーミュータントのザ・マスター打倒を果たしNCRの設立にも関わっている他、後々の選ばれし者によるエンクレイヴ本隊壊滅の間接的な要因ともなっている。
種族が種族なので当然だが、FO2に登場するコンパニオン・ゴリス(アルビノの若いデスクロー)の出身地でもある。


Vault 15

全く異なる信条を持つ人間が収容されたVault。前述のVault 13とは姉妹関係に当たる。
最終的に住民は4つの勢力に分かれ、そのうちの一つがシェイディ・サンズ(後の新カリフォルニア共和国)を設立。しかし残りの3つはレイダーと化し、全滅した。

+ 実験結果
:成功
アメリカの後継国家ともいえるNCRを建国したことは特筆に値する成果である。なお他は……
ちなみにここから発したレイダー派閥の一つが『NV』にも登場するカーンズである。
他にもバイパーズやジャッカルといったギャング団もいたが、BOSやNCRに痛めつけられ大きく衰退。『NV』の時点では単なる名前違いの雑魚レイダーにまで成り下がってしまっている。
ちなみに残った居住者は地震による落盤とそのせいでできた亀裂から湧いてきたネズミの群れにやられ全滅した。


Vault 17

実験目的以下、ほとんどが不明なVault。NVのデカいババアことリリー・ボーウェンばあちゃんの出身地。
リリーとその家族はこの内部で生まれているため、極端な実験はしていないと思われる。

+ 実験結果
:失敗
マスターズ・アーミーの襲撃により住人がさらわれてFEVに漬けられる憂き目に遭っている。
恐らくは全滅状態であろうから、実験も何もあったものではない。


Vault 19

赤と青の2つのグループに隔離し、別グループへの敵対心を持たせる事を目的としたVault。
居住区も別、監督官もそれぞれに1人ずつ配置という念の入れようで、かつ多数の監視カメラによって全て監視されていた。
またパラノイアが多数収容されており、他の住民も次第に精神に異常をきたしていった様子である。

+ 実験結果
:失敗
最終的には両グループによる内紛で全滅、施設はレイダーの拠点に。


Vault 21

ギャンブル中毒者のみが収容されたVaultで、すべての決定はギャンブルによって行われる。
Vault-Tecの科学者からは実験は失敗するだろうと考えられていたが、予想に反して平和な社会が実現。
扉の開放に関してもブラックジャックによって決められ、平和に無血開城された。

+ 実験結果
:成功
その後Vault 21はホテルとして開放、ニューべガスの名所に。
非管理Vaultを除けば極めて稀な例である。
ちなみに、のちにニューベガスを丸ごと変えてしまう人物を助けたとある医者はここ出身である。


Vault 22

核戦争後の荒野でも育成できる植物の実験を行っていたVault。
実験自体は成功するも、実験中の事故により全住民が死亡した。

+ 実験結果
:失敗
多くの住民は植物のミュータントと化し、ここを離れザイオンに向かった生存者グループも食人レイダーとなったあげく最終的に同じように植物のミュータントと化してしまった。


Vault 27

意図的に収容人数の2倍の2000人が収容されたVault。
過密人口に関しての実験が行われた。
おそらくVaultの収容人員の規模は最大のものと思われる。

+ 実験結果
:???
同じ問題に直面したVault34と同様に、最終的に内紛が起こり全滅した可能性が高い。


Vault 31
Vault 32
Vault 33

ロサンゼルスに存在する、相互に接続された三つセットのVault。
接続通路は平時には閉鎖されているが定期的に交流し、いつでも相互支援可能というのが売り。
多少の差異を持った三つの民主主義社会を保存する目的である……表向きは。
+ 実際には……
実際には、優良な人材*1を冷凍保存して新世界を率いるスーパーマネージャーを育成する目的の31に対して、その配下を作るための生簀ないし実験施設である32&33といういつものVault-Tec。
32では二世紀ほどしてその事実が発覚し暴動の末に壊滅。当面の情報統制は出来たが、何十年か後に33にもバレた。
33は外部からの侵入を許し大混乱が起きる(この過程で32壊滅がバレる)。その末に地上に旅立ったのがドラマ版主人公の一人ルーシー、という話。

+ 実験結果
:失敗
統制からして崩壊し、大目標は遠すぎて無理、監督官も生殺与奪を(物理的に)握られてしまった。
そもそもマスターズ・アーミーの跳梁から逃れたのもほぼ偶然*2というどこからでも詰む状況だった。*3


