ゴジラS.P

登録日:2021/04/17 Sat 11:44:01
更新日:2021/05/14 Fri 08:48:10
所要時間:約 10 分で読めます



抗えない未来(ゴジラ)を、覆せ。



『ゴジラS(シンギュラ).P(ポイント)』は、2021年4月から放送されているTVアニメである。
キャラクターデザイン原案は『青の祓魔師』の原作者・加藤和恵氏が担当することで話題になった。
製作はボンズとオレンジが担当しており、セル画がボンズ、CGがオレンジである。
なお、Netflixでは1週間先行配信が行われている。
また、web限定で配信されている次回予告はメタ発言がやたら多いのが特徴。

OP:BiSH「in case…」
ED:ポルカドットスティングレイ「青い」


【概要】

日本のゴジラシリーズ初のTVアニメ*1であり、監督を高橋敦史、脚本をSF作家の円城塔が担当しているアニメ。
過去に放映された映画GODZILLA3部作
『怪獣に支配されてしまった地球を人類がどう奪還するか』『人類にとって「ゴジラ」とは何か』
といった重くハードな人間ドラマだったのに対し、こちらは『日常に現れた怪獣、そしてその先に待つ滅びにどう立ち向かいふさいでいくか』を描いた物になっている。また前作に比べて作風が明るめ。
分かりやすく言うと『シン・ゴジラ』みたいなものだが、あちらとは違って、民間企業や一般人が中心となっている。


【ストーリー】

西暦2030年夏。
千葉県逃尾町にある町工場・オオタキファクトリーの従業員である有川ユンは、同僚の加藤侍と共に『だれも住んでいない洋館を調べて欲しい』との調査を受け向かっていた。
目的地に着いた2人は、図書室の隠し部屋に設置されていた鉱石ラジオからとあるインド民謡を聴くことになる。
同じ頃、「存在しない空想の生物を調査する」研究を行っている大学院生の神野銘は、旧嗣野地区管理局・通称“ミサキオク”からの依頼で謎のアラームの調査を行う事に。
そこで聞いたのは、ユンが聴いたのと同じ歌だった----

やがてそれを切欠に、様々な異変が周囲で起こるようになる。
突如現れた怪獣達、赤く染まる世界。


そして…破局(ゴジラ)の襲来。


…果たして二人は、滅びの未来を防ぐことが出来るのか。
人類の未来は、彼等に託された。


【登場人物】

●有川ユン
CV:石毛翔弥

本作の主人公で、オオタキファクトリーの従業員。
銀さんを思わせるようなボサボサの銀髪天パーが特徴的で、ソフトウェア関連においては右に出る者はいないとされるほどの優秀な人物。
やや無関心気味な喋り方をする冷静沈着かつ、会話をAIのユングに任せるといったコミュ障気味な人物だが、本棚の高さなどから人の特徴を当てたりするなど、推察力が高い。
同僚の侍と共に洋館の調査に行った際の体験以来、突如現れた怪獣の襲来に困惑しつつも立ち向かう事になる。

●神野銘(かみの めい)
CV:宮本侑芽

本作のヒロインで、大学内で存在しない物質で出来た存在しない生物を考える学問「ビオロギア・ファンタスティカ」の研究をしている理学生。
前髪をかき上げて束ねたような髪型と眼鏡が特徴で、侍とは高校時代の同級生である。
マイペースで物忘れが酷い等抜けている部分が多く、肩書に反して聡明さとは無縁な人物。
国際会議で不在だった担当教授に代わり、旧嗣野地区管理局「ミサキオク」で突如鳴り始めたアラームの対処を依頼され向かう事になったが、
これをきっかけに、「ゴジラ」を始めとする怪獣との戦いへと巻き込まれていく。
オオタキファクトリーやユンの調査を行う中で、ユンが提供していたAI「ナラタケ」から進化した「ペロ2」と共に同居を行う中で怪獣の調査を行っていき、
その中で様々な人物と出会う事になる。

●ペロ2
CV:久野美咲

銘が上記のAI「ナラタケ」をダウンロードした結果、彼女のパソコンのデータを吸収することで進化した犬のようなAI。
名前の由来は昔彼女が飼っていた犬の名前から。
AIにしては感情豊かかつおしゃべりで、時々銘から煙たがれているものの、情報収集やリサーチといった能力は抜群であり、彼女を様々な面で支えていく。

