登録日:2011/06/21 Tue 09:35:05
更新日:2025/10/01 Wed 18:27:56
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それは、「
ゴジラ対メガロ」で鮮烈なデビューを飾った我らが
ヒーローである。
【劇中の活躍】
天才科学者伊吹吾郎によって作られたスーパーロボットである。こんな
ロボットを個人で作るんだから間違いなく
天才である。
元々は日常生活をサポートするために開発されたロボット。
「良心回路」なる正しい心を認識する装置を搭載し、「人に会ったらお辞儀をする」「人の言葉に妥当な反応を示す」といった簡単な命令を処理できる。
病院での介護用などに有用だろう。
基本的に意志は無く、電波や超音波を利用した遠隔操作で操られる。また、空を飛ぶことも可能である。
当然ながら武装といえるものは一切搭載されていない。
作中ではその能力に(なぜか)目を付けたシートピアに奪われ、
メガロに攻撃目標を指示する水先案内役を務めた。
しかし、伊吹達によりコントロールを奪還され、
ゴジラを呼びに怪獣島へ行く。そしてゴジラより先に
日本へ戻ると、
何故か意思を持ち、メガロの目の前で
変身ポーズらしき事をし胸の部分が発光して
した。これにはメガロもびっくりである。
なお本来ジェットジャガーには
自分の意思や巨大化機能は無い
大事なことなので2回(ry
製作者の伊吹も
「電子頭脳が刺激されて意思が宿った」「戦わなくてはならないという強烈な意思がジェットジャガーを巨大にした」とか何とか言っていたが、意味不明である。というか多分本人にも分かっていない。
おそらく
ゴジラシリーズ最大の謎である。
そして、後世『ゴジラアイランド』や『フェス・ゴジラ4』で再登場した際は最初から巨大サイズとして製造されているため、巨大化の謎が解ける事は永遠にないだろう
ちなみに目の前で巨大化されたメガロはジェットジャガーが敵に回った事を知らなかったのか、それとも唐突で不可解な巨大化に度肝を抜かれたのか、攻撃されるまで大口を開けてボー然としていた。攻撃目標に水先案内人が必要な件も含め、シートピアはメガロへの報連相をしっかりすべきである。
その後はメガロと交戦を開始。
周囲を旋回するメガロを目で追ううちに目を回して倒れる(三半規管があるの?)など間抜けな一面を見せつつも、比較的優勢に戦闘を進める。
ちなみに、もともと兵器ではなく日常生活の補助用ロボットだったため、
飛び道具はなく、さらに
必殺技すら持っていない。
そのためもっぱら肉弾戦で戦うしかなかった。
一応両目にはサーチライト機能があり、地中に潜ったメガロを探す際に使用した。
ガイガンがメガロの応援に来てからは一気に劣勢となるも、救援に来たゴジラに助けられタッグマッチに発展。
メガロとゴジラがタイマンしている間、ジャガーはガイガンに
腰まで埋められていた。腕がドリルのメガロと戦ったならともかく、どうしてそうなった。
メガロの地熱ナパームで周辺が火の海になると、ジャガーの飛行機能を生かしてゴジラを脱出させたのが見せ場となったが、戦況としてはほとんどゴジラ無双で決着がついた。
まあ、翌年の
メカゴジラと違って戦闘用でさえないので致し方なし。
モゲラと
MOGERAぐらいの違いが本来はあるのである。
ガイガンにやられたのも戦闘用サイボーグとの相性の悪さか。
戦闘終了後は変身ポーズらしき事をするとまた元のサイズに戻り、使命を終えた事で意思も消失した。
作品は子門真人氏が歌うテーマソング「ゴジラとジェットジャガーでパンチ!パンチ!パンチ!」で締められる。
【その後のジェットジャガー】
その後は
ゴジラシリーズに登場することは無く、作品自体の評価が芳しくないこともあり非常に扱いが悪かった。
しかし、平成VSシリーズがヒットする中で昭和シリーズの怪獣が続々ソフビ化され、ジェットジャガーもその恩恵に与った。
その後は東宝怪獣オールスターの人形劇「ゴジラアイランド」にも人間が操縦するロボットとして度々登場。色替えで救急用の白いジェットジャガー(メディカルジェットジャガー)と消防用の赤いジェットジャガー(消防ジェットジャガー
