Far Harbor(Fallout4)

登録日:2025/05/15 Thu 20:25:35
更新日:2025/05/17 Sat 08:12:51NEW!
所要時間:約 24 分で読めます




Far Harborとは『Fallout4』のダウンロードコンテンツ第3弾。略してFHBないしFH。『4』では初となる独自フィールドを追加するDLCである。
家出娘を追う探偵が向かった先は、三つの勢力が睨み合う島。霧に紛れて怪物も跋扈する魔境であるが……?


舞台

『島』(The Island)こと、旧メイン州に実在する島・マウントデザート。
放射性物質を含む『霧』に覆われ、その中から現れる怪物や狂人に脅かされる恐怖の島である。
一触即発の関係を持つ三つの集団が存在し、プレイヤーはそれらへの対応も求められていく。

マウントデザート島を覆う、放射性をともなう霧。放射霧(Radiation Fog)ではない*1
放置された原潜から漏れ出したものが原因とも言われるが、島にはやたらRADの高い泉もあるので、源泉ははっきりしない。
留まっていると心身を蝕まれていき、そのため地元民が人食い山賊に零落れたり、動物も凶暴なアボミネーションが多い。
常人が無事に暮らせるのは『霧コンデンサ』という機械で霧を吸い上げて影響を無くした空間だけ(当然のごとく、故障した途端クリーチャーが大挙して押し寄せてくる)。
元々濃淡には波があったがここ八年は濃くなる一方で、特にこの一年は酷いらしい。
シリーズ内で比較すると、Dead Moneyの赤い霧ほど致死的でないのは救い。アッチが別ゲーすぎるだけ

逆に、昼間に晴れた時は絶景を拝める。居住地で天候変化弾を使ってみるのも良いかもしれない。


登場人物および組織

バレンタイン探偵事務所

  • ニック・バレンタイン
23世紀のロボット探偵。知人からの捜索願を受けて出向いた『島』で、記憶の彼方に消えていたアイデンティティに触れることになる。まぁ、その依頼人のことも記憶の彼方だったんですけどね?という伏線。
なお、Far Harborのシナリオに口をはさむコンパニオンとしては、後述のオールド・ロングフェローを除けば唯一。

主人公、プレイヤーキャラクター。今回は探偵、後にキャプテンだったりブラザーだったり色々と。ニックのもとに舞い込んだ依頼を、彼と共に(あるいは代理で)解決に向かうこととなる。
ニックと絡むことなく直接ナカノ邸へ向かうことでクエスト開始もできるのだが、解決後の流れが矛盾してしまう


ナカノ家

連邦のマップを北東にはみ出した海辺に住む日系人一家。実寸なら二十数キロは先なので、ニックがボヤくのもむべなるかな。

  • ケンジ・ナカノ
今回の依頼人。原語版では強烈なカタカナ英語で喋る。妻子は流暢なのに。
娘の失踪を誘拐だと思い込んでおかんむりの、ちょっと頑固なお父さん。ニックとは過去に家宝を取り戻すための冒険をしたことがあるとのこと。
前金だけでも300キャップ、依頼の成否に関わらず船(自動航法装置つき)は無期限貸与と太っ腹。

  • レイ・ナカノ
ケンジの妻。カスミの自主性を認めているため今回の件を「家出」と認識している。
もちろん娘を心配しているので、聞き込みには協力的。

  • カスミ・ナカノ
今回の尋ね人。19歳。アマチュア無線では(通信相手を絞る目的で)『オームの法則』と名乗っていたらしい。
通信機越しに得た対話から、「自分が人造人間ではないか」という疑念を抱き出奔。後述のアカディアに匿われる。
対面までは難しくないのだが、裏面を見てしまったためにアカディアに対しても疑問を抱いており、実態を見極めるまでは動かない。そういうところお父さん似ね。
現地では主に地下のジェネレータ修理を行っているほか、DiMAのコンピュータ修理も依頼されているらしい。その給料が良いのか、彼女の依頼の報酬は多め。

それにしても、『霧』に包まれたストーリーのマクガフィンが『霞』とは粋な命名である。
+ 大脱線
女性キャラの容姿をアニメ調のものに差し替える種族MODが存在する(もちろん?人気も高い)が、彼女の容姿に不満を持った日本人プレイヤーの手によるものである。
誤解なきように記述しておくと、カスミの容姿は不細工ではない。ベゼスダゲー基準では充分美人の範疇に入る。『カスミ』の名で期待したほどではなかった、らしい……誰を想像したんだろう?