Vault 34

トリガーハッピーな人間のみを収容したVault。
住民全員が武装しており、武器庫には大量の兵器が保管されていたが鍵は掛かっていなかった。
またハゲを迫害する文化があり、それを理由にVaultのリアクターを管理していた技術者を追放してしまう。
ラスベガスの東(フレンチマン・マウンテン)に位置し、現実でも同じ場所に核シェルターが存在したらしい。

+ 実験結果
:失敗
その後住民間で内紛が発生し、一部はVaultを出て爆発狂の部族「ブーマー」を作る。
また内紛の過程でリアクターが暴走するも、技術者がいなくなっていたために漏れ出した放射能により全住民が死亡。一部はフェラル・グールに。


Vault 39

食料生成機が水っぽいおかゆしか作らないよう設計されたVault。
詳細不明。

+ 実験結果
:???
  • 不満はあったが特に問題なかった
  • 暴動が起こった
  • 住民は餓死して全滅
  • 食じn……ミスティックパワーの蔓延
の4つの可能性が考えられる。


Vault 42

40ワット以上の電球が設置されていないVault。おそらく暗闇でのストレス耐性を図るための実験をしていた可能性が高い。

+ 実験結果
:???
公式に書かれていないため不明。一畳の空間を照らすのに必要なワット数は30〜40ワットなので、相当なストレスを強いられる環境であったのは想像に難くない。


Vault 43

20人の男性、10人の女性、一頭のヒョウが入れられたVault。
Vaultでやる必要のない実験そのいくつか。
詳細不明。

+ 実験結果
:???
  • みんなで協力しヒョウを倒した
  • 全員ヒョウに殺され、ヒョウもその後餓死
  • ヒョウをペットに調教してみんなで楽しく暮らす
の3つが考えられる


Vault 44

ボードゲーム作品「Fallout:The Board Game」の拡張版「Fallout:New California」に登場する砂漠地帯に建造されたVault。
このVaultは上層階と下層階の二層に分かれており、上層階は監督官をはじめとする居住者が生活を送り、下層階は科学者たちが何らかの危険生物を用いた研究を行っていた模様。
また、上層の居住者たちは下層階に何があるか知らされておらず、下層階の研究者たちは上層階の居住者たちをカメラで監視していたようだ。

+ 実験結果
:失敗
実験生物たちはロボットや電気フェンスなどの自動システムで保護されていたが、そこにVaultの全電力リソースが集中。
大停電を引き起こした際に冷蔵庫が停止、結果として食料が尽きてしまい科学者含む全居住者は餓死、全滅した。
また、科学者の一人が食事に何らかの薬品が混ぜこまれていることに気づきVault-Tecに連絡したが、何の返事もなくその科学者も結局餓死した。


Vault 51

シリーズお馴染みのスーパーコンピュータ「ZAX」の管理下において50人の人間を集め、とある目的の為に争わせている鬼畜Vault。
ここでは予め監督官が決められておらず、「ZAX」の目的は優れた監督官を確実に選別できるプロセスを作ることにあった。

+ 詳しい経緯(Fallout76のネタバレ注意!)
当初はロバート・ベイカー軍曹の提案の元、民主主義的な「投票(選挙)」によってリーダーを選出しようとしたが、何度繰り返しても全ての人物が利己的な投票しか行わなかったことで「票決」による選別は失敗と判断され、その後も記録されているだけで37種類の試みが行われた結果、やがて候補者同士を競わせるようになった。
そして紆余曲折の末に50人の住人のうち49人が死亡、最終的にZAXは「命がけの戦い」で生き残った者を監督官として選別することを決定。
最後の生き残りであった監督官を強制解任し、ほぼ全滅したVault 51の住人に代わり、「再生の日」以降にアパラチアで生活するようになった人々(無論、元Valut76居住者も含む)を実験対象として招き(?)日々争わせている。

+ 実験結果
:???
上記の通り実験……即ち「監督官選別プロセス(Fallout76で言うゲームモード:ニュークリアーウィンター)」は現在も進行中であり、ZAXは今もVault51にて次の実験台「次期監督官候補者」を募集中である。


Vault 53

全ての機器が3か月おきに、しかし修理できる程度のレベルで必ず壊れるように設計されていたVault。
恐らく居住者に過度なストレスを与え、その影響を図る実験をしていたと思われる。

