ヘブンズランナーアキラ

登録日:2014/07/08 (火曜日) 15:30:30
更新日:2022/07/16 Sat 08:22:39
所要時間:約 ? 分で読めます






     フハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!



概要

ヘブンズランナーアキラとは週刊少年サンデー2014年24号から2015年48号まで連載された神奈川県茅ヶ崎市を舞台にした超絶熱血青春陸上漫画である。
作者は二階堂ヒカル。

サンデーでは1996年に連載されたなぎさme公認以来18年ぶりの陸上漫画。
巻頭表紙や第1話の内容から出オチやギャグ漫画と思われがちだが、しっかり陸上漫画をやっており近年の連載の中では好感が高い部類にある。
実際に連載開始して僅か半年以内に1話以外で2度も巻頭カラーを獲得したりと人気は高い
…のだが、サンデーの新たな政策に巻き込まれて第69走にて終了してしまった*1
だがかなりきれいに纏まって終わった。

内容はさしずめ陸上版SLUM DUNK+エンジェル伝説+笑顔といった漫画である。
話数は第○走と数えられる。
何故タイトルがヘブンズランナーなのかは第2走と第3走を読めばわかるはず。

ちなみに作者は茅ヶ崎市出身で高校時代は中長距離と槍投げの選手をやっていた。
登場キャラクターなどもアキラ以外は基本的に作者の高校生時代にいた人などがモデルになっている。

単行本は全7巻までが発売。


あらすじ

本作の主人公、武将髭アキラは身長約2メートルで常に白眼で(しかも時々光る)常に不気味に「フハハハハハハハ!!」と笑う謎に満ちた悪魔のような男。
しかし実際は友達が欲しいだけのぼっちでそのことについて悩む日々を送っていた。
そんなある日小笠原由美子と出会い陸上の素晴らしさ、ランナーズハイの心地よさに目覚めその翌日、陸上部に入部する。


登場人物

「フハハハハハハハハハハハハハ!!!!!」
○武将髭アキラ(ぶしょうひげ ‐)
本作の主人公。茅ヶ崎湘南高校1年生。身長197~199センチ。
前述のあらすじの通り謎に満ちてるが友達が欲しいぼっちの男性。
常に笑っている理由は「常に笑顔でいれば周りに好印象を与え友達ができる」とのこと。それが逆効果になっている事は気づいてない。
性格はナイーブでとにかく勘違いが激しくやたら暴走する。痛い話は苦手。
しょっちゅう奇怪な動きをしており、顔をEXILEみたいに回転させたり、ゴキブリみたいに地べたを這ってシャカシャカしたり(カサカサの擬音付き)、天井の隅に張り付いたり、手を手話みたいな感じにシュババババしてたりしている。
陸上の事は「ただ走ればいい」と思っている超初心者だったが、仲間と共に走り触れ合っていくことによってその価値観は大きく変わり、
遂には上と同様の事を言った3年に対し「ただ走ればいいだけじゃない」と言ったりと良いスポーツマンシップを持つようになる。
才能に関しては高校生とは思えないほどの完璧なクラウチングスタートしたり、100メートルで10.83秒を叩き出したりと非常に恵まれた才能を持っているが、背骨が曲がっているため骨盤を安定出来ず陸上部に入るまでロクな記録を出せていなかった。
長距離もかなりの素質を持つが、小笠原や宮崎などの友達がいないと力を加減出来ず自滅してしまう。
陸上部入部当初は小笠原さんと同じ長距離を希望してたが、同じ長身の藤野と出会ってからは100メートル走の選手にもなる。
友達を作って走りたいという決心は固く、どんなに雑務をやらされ走る事を禁じられても苦悩はしたが決してめげない。
ゼッケンナンバーは666悪魔の数字である。
ちなみに常時白眼だが1話で1コマだけ黒眼が描かれているため、恐らく黒眼が極端に小さいだけと思われる。

「ここがアキラさんの、スタートラインですから!」
○小笠原由美子(おがさわら ゆみこ)
本作のヒロイン。茅ヶ崎湘南高校1年生。身長150センチ。
長距離(3000メートル)の選手で県大、全日中を制した陸上界の怪物と呼ばれているトップランナー。
彼女が走るとかなりハイペースで走る上、あまりにもたのしそうに走るためそれに周りが感化されて、彼女の超ハイペースに付いて行ってしまい最終的に付いて行った人全員が自滅してしまうという惨状が生まれる。
陸上界の怪物と言われるのもそのため。
多数の雑誌社から取材が来たり、校長に勝手に専門コーチを押し付けられたりと(断ったが)全国大会を制しただけあって周囲からかなりの期待が寄せられている。
悪魔のような容姿をしているアキラに全く恐れず接するやさしい女の子。
体系は小柄で非常に健康的な容姿をしており、健康エロを見事に体現している。