  • タイチ・ナカノ
故人。ケンジから見れば父、カスミからは祖父。
若いころは連邦じゅうを冒険していた人物で、カスミに機械修理を仕込んだのも彼。


ファー・ハーバー

旧メイン州、マウント・デザート島北東部に存在する港。ナカノ邸からさらに400km先というとんでもない遠隔地。*2
戦前の名はバー・ハーバー(Bar Harbor)。看板のBがかすれてFになったという、本シリーズにありがちなネタ。
米本国でも聖地巡礼の際、それを知らずにファー・ハーバーに行こうとして恥をかく事例があったとかなんとか。

閑話休題。『霧』から逃れるために港の施設を無理やり補強拡張して仕立てた集落であり、現状『霧』への対処で汲々とする難民キャンプのような状態になっている。
そのせいか排外的な空気が蔓延していて、余程困っている人でもなければ島の外の人間“本土人”にはつっけんどんな態度を取る。
元から暮らしていた人々が『霧』ばかりか外界の怪しげな連中に脅かされている、という意味では充分に被害者であるのだが。

この派閥に属するものを『ハーバーマン』と呼び、ハーバーマンにはファー・ハーバーのことを『船』と呼ぶ者もいる。
なお、『島』の居住地に来るのは再入植したハーバーマンなのだが、彼らは自ら打って出ることを志願したり、ごちそうのために狩りを提案したりとアグレッシブ。港の労働者をなめてはいけないのである。

  • オールド・ロングフェロー
今回の追加コンパニオン。白髪だが長身で体格の良い老人。エイダに次ぐジャンク拾い肯定派。名の元ネタは同名の詩人だろうか? 見事な白髭を貯えてるし。
腕っこきのハンターで島でも指折りの頑固者と紹介され、初対面はつっけんどんにも思えるが、実際に動くとなると物凄く親切なじいさま。初手の対応は本気で心配していたことが伺える。
道中は親身になってアドバイスし、別れ際には家に寄ってくれと水を向けてくる、人懐っこいと言えるほどの人物。ウイスキーなどを飲んだときの嬉しそうな反応も印象的。*3

  • キャプテン・アヴェリー
ハーバーマンたちのリーダー。排外的な面々の中で彼女だけは例外で、最初から探偵たちを受け入れる態度を見せている。
そのせいで、一部からは「聖人気取り」などとやっかまれている。

  • テディ・ライト
ハーバーマン側で唯一の医者。到着時点では重傷患者を抱えて難儀している。
本土人の家系で島民との折衝に苦心している。そのため、主人公に打開のための手段を提案する。

  • アレン・リー
武器屋。ガチガチの排外主義者であり、探偵を出迎えるというより出入りみたいな物腰での初対面になる。
友好のために送り込まれたアトム教徒を射殺し(て、双方の関係を完膚なきまでに拗らせ)た前科持ち。
商売自体は普通にしてくれる。そこは切り分けられるってことかい?

  • ジャレド・グレシャム
港に到着した直後の襲撃の際に、逃げ込んで来る一行『サバイバー』の一人。生き残ると111パパに礼を言い、島を去る。
皆のために働いてたのに、化け物に追われるわ締め出されるわ弾は飛んでくるわでは嫌気がさすのも無理はない。
名前の元は『4』発売直前に亡くなったFalloutファン。えらいところに放り込まれたもんである。


アカディア

逃亡人造人間の難民キャンプとなっている天文台。名の元ネタはマウント・デザート島を主とする『アカディア国立公園』。アルカディアに由来する名だそうな。
外部と無線による交信を行っており、保護対象はそうやって集めている模様。
ファーハーバーへは『霧』に対処するための霧コンデンサを、CoAには拠点となるニュークリアス自体を提供している。双方に融和的な態度が、逆に双方の不信を買いつつ綱引きが発生するという役回りでもある。
他の勢力とは違い111パパを無条件に受け入れ、カスミともすぐに面会させるなど柔軟な姿勢を見せるのだが……

  • DiMA
『ディーマ』。アカディアのリーダー、もちろん人造人間。名は『Direct Memory Access』に由来する。
温厚にして理性的な善人。必死に生きるファーハーバーには同情し、自身を許容したCoAには恩義を感じ、双方に先述した援助をしている。

