登録日:2016/01/15 Fri 00:25:26
更新日:2025/04/25 Fri 05:32:11
所要時間:約 8 分で読めます
僕だって腐っても王族だ。トカゲ嫌いといえど、ひと太刀くらい浴びせる勇気はあるぞ。
■概要
『サザンビーク王国』の国王《クラビウス》の一人息子であり、将来国を背負う事になる青年。
見た目は
チビでデブという、渋い父親と正反対の姿である。
城内に飾られている肖像画は本来の姿とは似ても似つかない
美男子に描かれている。この肖像画は3DS版の写真クエストの依頼文によると「高名な画家が描いた」とのことだが……どういう気持ちで別人レベルに美化したのか。
ゼシカには
パッとしない名前と評されている。
しかし存在感だけなら重要人物の
イシュマウリを遥かに上回る。むしろイシュマウリの影を薄くしている理由の一つ。
5歳の頃の誕生日にベッドに大量のトカゲを仕込まれた事件以来、トカゲが大の苦手。
作中では主人公がけしかけた
鼠のトーポによってトカゲを頭に落とされ、物凄い叫び声をあげていた。3DS版での見所の一つ。
ククール「
しっかし、チャゴス王子の悲鳴は凄まじかったな」
ヤンガス「
そうでがすねえ。あんだけでかい声で悲鳴を上げたんだから、ショック死してもおかしくねえでがす」
ゼシカ「
もし死んでたら密室殺人ね。そして犯人はトーポ」
ククール「
誰も謎を解けないだろうな。なんてったってオレ達でさえ、トーポが穴の中で何をやったか知らないんだし」
トロデーン国の
ミーティア姫とは生まれた時からの婚約者。一度も会った事がないが結婚する日を楽しみにしていた。
幼少の頃は勝手に結婚相手が決められていた事を疑問に思った事もあったそうだが、
「美人と名高い姫と労せずに結婚出来ると考えればありがたい事」だと、最近では思っているらしい。
この結婚話は元々はチャゴスの祖父の時代に遡る。
祖父は王子時代に身分を隠し、諸国漫遊の旅に出た際にトロデーン国の姫様と恋愛する。
しかし当時両国は犬猿の仲であり二人は引き裂かれてしまう。
別れる時に二人は自分たちの代わりに子供達を結婚させようと約束する。
しかしそれぞれ男の子しか生まれず、約束を果たせずに亡くなってしまう。
父親の無念を知るクラビウスはその無念を晴らそうと、
トロデ王に「お互いの子供の性別次第で結婚させよう」と話を持ち掛ける。
トロデ王はこれを快諾。後にミーティアとチャゴスが生まれたため、婚約の話がまとまったのである。
なおこの話は宿屋の
おばさんから聞くことが出来る。何故一般庶民が知っているのかは不明。実は元役人とかだろうか。
聞き逃す人も多かったからか、3DS版では真エンディングの際にクラビウスから改めて聞くことが可能になった。
母親はチャゴスが幼い頃に亡くなっており、父クラビウスに非常に甘やかされて育ってきた。
その結果、尋常ではないほどのウザイ性格に育ってしまい、ドラクエシリーズ屈指の嫌われキャラの地位を手に入れてしまう事に。
性格は
自分勝手で卑怯と、憎まれキャラのお約束を全部詰め込んだようなお人。
そのため城中では嫌われ者……どころか、なんとサザンビーク国民からも嫌われている。
父親からは前述のように愛されてはいるが、それでも手を焼いているというダメ王子。
そのせいか3DS版での写真クエストでのタイトルが『
世紀のダメ王子』……どれだけ嫌われているんだよ……。ちなみにこの写真のスタンプは星三つ。いくら高貴な身分とはいえ…
海外版での名前はCharmles(チャームルス)だが城の人々からはCharm-less(チャーム・レス)、つまり「魅力なし」と陰で呼ばれている。
誰が上手いこと言えと
ただ、「くさっても王族」というセリフからすると、自分の能力にはあまり自信がないか、周囲からどう見られているのかはある程度分かっているのかもしれない。
後述の出来事のせいで
ククール・ゼシカ・ヤンガス・トロデ王にも嫌われている。
ミーティアはチャゴスに酷い事をされたにもかかわらず「結婚したら改心するかもしれない」と、
まだチャゴスに希望を抱いていたが、最終的には「あんな人と結婚するならお馬さんの方がよかったくらい!」とまで言い切ってしまう。