「オレはオマエの走りに…興味がある……」
○宮崎隼人(みやざき はやと)
茅ヶ崎湘南高校1年生。身長181センチ。
超長距離(5000メートル)の選手で県大会2位の実力者。
メガネの長身のイケメンで女子によくモテる。
とっつきにくい性格で自分から絶対に仲良くなろうとしないが、昔怒られて以来ずっとこんな性格らしい。
アキラとは衝突が多かったが互いの事情を小笠原から聞いたり、家に押し込まれお泊りイベント強要されたりとなんやかんやあってアキラの友達になる。
だが認めてはいるが基本的にあしらっている。
暴走しがちなアキラの静止役。

「アキラ君が……死んだ!!?
○綿貫仁(わたぬき じん)
茅ヶ崎湘南高校3年生で陸上部の部長。トレーニングメニューを組むなどをやっている。身長151センチ。
小柄で気が弱く胃が非常に弱い。
陸上が大好きでそれを通じて他校に知り合いが沢山いる。
アキラが陸上界の脅威になると確信している。
小学生の頃、幼馴染のツバキを励ます為に四種競技に挑んだが、無理が祟り靭帯を損傷。
今はもうとっくに完治しているが本気で走ることに恐怖を覚えてしまい、選手としてではなく裏方として陸上に接し続けてきたが、
アキラの活躍よって恐怖を解消。以降は恩返しも兼ねてアキラ専門のコーチを目指すようになる。
その時とその一連の話はかなり必見。

「胸のサイズがちょっと苦しいな――って…、ジャージの前、閉められないかも。」
○浅岡ツバキ(あさおか ‐)
茅ヶ崎湘南高校2年生(ダブリ)。身長156センチ。
幅跳びをメインにやっており、部長と宮崎とは昔からの知り合いで部長の事が好き。
大きく、それをネタに上の台詞で綿貫をからかったり、1年生男子部員に盗撮されたりしている。
小学生の頃は家庭の事情でグレかけており、それにかまってくる綿貫に四種競技で優勝というムチャ振りをしてしまい、ホントにやってしまい怪我をしてしまったため負い目を感じており、更生して陸上に打ち込むようになる。
また、扉絵クイズにかなりの頻度で出る。

「オレもそれ…、貰ってやっから…ホラ!くれよ!!」
○大八木将司(おおやぎ まさし)
茅ヶ崎湘南高校2年生。下の名前は不明。身長187センチ。
槍投げと100メートルの選手でやたら暴走しがちなアキラを抑えながらバシバシと指導する。
すぐに暴走する上に顔が常にフハハハで表情と陸上に対する本気が読めないため、とりあえずマネジを中心にやらせて走らせないようにしてたが、井口にもう走らせてもいいでしょと促され、ついにアキラに走る事を解禁させる。
そしてその次の話で照れながら上の台詞を言ってアキラを完全に認める。

「走らせてやっても、いいじゃん。」
○井口秀則(いぐち ひでのり)
茅ヶ崎湘南高校3年生。身長172センチ。
短距離(100メートル)がメイン。出っ歯でそばかすで何か怪しそうな顔が特徴。
アキラをパシリさせたり雑務等を散々やらせまっくたが、それは彼の友達を作って走りたいという本気を見るためで、それを確信した後大八木にもう走らせてやっても、いいじゃんと促す。つまりすごくいい先輩。
県大会をもって引退するが、本人は下手の横好きでいいらしい。またそれ以降も応援をしに出てきている。

「TSU・BU・SU」
○藤乃剛(ふじの つよし)
鶴嶺学園1年生。東北から引っ越してきた。
短距離走(100メートル)の選手で10秒56を記録する全日中最強の陸上界期待の新星。
身長2メートル30センチのアキラ以上の超長身でメガネをかけている寡黙な男。
アキラとわけのわからない謎の交信をし、100メートル走のライバルになる(多分)。
だが次以降にアキラと会ったときは露骨に嫌そうな顔をしている。
2メートル以上の巨体から放たれる10秒台の走りは圧巻で、ただいるだけでも周囲に大きなプレッシャーを与え、
その腕の振りは周囲にソニックブームを巻き起こすため、隣の数レーンを真空状態にし、聴覚を一時的に奪うなどトンデモ過ぎる走りを見せる。
アキラと始めて会った時はあからさまに怪しい奴だったので、茅ヶ崎湘南高校もろとも敵視していたが、彼の走りや周りの様子を見て真面目な男と確信し、忘れ物を渡すために家に引きずり込み、共に笑い友達になる。
ちなみに日本人の歴代最高身長は2メートル37センチで、スポーツ界での最高身長は2メートル30センチである(ちなみにバスケの選手)。