ファイアマンジェットジャガーとかじゃないんだ…)が登場した。なお、限定でソフビも販売された。
メディカルが当時の人間パートヒロインであったミサトの
専用機として扱われる、スーパースペシャルスペースゴジラハイグレードタイプ2(作中原文ママ)の撃退およびドロリン撃破は消防ジェットジャガーの活躍によるものが大きいなど、神宮司司令官や第一部ヒロインのトレマの専用機をvs版メカゴジラ・スペゴジ版モゲラの2名に取られたものの、見せ場は多め。
さらにメガロとセットでミクロマンが発売され、ゴジラ
ゲームに出演する等、地位向上はとどまることを知らない。
PS3ソフト 「ゴジラ GODZILLA」では条件を満たすことで町を破壊するゴジラ(プレイヤー)の前に立ちふさがる。
倒すと爆発四散…ではなく、なんとゴジラと友情が芽生え、
ガッチリと握手をする。
…何も言うまい。
なお、ルートによっては1回のプレイで3回ジェットジャガーと戦うことができ、その場合
トロフィーを獲得できる。
他には2018年より稼働したパチンコ「CR真・怪獣王ゴジラ」の確変(時短のこともあるが)のバトルモードでもゴジラの対戦相手?として登場する。
キングギドラ等の対戦相手を蹴飛ばして乱入してくるのだがなんとこのジェットジャガー、登場しただけで大当たり確定・最大出玉確定のプレミアムキャラ。
大当たり時には他の敵怪獣たちと同様ゴジラの熱線を受けて爆発四散…ではなく、こちらでも(本台では平成のミレニアムスタイルの)ゴジラとガッチリと握手をして大当たりとなる。…昭和版ならまだしも、まさか平成版のゴジラがこんなことをするとは…
他には大当たり時のラウンド中にキャラや怪獣の紹介が入るのだが、ジェットジャガーが紹介されると高設定濃厚という地味ながら滅多に御目にかかれない役も担っている。
そして時は流れ、令和の世となった2021年…
体は鋼!心は電子!泣く子も黙る!黙る子も泣く!
“ジェット・ジャガー”たあ、こいつのことだ!!
本年4月から放送を開始した、和製ゴジラシリーズでは初となるTVアニメ『ゴジラS.P』にて、
まさかの主役級メカとしての登場を果たした。
本作においては、何でも屋「オオタキ・ファクトリー」の所長である大滝吾郎が世界平和を目的として建造したロボットという設定。
会社のシンボルマークにも起用されており、看板や職員の制服に使われている。
一応は戦闘用ロボットとして設計されているものの、
- コクピットハッチがただの鉄格子
- 武器を搭載していない
…など、些か心許ない印象を受ける。
その見てくれも頭の割に広い肩幅、細長い腕、そして何より異様に足が短いアンバランスな体型となっている。
これでもガッシリした短足ならまだリアルロボとしてカッコが付くが、残念ながら自慢の短足は腕と同じレベルで細い上に股下の広いガニ股である。
例えるならジェットジャガーの胴体と顔を乗っけたバンピートロットみたいなルックス。
作中基準でも相当ダサいらしく、地元の祭りで「ジェットジャガーとあそぼう!」なる催し物をやっていた際、見ていた子供から「死ぬほどダセぇ!」と罵倒されるほど。
先述の通りコックピットが存在しており、基本的には有人操縦形式だがシステムをプログラミングすればある程度の無人運用も可能。
ジェットジャガータンクタイプ
ラドンとの戦いで大破したジェットジャガーを修理し、脚部を三輪ホイールのユニットに装備した形態。
制御プログラムもそれに合わせての的確な調整が施されており、機動性が大幅に向上している。
ジェットジャガーβ
かねてから制作の進められていた歩脚ユニットを装備した事実上の完成形態。
やや歪ながらも人間に近いプロポーションとなり、二足による直立から走行、果ては跳躍までのより人間らしい動きができるようになった。
コクピットブロックも廃し、代わりに工場の職員である有川ユンの開発したAI「ユング」のコピーを搭載する事で、完全な自立行動が可能になっている。
基本的にオオタキ職員の命令に従うが、人間を殺害するような命令には従わない。「今時ロボット三原則かよ」