むしろ婚約者の人間性を結婚前に見ることが出来てちょうどよかったのかもしれない。
また直前に主人公たちに「かわいい姫がぼくの妻になるその神聖な儀式にお前たち平民ふぜいを招待するわけにはいかないからな」などとのたまっている。
この発言で、普段は皮肉程度に抑えるククールすら拳を机に叩きつける程ブチギレており
「王者の儀式からだいぶたったがあの様子じゃ相変わらず性根はくさったままだな」とまで言い切られている。本人の目の前で言わなかっただけよく抑えたとしか…
ちなみにヤンガスは面と向かって「そんなキザな事が言えるんでがすね」と皮肉を言う。皮肉屋のククールが本音を吐き、人に対して率直な感想を言うタイプのヤンガスが皮肉を言うという対比が面白い。
トロデ王も腹に据えかねたらしく、通常エンドでは聖堂騎士団とチャンバラしながら、
「もはや国のメンツなんぞどうでもいいわい。やはりチャゴスなんぞに可愛いミーティアをやれんわい」と、主人公にミーティアを連れて逃げるよう言いだす始末。
ヤンガスに至っては、
ラプソーンがサザンビークを壊滅させたら結婚が台無しになるというのなら、それはそれで構わないと言い出す。
ここまでくると可哀想である。
嫌な事があると『ベルガラック』の
カジノに通っており、この事を城下町の住民にも知られている。
ストレス解消のためにカジノに通う姿を住民は『下町のダメ親父』と例えている。
このカジノ通いのせいで城の人間はベルガラックに良い印象を抱いていない。とんだ風評被害である。
なお主人公の父親・エルトリオはクラビウスの実兄なため、主人公とはいとこの関係になる。一体誰に似たらこんなに醜い顔になるんだか
一応主人公達の同行が決まった時は見下しながらも挨拶は出来ている。(親の前だからかもしれんが)
■戦闘
何気にDQ8において唯一の「一時的に仲間になって戦闘に参加するNPC」である。
(3DS版ではジャハガロス戦にマルチェロが参加するように。)
戦闘能力はお世辞にも高くなく、はっきり言って役に立たない。
アルゴリザード/アルゴングレート戦のみ戦闘に参加するが、1ターン目だけ参加して2ターン目に戦闘から逃げ出してしまう。
しかしそんなヘタレNPCのくせに内部データのHPは
2万を誇り、3DS版で
エスタークが登場するまでDQ8で最高の数値であった。
その他にも攻撃力63・守備力130と意外と能力が高く、すばやさに至っては
メタルキングと並ぶ最速の255。逃げ足をはぐれメタルに例えられるだけはある。ちなみにエスタークは300越え。
あのデブい見た目のどこからその頑強さと目にも留まらぬ瞬速をひねり出しているのだろうか……いや、メタルキングもチャゴス級のまんまるボディの癖に並外れた頑強さと瞬足を持っているのだが。
さらにステータス異常系には完全耐性を持っており、
おたけびも効かない。おたけびといえば苦手なトカゲことアルゴリザード達の十八番である。
こうして見ると本人が人間的に堕落しているせいで日の目を見ることはないものの、意外と戦闘の才能自体はあるのかも……?貧弱な装備で竜神の里までの険しい道を突破するような奴の甥だし…
勝利モーションも一応設定されており、アルゴリザードやアルゴングレートを1ターンで瞬殺したときのみ拝むことができる。
パーティを相当鍛える必要があるが
さらにご丁寧なことに瀕死モーションと死亡モーションまで用意されているが、こちらは通常プレイではまず見れないだろう。
また、3DS版ではHPが1万を切った場合、1万を超えるまでターン終わりに999の自動回復を毎ターン行うという処理が追加。
1000を超えるダメージを出せるのは永遠の巨竜や追憶の回廊のボス、エスタークの「必殺の一撃」くらいであり、毎回1000ダメージを出せる訳でもないためどう足掻いてもチャゴスは討伐不能という、どうせ1ターンで逃げるこいつにとっては無駄もいいとこな謎の強化が付与された。
なお、数値上はチャゴス丸腰単騎でアルゴングレートを相手にし、都合良く戦闘が進めば400ターン近くかかるが撃破できる。
つまり「準備」さえしっかりしていれば勝てるのである。
具体的には
- 装備をしっかりする。