+ 実験結果
:???
ストレスこそ溜まるものの機材は必ず修理できる程度の損傷なので、希望的観測で言うならば居住者はそれを解決し上位互換技術を生み出していた可能性もある。
……ただ、戦前のアメリカ人&企業倫理&労働倫理を考えるに多分最初に故障した段階で誰も修理出来なかったり、修理箇所がわからなかったりなどでVault-Tecが想定した実験を行う前に崩壊している可能性も。


Vault 55

全ての娯楽テープが撤去されたVault。
詳細不明。

+ 実験結果
:???
別に娯楽テープがないだけで住民は他の娯楽に興じたのではないだろうか?


Vault 56

質の悪い喜劇俳優のもの以外の娯楽テープが撤去されたVault。
Vault-Tecの科学者はVault55より先に破綻するだろうと考えた。どんだけひどい内容だったのだろう。
エド・ウッド作品みたいなのだろうか?

+ 実験結果
:???
単にそのテープを見なければいい話である。
……でも時々見たくなっちゃう。(ビクンッビクンッ)


Vault 68
Vault 69

68は1,000人の住民の中で女性は一人だけ。
69は1,000人の住民の中で男性は一人だけ。
ハーレム願望/逆ハーレム願望を叶えてくれるかもしれない、楽園の様なVault。
双方とも背景解説の初期資料『Fallout Bible』にて言及されている。なお所在位置は不明。

+ 実験結果
:???
現実は非常である。
果たしていかなる道をたどったのか、Nice boat.案件か……。


Vault 70

熱心なキリスト教徒(あとイスカリオテ機関の関係者)が収容されたVault。
後にウェイストランドに布教を行う宣教師の集団「ニューカナン族」が生まれる。

+ 実験結果
:成功
一方でこの部族の中からシーザーリージョンを創設する不死身の男が輩出されることとなる。


Vault 75

中学校の地下に建造された機密性の高いVault。
15歳以下の子供の中から優れたヒトゲノムを排出することを目的としており、優れた者は研究所送りに、そうでない者は「処分」というどちらにしても詰んでる外道Vault。

+ 実験結果
:失敗
2287年にはすでに滅んでおり、傭兵集団ガンナーの拠点となっている。


Vault 76

地上再入植用「管理Vault」の一つであり、25年後の2102年に住民を外へ出したのも核戦争によって荒廃した世界を再建してもらうことが目的。
『FO3』でも一部言及されている記述がある(ただし、こちらでは住民が外に出るのが20年後になると記載されている。設定の変更か、それとも隠された理由があるのかは不明)。
優れた業績を残した人間のみが選別されており、Vault内の環境は従来のものよりも遥かに充実している。また、25年の間に居住者の間で生まれた、いわば「Vault世代」の人間もいるようだ。
入植のために管理官の権限で施設の機能を強制停止できる仕組みがあるなどブラックな部分も健在だが、そこを除けばVaultの中では非常に快適な施設あるといえる。

なお、Vault 76が存在するアパラチア周辺(ウェストバージニア州)は、彼らが再入植した2102年時点ではこれまでのシリーズに比べてもかなり自然が多く、「他に人類がいない」という点を除けばそれほど荒廃しているという印象は受けない。元々1km²辺り30人程度しか住んでいないエリアだが。
それなのにあんなに荒れ放題になるなんて、一体何があったんだ……。
当然ながらアメリカの復興だけが目的ではなく、『核投下後の放射能汚染された環境における人体の変異の観察』『Vault-Tec社によるアパラチア地方に配備された核ミサイルサイロの掌握』も目的の1つとなっている。

+ 実験結果
:成功?
Vaultの住人たちは核ミサイルサイロの奪取に成功し、この地域に蔓延っていた「ある脅威」に対しても打撃を与えた。
また、「ある脅威」のために一時は無人の大地となっていたアパラチアも、ゲームのアップデートに伴い2103年には徐々に人々が戻ってきているようだ。
彼らの「アメリカ再建」という目的が本当に果たされるかどうかはこれからである。


Vault 77

1人の男と人形が詰まった箱が入れられたVault。
Vaultでやる必要のない(ry
孤独のためか男は次第に人形たちと内なる社会を築きあげていき、最終的には強迫観念に駆られて外へと旅立つ(ウェブコミック『One Man, and a Crate of Puppets』、2008年)。