他にも“緊急プロトコル”と呼ばれる一時的に機体出力を上げる機能が組み込まれており、これが発動すると背部のバッテリーボックスを排除して身軽となり、凄まじい運動能力を発揮するようになる。
さらに先に倒した
アンギラスの死骸から手に入れたアンギラスの角を加工した
槍を手持ち武器として装備し、それを精密に扱えるモーションプログラムも組んであるため、これまでとは比べものにならないほど実戦的な戦闘ロボットに仕上がっている。
それに加えてティルトローター式のフライトユニットも用意されており、これを背中に装備する事で飛行も可能となる。
劇中での活躍
第2話にて、祭りの最中に突如現れた
翼竜のような生物に対し大滝自ら乗り込んで交戦。
しかし、ろくに武器も持たないジェットジャガーでは防戦一方となってしまい、右腕やコクピットハッチを破壊されたため脱出を余儀なくされる。
有川ユンが無人操縦に切り替えようとするも、プログラムが祭り用に設定されていたため再起動させるのに70秒も待たなければならなかった。
ユンや大滝が懸命に時間を稼いだことで再起動を果たし態勢を立て直すが、翼竜は上空へ逃れるように飛んだかと思うと突如力尽きそのまま絶命してしまう。
結局、ジェットジャガーはこの戦いで右腕とハッチの破損に加えて
モーターが12個焼き切れるなど甚大なダメージを負ったため、しばらくは修理に専念。
大滝も骨折を患い入院するハメとなった。
ジャガーの修理が終わった頃、その翼竜に続いて新たな怪獣「アンギラス」が郊外の山林に出現。
脚部の換装を済ませて今度はそのアンギラス退治に参加する。
大滝の友人が持ってきた炸薬を仕込んだ捕鯨用の銛を装備してアンギラスに立ち向かい、ラドンの時とは違って本格的な怪獣との戦闘で最初は苦戦を強いられるが、未来予測能力により遠距離武器が通用しないアンギラスに対して向こうが予測できても回避のできない距離まで詰めての直接攻撃により仕留める事に成功、したかと思いきやアンギラスは一時的に仮死状態になっていただけであり、すぐに目覚めてまた暴れ始める。
大滝の搭乗が間に合わず、そのためユンはAIアプリのユングをコントロールシステムに組み込んでの音声指示でジェットジャガー本体を操作してアンギラスと対峙、自分達に迫るアンギラスをぎりぎりまで引き付けてもう一発の銛を相手の頭部にぶち当ててアンギラスを撃破した。
アンギラス討伐からしばらく後、遂に制作中だった完全な脚部パーツが完成し、全体的な改良を受けて
ジェットジャガーβへと生まれ変わる。
折しも東京ではこれまでとは比較にならないほど巨大な怪獣「ゴジラ」が出現しており、それを知ったファクトリーの面々は政府のゴジラ対策に協力するために東京へと向かった。
しかし、その途中に立ち寄った港町で「
クモンガ」の群れと遭遇、自己進化を繰り返しては強化していくクモンガの大群を相手に緊急プロトコルシステムも発動しての大激戦の末、最終的にクモンガを全滅に追いやった。
その後、日を改めて東京に向かうが、東京都内に入った瞬間にジャガーのAIが以前に記録していた出所不明のインド民謡曲に仕込まれていた謎のプログラムを読み込み、その結果データの一部が初期化されて幼児退行したような状態となってしまう。
それでも戦闘機能はそのままであり、都内を飛び回るラドンを殲滅しながら東京中枢までたどり着き、
自衛隊のゴジラ対策班と合流。そこでインドにある怪獣をこの世に誕生させたという物質を研究している企業機関より、その物質を無力化させて怪獣を消滅させる事ができるとされる「オーソゴナル・ダイアゴナライザー」と呼ばれる装置を受け取り、それを起動させる“コード”が送られる地点に向かうよう求められる。
一緒に持ってきて来たフライトユニットを装備し、ユンと共にさっそく指定された地点に飛んで行くが、そのポイントこそ今ちょうどゴジラが居座っている場所であり、ゴジラの目を掻い潜りつつ例のポイントに到着するも、予定の時間になってもコードは届かず、しかもそこをゴジラに見つかってしまい、ジェットジャガーはフライトユニットを破壊されてODごと墜落してしまった。
