宝札(遊戯王OCG)

登録日:2011/06/12 Sun 05:09:44
更新日:2025/01/21 Tue 21:03:50
所要時間:約 12 分で読めます




「宝札」とは、遊戯王OCGのドローソースに度々使われる単語である。

●目次

【概要】

その原点はバトルシティ編で王様vs人形(マリク)戦にて使われた現在禁止カードの《生還の宝札》であり、
このカード以降に登場した「宝札」の名を持つカードもOCG・アニメオリジナルカード問わず、すべてドローや手札に関係した効果を持っている。
まさに「宝」のような「札」である。

原作やアニメにおいては行動の為の手札補充に乱用されまくるが、その一方でOCGにおけるドローは1枚1枚のカードパワーが強い為、かなりの強カードと扱われる。
原作出身はその強力な効果も含めて弱体化されまくる傾向にある。特に《天よりの宝札》は語りぐさ。


【OCGの宝札】

上記の通りマリクが使用したゴッド5のコンボのうちの1枚。墓地からの特殊召喚に成功した時に1枚ドローできる
登場した時はまだ墓地利用や蘇生に乏しく長い間使われていなかったが、段々とそれらが増えてきて凶悪化したカード。
現在禁止と上に書いたがキツめのエラッタでもされない限りはこれからも帰ってこないだろう。
ちなみに原作やアニメではドローできる枚数は3枚。しかもだれが蘇生したかを問わずにドローできた*1
狂ってんのか…と思うかもしれないが、効果は強制で3枚ドローなのでデメリットともなりうる。
原作のような事態になる以外に、引いてはいけないカードを引く可能性も高くなるし、
蘇生を多用するデッキではデッキが薄くなってきたら「蘇生したいがデッキ切れで負ける可能性があるため蘇生出来ない」なんてこともあり得る。

どうしてこうなった、な社長も認める最強のドローソース。
アニメや原作ではお互いに6枚になるようにドロー…どうなったかはリンク先へ。

  • 黒羽の宝札
BF】専用ドローソース。手札のBFを1枚除外して2枚ドロー。
使用したターンは特殊召喚できず、《黒羽の宝札》も1ターンに1度しか使えないので基本的に2枚目以降の《闇の誘惑》である。
アニメでは墓地に送り2枚ドローという《デステニー・ドロー》みたいな効果。
登場当時はまだしもBFが環境落ちした現在なら1ターンに1度の発動制限を付ければアニメのままでも余裕でOCG化出来るレベルである。
ちなみにBFは他のドローソースである《ブラック・ブースト》も悲惨な弱体化を受けている、性能が冷遇気味だった7期に出たのが間違いだった…。
なお現在では、より汎用性が高い《闇の誘惑》が準制限*2なので、ほぼ採用の目はない。

  • 捨て身の宝札
自分フィールド上の攻撃表示モンスター2体以上の攻撃力の合計が、相手フィールド上の最低攻撃力よりも低いという複雑な状況で2枚ドロー。
アドは確実にとれるが各種召喚不可+表示形式変更不可という厳しい誓約がある。使うデッキなら使えないこともない。ただしそんな状況なら戦闘破壊で結局アド損になる可能性が高い。
ちなみに罠カードなので相手ターンに上手く使えればほぼデメリットなし。とはいえそんな状況ならライフが吹き飛んでいってしまうだろう。

  • 閃光の宝札
2枚1組の永続魔法ドローソース。
条件が揃えば通常のドローが2枚になるがその代償は魔法・罠ゾーン×4。ご利用は計画的に。

  • 調和の宝札
攻撃力1000以下のドラゴン族チューナー1体をコストに2枚ドロー。
ぱっと見使いやすそうだがこの条件に合うカードは意外と少なく(2024年10月時点で)27種しかない。
そのうち6種はドラグニティであり、このカードが使われるのもほぼ【ドラグニティ】だった。
他には白石や防人を積んだ【青眼】デッキや《救世竜 セイヴァー・ドラゴン》を積んだ【セイヴァー】などか。
コストがコストになってない場合が多い。