些末だが、三派閥の中では中心人物以外のキャラが薄め。人生の背景を棄てて逃げてきた人造人間の難民キャンプだから仕方ないところではあるが。


チャイルド・オブ・アトム/ニュークリアスCoA/ニュークリアス・アトム

アトム教団、チルドレン・オブ・アトムとも。略してCoA。Far Harborのものは区別のために本拠地『ニュークリアス』の名で呼ばれることもある。
放射線/放射性物質(初出の『3』では核爆弾)を神として崇めるカルト宗教。シンボルマークは(恐らく)ボーアの原子模型をモチーフとした、円や楕円を組み合わせたもの。
『3』の『聖なる光修道院』のように分派が存在して、本編でも連邦に潜む過激派と輝きの海『アトム・クレーター』に定住する穏健派に割れている(どちらもガンマ線銃とヌカグレで武装した危険な集団だが)。

そんなCoAの、連邦から落ち延びて来た一派。各々顔に円を描いているのが目立つ。
ニュークリアスは戦前の乾ドックとミサイル原潜『USSデモクラシー』で、DiMAから譲り受ける形で移住している。そこにキャットウォークとバラックを増設して神殿代わりにしている。生活の場と礼拝施設がイコールになった、なかなかよく出来た造りで興味深い。*5
異様な集団ではあるのだが、末端の個々人は割とふつうの(純朴すぎるくらいの)人々であり、『霧』(の増大)の原因だと濡れ衣を着せられた*6上に、言いがかりでメンバーを殺された被害者でもある。

  • テクタス上級聴罪司祭*7
ニュークリアスの現リーダー。ノーマルなヌカ・コーラ派。ゲージツ的な被り物(これも恐らく原子を模している)が目印。
信者を試すために殺し合いをさせたり、『分界』(Division)によるファーハーバーの破壊を主張するなど過激派(かつ小物)に見える。実際、猜疑心が強めで発言も過激、特に先代の陰には戦々恐々(強硬なスタンスは先代に取って代わるためのポーズだ、という説もあるくらい)。
しかしながら実際の行動はというと、新人にも割と気さくな対応、エンクレイヴ兵やトラッパー(後述)を引き入れて庇護、信仰が薄い程度なら特に咎めない、モロな異端ですら謝罪すれば許す――と、意外に器や肝の大きいところを見せてくる。まねっこコスプレしてても怒られるだけで済むらしいし



トラッパー

『霧』に巻かれて精神に異常をきたした食人レイダー。使う武器の都合で結構な火力を持つ。
金銭による交渉を行うなど“理性的”な者がいたり、カエデの樹液を採取していたりと知性は衰えていない。
これに加えて男性しかいない点で、NewVegasのマークドマンにも似通った部分はある。特徴的な兜も通底してる……っていいのかねアレ?*8

  • マルコム
ある居住地を開放する過程で遭遇するトラッパー。解放した土地を巡って金銭交渉を持ちかけてくる。金払いは良いが慎重に考えるべし。
その土地の権利者を名乗り、また状況によってはハーバーマン扱いの言及もあることから、集団としてのトラッパーには(まだ)加わっていないと思われる。

  • ジーロット・ウェア
元メンバー、現ニュークリアス。『ジーロット』は警備などを担当する中級の信者階級。意味合いは『(信仰に)熱心な人』。
トラッパーとしては“濃度”が低かったらしく、「寝ている間に食われかねない」生活にうんざりしていたところで、テクタスと接触し転向した。
アトム教徒としても信仰心は薄く、それがむしろ無茶な修行をしている信者を救うことになる……という、間違いなくCoAに救われた人物である。
レシピを教えてもらえるAidアイテムは、材料がトラッパーの拠点以外で取れず不便な品。作らずとも定期的に現物を分けてもらえるのがありがたい。


アイテム

  • レバーアクションライフル
NewVegasにも登場した(当時はブラッシュガン名義).45-70弾を使用する狩猟用大型ライフル。今回はソードオフにできるが、残念ながらスピンコックはできない。
それどころか、装弾アニメーションも一種しかなく再装填の隙がかなり大きい(NVでは『不足分を装填する』仕様だった)。
しかし威力の伸びが良くAPコストも低いため、Rifleman中心のPerk構成なら採用の余地あり。特に、アカディアで買える『オールド・リライアブル』。*9
同弾薬を使用するハンティングリボルバーは登場していないが、ソードオフ仕様の射程がハンドガン以下なので仕方ないところだろうか?