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ネタバレ |
私の名はジェットジャガーPP。
ペロ2とジェットジャガーの遥かなる末裔です。
ジェットジャガーから引き離されたユンがゴジラに殺されそうになった瞬間、彼の目の前にゴジラと同等のサイズまで巨大化したジェットジャガーがその姿を現す。
実は先に取り込んだ歌謡データの中にはユンの知り合いである神野銘の持っているAIユニット「ペロ2」が同時期に潜り込んでいた特異点亜空間の中で長い時間をかけて組み上げ、そして歌に紛れて今よりも過去の時間軸に向けて送信していた“ジェットジャガー最強プロトコル”なるデータが仕込まれていた。
そのデータの中にはODを起動および制御できるコードも含まれており、そのコードを発動したジェットジャガーはODの機能を取り込み、それに作用する物質の性質を利用して自らもまた怪獣と同じく原典通りに物理法則を超えて生まれた巨大な存在“ジェットジャガーPP”へと変化したのである。
ユンを守るためゴジラに果敢に戦いを挑むジャガーPPであったが、その力の差は歴然であり、瞬く間に追い詰められて浴びせられた熱線に半身を焼かれながらもジャガーは最後の手段に自分の体そのものをODとして使用する事を決断、ユンに別れの言葉を述べた直後、自身に組み込まれたODの効果を発動させる。
結果、怪獣の存在を確立させていた物質は全て無害な青い結晶体に変化し、それに伴ってゴジラは完全に消滅。
しかし、それは事実上怪獣と同質の存在と化していたジェットジャガーPPの消滅も意味しており、空を覆っていた物質の粒子が消えて広がる青空の下にジェットジャガーの姿は無かった。
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【フェス・ゴジラシリーズにおけるジェットジャガー】
2023年11月3日のゴジラの日に配信された、ゴジラ・フェス2023」内で公開された新規特撮短編「フェス・ゴジラ4 オペレーション・ジェットジャガー」に登場。
2020年に始まったフェス・ゴジラは2021年にはFW版ヘドラと、2022年にはガイガンとの戦いが描かれており、ジェットジャガーのデビュー作である
ゴジラ対メガロ50周年の締めくくりとして映像公開が行われた。
(なお、同じく50周年のメガロも同様にCG短編ゴジラVSメガロにてリファインデザインで復活し、ゴジラと激突している)
前年のガイガン同様にクラウドファンディングでスーツが新規作成されており、最新の技術や素材を使いながらも初代ジェットジャガーのデザインを忠実に再現している。
劇中では前作でガイガンを倒したことで
戦うべき相手を失い力を持て余して日本全国で暴れまわる厄介者ゴジラを倒すべく、日本政府が総力を上げて開発した巨大人形
決戦兵器として登場。無人機で、人工知能を搭載しているらしい。
ゴジラ相手に華麗な徒手空拳で戦うも、強烈な一撃を受けてダウンしてしまう。
しかしその時、まさかの
金色の三つ首超怪獣が飛来。街を破壊し、更にゴジラにも攻撃を加えていく。
その様子を見ていたジェットジャガーはしばしの逡巡の末に立ち上がると、ゴジラのもとへ向かいこれを助け起こすと
サムズアップで意志を伝える。ゴジラもこれに応え、握手を交わした両者は肩を並べ侵略者に立ち向かうのであった。
かくして物語は「フェス・ゴジラ5 怪獣大決戦」へとつづく。
そして2024年に開催されたゴジラフェスにおける「フェス・ゴジラ5 怪獣大決戦」にて。
パワーと一撃の破壊力に優れるゴジラとスピードに長けたジェットジャガーのコンビネーションは決して悪くはなかったが、それでもキングギドラ相手では劣勢だった。
ゴジラの熱戦は引力光線の集中攻撃に押し負け、ジェットジャガーの攻撃では決め手に欠け、それぞれの長所が全く意味をなしていなかったからだ。
もしもゴジラとジェットジャガーが敗れれば東京の、いや日本の壊滅は必至だ。
そこで司令部はGクローの投入を決定した。