  • 冥界の宝札
2体以上のリリースによるアドバンス召喚に成功した時に2枚ドロー。
デッキを特化する必要があるがなかなかに強い。アドバンスセットでもドローできる。ちなみにドローは強制である。
なおその効果の都合上三幻神の召喚時には使えない*3。三邪神ならば問題なくドローできる。
特化デッキは【冥界軸最上級多用】と呼ばれる。
なお「アドバンス召喚に必要なモンスターの数」ではなく「実際にリリースしたモンスターの数」を参照する。
したがってダブルコストモンスターや《死皇帝の陵墓》などでリリースの数を2体未満にすると効果を使えない。

  • 天空の宝札
手札から光属性天使を1枚除外して2枚ドロー。
サポート対象がメジャーな属性・種族の組み合わせなせいか、手札や墓地が増えるわけでもないのに発動ターンの特殊召喚とバトルフェイズ禁止という大きな制約がある。
ほとんど攻められないので、《トレード・イン》や《強欲で謙虚な壺》など、デッキにあった汎用カードを優先採用した方がいい。

  • 守護神の宝札
永続魔法
自分の手札からカードを5枚捨てて発動する。自分のデッキからカードを2枚ドローする。
このカードが表側表示で存在する限り、自分のターンのドローフェイズ時の通常ドローは2枚になる。

手札がこのカード+コスト5枚の合計6枚ないと発動すら出来ない。実質後手最初のターン専用だろう。
アニメではドーマ編でラフェールが使用。
ラフェールは墓地にモンスターを置きたくないと言う信念があるのに、こんなのを使ってはモンスターを墓地へ送ってしまうのでは……
と思えるが、彼は1ターン目にこれをドローして他がすべて魔法・罠カードと言う奇跡を2度起こしたため問題は起こらなかった。
なお効果の性質上4ターン以上維持しないとアドバンテージを得られない。あと発動時の誘発にチェーンされて《サイクロン》あたりを当てられると大惨事。

  • 宝札雲
通常魔法
発動ターン中に「雲魔物」と名のついた同名モンスターを2体以上召喚・反転召喚・特殊召喚した場合、
エンドフェイズ時に自分のデッキからカードを2枚ドローする。

雲魔物専用の宝札。ただし読みは「ほうさつうん」ではなく、「ラッキークラウド」
同名モンスター2体の展開はそれほど難しい条件ではなく、「発動ターン中」なので同名モンスター2体以上を展開し終えた後に発動しても条件を満たせるが、ドローできるのがエンドフェイズと遅いのがネック。
手札誘発を多用する型の雲魔物デッキならば有効に使えるか。

  • 紅玉の宝札
通常魔法
「紅玉の宝札」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):手札からレベル7の「レッドアイズ」モンスター1体を墓地へ送って発動できる。
自分はデッキから2枚ドローする。
その後、デッキからレベル7の「レッドアイズ」モンスター1体を墓地へ送る事ができる。

OCGオリジナルのレッドアイズ専用宝札。
レベル7のレッドアイズを墓地に送ることで二枚ドローし、さらにデッキからレベル7のレッドアイズを墓地に送ることができる。

手札コストとなるレベル7レッドアイズモンスターは《真紅眼の黒竜》《Sin 真紅眼の黒竜》《真紅眼の黒炎竜》《真紅眼の不死竜》《真紅眼の亜黒竜》《レッドアイズ・トゥーン・ドラゴン》の6種類。
内、《真紅眼の不死竜》はデッキコンセプト的に採用しても事故要因になりやすいが、アンデットデッキなら一枚採用可能かもしれない。
それ以外のレッドアイズはSin以外は通常召喚が可能なモンスターなので墓地に送っても蘇生は容易。
《闇の量産工場》でサルベージも可能と書いてあること自体は非常に強力なものだが、《真紅眼融合》や《伝説の黒石》との相性はあまりよくない。
真紅眼デッキの万能サーチである《レッドアイズ・インサイト》に対応しないのを含め、デッキ内容に応じてよく考えて使うべきカードだろう。

社長が困った時のカード。
原作では、カードを5枚ドローし5ターン後に手札を全て捨てると言うもの。
社長がこのデメリットを発動させたのは劇場版の光のピラミッドのみで、《スピア・ドラゴン》を捨てることで《青眼の光龍》の攻撃力を上げた。
だが、このデメリットが発動してなければこの時点で海馬は勝てていたためやはりデメリットだったと言える。
OCG目線で考えると、5枚も引いて決着に5ターンもかかるわけがないので、デメリットもくそもない。
ただし、原作だと「1ターンに発動できる手札から魔法カードは1枚のみ」、セットもターン1という厳しい制限がかかり、かつフィールドにおけるカードが「モンスターと魔法・罠全てを合わせて5枚」の制限があるのでデメリットは結構のし掛かる。それでも強いのだが。
アニメでの「vs没落貴族戦」で「自分ターン開始時に魔法カードの発動枚数を宣言し、宣言枚数に届かないとデメリットが発生する」という状況で、(自分ターンのドロー時点で)手札に唯一あったこのカードを起点に4枚の発動を宣言し、見事に成功させている