  • ハープーンガン
小型化した捕鯨砲、もちろんビッグガン。先述の通りトラッパーに使用者が多い。いくつかあるユニーク武器は全てクエスト報酬。
弾薬のハープーンは標的のインベントリに残るので、自分に撃ち込まれたものをそのまま撃ち返すという地獄みたいな状況もたまに起きる。
そんなことやって楽しいのかって? 答えはイエスだ、楽しいに決まっている

  • ラジウムライフル
.45口径のライフルにRADダメージを上乗せしたトンチキな代物。ニュークリアスではガンマ線銃の代わりに使用されることも多い。
ユニーク武器『過激な会話』*10『キロトン・ラジウムライフル』が勝手の良い武器なのでおすすめ。特に後者は安くて手軽。

  • ポールスパイク
マグロ鉤のような近接武器。ユニーク武器は『フィッシュキャッチャー』と『血の手紙』*11がある。
(Nuka-Worldでバットに逆転はされるものの)攻撃力が高く軽量、スーパースレッジは泣いて良い。

  • アトムの審判
そのスーパースレッジのユニーク品。CoAの異端者狩りに協力した報酬として得られる。
液漏れするフュージョンコアを括り付けたヤバすぎる見た目に違わず、凄まじいRADダメージを上乗せした対人最終兵器。
Nuka-WorldでスーパースレッジのMODが追加されなかったのは、コイツのせいという説もある。スーパースレッジは泣いて良い。

  • マリーンアーマー
その名の通りに、戦前の海兵隊が使用していた(らしい)最新鋭防具。重いが高性能、比較対象がPAという逸品。
船に乗ることも多い海兵隊にはPAは不向きだったので、着て泳げるものを求めたのではないか? という考察もある。
劇中の時代ではCoAが使用しており、彼らが回収・改造したものをニュークリアスで購入できる。
ユニーク品は各地で店売りの『偵察マリーン』と、クリア報酬の『アトムの防壁』、おまけに海兵隊純正品一式(のアサルトヘルメット)。

  • アトム入信者のローブ
ニュークリアスに加入すると貰えるぺらぺらのぼろきれ……だと思ったのか? 隠し機能が超性能なユニーク防具である。
特に表記は無いが「RAD汚染による死を回避し、その状態ではHPキャップが消失する」という無茶苦茶な性能を持つ。
防具の重ね着は出来ないが、バリスティック・ウィーブでフォロー可能なので防御力は確保できる。頭部防具『審問官の頭巾』とのシナジー(汚染が酷いほどINTup)まである。
いい装備があるよーキミも入信しようよーアトムに栄光あれー(ぐるぐる) [ロングフェローを怒らせた]

  • ヴィム
ファーハーバーのご当地ドリンク。原語では『Vim!』。赤いラベルの黒っぽい清涼飲料水。製造元のヴィム・ポップ社はヌカ社の妨害に見舞われながらも抵抗を続けていた。
元ネタはメイン州の公式ドリンク『Moxie』*12と思われる。こちらの製造元は2018年、コカ・コーラ社に吸収され消滅している。
ヴィム・ポップ社も軍とコネがあったようで、ヌカ・コーラと似た真っ赤なT-51が本社工場に鎮座している(ゲームへの登場はこちらが先だが)。

  • 島民年鑑
スキル本。ファー・ハーバー版サバイバルブックとでも言うべきもの。コンプリートで実績解除。
アカディアに配置されたものはRAD攻撃の被ダメージを下げる効果があるので特に有効。


クリーチャー

ラッドチキン

ニワトリの無害な変異種。チキンヌードルスープはなかなか美味しい。
的が小さいので素直にV.A.T.S.を使おう……丸ハゲの凄い姿がアップになるけど。

ラッドラビット

ラッドチキン同様の、無害なウサギ。ワイルド・ウェイストランドがなくてよかった
『味付けされたラビットの串刺し』は脚を材料にするだけあってか、運が付く。

ガルパー

今回のデスクロー枠、変異元はサンショウウオ。
木の枝から逆さに釣り下がって休息する性質があり、ホラー感たっぷりの奇景を作り出す奴ら。

アングラ―

チョウチンアンコウ(アングラーフィッシュ)のような器官を額から生やした半魚人っぽいクリーチャー。
頭部の器官は『ルアーウィード』という島固有の植物とそっくり。摘みに行って襲われるのは茶飯なのであろう。
毒を持った個体もいる上に、そうでなくとも濃縮した『霧』の弾体を口から吐く。