+ 実験結果
:成功
解説では失敗だが核戦争間もない地上で元気に生存し、ジャイアントアントを容易く乗りこなし素手でレイダーの集団を全滅させる最強の生命体を生み出すことに成功している。
『FO3』において彼の着ていたジャンプスーツがとある場所で見つかるが、さすがに戦後間もない人物なので生存はしていないと思われる(『76』でさえ、そこから20年以上後の時代である)。
なおこの男・通称パペットマンは、2024年においてもM:tGの《正気減らし/Fraying Sanity》で出演したり後日談『The Right Hand of The King』が描かれたりと、結構な人気のあるキャラである。そういう意味においては大成功。


Vault 81

あらゆる病魔に対する万能薬を開発するのが目的のValut。
だだしその方法はモールラット等で培養した生物兵器を一般生活を送る住民にバラ撒いての人体実験。実験終了後はまるっと焼却処分予定という鬼畜外道Vault。
あまりにも外道過ぎる内容に良心の呵責を覚えた監督官が実験を放棄し、生物兵器を培養していた区画を媒体となるモールラットや研究者ごと閉鎖した為に実験は行われなかった。
閉鎖区間では老朽化により脱走、エリアを丸ごと巣に改造したモールラットが繁殖しており、区画内には研究者の物と思しき棺桶が並んでいる。

+ 実験結果
:成功
人体実験は実施されなかったのだが、4人の研究者とロボット(キュリー)によって本来の目的である万能薬は開発できてしまった。
ゲームの都合でモールラットの疫病専用であり、人体投与歴は無い上に材料不足で1つしか存在しない。
FO4作中では実際に噛まれた被害者が出たため、下手すると感染が拡大してVault全体が全滅していたかもしれない事を考慮すると結構なファインプレーである。

実験の放棄と隔離により、結果的に真っ当な管理Vaultのような状態になったお陰で、住民は世代を跨いで自給自足で200年間無事に生存が出来た。(但し、本来の耐用年数をすでに超えており、設備の多くで故障が生じているようである)


Vault 87

強制進化ウィルス(FEV)とG.E.C.K.による環境浄化システム研究用Vault。
人類の再興を目的とした、全Vault中最も意義のある研究を行っていた。
しかしそのためか重点的な攻撃を受ける羽目になり、研究者は全滅。
現在では高濃度の放射能に汚染されたスーパーミュータントの拠点となり、ウェイストランド最大の脅威と化している。
みんなの嫁フォークスたんもここ出身。

+ 実験結果
:失敗
(エンクレイヴ的には)人類の復興を目的とした実験が逆に人類の脅威を生み出してしまったのは皮肉としか言いようがない。
そのSMも西海岸のと比べると出来損ない(低能かつ凶暴)という点で失敗といえる。
しかし放射能の浄化という目的は101のアイツの手により浄化プロジェクトという形で200年後成就することとなる。


Vault 88

クラフト出来る施設等から察するに生産性の向上を目的としていたと思われる研究用Vault。
しかし建設中に戦争が勃発し、先行して訪問していた監督官と作業員、見学者らが閉じ込められてしまう。
落盤等でスーパーリアクターが損傷、放射線により監督官はグールとなって理性を留めるも、他はフェラルと化して閉じ込められることに。
210年後、地上部分の採石場を占拠したレイダーが入口を発見、開けようとしたことで発せられた緊急放送を111のパパorママが受信したことでこのVaultの運命は大きく動き出すこととなる。

+ 実験結果
:俺達の実験はこれからだ!
入口が開いた時点ではVaultというものおこがましい状況(バカでかい洞窟の中に資材やら機材があるだけ)であり、訪れた111のパパorママの手により整地・安全の確保・施設の建設から始めないといけない状態。
どのようなVaultを作るのかは111のパパorママのみぞ知る状態である。

メタ的にはVaultを丸ごとクラフト出来ることを売りにした、DLCによって追加されたVault。
住民をこき使って生産性を上げるも、地上の入植地をそのまま持ってきたような地下街を作るもプレイヤーの自由である。
え? 空間に対して容量が少ない? そもそも広すぎる? アーアーキコエナイ