まさかのカード化されました。

通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、
このカードを発動するターン、自分はモンスターを特殊召喚できない。
(1):自分は手札が3枚になるようにデッキからドローする。
このカードの発動後、ターン終了時まで相手が受ける全てのダメージは0になる。
このターンのエンドフェイズに、自分の手札を全て墓地へ送る。

OCG版では魔改造され、ドロー数と制限が増えた無の煉獄になった。
特殊召喚が制限されるので満足はしにくいが特殊勝利なら満足出来るか。
…と思われたが、テキストの関係で戦闘ダメージを与えた後メインフェイズ2で発動する事により事実上戦闘ダメージ0のデメリットを踏み倒す事ができる。
さらにエンドフェイズ中に処理が完了するなら手札を捨てるタイミングを自由に選べる点を突き、
妖仙獣では妖仙獣モンスターを手札に戻す強制効果の発動前に手札を捨てる処理を行うという裏技を利用することで、捨てたくないモンスターを自分フィールド上に召喚して避難させるというプレイングが可能。
連続召喚によって一時的に手札の枚数が急激に少なくなるため、このカードの効果を最大限に活かしやすいという点でも非常に相性が良い。但し前述の通りメインフェイズ2に発動しないと戦闘ダメージをトリガーとする鎌参太刀の効果発動を阻害してしまう事には注意。

また【マジエク帝】では《無の煉獄》ともども使用される。
何だかんだで大量ドロー出来る上に特殊召喚はそもそもしないので関係なし、ダメージを0にするデメリットは相手ターンに《マジカル・エクスプロージョン》を打つので関係なし、手札全てを捨てるデメリットも《マジカル・エクスプロージョン》の発動条件を満たすのに使えると相性抜群だったのである。
あとは【メタビート】や【チェーンバーン】といった、とにかくドローしないといけない、かつ手札を大量に伏せられるデッキで採用される。
他にも手札消費の荒いデッキなら3枚引けるメリットが非常に大きい。どうせ使い切るなら手札を全て捨てる効果なんて関係ないからである。

このように使うデッキこそ選ぶが強力なドローソースな事は事実な為、準制限カードだった時期もある。

  • 逆巻く炎の宝札(バーニング・ドロー)
通常魔法
このカード名はルール上「サラマングレイト」カードとしても扱う。
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、
このカードを発動するターン、自分は炎属性モンスターしか召喚・特殊召喚できない。
(1):相手フィールドのカードの数が自分フィールドのカードより多い場合、
相手フィールドのリンクモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターのリンクマーカーの数だけ、自分はデッキからドローする。

名前に宝札と付くが読み方は異なる特殊な宝札であり、スピードデュエルにおけるSoulburnerのスキル「バーニング・ドロー」から取られた名称。
「サラマングレイト」カードとして扱うため《転生炎獣フェネック》などのサポートを受けられるのが特徴。
デメリットは炎属性主体のデッキならそこまで気にならないが、発動条件に相手のLモンスターを必要とするため採用デッキ以上に環境を選ぶ。

アニメではVRAINSでSoulburnerが使用。ライフが残り僅かでフィールド・手札共に壊滅した状況で引き込み、リボルバーの《トポロジック・ゼロヴォロス》を対象として4枚ドローした。


以上のように強力なドローソース程、「相応の発動条件が必要」か「相応の代償を支払う」形でバランス調整がされている。


【以下未OCGの宝札】

冒頭でも説明したが、基本的に頭おかしい効果ばかりである。
今後カード化することがあっても、相当なデメリットがつくことは想像に難くない。っていうかそうしないと不味い。