ウルフ

狼。犬より強く、発光個体まで存在する上に遭遇率も高い。
さらに、肉を調理するには上記のルアーウィードが必要という、死後も難儀な連中である。

ハーミット・クラブ

生息地の少ないレア敵。名の通りのヤドカリなのだが、ヤドとして使っているのがクルマ。ロブスターが売りのファミレスのバンなのが面白い。
似たような代物に見覚えのある軍人だったりドラムカンだったりしたパパママもいることだろう。要塞やマンション被った奴がいなくてよかった
やたらと硬い上に子供まで生んで数を増やす難敵だが、車体に色々貯め込む習性があるらしく実入りも良い。身も旨いらしい。
相手取る際は、デカすぎて障害物に弱い点を衝いてやろう。

フォグクロウラー

シャコっぽい見た目のマイアラーク系クリーチャー。かなり凶暴で、食べるためでなく見境なしに生物を襲う習性を持つ。
巨体の割に俊足で、左右に回避行動を取りながら接近するえびボクサーフライ級
亜種には『死亡したフォグクロウラー』なんてどっかのノートみたいな奴もいる(DiseasedをDeceasedと取り違えている)。

シップブレーカー

本DLC最大最後の敵(主に遭遇難度の点で)。名の通りに幾多の船を破壊してきたフォグクロウラー。最上位かつ伝説級。
ロングフェローが追い続けてきた敵であり、過去に発信器を取り付けることは成功していてその信号を頼りに探すことになる……のだが。バグでクエスト自体が発生しない症状が度々起きるほか、信号強度が最大でも姿が無いなんてことも頻発するため、コンソールコマンドの使用が推奨される始末。
遭遇したら遭遇したで、今度は“伝説の激怒したフォグクロウラー”の超スペックが牙をむく。なにせ物理防御4000と異常な数値*14なので、エネルギー武器なしでは対抗しきれない。アカディアの地下で買える『アッシュ軍曹』が手軽でおすすめ。

レッドデス

沖合の岩礁で赤い光を放ち、幾多の舟を沈め漁師の命を奪った脅威。一部では『霧』を吐き出す元凶とも囁かれる伝説の赤青クリーチャー怪物。
ハーバーマンの一人、マリナーが追い続けてきた獲物であり、討伐同行の依頼はいくつかの依頼で力量を見定めた後。依頼を持ち込む際も、かなり強い念押しをするほど。
死も覚悟した彼女をキャプテン・アヴェリーも留めることができず、マリナーは111と共に死地に赴く。その後の顛末(というか、声優さんの熱演)は必見。


ロケーション

ニュークリアス指令センター

CoA本拠の真上に鎮座する旧海軍施設。防衛システムに(恐らくサルベージに赴いた)アトム信徒が何人もやられているとか。

Vault118

高級ホテル『クリフズエッジ・ホテル』に併設されたVault。
富裕層と庶民層を収容して社会的実験を行う予定だったが、肝心の庶民層用の施設が手つかずとなり、実験は行われずに終わる。
結果、ロボブレイン化したセレブたちが呑気に過ごす平和なVaultが生まれたのであった。
しかし二百年の後、とうとう事件が起きた。しかも殺人事件である。困った従業員ロボたちは地上へ使いを出したが、なんと都合の良いことに島へは探偵が訪れたところだったのだ。本来はofficerの方を呼びたかったんだろうけれども。
フェラルはびこるホテルを潜り抜けて現場に到着した、美術評論家探偵111の推理やいかに?(クエスト『Brain Dead』)
本格的な推理までは必要ないのだが、Falloutらしさもありつつきちんとトリックを組まれた事件である。

ハドック・コーヴ

ある依頼で訪れる、壊滅した海上集落。漁業拠点だったが、遺されたホロテープからは海から現れた『何か』によって滅ぼされたことが伺える。
なお、住人の名はWWEのワイアット・ファミリーが元ネタ。ここを担当したスタッフがファンなんだそうな。

ビーバークリーク・レーン

ファー・ハーバーからすぐ近くにあるボウリング場。現在ではフェラル・グールの巣窟。
ヌカランチャーの項目で言及されているおバカ武器『ストライカー』の在り処。制作の経緯はすばらしき友情物語(Fallout戦前基準)なので必読。