●ユング
CV:釘宮理恵

ユンの所持する人工知能。
コミュ障気味の彼に代わって、他人との応対を担当するほか、様々なデータの調査を行う優秀なAIである。

●加藤侍(かとう はべる)
CV:木内太郎

オオタキファクトリーに勤めるユンの同僚。
筋骨隆々な大男で、筋トレが趣味。
銘とは同級生で、高校時代は『バーベル』のあだ名で呼ばれていた。
ユンや大滝のハチャメチャぶりに振り回されているものの、彼等をうまくフォローしてあげるなど結構常識人である。

●金原さとみ
CV:竹内絢子

オオタキファクトリーの従業員で、ヘソ出しスタイルとピンク髪が特徴。
目の周りに黒いメイクをし、耳と口が鎖で繋がったピアスに両肩に掘られたタトゥー等かなり厳つめなファッションをしている。
メンバーの面倒をよく見ている姉御肌な人物。

●大滝吾郎(おおたき ごろう)
CV:高木渉

オオタキファクトリーの工場長を務める初老の男性。
右目の外斜視とチャキチャキの江戸っ子口調が特徴で、よく見栄を切ることが多い。
世界的な特許や資格を数多く持つ技術者でメカやロボットの製造及び操縦に優れた人物だが、一方で陰謀論を振りかざしていることが多く、後述のジェットジャガーを作った理由も『世界を未曾有の危機から救う為』と発言している。
こうした事から周囲の人間からキチガイ扱いされているものの、ユンら従業員に発破をかけたり、ちゃんと面倒を見てあげるなどの思いやりのある部分を持っている為、彼等からは「おやっさん」と強く慕われている。
骨を数本折ってもピンピンしている等活力が有り余っている。

●山本常友(やまもと つねとも)
CV:浦山迅

外務省から異動してきた旧嗣野地区管理局・通称「ミサキオク」の局長。
丸い太った体系とちょび髭、眼鏡と常に絶えない笑顔が特徴の人物。
ゴマ擦りと当たり障りのない話を特技とする、まさにインチキおじさんを絵に描いたような人物だが、
一方でミサキオクの「存在しないはずの」地下に安置された巨大生物の骨の存在を知っている*2など、
只者ではない部分も見られる。

●佐藤隼也(さとう しゅんや)
CV:阿座上洋平

ミサキオクの職員で、山本の部下。
真面目な性格の持ち主で、元々は外務省勤務の官僚だが、上司の命令でミサキオクへと異動となってやって来た。
本人としてはそこに隠された怪しい資金の流れを探っていたが、山本から見せられた巨大生物の骨の調査を行ううちに、世界の命運をかけた戦いに巻き込まれていく。

●鹿子行江(かのこ ゆきえ)
CV:小岩井ことり

隼也の上司である外務省の官僚。家族全員が官僚というサラブレッド一族の生まれ。
国家機密に詳しく、様々な情報を隼也に提供する。

●松原美保(まつばら よしやす)
CV:志村知幸

陸上自衛隊一佐。美保と書いて「よしやす」と読む。
海上に突如現れたマンダの迎撃に臨む。
鹿子と顔見知りであり、彼女から「ミホちゃん」と呼ばれてからかわれている。

●海建宏(かい たけひろ)
CV:鈴村健一

自称フリージャーナリストを名乗る金髪の青年。
怪獣の存在を追っているらしく、ユン達としばしば行動することが多い。
銘の専行するビオロギア・ファンタスティカに対して興味を抱いている。

なお、担当声優である鈴村氏はかつて『GODZILLA』3部作にて、主人公ハルオの父アキラの声を担当していた。

●李桂英(リー・ケイエイ)
CV:幸田夏穂

国際的合弁会社「シヴァ共同事業体」に出向している計算化学研究者。
新素材である『アーキタイプ』の開発者であり、銘の論文に感嘆して彼女を自身の演説に招待した。

●マキタ・K・中川
CV:手塚ヒロミチ

李博士の用心棒兼執事として、ロンドンのお屋敷を管理してきた男性。
仕事に対する責任感は強いことから、李博士からの信頼は絶大的である。

●マイケル・スティーブン
CV:三宅健太

イギリス保守第一党の党員で、絵に描いたようなエリート政治家。
新素材アーキタイプによる新兵器開発を推奨しており、李博士を支援している。
一方で協力関係であるティルダとは犬猿の仲。

演じる三宅氏は『GODZILLA』3部作にてリルエル・ベルベを担当していた。

●ティルダ・ミラー
CV:磯辺万沙子

上述したシヴァ共同事業体の代表を務める女性。
穏やかな笑みの裏には決して揺るぎのない強い信念を抱いている。
一方で、本部の地下にとある怪獣を鹵獲しているようなのだが…?

