エタルガー

登録日:2015/03/22 Sun 23:37:10
更新日:2024/04/10 Wed 07:58:39
所要時間:約 6 分で読めます




※このページには『劇場版 ウルトラマンギンガS 決戦!ウルトラ10勇士!!』のネタバレが多く含まれています。ご了承ください。


















我が名はエタルガー!!



劇場版 ウルトラマンギンガS 決戦!ウルトラ10勇士!!』に登場する敵キャラクターにして同作のラスボス。

CV:鈴木達央

概要

全身金色で赤い羽衣を身に着けている派手な見た目に、己の実力に自身を持っている。
自信に裏打ちされた高慢ともとれる態度を取っているが、共に行動するアレーナに対しては恭しくふるまう。
意外にも声質はさわやかイケボ。一人称も普通に「俺」。

ウルトラマンギンガを狙って自身が主を務める城「時空城」とアレーナと共に
突如としてヒカルたちの住む地球に現れた怪獣…というより宇宙人……というより魔神である。

時空を渡り歩く能力を持っており、マルチバースを移動することができる。
この能力を使って様々な宇宙を渡り、鏡の能力を使うことができる女戦士アレーナと共に
各宇宙の7人のウルトラマンを「魔鏡」の中に閉じ込め封印してきた。

狙ったウルトラマンをエタルガーが襲撃し、体力を消耗させダウンさせた所にアレーナが魔鏡を使って鏡の中に封じ込める……
というのが一連の流れ。
つまり一度真っ向から叩き潰した上で封印している。

更に「相手が最も恐れを示す存在を、幻覚として見せたり実体として召喚する」というとんでもない能力をも持っている(それについては後述)。


アレーナとは

彼女の故郷である惑星ザントがウルトラマンギンガに滅ぼされ
アレーナ自身も死にそうになった時にエタルガーが救出し窮地を脱出できた時からの付き合い

であり、それ以降エタルガーはアレーナには従者(というより相棒)として仕えており、「アレーナ様」と呼び忠誠を誓っている。




どうやらとある別宇宙でもアレーナそっくりの人相棒として活躍していたらしい。




◆データ


身長:55m
体重:35,000t

別名は「超時空魔神
時空を渡る能力、正体不明ながらも高い実力を持つ点を考えても妥当な別名だろう。

その姿は「金色のアジア風の巨大で派手な鎧を着込んだ魔人」としか言いようのできない何とも言えない姿をしている。
(角の形状がこの人の被っている兜に似ているともっぱらの評判)

肩には長く赤い羽衣を身に纏っており、顔には赤い仮面を装着して素顔を隠している。
赤い羽衣が華麗にビュンビュン靡きながら行われるエタルガーのアクションシーンは中々の見ごたえ。

因みにその素顔は目付きが悪い上に三つ目で、鋭い歯が並んでいる口元という実に醜く恐ろしい凶悪な面構えである。

しかしその派手な鎧はただの見せ掛けではない。そして数あるエタルガーの脅威の1つでもある。
鎧の強固っぷりが尋常ではないのだ。


ギンガのギンガファイヤーボール至近距離から当てられても、キズ一つ付かず、
ビクトリー最強技であるシェパードンセイバーフラッシュで斬られても怯むだけでほぼノーダメージ。

挙句にウルティメイトゼロ最強技であるファイナルウルティメイトゼロを(チャージ短縮版とはいえ)食らっても
羽衣が焼け落ち仮面が割れるだけで済むといった、チートレベルのカッチカチ防御力を持っている
(さすがにノーダメージとはいかなかったようで、アレーナを回収して撤退を選んでいるが)。

自身の格闘能力と、その防御力を生かしてコスモスコロナモードネイバスター光線を真正面から受けながら、
高速で突撃しコスモスを敗北させる……といった芸当もやってのけた。

加えて、全身から光弾を放つ「エタルセンチュリオン」を必殺技としている。。

その実力はウルティメイトゼロを相手に渡り合えるほどで、公式サイトでは『本来の姿は伝説の戦士ウルトラマンノアだが、エタルガーとの激戦で体力を消耗したのか、今回はネクサスの姿で登場する』とノアにすら勝利した可能性が推測されていた。
ちなみに作中の台詞的にネクサスは姫矢さんを意識しているようだが、youtubeでのネクサス紹介動画では本編後のように語られている。一応体力を消耗したが故の再一体化と考えれば矛盾は生じないが
というか実際にノアを倒したかどうかよりも公式が最有力説としてノアを倒したことを挙げたということ自体がやばい。
ウルフェスだとノアさんがかませになることはキングやレジェンドなどのほかのメンツに比べて多いけど

