冥界軸最上級多用(遊戯王OCG)

登録日:2014/08/12 Tue 10:41:00
更新日:2025/02/07 Fri 19:43:09
所要時間:約 4 分で読めます




冥界軸最上級多用とは遊戯王オフィシャルカードゲームのデッキタイプの一つ。
その昂るネーミングセンスと豪快なプレイングから、根強くファンが存在する。


【概要】

簡単に一言で言ってしまえば「冥界の宝札と最上級モンスターで場を制圧しながら手札を絶やさない」デッキ。
本当にコレ以上解説しようが無かったりするのだが、取り合えずキーカードの冥界の宝札について触れておく。


冥界の宝札/Precious Cards from Beyond

永続魔法
①:自分がモンスター2体以上をリリースしたアドバンス召喚に成功した場合に発動する。
自分はデッキから2枚ドローする。

宝札の項目も参照して頂きたいが、非常に厳しい条件をクリアする事で2ドローを狙う事ができる。
強欲な壺並のドローをしながら最上級モンスターを繰り出すのはひたすらロマン
冥界の宝札は永続魔法なので、維持さえ可能ならほぼ無尽蔵にデッキからドローを狙える。

最上級モンスターは事故発生しやすい分、フォローするカードが数多く存在し、それらを無理無く積めるのは魅力。

特にソリティア誘発てんとう虫ことレベル・スティーラーや
トラゴエディアなどの特殊召喚に条件が緩いモンスターの存在も有り、しっかり組めば事故率も抑えられる。

最近ではペンデュラム召喚も相性の良い手筋として存在する。
幻獣機トークン等、使いやすいトークンや帝王の烈旋の登場もあり、地味かつ着実に強化されているデッキと言えるだろう。

属性を絞れば、終焉の焔やフォトン・サンクチュアリ辺りはリリース軽減にオススメなので紹介しておく。
罠モンスターも意外と使いやすい、こちらはメタルリフレクトスライムとかが優秀。

なお、冥界の宝札の発動条件の関係で、ダブルコストモンスターの相性は悪いのが難点。


だが、そんな事はどうでも良く、このデッキの最上級な魅力はなんと言ってもネーミングの王者の鼓動、今ここに列をなす厨二マインドだろう。

さる偉い人は言いました、「世の中の単語は漢字かドイツ語に直せば無駄にかっこ良くなる」と。
このデッキも例に漏れず、「冥界」と言う無駄に中二心をくすぐるフレーズに「最上級多用」と言う無駄に壮大なプレイテーマ。
そして繰り出されるカードは、実際にロマン溢れすぎる数々の最上級とあり一部のファンデッカーの心をわしづかみにした。


実際は最上級をアドバンス召喚から連打すると言うデッキなので、コンセプト自体はシンプルながら中々構築が難しい。

採用する最上級は好みで選べるが、最上級とリリース要員の枚数のバランス、肝心要の冥界の宝札の確保・維持手段等、気をつけるべき点は多い。

デッキの大半を最上級で固める都合上、事故率も高い。
初手ドローはもちろん、冥界で2ドローに成功しても最上級ばかりダブついて有効利用できないケースも起こりうる。
主軸が1ターンに1回のアドバンス召喚なため、どうしても動きは遅くなる。
決着が高速化し、除去手段もインフレを起こしている現在では、このタイムラグは大きな欠点となる。

肝心の冥界の宝札もサーチできるカードが黄金櫃やタイムカプセルぐらいと言う事情もあり構築で匙を投げる決闘者も少なくはない。


しかし難しい分、上手く組んで回れば非常に楽しいデッキであり、かの101なんかに滅法強いと言うことで中々オススメしたいデッキである。
……101系には進化系含め強くても、カステルはどうも苦手ではあるが。
と言うか全体除去で大体死ぬので励輝士 ヴェルズビュートとか通すと泣くに泣けないので、スタロ辺りは仕込んでおこう。

ちなみに冥界の宝札を発動できないため、アドバンス召喚モンスターの代表格である三幻神との相性は悪い。



【派生】

要するに冥界の宝札で最上級出せば成立するので、派生は数多く存在する。
代表的なデッキを幾つか挙げよう。


  • 冥界軸最上級多用闇属性
漆黒のトバリや闇の誘惑と言ったカードを利用しやすい【闇属性】の派生。
闇属性らしいサポの多さや、スティーラーを切る為のグレファーの使いやすさから冥界軸最上級多用では一番組みやすい型になる。
採用可能なカードも多く、トラゴエディアなどをサポートしやすいのも魅力か。
型により更に派生が分かれやすいタイプである。

三邪神もこのタイプのデッキで活躍できる。

  • 冥界軸最上級多用天使
所謂【終生(最上級多用天使)】の冥界軸。
神の居城ヴァルハラを無理無く使え、オネストの存在から戦闘にも滅法強い。
大天使クリスティアを筆頭に制圧力の高い天使が揃い踏み。
響先生の堕天使も無理無く入るのも魅力か。
弱点と言うか難点は、死皇帝軸のが回しやすかったりする事か。

  • 冥界軸最上級多用獣
冥界軸最上級多用でもちょっと特殊なタイプ。
素早いモンスターやトークンを産み出す極星獣タングリスニを利用してキングベヒーモスなどを使うデッキ。
決定力こそやや低いが、妙に粘り強く墓地利用手段も多いのが利点。
パワーは一族の結束などを使い補おう。

  • 冥界軸最上級多用ドラゴン
【ドラゴン族】は最上級が強い分下級が貧弱と言う事で、当初はあまり注目されて居なかった。
ライダーなどを使うデッキは有ったが、ドラゴン統一と言うのは中々難しかったのだ。
しかし征竜の能力の高さから注目を集めた。
ランク7~8を無理無く利用出来て制限になってしまった征竜のサーチ先を絶やさないのも強み。
……やはり難点は突き詰めたら「冥界の宝札要らない」に落ち着く事か。

  • バーサーク冥界軸最上級多用
バーサーク・デッド・ドラゴンと言うアンデット族モンスターを利用するデッキ。

この冥界軸最上級は文字どおり最上級の多さから、
レベル8以上のモンスターをエサにモンスターを繰り出すのはザラなのでデーモンの駆け引きが使いやすい。

なのでバーサーク・デッド・ドラゴンを繰り出すのは意外に簡単。こいつ自身は特殊召喚モンスターなのでアドバンス召喚出来ないが。
事故率は無駄に高くなるので構築が難しい事この上無いが、コンボとしては中々綺麗。

  • 冥界軸最上級多用光
光属性軸、フォトン・サンクチュアリを利用するデッキ。
クリエイターやカイトの我が魂等が目玉。

  • 次元冥界軸最上級多用
墓地利用に頼らず、異次元の偵察機や異次元の生還者を利用するデッキ。
エアトス辺りをならべつつマクロコスモス込みで制圧する。
意外にトークン何かを利用するとリリース要員には困らない。
ただし事故率がヤバイなんてレベルじゃない。

  • P冥界軸最上級多用
前述のペンデュラムのギミックを使うデッキ。
当初はあまり優秀なPモンスターが居なかった事もあり、クライスぐらいしかまともに扱えなかったP軸のアドバンスデッキ。
しかしクリフォートのギミックはあまりにも冥界軸最上級と相性が良い為、最近注目されている。
……というかクリフォートは冥界とほぼ同じ動きができる「クリフォート・アセンブラ」を所有しているため、 最終的に冥界が抜ける という本末転倒な事になりがちなのだが。


追記・修正に2枚の生け贄を捧げた場合、デッキから2枚ドローする

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最終更新:2025年02月07日 19:43