  • 運命の宝札
ドーマ編で城之内が使用。
いわゆるギャンブルカードでサイコロをふり、「出た目の数だけカードをドロー」し「同じ数だけデッキからカードを除外する」、というぶっ壊れである。
単純なドローカードとしてはもちろん、第3の手札とすら称される除外肥やしまでできてしまう。デメリットがないどころかむしろメリットが増えている。
これには1ターンのタイムラグがある罠カードで、実際にドローできる確率は1/3、残りの2/3は4枚以下のランダム墓地肥やしにもかかわらず問答無用の禁止カードであるぶっ壊れ《第六感》も全く敵わない。
後に登場した、「10枚除外」「除外するカードは裏側にしてほぼ使用不可」の代償を払ってようやく「2枚だけドロー」「発動は同名の1ターンに一度だけ」と明らかにこちらより劣化した《強欲で貪欲な壺》が第一線級でも十分採用圏内である時点で察してほしい。

  • 埋葬呪文の宝札
リアリストさんが使用した通常魔法。
墓地の魔法カードを3枚除外し2枚ドローと言う仕様。
「最近は魔法カード枚数を抑え気味の構築が主流、そして墓地から除外して効果を使う魔法カードも多いため、発動条件を満たせず腐りやすい」
「初動に使えない、そのためある程度動かないと使えないドローソースというちぐはぐな性能」
「魔法カードを大量に使用する【魔導】【ウィッチクラフト】【神碑】は、魔法の再利用も多いため墓地除外コストが非常に重い」
といった具合に厳しいデメリットが多く存在するため、このままOCG化してもロースペック気味。

  • 悲嘆の宝札
永続魔法。
自分バトルフェイズで自分モンスターが相手モンスターを戦闘で破壊できなかった時、1枚ドロー。
ドーマ編で社長ペガサスに使用。
かつて敗れたトゥーンに対抗するためのカード。
ドローに厳しい条件とタイムラグがあるのでこのままOCG化されても特に問題無さそうな1枚。
むしろこちらもロースペックとも言えるので上記の《埋葬呪文の宝札》共々強化が期待される。

  • 異次元からの宝札
通常魔法
このカードがゲームから除外された場合、次の自分のターンのスタンバイフェイズ時にこのカードを手札に戻る。
この効果で手札に戻った時、お互いのプレイヤーはデッキからカードを2枚ドローする。

タイムラグと相手にも引かせるデメリットはあるが、手札に戻るので何度でも使える地味に恐ろしいカード。
ただこのカード単体だと除外する事ができないので《封印の黄金櫃》などの他のカードを絡める必要がある。
しかも恐ろしい事にこのカード、「《タイムカプセル》で発動する」という描写から裏側除外でも効果を発動する
機巧蛇-叢雲遠呂智》などでいっぺんに複数除外されれば、次のターンに大量ドローが確定するという恐ろしい状況になる。
発動タイミングも相手に利用されにくい自分ターン開始時なのもグッド。

  • 逆転の宝札
通常魔法
自分フィールド上にカードがなく、手札がこのカードだけの場合に発動する事ができる。
自分は相手フィールド上に表側表示で存在するカードの枚数だけデッキからカードをドローする。
後の《裁きの天秤》のデメリットとドロー条件が厳しくなった代わりに、通常魔法のためすぐ使用可能となっている。発動条件的には下記《E・HERO バブルマン》と同等。
これもこのままOCG化しても比較的問題無さげ。

  • 漲る宝札
通常魔法
自分フィールド上に存在する表側表示モンスター1体を選択して発動する。
このターンのエンドフェイズ時まで、選択したモンスターの攻撃力を自分と相手の手札を合計した数×500ポイントアップさせる。
珍しくドローには干渉しないカード。しかしこのままの効果だと楽に攻撃力を3000以上アップさせるオーバーパワーカードにしかならない。

  • からくりの宝札
自分フィールド上の「ギミック・パペット」と名のついた モンスター1体を破壊して発動する。 自分のデッキからカードを1枚ドローする。
ギミパペはレベル8が多いためアドバンスドローで十分だが「破壊」なので他のカードとコンボが狙えるメリットもある。
とはいえそのままOCG化されたとしてもドロー枚数が 1枚 なのは流石に割に合わない。
あとこのままだとOCGテーマと名前がかぶるという問題も。

  • エクシーズの宝札
自分フィールド上にランク4以下のモンスターエクシーズが存在する時、そのランクの数だけ自分のデッキからカードをドローできる。
漫画版遊馬が使用。ランク1でもデメリット無しで1ドローでき、ランク2以上ならば確実にアドバンテージをとれる、エクシーズに特化したデッキなら発動できない状況もほぼ皆無というぶっ壊れ。
主流のランク4エクシーズなら楽に出せるので、ほぼすべてのデッキに投入されるだろう。