Gクローとは以前ゴジラに倒されたガイガンの爪を回収し、ジェットジャガー用の装備として改修したものだった。
パワーが強いとは言えないジェットジャガーの一撃の威力を底上げできる、まさにうってつけの装備である。
Gクローを両手に装着したジェットジャガーはそのスピードでキングギドラに猛攻を仕掛け、立ち上がったゴジラとの同時攻撃で大ダメージを与える。
だがジェットジャガーが切り札を隠し持っていたのと同様に、キングギドラもまた切り札を残していた。
それは引力を操る大技「ギドラ・グラビィティ」である。
キングギドラはこれでゴジラを拘束したが、ジェットジャガーはGクローの片方を投げつけゴジラを開放し、更にゴジラの熱戦を受けて光熱を纏ったGクローで首の一つを切断する。
そしてキングギドラを押さえつけ、ゴジラに視線を向ける。
まるで
「自分ごとキングギドラを撃て」と言っているかのように。
その意思を汲み取ったゴジラは渾身の熱戦を発射してキングギドラを倒し、ジェットジャガーもその爆発に飲み込まれた。
爆発が収まった跡には、半壊したジェットジャガーだけが残されていた。
ジェットジャガーはゴジラにサムズアップを送ると機能を停止し、ゴジラもそれ以上人間を攻撃することはせずに海へと消えていった。
【余談】
そもそもはデパート主催の怪獣コンテストに入賞したレッド・アローンが元である。
この企画はNET系『桂小金治アフタヌーンショー』で行われ、子供たちが描いた怪獣の中から優秀作として選ばれ「ゴジラ映画に登場する」として着ぐるみ化された。
しかし、ボディ以外は原型を留めない勢いで変更されている。元々は
コウモリみたいな羽で頭も怪獣みたいだった。
『特撮秘宝』誌で漫画家・加藤礼次朗氏が連載した漫画『マボロシ怪獣探偵団 ジェットジャガーの謎を追え!』では、
着ぐるみ化された際には、原案で白一色だった体色が赤・青・黄色などに派手に塗られてデザインした少年は困惑していたといい、
司会の桂小金治氏が「レッドって言うんだから赤い色があってもいいじゃない」となだめていたという噂に言及されている。
しかし、ボディ以外は原型を留めない勢いで変更されている。元々は
コウモリみたいな羽で頭も怪獣みたいだった。
あんなニヤケ面ではなかった。
つまりジェットジャガーにはほとんど原案と違う部分しか残っていないが、レッド・アローンは西友チェーンの「ちびっこ怪獣大学」企画のシンボルキャラクターとしても使われた。
造形は安丸信行と小林知己。
頭はFRP、胴体はウェットスーツに板状のフォームラバーを貼り合わせて制作されている他、眼は
自動車のテールランプの流用。
また、3尺サイズの飛び人形が製作されている。
撮影で使われたスーツだが、残念ながら胴体は無いものの頭部と作中登場した設計図は現存しており、長い年月が経過したにもかかわらず綺麗な状態を維持している。イベント等で見た人も多いだろう。
平成VSシリーズの頃に出版されていた今は亡きゴジラ専門誌、「ゴジラマガジン」では嫌いな東宝怪獣ランキングにて堂々の一位を獲得した。
今やったら何位になるかが楽しみである。
『ゴジラ 怪獣黙示録』では
宇宙人ビルサルドとの共同開発により「38式起動戦闘服ジャガーJ」が完成した。
こちらはあくまでパワードスーツなので巨大怪獣相手には分が悪いものの、何分小回りがきくし防御力が高いので
これを着たまま
MOGERAなどに乗り込むことで素早く脱出することもできる。
作中では小回りの利かない戦闘車両が破壊されていく中で
ビオランテを相手に奮闘する様が描かれた。
ドイツ語版『ゴジラ対メガロ』こと『キングコング - 宇宙の悪魔』ではドイツの代理店によって宣伝のために
キングコング
と改名された。
わざわざ「別に巨大な猿がロボットスーツを着ているわけではない」というセリフが追加されたとかなんとか……
『ゴジラS.P』版は本作におけるゴジラと同日にソフビが発売された。
なおアニメ「
新世紀エヴァンゲリオン」に出てきたジェット・アローンはここから取られたらしい。
確かに色合いやニッとした口はどことなくそれっぽいし、名前も前述のレッド・アローンと掛けているのだろう。