Vault 92

名高い音楽家が多く入れられた音楽の殿堂のVault……ではなく、ホワイトノイズを使った戦闘指向の催眠暗示を植えつける実験場Vault。
実験により住民の半分が互いに殺し合い、その後事実を知った住民と監督官側とで内紛が起こり全滅した。

+ 実験結果
:失敗
今となっては、そこに静かに眠る世界最高のヴァイオリンと蟹のみがその悲劇を記憶している。


Vault 94

「信仰、非暴力、そして自然との調和」に基づいた共同生活を原則として設立されたvault。
ここは2078年の10月23日の午後に扉が解放され、住人達は再入植の為にウェイストランドに飛び出していった。
またこのVaultにはG.E.C.Kが配備されており、完璧な再入植も期待できたはずだったのだが……。

+ 実験結果
:失敗
近隣住民の使者が知識もないのにG.E.C.Kを弄繰り回した結果、爆発事故によってVaultは崩壊。残っていた居住者は死亡し、先だって外に出ていた住人も死亡ないしはスコーチ化した。
また、この爆発によって生じた霧は周辺地域の環境にまで影響を及ぼしており、結果として沼地地帯は強力なアボミネーションが徘徊する超危険地帯となってしまった。


Vault 95

輝きの海近くに建造されている、薬物中毒者治療のためのVault。
が、その実態は「長期治療を行った薬物中毒者達に大量の薬物を見せたらどうなるか」という非情に性格の悪い実験を行っていた。
余談だがジェット・サイコ・バファウトなどあらゆる薬物がその性質上多く残っているのだが、この内ジェットは『FO2』の時系列で発明されたものなのでベセスダらしくない矛盾が生じている。*4
現在はガンナーの拠点の一つとなっており、入り口にアサルトロンか配備されるなどしている。

+ 実験結果
:失敗
案の定暴動により崩壊。
ただ、ここの治療装置の一つに短時間で重度の中毒症状を完治する物があり、それを求めるコンパニオンとともに訪れることになる。


Vault 101

Vault101のアイツの出身地。

1人の管理者が絶対的な権力を握り、永遠に閉鎖されることを企図したVault。
個人の能力を評価することが研究目的であった。
噂によると自己進化を行う最強の生物を生み出す研究も行っており、その研究成果が昨今キャピタルウェイストランドを徘徊しているという噂がある。

+ 実験結果
:成功
101のアイツを生みだしたことが最大の成果である。
まぁ結果的にはエンクレイヴにとって失敗とも言えるが。


Vault 106

向精神薬の実験用Vault。
ドアが封鎖されて10日後に空気濾過システムに精神活性薬が入れられ、ドアは内側からは開けられない設計。まさにド外道。
現在でも薬物は自動散布されており、訪れるものを破滅に導くアリ地獄と化している。劇中屈指の心霊スポット

+ 実験結果
:くぁwせdrftgyふじこlp
わー 項目にアインたんとツヴァイたんがたくさんいるぅー(狂る狂る)


Vault 108

クローンの実験を行っていたVault。
しかし、そこで誕生したゲイリーという人物から生み出されたクローンが反乱を起こし……そしてゲイリー達しかいなくなった。

+ 実験結果
:失敗
ハハッゲイリー!


Vault 111

111パパ(orママ)の出身地。

住民をコールドスリープにさせ、その影響を調べるVault。
ただし、生き永らえさせるのがメインではなく「人間を冷凍保存して、死ぬまで」を観察するためのものの様子。
しかし監督官以下従業員も世代を繋いで生き延びられる程の資源・自給自足のための装置は与えられていなかったようで、戦争後まもなく起きた暴動によってVault-Tecから送られた従業員は死に絶えた模様。
『FO4』の主人公夫婦の夫が軍属であるため以前から優先居住権を所有しており、夫婦とその息子で平和に暮らしていたものの、核戦争(2077年の大戦争)が始まってしまう。
このVaultに夫婦とその息子が逃げ延び、居住することとなるが……。

+ 実験結果
:???
コールドスリープの人体への影響を調査するという意味では失敗。しかも“居住者”が(ほぼ)全滅した原因は侵入者による人為的操作なのでまともなデータは取れずじまい(データは遠隔で取っている)。
一方で、200年以上経過後もピンピンしている生存者(それもボストンのパワーバランスを単身で変えるほどの人物)をわずかながら出したため、Vaultとしてはある程度成功したとも言える。


Vault 112

トランキル・レーン仮想現実シミュレーター(ざっくり言うと仮想世界に入って嫁とキャッキャウフフできる装置)が設置されているVault。
装置の開発者Dr.ブラウンの引き籠り用Vaultでもある。
ちなみに開発者のDr.ブラウン(おっさん)は装置内で幼女となって楽しんでいる

+ 実験結果
:???
そもそも再入植も実験も企図されたVaultではないので実験結果もクソもない。
しかし我々の夢を叶える夢の装置を実現したという点において、実験は大成功であったといえる。リンクスタート!