ゼロとは平行宇宙を渡り歩いてる最中にも何度か対峙しているようだが、
劇中の会話から見るにいずれの宇宙でもゼロはエタルガーを仕留めることはできずに逃げられており、
エタルガーもさすがにゼロとの戦いはリスクが高いと判断していたのか、
遊星ジュランにてゼロを「貴様との対決はメインディッシュ、最後のお楽しみ」と評価し、
極力ゼロとの直接対決は避けて時空城で別次元に逃れていた。
無論勝ち目がないわけではなく、直接戦闘の一幕ではウルティメイトゼロを押さえつけるながらアレーナを再洗脳した場面もあったりする。
…シャイニングウルトラマンゼロならそのまま倒せそうとか言ってはいけない

結果的に7人のウルトラマンを単独で撃破していったことからも本当の実力者であることがうかがえる。


◆相手が最も恐れを示す存在の幻覚を見せたり実体として召喚する能力


上述の「時空を渡り歩く能力」「強固過ぎるチート防御力」も十分過ぎるほどに恐ろしい能力だが、
エタルガーが持つ最も凶悪な能力なのがコレ
相手の記憶を利用しトラウマをなんらかの形で呼び出すというもの。

文字通りの能力で、手から発射する黒色の光線を対象に浴びせることで記憶を引き出すことができる。
幻覚の方は「エタルイマージュ」と呼ばれ、
一度幻覚を見てしまうとその幻覚内でトラウマを克服しない限り目を覚ますことができないというやっかい極まりない能力。

実体の方は「エタルダミー」と呼ばれ、
こちらは現実世界に本当にトラウマが具現化・召喚されて襲い掛かってくるというもの。
実体化されたエタルダミーはエタルガーの思いのままに使役することができる。
エタルダミーは自我や言葉を発することはできないが、唸り声をあげ、襲い掛かってくる。

尚、エタルダミーとして登場した怪獣・宇宙人はオリジナルとの区別のために名前の後ろに「(エタルダミー)」が付く。
円谷さん、最近そういうの多いっすね。

劇中に登場したエタルダミーは以下の通り。



いずれも各ウルトラ戦士に因縁を持っていたり一度は負かしたり精神的に追い詰めた…という強豪が勢揃いというガチ構成である。
しかし何故かコスモスからはエタルダミーが生成し(され)なかった。

……約1名明らかに場違いな奴が混ざっているが、これにはちゃんと大人の事情があるので映画本編のページを参照しよう。

ただ記憶から...というより恐怖の具現化なためか、オリジナルと比べて強さは割りとまちまちだったりする。
例えばチートレゾリューム光線を使わないエンペラ星人。
明らかにタフすぎるウルトラマンベリアルなどでも後々ウルティメイトゼロに勝利することになるので妥当かもしれない

またあくまで恐怖の具現化であるためか、一番の強敵が出てくるわけでもない。
スラン星人はさておきネクサスがダークザギではなくメフィストなのも、
放送短縮のせいで1話でやられてしまったザギさんよりも10話近く粘着してきたメフィストのほうがある意味トラウマだと言えるからかもしれない
自分が本調子でないときに自分が戦いに巻き込んだ人が死にかければいくらネクサスでもトラウマにはなるだろう

また、2015年に福島県須賀川市で公演された「ウルトラファミリー大集合2015」では新たなエタルダミーとして

ダイナから→ハイパーゼットン
コスモスから→ネオバルタン
ネクサスから→ダークザギ
マックスから→ラゴラスエヴォが登場した
(ティガ、ガイア、メビウス、ゼロは同じ)。

◆劇中の活躍


物語開始直後、いきなりコスモスと遊星ジュランで激闘を繰り広げる。
この時コスモスはブッコロナ状態だったので和解する気は既に無かったようである。
公式サイトでも「冒頭の対エタルガー戦では久々に戦闘形態であるコロナモードの姿を現していることからもこの戦いへの彼の本気度がうかがえる
と書かれていたレベル。


終始優勢に立ち圧倒的パワーでコスモスを撃破し、アレーナの力によってコスモスを鏡の中に封印することに成功する
(この時点で既にギンガ・ビクトリー・ゼロ以外の7人の平成ウルトラマンが封印されていた)。

勝利の余韻に浸っていたところにウルティメイトゼロが強襲してきたがこれを避け、時空の穴へ逃げ込むエタルガーとアレーナ。
そして次のターゲットをウルトラマンギンガ(とついでにビクトリー)に定めるのであった。


ギンガの宇宙にやってきたエタルガーとアレーナだったが、
ここでアレーナがサクヤが持っていたチート鉱石 ビクトリウムのペンダントから発せられた波動で
アレーナが素面に戻りエタルガーの元を離れてしまう。