ジェット・アローンはその後ゲーム版にて「ジェット・アローン改」が登場、更に世界観を一新した新劇場版シリーズにもエヴァ2号機の改造ベース「JA02」という形でわずかに登場している。
ジェットジャガーも前述のようにリメイク・リブートされての登場が行われているが、あくまでもパロディ元とパロディキャラでありそもそも両者ともにマイナーな立ち位置
というわけで、共演する機会ももちろん無かった。
無いはずだった。
【ジェットジャガー-ver.JA02-】
2023年12月にバンダイのTCG
バトルスピリッツにおける「ゴジラ対エヴァンゲリオン」とのコラボカードセットに収録された
JA02の装甲を纏ったジェットジャガーの姿。
ゴジラ対エヴァンゲリオンとは
シン・ゴジラをエヴァンゲリオンシリーズの庵野秀明氏が総監督を務めたことをきっかけにしたコラボ企画であり、フィギュアや
パチンコのムービーなどが制作されていた。
バトスピは以前よりゴジラおよびエヴァとの
コラボ商品をリリースしており、その両者を一度に強化できる商品として登場した形になる。
そしてこの「ジェットジャガー-ver.JA02-」なる存在はゴジラ対エヴァンゲリオンにも一切登場したことがない、本商品の新規キャラクターとなる。10年近い歴史がありマニアックな出典に定評のあるバトスピコラボでも類を見ない。
フレーバーテキストでは「破損した箇所を修復し蘇ったジェットジャガー。」という一文のみが語られており、どのような存在なのかは語られていない。イラストは頭部は初代ジェットジャガー、首から下はJA02となっており、青空の下でジェットジャガー伝統の構えを取っている。
系統は機人・WILLEとなっており、機人は歴代ジェットジャガー並びにロボット戦士が持つ系統。WILLEは新劇場版における組織の名前で、JA02もこの組織のもとで運用されている。カードとしては2号機・8号機を支援する効果を持っており、ある程度の想像はできるものの結局のところ詳細な設定は不明。
なおこのカードがバトスピ公式X(旧Twitter)にて公開されたのは2023年11月3日の夕方。すなわちゴジラの日当日、それもフェス・ゴジラ4が公開された直後であった。
2024年3月現在ではこのカード以外にこのジェットジャガーが他媒体に登場することはなく、どのような存在なのかは依然として謎のままである。
ゴジラS.Pで実質主役機体として活躍した為かついにスパロボ本編に来ちゃった。
流石に初期状態が貧弱過ぎてスパロボマジックでもフォローしきれない為かユングが搭載されたβ形態での参戦となる。コクピットハッチがただの鉄格子の初期仕様だと自軍の大スポンサーにもなる「おやっさん」の身が危ういし
ユニットとして特筆すべき点は固有特殊能力「戦術アナライズ」で「攻撃した相手に分析と気力-10をかける」「周囲4マスの味方ユニットの最終命中率・最終回避率+15」という効果により他にないサポート性能を持つ。
特に「攻撃時に気力-10」という効果は唯一無二と言える物で、ボス相手に援護攻撃や再攻撃、覚醒等を絡めて殴りまくれば気力をガンガン下げてほぼ完封する事も不可能ではない。気力を下げる技能の「モラルブレイク」も合わせれば一撃ごとに18も気力が下がり、攻撃しているとうなぎのぼりであることに定評のあるネームドの気力すらゴリゴリ下がる。ついでに修理機能持ち。
…が、そんな特異な能力を持つ一方で
ジェットジャガー本体のユニット性能は一応主人公機体とは思えない程貧弱。
Sサイズの回避寄り機体だが装甲も火力も貧相そのもので単純な性能は脇役機並。地形適応も空C宇宙Bと陸以外終わり散らしておりテコ入れ無しでは空や宇宙はお手上げという始末。
追い討ちのように今作は全体的に敵の命中率が高めに設定されており避けるよりも耐える戦術が強いというバランスな為、唯一まともな回避力もあまり活きないと環境にも恵まれない。
ぶっちゃけ
スパロボY版ボスボロットのようなものであり、補強無しでの戦闘は危険。ついでに言うとスパロボYは落としやすい機体を狙い撃ちにする仕様で、当然狙われまくる。