  • 地獄宝札(ヘル・ギフト)
フィール版に登場したカードでセクトが使用。
自分の手札がこのカード1枚の場合のみ発動する事ができる。 デッキからカードを3枚ドローする。
このターン、「地獄」と名のついたモンスターを召喚していない場合、 このターンのエンドフェイズ時に、自分は3000ポイントダメージを受ける。
他の手札は、伏せたり召喚しきってから使えばいいだけの実質OCG版《命削りの宝札》の上位互換である。
当然このままOCG化しようものならぶっ壊れ。

  • 代償の宝札
このカードが手札から墓地へ送られた時、自分のデッキからカードを2枚ドローする。
フィール版遊星さんが使用。手札コストに使ってもドロー出来ると言う素敵仕様。
氷結界の龍 ブリューナク》辺りの汎用手札コスト使用カードが実質2枚ドローを内蔵できるのはいろいろとおかしい。

  • 天地の宝札
最上級モンスター(レベル7以上)を召喚したターンに発動でき、カードを2枚ドローする。
そのカードはドローしたターン中は使用できず、かつ1枚はセットする必要がある。
フィール版超官が使用。結構妥当なデメリットではあるが、引いたのがセットできない特殊召喚モンスター2枚だったらどうするのだろうか。

  • 流転の宝札
自分のデッキからカードを2枚ドローする。 ターン終了時にカードを1枚墓地へ送る。
送らない場合、3000ポイントのダメージを受ける。
発動したターンに決着をつけるか墓地に送りたいカードを捨てれば良いだけなのでデメリットはあってないようなもの。
仮に捨てなくとも3000という多少痛い程度のライフでカードを1枚無条件で増やせることを考えれば軽いだろう。

  • 竜皇の宝札
自分フィールド上のドラゴン族モンスターを全てリリースし、 自分はその攻撃力の合計分のダメージを受ける。
その後、リリースしたモンスターの数だけ自分のデッキからカードをドローする。
ミザエル(遊戯王ZEXAL)「馬鹿な、私は《竜皇の崩御》を発動していた筈……カードが書き変わっただと!?
なお《スケープ・ゴート》と《DNA改造手術》でダメージなしの4枚ドローができたりする。
攻撃力0になりつつ、場に展開し、リリースされることで効果を発揮する【聖刻】なんてのもいるため、このカードも壊れ宝札の一枚と言わざるをえない。

しかしリリースはコストっぽいのでダメージは元々の攻撃力参照となり打点2000台が多い聖刻を何体もリリースするのは流石にライフが危ないし
発動タイミングや条件は異なるが単にドラゴンでドローしたいならデメリットのない超再生能力が存在する。

  • 絶望の宝札
自分のデッキからカードを3枚選択して手札に加える。
その後、自分のデッキのカードを全て墓地に送る。
漫画版カイトが使用。
好きなカードを「3枚も」手札に加え、墓地を極限まで肥やしまくると言う宝札の中でも屈指のぶっ壊れカード
例えデッキが0になろうとそのターンにほぼ100%に近い確率でデュエル勝利できるメリットの前にはないも同然、まさに(相手が)絶望の宝札。名前の方向性が《苦渋の選択》みたいである。
余談だが、このカードは原作版の《最終突撃命令》に似ている。
あちらは強制攻撃表示に加え、互いのデッキを3枚にして残り全部を墓地送りにするため。

  • 逆境の宝札
通常魔法
相手フィールド上に特殊召喚されたモンスターが存在し、 自分フィールド上にモンスターが存在しない場合に発動できる。
自分のデッキからカードを2枚ドローする。
後述の《E・HERO バブルマン》の発動条件がちょっと厳しくなった代わりに魔法カードになった。
《サイバー・ドラゴン》を特殊召喚するノリで2ドロー。《強欲な壺》効果を使うにしては発動条件が緩すぎる。

  • 自虐の宝札
速攻魔法。受けるダメージを1000増やす代わりに1枚ドロー。
相当地味な効果だがベクターは《ドン・サウザンドの玉座》と組み合わせ、実質デメリット無しで使っていた。
ぶっちゃけ《強欲な瓶》でOKだったりする。