Vault 114

上流階級の人間を住民として最低限度程度の生活環境を与え、反権威思想を持つ人間を監督官とする予定だったVault。
が、完成を前に最終戦争が勃発している。

+ 実験結果
:???
そもそも実験前に放棄されたVaultなので不明。実行されてもろくな結果は浮かばないが……。
現在はトリガーマン(ギャング)の拠点となっている。
なお、監督官内定者は「政府は秘密結社に支配され血税で乱パを開いている」などとのたまう素敵な思考を持ったホームレスだった。
実際、戦時中のアメリカには上層部にはすでにエンクレイブが発足していたため的は射ているが、先述した通りろくな結果にならなっただろう……。


Vault 118

高級ホテルの地下に建造されたVault。少数の富裕層と大量の労働者層に分け、それらが及ぼす社会的相互作用を調査することが目的だった。
10人の富裕層と地元出身の300人の労働者階級が集められたが、富裕層の一人がロボブレインの研究者でありグループ内に自己改造計画を提示、富裕層10人は全員ロボブレインへと改造された。
また、労働者階級の住む予定だった第二層は途中で支援金が打ち切られたため放棄、労働者グループはVaultから締め出され実験が行われることはなかった。

+ 実験結果
:???
富裕層が労働者たちを締め出したため実験は放棄されたが、皮肉なことにそのおかげで正しくVaultとして機能した。
しかし最近出資者兼オーナーが殺害されたらしく、それが居住者たちの間で不安を落とし込んでいる。
そこに訪れた訪問者……111のパパorママがその殺人事件の謎を解くため、名探偵(あるいは迷探偵か)として活躍することに。


Vault 120

ボストン沖に位置する目的不明の海中Vault……なのだが、監察官が巨大なタコorイカ。
旧中国軍の原潜『長江』が座礁してしまい、それがきっかけで冒険の舞台になるとされる。

+ 実験結果
:N/A
実験Vaultであること以外は不明なまま、没コンテンツとしてスタッフの語り草になっている。


Los Angeles Vault

その名の通り、ロサンゼルス付近に位置する番外Vault。
戦前はモデルルーム、そして大戦争においては真っ当な核シェルターとしての役割を十全に果たし、十五年ほどで住人たちを地上に解き放った。これが後のボーンヤードの起源である。
地上施設部分は、後に宗教団体『Children of Cathedral』の本拠『The Cathedral』となった。

+ 実験結果
:N/A
実験Vaultではないので当然である。シェルターとしては大成功。

実験結果(戦後):失敗
Vault本体はChildrenを隠れ蓑とする『Unity』こと『マスターズ・アーミー』の本拠地として、スーパーミュータントを繰り出し地上を混乱せしめる。
最終的にはVault Dwellerの活躍により灰燼に帰し、以降の歴史には登場しない。
マスターズ・アーミー首領『ザ・マスター』の目標である『新人類の誕生』は、スーパーミュータントが生殖能力を持たないという一点で崩れている。
大目標である『平等』と『平和』も、少なくとも後者は彼ら自身が崩していたので、大失敗もいいところであろう。


Vault居住者は追記・修正よろしくお願いします

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  • 大丈夫。Vault-Tecのシェルターだよ。
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最終更新:2025年04月24日 22:05

*1 戦前のVault-Tec社員

*2 アメリカ本国でも散々突っ込まれたらしく、「スパミュがアホだから助かった」のような少々苦しい言い訳が出て来たそうな

*3 長い間、外界との接触もなく過ごしてきた住人たちの中には平和ボケしてるんじゃないかと思えるような者もちらほらおり、仮に何事もなくそのまま過ごしていざ外に出たとしても結局は新鮮なお肉にされてしまった可能性も否めない。

*4 実は発明されたのは『製法』なので、戦前の製法で作られた同系統の薬物を便宜上“ジェット”として扱っているのかもしれない