「こいつ(アキラ)はオレの…、オレの貞操を、狙ってるんだ!!!!
○鮫田興紀(さめだこうき)
鶴嶺学園1年生。
5000メートルがメイン。老け顔が特徴。
宮崎とは小学生のころからの知り合いで色々なモノを持っている宮崎をライバル視している。
地区大会でやたら自分を見てトイレまで付いてくるアキラにアッー!されると勘違いし恐れている。
本番ではやたら威圧感のあるアキラや北翔留学生二人にサンドイッチにされ、後ろにいるアキラの「差す」を「刺す」(アッー!な意味で)と勘違いし精神を大量に削がれるが、アッー!されたくないの恐怖心から結果的にペースが上がり県大会に出場できた。
その後アキラとアメリカの映画のETみたいに指の先をピトッとされ友達にされる。
ちなみに彼の回はアッー!な要素が多めでアンケ不調を覚悟してたが、むしろ異常にアンケが良かったらしい。
その後も割と登場するが、何かと酷い目に遭うという、非常にかわいそうな人。

「そして…おれたち北翔の友情陸上が地区を制す。」
○川田章平(かわた しょうへい)
茅ヶ崎北翔高校3年生。部長。
100メートルの選手で綿貫とは小学生からの知り合い。
地区大会、県大会、関東大会常勝のために引き抜きや留学生を多数引き入れをしている。
動揺したり感情が激昂すると目が少し白面の者っぽい感じになり部員に厳しい練習を課したり女性に容赦なくビンタしたりする。
県大会決勝ではアキラと藤野の巨大コンビのに挟まれ、ソニックブームやら圧倒的なプレッシャーによりTSUBUされてしまい意気消沈してしまう。
ちなみに作者はうしおととらの単行本を持っているため目が白面の者っぽいのは多分故意と思われる。

用語など

フハハハハハハハハハハハハハ!!
アキラの笑い声兼口癖で本作の代名詞。
周りに好印象を与えてるつもりだが完全に逆効果である。
第1話の柱に書かれた作者のコメントもこれである。
次回作のコメントもこれにしようとしたらしいが、編集に却下された。

○茅ヶ崎湘南高校
本作の舞台。公立学校。
グラウンド1週全てが陸上部の使用地という割と珍しい学校。

○ランナーズハイ
長時間走ってると気分が高揚し多幸感をもたらすエンドルフィン(脳内麻薬)の一種。
アキラがこの状態になると白眼が赤くなる。

○究極のランナーズハイ計画
アキラが建てた計画。
要するに走って友達を作ろうという計画。

○鶴嶺学園高等学校
茅ヶ崎湘南高校の近くにある公立学校。
茅ヶ崎湘南高校の陸上部とは毎年競い合っているライバル校。

○茅ヶ崎北翔高等学校
同じく茅ヶ崎地区にある学校。
部長の意向により陸上の留学生が多い。

地獄
3話とかで死んだアキラが落ちた世界。
まんまアキラな姿の地獄の使者がお出迎えし、卓球や温泉や瓶牛乳などを楽しませてくれる和やかな世界だが、その一方で蔡の河原のように石積みをやらされてる人がいたりと結構リアル。
ちなみに石積みをやらされてる人の中に坪内地丹っぽい人がいる。

○AED
皆も知ってるであろう医療器具。
地獄に落ちたアキラを救った。
地区大会では久々に登場。2コマもあるためまたアキラが死ぬと思われたが大会中では死ななかった(代わりにその帰りでは死んだ)。

○扉絵クイズ
ほぼ毎話行われる扉絵の中にいるアキラを探せというお遊び。
大抵心霊写真と化している(実際に一度死んだが)。
よく浅岡ツバキの近くに潜んでいる。

○ストライド走法
腰の高さを常に一定に保ちながら走る走法。
腰に負担がかかりにくい。

○ストラゴス走法
腰の高さを常に一定に保ちながら腰を軸に平行移動するアキラ流ストライド走法。
「しゅぱーん」という擬音が特徴。
これを応用して股を横開きして 凵 ←のように動いて人を囲う事もできる。
腰がかなり柔らかくないとできないと思われる。
何かがおかしい。

○友達証
アキラと友達になった時に貰えるカード。アキラの家の電話番号が書いてある。
連載終了までに貰ったのは綿貫、宮崎等の計9人。
一番友達と思われる小笠原さんには渡すのがおこがましいと思っており渡していない。


追記修正お願いします!フハハハハハハハハハハハハ!!!!

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 週刊少年サンデー
  • 小学館
  • 陸上
  • マラソン
  • フハハハハハハハハ!!
  • 茅ヶ崎市
  • 出オチ
  • 笑顔
  • 白眼
  • 神奈川県
  • 漫画
  • 不死
  • スポーツ漫画
  • ヘブンズランナーアキラ
  • ゴキブリ
  • 巨人
  • 長身
  • ぼっち
  • アッー!
  • サンデー
  • 悪魔
  • 666
  • 不審者
  • ランナーズハイ
  • スプリンター
  • 地獄
  • 友達

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2022年07月16日 08:22

*1 ちなみにその政策の下で半年後に早くも新作を同誌で連載しているため、次回作を描かせるために終わったと思われる