クレージーゴン

登録日:2014/12/13 Sat 21:46:25
更新日:2024/09/17 Tue 20:51:55
所要時間:約 5 分で読めます





ウルトラセブン』の第38話「勇気ある戦い」に登場した怪獣。

概要

別名:ロボット怪獣
身長:42メートル
体重:3万トン

バンダ星人に操られるロボット怪獣で、渋滞している道路に現れて自動車を片っ端から腹部のシャッターに放り込んで回収する。
鉄資源を使い果たしたバンダ星で作られたためか、同じく『セブン』のロボット怪獣であるキングジョーなどと比べると、
大柄ではあるがかなり不格好で、ガラクタを寄せ集めて作ったかのような印象を与える。

右手が長いシオマネキのような姿をしており*1、腕を広げると全長は60メートルにもなる。
この右手は強力な磁石になっていて、金属を引き付けてスクラップにしてしまう。
武器は頭から発射するレーザーだが戦闘ロボットではないのであくまでも防衛手段として搭載されている。
両足を格納することで宇宙船に変形する。また頭の両脇からジェット噴射を行う事がある。
ボディは恐ろしい頑強さを誇り、エメリウム光線アイスラッガーも弾き返す。

当初は別名が「きちがいロボット」だったが差別用語が含まれるため、現在は「ロボット怪獣」となっている。
また、劇中では単にロボットと呼ばれており「クレージーゴン」の名前は登場しない。
デザイン担当の池谷仙克によって描かれた決定稿でも「バンダ星のロボット」とのみ書き込まれている。
時々、名前が「クレジーゴン」と表記されることもあったが、現在では「クレージーゴン」でほぼ統一されている。


劇中での活躍

箱根山中に出現し、霧を利用して自動車を次々に襲う。
ウルトラ警備隊のウルトラホーク1号が出した赤い煙によって霧を剥がされて攻撃を受けるが、気に留めることもなく自動車を回収し続ける。アンヌの乗る自動車も捕まえたが登場したセブンによって阻まれ、隙を突いて逃走する。
クレージーゴンの目的がバンダ星人による鉄資源の回収と断定したウルトラ警備隊の偽の交通情報を使った作戦を行い、
「スペリウム爆弾」を搭載した自動車でバンダ星人の宇宙ステーションは爆発。

勝利したかと思われたが、クレージーゴンは持ち前の頑丈さで耐え切り、しかもコントロールを失って暴走を始めてしまう。
再び登場したセブンのエメリウム光線やアイスラッガーも物ともせず暴れまわったが、
セブンの自らをフルハシ隊員のエレクトロ・H・ガンの弾丸とした捨て身の突撃で遂に倒された。


バンダ星人

身長:不明
体重:不明

自分達の星の鉄資源を使い果たしたため、地球に鉄を奪いにやってきた宇宙人
クレージーゴンを操り、次々に自動車を襲っていたがウルトラ警備隊の偽の交通情報で誘い出され、
新型のスペリウム爆弾を積んだ自動車を回収してしまい宇宙ステーションごと大爆発した。
バンダ星人は誰一人としてその正体を見たことがないとされている。

上述の通りバンダ星人は劇中では姿は一切登場していないが、セブンことモロボシ・ダンは、
確認されたステーションの写真を見て「バンダ星人の宇宙ステーションだ!」と発言して
「なんでそんなこと知っているんだ?」と仲間に怪しまれてしまうというミスを犯している。
まあ、その後なんとか有耶無耶にして誤魔化したので正体バレは防げたが。


派生作品

一峰大二の漫画版『ウルトラセブン』では、クレージーゴンが直接喋る
また自動車の収納に腹部のシャッターは使わず、ひっ捕まえた車を頭部の口でバリバリ噛み砕くという何ともアグレッシブなロボット怪獣になっている。
エピソードの結末自体もTV版第38話とはまた一味違ったアレンジがなされており、一読の価値あり。