強化パーツ枠が3つと他の機体より多いという強みがあるが、地形適応と火力が残念なので地形適応補強とエクストラアームズSが必須で2つが実質固定な為あまりアドバンテージになってない。
カスタムボーナスは「最大HP+1000、最大EN+40、運動性+15、照準値+15、装甲値+200、移動力+1、攻撃力+200」というヤケクソ染みた物だが元の性能が低すぎて
これがあってやっと並という始末。
エースボーナスは「気力170で奇跡の発動」。正確には「1マップに1度だけ、気力170以上で精神コマンド『覚醒』『加速』『幸運』『努力』『必中』『閃き』『魂』がかかる」。ジェットジャガーはデフォルトで気力限界突破を所持していない為、気力上限を上げるパーツか気力限界突破のスキルプログラムを施さない限り
発動不可とこれまた手間がかかる。そもそも元の性能があれのため、魂がかかっても大したことがない…というのは終盤以外での話。
最終盤にやっと追加される最強攻撃である「ジェットジャガーPP」は何と
本作最強の攻撃力を誇る。流石は某エンペラーのライバル枠となったゴジラを相手取る力。ただ元がほぼ自爆技であるためか、消費ENが
200と法外な値。なお一週目のジェットジャガーのフル改造エネルギーは400であり全くのテコ入れ無しだと
2回だけで打ち止めとなる劣悪燃費。
ついでに習得するとエクストラアームズSの効果が無くなり気楽に打てる武装が無くなるという点も地味に厄介
ちなみに、原作を知らないとよく分からないという演出上の難点がある。巨大化したことすら分かりづらい。
総評すると「代えの効かない独自の強みがあるが、それを生かすにはシステムへの理解と莫大なリソースの投入が必須となる問題児」と言える性能をしている。
なんせ前述の有効な戦術といえる再攻撃や援護攻撃のスキルもジェットジャガーはデフォルトで持っていないのだ。そのうえで強化パーツでのテコ入れ必須、最終盤まで強化が入らない、その強化も消費重すぎて気軽に使えない…スパロボ初心者は確実に持て余す上級者向けとしか言えない性能である。
が、「元の性能はポンコツそのものだが愛を持ってリソースを注ぎ込めば唯一無二の活躍が出来る」という点はものすごくジェットジャガーっぽいと解釈できる為この癖のある性能についてはゴジラS.Pファンおよびジェットジャガーファンには全体的に好評である。
ジェットジャガーが全怪獣・ヒーローで一番好きという方は追記・修正をお願いします。
- 令和の時代になってまさかの復活…メイン枠のキャラというかメカになっての復活!もう『ウルトラマンZ』のセブンガーのごとく! -- 名無しさん (2021-04-19 12:26:12)
- 本家ジャガーのソフビが6/30発売予定だから、SPの終盤では本家の姿になるのかも? -- 名無しさん (2021-04-19 13:56:39)
- やっぱり今回のSPで下半身が強化されて人間らしい体形に -- 名無しさん (2021-05-11 15:23:51)
- よくよく考えたら今回で釘ボイスのAI積まれたから、ジェットジャガーCV釘宮理恵になるのかw -- 名無しさん (2021-05-14 00:27:15)
- ジェットジャガーを最初に考えた人は21世紀になったら高性能人工頭脳を搭載してかわいい女の子の声で喋るだなんて言っても絶対信じないだろうなwww -- 名無しさん (2021-05-17 21:43:08)
- 令和のボスボロット -- 名無しさん (2021-05-17 23:39:47)
- Netflix見てないから既にそういう展開になってるのか知らないけど、紅塵が元になってるアーキタイプには時空を歪める特性があるっぽいから、紅塵の影響で巨大化する展開がワンチャンある? -- 名無しさん (2021-05-18 02:26:59)
- 釘ボイスとアンギラスの槍を装備したジェットジャガーユングは一味違うな。可愛いし強い -- 名無しさん (2021-05-20 23:02:18)
- ジェットジャガーがCV釘宮理恵になってラドンやアンギラスと戦う時代が来るとは思ってもみなかった。 -- 名無しさん (2021-06-02 09:48:16)