エデンズ・メドウ・ドライブイン

ドライブインシアター。周辺で宣伝放送を聴けるほか、映写機も現役で稼働中。
しかし二枚あるスクリーンの片方でしか上映できない不具合があり、切り替えると観客のフェラル・グールがそちらに移動する。
上映作品にはVault118の住人が(もちろん生身の頃の姿で)出演していたりする。

水平線飛行1207*15

墜落した旅客機の残骸。スーパーミュータント『エリクソン』の住処。彼は霧に巻かれて温厚で理性的な人格になったために、凶暴化した仲間を見限ってドッグブリーダーに転職している。帽子が可愛い。*16
そこそこのお値段で人に慣れたイヌやウルフ、ミュータントハウンドを迎えることができる……のだが、一部RAD持ちがいるので配置する居住地には注意を要する。
ロングフェローとは顔なじみで和やかに会話するほか、ドッグミートにもバンダナをプレゼントしてくれたりとミニイベントが仕込まれている。

クランベリー諸島

マウントデザート島のすぐ南に位置するいくつかの小島。クエストの舞台となることはないが、ファストトラベルポイントと細かいイベントは配置されている。
例えば、戦争勃発直前の家族の物語を追うことができる。その余禄の資源も、相当な量があるのでおすすめ。


結末

島の行く末

ファーハーバー、アカディア、ニュークリアスの存否によって分岐する。

ナカノ家の依頼

こちらもカスミの生死とアイデンティティ、父娘の説得の可否を条件にいくらか分岐する。


余談

Far Harborを導入することで、連邦でのランダムクエストの行先が『島』に指定されたり、逆に『島』での行動中に襲撃で呼び戻される状況が発生する。
特に行先指定は「111のレベルに応じて手加減されている」はずが、『島』はレベル無関係に指定されてしまう。煩わしさやプレイの困難さを訴える声が挙がるのも仕方ない話である。
そのため、行先指定の抽選を連邦に絞るMODが作られた実例もある。しまいには「襲撃が発生しなくなるMOD」も造られたのだが、何故かVault88(次のDLC)だけは襲撃を阻止できないというオチがついたそうな。

説得が通る場面がNewVegasなみに多く、交戦を極力避けることも可能な造りになっている。
その作り込みのために、ロケーションないし派閥ごとに個別の開発担当者を配置していたらしい。
極端な話、冒頭のイベント戦闘ひとつのために応援呼ぶレベルだったとか。


「ニック、追記・修正が欲しい」
「右に同じ」


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最終更新:2025年05月17日 08:12

*1 無風で晴れた夜間に地面から放熱されて、良く冷えた結果発生する霧。放射線とは無関係である

*2 東京からだと神戸や盛岡まで行ってしまう距離。シリーズから比較対象を挙げると、ポイント・ルックアウトはDCから140kmほど、Honest Heartsのザイオンはベガスから250kmほど、DC-ピット間で390kmほど。

*3 キャップの出て来る飲み物は無視する仕様上仕方ないのだが、度数35のヌカコーラダークには無反応。彼にとっては40度からが酒なのかもしれない

*4 第三世代人造人間は(メタ視点ですら)区別のつけようがないので、決めつけられれば混乱は必至である

*5 説教の最中にセイルの後ろから、メンタス・ベリー味を使って覗くとわかりやすい。ただし敵対を誘発するバグに注意

*6 彼らに霧を操作する能力がないことだけは確実である

*7 『贖』罪司祭と間違われがちだが、『聴』罪。いわゆる懺悔を聴く側の聖職者。CoAに紛れ込んだカトリック要素のひとつ

*8 ロブスター漁の罠を被っている

*9 レジェンダリ『ツーショット』の効果に改造分が乗らないのが痛いが、それでも充分に強い一品

*10 原語では『Radical Conversion』、『過激な改宗』くらいか。『conversation』と取り違えたと思われる

*11 『Bloodletter』(Bloodlet + er。直訳は『瀉血医』、活〆のイメージ?)を『Blood letter』と取り違えているのだが、入手の経緯には割とあってるのが面白い

*12 世界初のコーラタイプの炭酸飲料なんだとか。なお、vimもmoxieも『ガッツ』のような意味のある単語。近すぎず遠すぎずを狙った命名であろう

*13 原語では『fishy』、胡散臭いという意味にもなる。カリスマが下がるわけだ

*14 下位種の数値との比較から、ひとケタ打ち間違たものと推測されている

*15 原語では『Horizon Flight 1207』であり、『ホライゾン航空1207便』が適当かと思われる

*16 初対面でほめると照れる。可愛い。