漫画『ウルトラマン超闘士激伝』では、バルタン星人Jr率いるロボット機甲師団の一員として登場。

同じくコミックボンボンで連載されていた『疾風!ウルトラ忍法帖』においては、朧党の数少ない原典通りの巨大な姿であり
冥府羅州の妻に相応しい女性を探すため、鶴亀の国の美女を片っ端から拉致していた。
無差別に人間を体内に放り込み、男とブスは吐き捨てるという地味に便利な機能を有している。
体内はミスコン会場のようになっており、普通に戦闘が出来るくらい広い。
最後は、この回で初登場のアミアが女性軽視発言にブチキレた事で発動したウルトラ忍法怒り大爆発で脚だけ残して吹き飛ばされた。

ゲームロストヒーローズ』では他のロボット怪獣がライドダンジョンの巨大な敵として登場するのとは異なり、アジト・キューブの雑魚敵として登場。
また、サブクエストでは複数の個体がデザート・キューブで鉄資源を採掘しており、その1体がダブルオーガンダムの失った力であるオーライザーを持っていた。

NHK放送の5分アニメ『かいじゅうステップ ワンダバダ』ではゴンとして登場。初登場は第3話。
他の怪獣たちが子供になってる中、原典同様の巨大サイズのロボットとして登場している。
K10星雲チョーチイ星の山奥に放置されていたところをダダちゃんに起動させられ、そのまま何処かに去っていった。
以降もちょくちょく出番が割り振られている。

ウルトラマンZ』の本編開始以前を舞台にした漫画『戦え!セブンガー』では連載第1話に登場。
映像作品同様にバンダ星人の指揮のもと地球の車両を回収しに出現し、ストレイジのセブンガーと交戦した。
なお、『セブン』の状況と異なりセブンガーが戦った時点でクレージーゴン内部に一般人の乗った車が多数詰め込まれていたため、
セブンガーは実質人質を取られている状態での立ち回りを要求されたが、最終的には全員救出に成功した上でクレージーゴンを撃破している。


ウルトラ怪獣擬人化計画

KADOKAWA版で『Xenosaga』やオーバーラップ版『IS』等で有名なCHOCO氏がデザインを担当。
ドレスを着た華奢なツインテール少女の体に義肢のようなデザインの巨大な右腕や脚、頭部の歯車状の部分を模した眼帯が特徴的なデザイン。
不敵な表情と危うい目つきも相まってまさにクレージーでアブノーマルな雰囲気が漂っている。
バンダ星人の宇宙ステーションを模したバッグの中にはミニカーがいっぱい。


余談

ウルトラマンコスモス』に登場するクレバーゴン(こちらは「Clever(賢い)」の意)はもちろんこのクレージーゴンがモデル。
作中では子供でも抱えられるサイズで登場するが、カオスヘッダーに憑りつかれて巨大化したり、
ギギ・ドクターにより拡大されて悪の宇宙人ギギ・プログレスとプロレスしたりする。

バンダ星人の宇宙ステーションを爆破するのに使われた「スペリウム爆弾」の名は、
かの封印作品「遊星より愛をこめて」でもスペル星人の血液が汚染された原因として登場している。
そのためか動画サイトが発達する前は断片的な情報から「地球人による実験で血液が汚染されたスペル星人」という誤報が広まっていた時期もあり、
同エピソードが封印処置される以前に刊行された60年代の怪獣図鑑にもそのような記述がなされたものが存在している。名前の冒頭がクレヨンしんちゃんのクレに受け継がれている。


ウフフフ トウトウオレノスガタヲミタナ オレハバンダ星人ノロボットダ
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最終更新:2024年09月17日 20:51

*1 ただし、デザインのモデルは第38話監督の飯島敏宏が子供の頃に見た片方だけハサミが大きいザリガニ。飯島氏は当時シオマネキの存在は知らなかったと述べている。