- ダイナゼノンやゲッターロボアークの陰に隠れがちだけど、ゴジラS.P版のジェットジャガーもスパロボに出れるのかな? -- 名無しさん (2021-10-06 19:06:43)
- アニメ版の解説更新されてないな・・・ -- 名無しさん (2021-11-24 06:48:31)
- もちろんメフィラス山本がベータボックスか何かの実験をしたんだよ。 -- 名無しさん (2022-09-04 13:02:27)
- ゴジラ対エヴァンゲリオン WILLE所属 ジェットジャガー-ver.JA(ジェットアローン)02- 破損した箇所を修復し蘇ったジェットジャガー。 ねぇ誰?誰なの!?怖いよぉ! -- 名無しさん (2023-11-06 11:15:20)
- ジェットジャガーの時代が来つつあるな -- 名無しさん (2023-11-06 11:50:56)
- ↑5、SPのやつだけじゃ弱いな。SPの続編が来てメカゴジラとセットならワンチャン -- 名無しさん (2023-11-06 12:28:42)
- ゴジラとウルトラマンが戦ったら勝敗はわからないと思うけれど、ジェットジャガーとウルトラマンが戦ったらどちらが勝つの?(スペシウム光線を見ながら聞く) -- 名無しさん (2024-05-29 14:49:42)
- YouTubeで、大谷育江や井上喜久子が「ゴジラとジャガーでパンチパンチパンチ」を歌っている録画映像を観たことがあるんだけど、何の番組の企画でこんな事をやることになったのか理由が全然分からない。 -- 名無しさん (2024-05-29 15:23:47)
- 金ローマイゴジ放送終了後にチラっと映っただけでも面白い。 -- 名無しさん (2024-11-02 09:15:12)
- Gクローだとぉ!? -- 名無しさん (2024-11-03 21:13:55)
- 1973年(ウルトラマンで言えばタロウ放送当時)という時代を考えれば「ゴジラにも巨大ヒーローを出せ!」という要求があったであろうことは想像に難くない -- 名無しさん (2024-11-13 12:34:44)
- 何?ジェットジャガーがスパロボ参戦?馬鹿なこと言うな。みんな疲れてるのか… -- 名無しさん (2025-04-20 20:34:45)
- スパロボYにゴジラSP参戦決定!これによりジェットジャガー参戦!ウッソだろお前www -- 名無しさん (2025-04-20 20:35:05)
- どの段階から出るのかな。メインはユングっぽいけど、一時的にでもいいから有人時代を使えると嬉しい -- 名無しさん (2025-04-20 20:37:29)
- SPジャガーの予測演算をゲームでああいう能力におとしこんだのはそう来たかと、いやサポート系で強すぎ! -- 名無しさん (2025-09-01 21:08:53)
- ゴジラ界のシャリア・ブルとなりつつあるキャラクター -- 名無しさん (2025-09-08 18:38:41)
- コメントのログ化を提案します -- 名無しさん (2025-09-10 15:38:27)
- 鈍足紙装甲宇宙B…とスパロボYのジェットジャガーは最初あまり強くないが、パーツスロットが多いうえヤケクソじみた超強化カスタムボーナスが貰えるので強化するほど強くなる晩成型 -- 名無しさん (2025-09-21 17:56:36)
- コメントをログ化しました -- (名無しさん) 2025-09-22 15:36:33
- 途中までの運用方法はモラルブレイクと援護攻撃で気力下げを乱発しまくる援護要因として -- (名無しさん) 2025-09-27 22:07:54
- こいつ、当初シートピアのロボット設定でメガロの仲間になる予定だったのを人気があったガイガン再登場のためゴジラ陣営にされたんちゃうか? これなら人相の悪さもシートピア側に道案内に使われるのも納得いくし。 -- (名無しさん) 2025-09-27 23:17:45
最終更新:2025年10月01日 18:27