  • 魔封印の宝札
自分のデッキからカードを2枚ドローする。
このカードを発動するターン、自分はこのカード以外の魔法カードを発動できず、カードをセットする事もできない。
自分に擬似《大寒波》と結構重いデメリットだが、あくまで他のイカレ宝札のデメリットが緩すぎなだけである。
魔法・罠に頼らずともモンスター効果主体で勝てるデッキも多いため、これでも軽いとすら思える。

その後OCGではフルモン(ほぼモン)を強いられる程に強烈な制約の代わりに2枚ドローできる《雪花の光》が登場した。


【余談】

なお、宝札と付かないカードでも強力な手札補強カードがあるのでいくつか挙げておく。

  • 悪夢の蜃気楼
永続魔法
相手ターンに手札が4枚になるようにドローし、自分のターンでドロー枚数分だけ捨てるという《天使の施し》の永続版のようなもの。
単体で使うと単なる手札交換にしかならないのだが自分のターンが来る前に除去できればデメリットを踏み倒すことができるため、ドローフェイズと合わせて実質、5枚ドローが可能という驚異のコンボが発覚。
特に《非常食》によってライフ回復をしつつ大量ドローするコンボは非常に強力で、アニメDMの双六じいちゃんやGXの十代が実際に実践してみせた。
デメリット自体も大量のカードを捨てることで様々なコンボのお供にもなったため、それが故に禁止カードに指定されてしまった。
今後、復帰するならドローのタイミングをずらして相手が除去できる余地を与えるなり、コンボが行えないように裏向きで墓地送りにするといったエラッタでもしなければ難しいと思われる。

  • 遺言の札
通常罠
原作で闇マリクが使用する罠カード。
自分のモンスターの攻撃力が0になった際に5枚ドローできる、という何かおかしい効果をもつカード。
原作では戦闘で破壊されたモンスターは攻撃力が0になる、という処理が行われているために戦闘破壊をトリガーにして手軽に発動できるのである。
アニメ版では恐ろしい事に攻撃力が変化した時なので攻撃力が上がっても効果が発動する。
原作と全く同じ効果で使用不能のカードとしてのみOCG化されているが、戦闘破壊をトリガーにこそできないもののこんな効果では確実に禁止確定であるために使用不能でよかった。
仮に今後、公式に使用できるカードとしてOCG化されれば《命削りの宝札》のように何かしらの魔改造が施される可能性もある。

通常魔法
DMのKCグランプリ編でジークが使用。
装備モンスターを制御不能にする装備魔法を自分のデッキから直接相手モンスターへ装備し、更にカードを5枚ドローするわけのわからないもの。
装備魔法の代償として相手の通常のドローが2枚となるデメリットはあるが、その中にモンスターがあったらそのうち1枚を捨てなければならないと言う嫌がらせのような効果も持つ。まあ今じゃメリット能力かもしれないが。
どちらにしろ5枚ドローがヤバすぎて霞むデメリットである。

GXの十代が困った時に使用する専用の《強欲な壺》。
自分の場ががら空きの時に出した時、カードを2枚ドロー出来るぶっ壊れ。
さすがに効果が緩いと判断されたのか、OCGでは手札にも他のカードがないという条件が追加された。
GX序盤では《強欲な壺》も現役だったので、泡男→壺の流れも割と見られた。
原作ではドローの発動条件に通常特殊反転召喚が全て対応していた。
なお現実でもエクシーズ型のHEROが流行した際に大活躍した。結果制限カードになってしまうが、その頃はピンチでこのカードをドロー→効果で2ドローとなる人もいた。

  • ブラスティング・ヴェイン
通常魔法
GXのオブライエンがvs十代(1戦目)で使用。
自分の伏せ魔法罠を1枚破壊して2枚ドローする。
魔法もコストに出来る《マジック・プランター》、あるいは効果がドローになった《パラレル・ツイスター》と言える。
《パラレル・ツイスター》は「コストで墓地送り」なのに対しこちらは「破壊」なので《強欲な瓶》を破壊前にチェーンすれば3枚ドロー可能。
ちなみにオブライエンはこの「破壊」の処理を利用して《ファイヤー・トラップ》の破壊時効果でさらにもう1枚ドローし、うまく2:3交換に持ち込んでいる。