●ベイラ・"BB"・バーン
CV:置鮎龍太郎

インドに本拠地を置くウパラ研究所の研究所長。
芝居がかった喋り方が特徴で、自分より賢い人間が大嫌いという傲慢な人物。
怪獣の存在を以前から認知していたらしく、娘のリーナと共に調査を行っていた。

●リーナ・バーン
CV:小野寺瑠奈

BBの娘。
研究に没頭しがちな父の身の回りの世話を焼いている。






●葦原道幸(あしはら みちゆき)

本編で度々名前の上がる人物。
ミサキオクを創設した初代局長。
そしてシヴァ共同事業体の原型となる組織の設立にも携わっている。
表向きはミサキオクで新種のクラゲの研究を行なっていたが、実際は地下の恐竜のような謎の化石の研究も行っていたという。
未知の新素材『アーキタイプ』を最初に発見した人物であり、アーキタイプが引き起こす物理現象は彼の名から『葦原カスケード』と呼ばれている。
海外には彼が執筆した『葦原論文』が残されており、その内容があまりにも難解だったことで多くの研究者が解読を試みているという。
怪獣の襲来についても、誰よりも早い段階でそれを予見していたことが示唆されている。
数十年前から消息不明となっており、もし生きていれば100歳以上。そのため一般には既に死亡したとされているが……


【登場メカ】

ジェットジャガー
当時色んな意味で物議をかもした彼がまさかの復活!
オオタキファクトリーが開発したパワーローダータイプのロボットだが、手足が細く胴体がずんぐりしている為、デザインがこれまで物と違って結構現実的。
しかし近所の子供達からは「死ぬほどダセェwww」とバカにされた。クソガキェ…

結構耐久度はあるようで、ラドンの攻撃を喰らっても頭部や胴体に大したダメージはなかったほど頑丈。
コクピットに搭乗して有人操作を行う事が主だが、あらかじめプログラムされたデータをAIにインストールさせておけば、ある程度の無人操縦が可能。


【登場怪獣】

ゴジラ
今作では「ゴジラ・ウルティマ」と呼称されており、『破局』『抗えない未来』と呼ばれるほどの恐るべき存在らしい。
未だ登場していないものの、「古史羅」として古くからミサキオクの地下にはそれらしき巨大な骨が眠っており…。

ラドン
今作では複数の種類が確認されており、ズンガリプテルスのような赤い体色の巨大な個体とプテラノドンのような黒い小さな個体が出現する。
赤い個体は最初に出現した物であり、逃尾町に出現してパニックを引き起こした。
黒い個体は集団で活動するらしく、2話において赤く染まった海から出現した。
今作のラドンは「電波怪獣」の肩書を持ち、電波に反応し引き寄せられるという、亀型のライバル怪獣と戦った宇宙怪獣と同様の特性を持っており、それを利用されて誘導された。

アンギラス
ラドンの死骸を漁ったことで確認された四足歩行の怪獣。
従来のものと比べると、背中の棘は鎧竜のようなスパイクになっており、また背中の装甲が尾の付け根辺りで二股に分かれている(これは初代版の没案をオマージュしていると思われる)。
最大の特徴は人知を超えた反応速度であり、背中の棘を虹色に光らせつつ振動させることで正確に跳弾することが出来る。その正確さから「あたかも未来を直接見ている」と評される。
そこから別名「跳弾怪獣」、または「未来予知怪獣」と呼ばれている。「じゃれつき怪獣」とも呼ばれていたり。


【余談】

  • 神野銘役の宮本侑芽氏は『SSSS.GRIDMAN』の宝多六花役に続き、本作でも「特撮を原作としたアニメ作品のメインキャラ」に起用されており、特撮ファンの間で大きな話題を呼んだ。また本作より前に放送を開始していた『機界戦隊ゼンカイジャー』ではマジーヌを担当しており、円谷・東宝・東映すべての作品に出演を果たしたことになる。

  • 第2話から流れるようになったエンディングの映像では、ファンサービスの一環としてか歴代ゴジラシリーズの怪獣や登場人物が多く登場している。東宝アニメーションの公式Youtubeチャンネルではノンテロップ映像も公開されているのでじっくり確認してみるのもよいだろう。


追記・修正は、特異点(シンギュラポイント)の出現を阻止してからお願いします。

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最終更新:2021年05月14日 08:48

*1 海外製を含めればハンナ・バーバラ版とザ・シリーズがある

*2 もっとも本人は「先代の局長から聞かされてきた『都市伝説』みたいなモノ」と思っている為詳しくは知らなかった。