なんとかしてアレーナを取り返そうとするエタルガーだったが、またもやウルティメイトゼロによって行く手を阻まれてしまう。


ファイナルウルティメイトゼロをも驚異的な防御力で耐えたエタルガーは
アレーナがいるUPG基地を襲撃し、アレーナを取り戻し時空城に去っていった。

そして雫が丘の人々に「日没までにウルトラマンギンガを差し出せ」と脅迫するが…






※以下、重大重要なネタバレがあるので要注意































◆エタルガーの本性



その本性は正真正銘の極悪人であり、アレーナに忠誠を誓ってるのではなく
エタルガーがアレーナを利用していただけに過ぎなかった。

そしてアレーナの脳裏にある、

故郷である惑星がウルトラマンに滅ぼされた
アレーナはエタルガーによって九死に一生を得た

という記憶は、エタルガーが彼女を利用するために能力を使ってアレーナに植え付けた架空の記憶だったのである。

故に惑星ザントは滅ぼされていないし、ウルトラマンが襲撃したなんてこともない。
おそらくエタルガーは魔鏡の力を使うことのできるアレーナを利用してウルトラマンを封印するために拉致でもしたのであろう。

劇中何度かアレーナが元の性格の少女に戻る場面が多々あるが、
その都度に手から照射する光線でアレーナを洗脳し、ウルトラマンに憎悪を抱く凶暴な女戦士に仕立て上げていた。

エタルガーの醜い素顔はその本性を体現していたのであろう。
文字通り仮面を被っていたというわけである。

また素顔が露になると従来のイケボが禍々しい低いボイスになる。


そしてその真の目的は「自分が最も恐れるウルトラマンと人間の絆を消し去る」というものであった。



◆結末


UPGの活躍により鏡に封印されていた全ウルトラマンが復活し、形勢逆転されてしまうエタルガー。

エタルダミーで封印されていたウルトラマン達を抑え、時空城の屋上にやってきたウルトラマンギンガビクトリーとウルトラマンコスモスと最終決戦を繰り広げ、
それでも尚戦闘を優勢に進めていくという恐ろしき根性を見せた。

しかしコスモスがエクリプスモードにモードチェンジし、アレーナへ向けてチート光線コズミューム光線を発射。

アレーナは再び洗脳が解け、更にそこにヒカルがアレーナの心に直接語りかけて説得したおかげで完全にエタルガーの呪縛から開放されるのであった。


怒り狂ったエタルガーだったが、アレーナが解放されたことで後顧の憂いがなくなり本気となったギンガビクトリーのハイパーゼットンシザーズ・シェパードンセイバー・メビュームシュートワイドゼロショットの連続攻撃に遂に大ダメージを負ってしまい、宇宙へと逃走する。

しかし、ギンガビクトリーに追いつかれてしまい、自身の恐れるものが「ウルトラマンと人間の絆である」と図星を突かれ逆上。
ギンガビクトリーに襲い掛かるが、逆に最強技「ウルトラフュージョンシュート」をその身に光線を受け、大爆発するのであった。


自分が最も恐れる絆の力に敗れ去ると言うなんとも王道を往く皮肉的な最期を迎えたエタルガー。

作中、尺の都合ゆえかその正体・ウルトラマン封印後の最終目的などは劇中全く明かされなかったが、
もしかしたらこれが後の作品の伏線になるかもしれない……






◆余談


エタルガーのデザインは坂本監督の要望で「アクションが可能な人間型のキャラクター」として決められたという。
また、ギンガS本編ラスボスであるビクトルギエルが怪獣型体系だったのでそれに対する差別化の意図もあったという。

名前の由来は「エターナル(永遠)」。
北浦プロデューサーから「『ギンガS』のテーマが"命"なんで、それを超える壮大なテーマを!」と言われ、
「宇宙からやってくる、いろんな思考が結集して『永遠の命』を持ってしまった究極の敵」という設定を考えていたころの名残だとか。

声を担当した鈴木達央氏は、後にアニメ『ULTRAMAN』で自らの所属するユニットOLDCODEXとしてオープニングテーマを担当している。



小宮有紗(アレーナ)と鈴木達央(エタルガー)のコンビ」でゴーバスターズを思い出した特撮ファンは多いだろう。
だがこのキャスティングは監督繋がりスタッフが意識してやらかしたお遊びなどではなく、
アレーナ役の小宮有紗から「エタルガーの声優は(ウサダを担当した)鈴木達央にしてほしい」という要望で決まったものとのこと。
それだけヨーコウサダのコンビに思い入れがあるということだろう。








「アニヲタのヌルい追記で、この俺の記事を編集することなどできぬ!」




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最終更新:2024年04月10日 07:58