  • ワンダー・クラウド
通常魔法
GXのアモンがvs万丈目戦で使用。
相手の場のカード分ドロー出来るが、発動時に自分の手札と場のカードが全て除外され、
ドロー後もデッキの残りを全て除外する上にそのカードは効果を受けない。
つまり除外で発揮するカードは全て機能しないということ。
《絶望の宝札》以上にデッキを減らすが、もはやデッキ破壊である。

  • アカシックレコード
通常魔法
GXのユベル(ヨハン憑依時)がvsアモン戦で使用。
デッキからカードを2枚ドローし、ドローしたカードがデュエル中に使用したカードなら除外する。
除外を基本軸としたデッキや同一カードを1枚しか投入しないハイランダーデッキなら事実上デメリットなしで使える。またまだカードをプレイしていない状況で使えば実質《強欲な壺》となる。
「使用」の範囲が発動なのかプレイなのかは不明。だがもし後者なら場に伏せたりしたカードも除外しなければならないので非常に面倒なことになる。
因みにユベルはこのカードで引いたカードを確認した時、「新たなカードだ!」とだけ言ってアモンにドローしたカードを見せなかった
2枚ともそのターン中に使ったので結果としては問題なかったが。

5D'sの困った時用ドローソース。
スピードカウンターが3つ以上あるときに発動でき、カードを2枚ドローして手札1枚を墓地へ送る。
いわば簡易版の《天使の施し》。
少し前に《天使の施し》が禁止カードになっていたため、通常の魔法としてOCG化が願われたりもしたがまあ当然無理だった。

5D'sで展開される特殊なフィールド魔法。
スピードカウンターを7つ取り除き1枚ドローする。

  • 逆転の明札
通常罠
遊星がZ-ONE戦で使用した罠カード。
相手がドローフェイズ以外にデッキのカードを手札に加えた時、手札の枚数が同じになるようにドロー。

  • エクシーズ・トレジャー
ZEXALの困った時用ドローソース。
場のエクシーズモンスターの数だけドロー。
自分もカウントする。どう考えてもぶっ壊れである。ちなみに最高記録は遊馬とアストラルで、ともにラストデュエルでの5枚。

  • マジカル・ペンデュラム・ボックス
通常魔法
ARC-Vデニスがvs黒咲で使用。
カードを2枚ドローしてそれがPモンスター以外なら墓地へ送る。
ドローソースに乏しい世界とは何だったのか。
引いたカードの当てが外れてもデッキへ戻らず墓地送りなので墓地肥やしとしても使えてしまう。

  • マジシャンズ・カード
通常魔法
榊遊矢沢渡シンゴ戦で使用。「手札がこのカードのみ」で「場にカードが存在しない場合に」発動できる。
ワンダー・クラウド同様に相手の場のカードの数だけドローし、その後手札を公開。エンドフェイズに自分の場を全て除外する。
いわゆる《E・HERO バブルマン》状態が発動条件で、エンドフェイズに場を全除外とデメリット等は決して軽くはないが、相手依存とはいえ滅茶苦茶な枚数のドローがこれ1枚で狙える。
とはいえ、この発動条件を能動的に満たすのは流石に容易ではないし、相手の場にカードが多ければ当然妨害のリスクも高い。

沢渡戦では「妖仙ロストトルネード」というデッキバウンス戦術で絶体絶命の崖っぷちに追い込まれていたので、このカードで5枚ドローでもしなければ勝てなかったのは想像に難くない。
と言うかこれ上記の《逆転の宝札》に、表裏関係なく引ける代わりに全除外のデメリットが付いたカードである。



まだまだあるが、キリが無いのでこの辺で。
遊戯王に限らずカードゲームではドローソースとはかなり重要なものであり、「宝札」とは正に宝のような札なのだ。




魔法カード
追記・修正の宝札
追記をコストに修正をすることができる

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 遊戯王
  • 遊戯王OCG
  • ドロー
  • 宝札
  • ドローソース
  • ディスティニードロー
  • 逆転フラグ
  • 遊戯王OCGシリーズカード項目
最終更新:2025年01月21日 21:03

*1 これにより原作では、蘇生途中のリバイバルスライムをブレインコントロールで奪う→自分の場にリバイバルスライムが蘇生したことによりこれが誘発→さらに自分の場にモンスターが出たことでオシリスの召雷弾が誘発し…

*2 長らく無制限だった時期もある

*3 召喚成功時には全ての効果が発動・誘発不可のため