- 上記ができなくても王族のコネと財力を使って道具を揃える。ダメージソースなら「まどうしのつえ」「ばくだんいわのかけら」、防御ソースなら「ルーンスタッフ」、回復リソースなら「アモールのみず」。これらなら入手難易度はそんなに高くない。
「王族特権使う割にはたいしたことなくね」、とかは禁句
また、プレイしているならもうお分かりだと思うが、サザンビークからベルガラックまでは比較的後半に訪れることもあって、それなりの強敵がうろついている場所でもある。
そんな危険地帯をものともせずにカジノに通い詰められるのも優れた耐久力と俊敏性ゆえに魔物の猛攻を耐えてかわしながら突き進んでいるからと考えると案外納得のいく話である。
■本編
宿敵
ドルマゲスを倒すため、『太陽のカガミ』を求めてサザンビークにやって来た
主人公達と出会い、
チャゴスがこれから挑む『王者の儀式』に協力する事と引き換えに『太陽のカガミ』を褒美として貰う約束する。
なお上記のカジノ通いのせいで目的の同じギャリング家の
用心棒は門前払いを喰らっている。
サザンビーク王族は『王者の儀式』に挑むという風習がある。
これは次代の王候補が『王家の山』に一人で行きアルゴリザードから『アルゴンハート』を取って来るというもの。
これを行う事で初めて王位を継ぐ権利が与えられると同時に、アルゴンハートを加工し婚約指輪にする事が出来る。
チャゴスも行かなければいけない時期が来ていたのだが、
大のトカゲ嫌いのため儀式に挑むのを拒み城中を逃げ回り、部屋に閉じ籠ってしまう。
トーポによって部屋から追い出された後は父親の巧みな話術で主人公達が内緒で協力する代わりに、王家の山にすぐに出かける事になってしまう。
主人公達と行動を共にする事になったが、その庶民を見下す発言や自分勝手さを遺憾なく発揮し主人公一行の雰囲気を悪くする。
ちなみに初対面時は主人公たちを「見るからに身分が低い」と評しているものの、実際は、
- 主人公→前述の通り従兄弟であり、竜神族とのハーフ。また経歴面も一国の近衛兵、ED時は近衛隊長とかなり優秀
- ヤンガス→大盗賊の息子(番外編で判明)
- ゼシカ→リーザス村のお嬢様、また七賢者の子孫(兄のサーベルトが犠牲となったがそれこそまさにゼシカも七賢者の子孫であるということである)
- ククール→元ドニの領主(※ただし事実上断絶している)の息子かつ聖堂騎士団員
と、全員王子には劣るだろうがそれなりの家柄だったり経歴を持っている。
そしてなにより、
暗黒神ラプソーンを倒したのは他ならぬ彼らでもある。
なお初対面時にはパーティにいないが、ゲルダはその筋では有名な盗賊、モリーは金持ちの道楽たるバトルロードのオーナーである。
色々主人公達を振り回しつつもアルゴングレートを討伐、非常にデカい大アルゴンハートを手に入れる。
しかしチャゴスは曲がりなりにも自分の力で手に入れたというのに、
国に帰った際に闇商人から大アルゴンハートよりデカいアルゴンハートを金で買ってしまう。
この行動は主人公たちの頑張りを無にする非道な行為であり、ゼシカ達はチャゴスに完全に失望してしまう。
しかしチャゴスの裏切り行為をクラビウスは遠眼鏡で目撃しており、今回の件について説教をするタイミングを待ち続ける事になった。
■エンディング
余談だが、
結婚式にはモリーも参列している。
3DS版ではゲルダ共々表エンディングの乱闘に参加するのだが、モリーの場合は
椅子から立ち上がってそのままバックジャンプを決め主人公の前に着地するというなかなかカッコいい登場をかましてくれる。
通常エンドでは突然現れた主人公に花嫁を連れていかれてしまう。
なお主人公が乗り込んできた際も、花嫁が出てこないことに苛立ち足をバタバタさせるなど非常に失礼な態度をとっている。ミーティアは来ていなくても客が見ている前でいいのか…?
そして絶好の機を逃がさんとばかりにクラビウスに王者の儀式での不正行為を咎められてしまう。トロデは「
結婚式から
逃げるような姫を娶る人がいるかどうか」と心配するが、むしろミーティアには同情の声が多いだろう…。
裏エンドでは主人公との血縁関係を告げられた上に不正行為を咎められてしまう。
そして礼服姿のまま摘み出され、主人公とミーティアが結婚する所を見る事に。
本人もこの仕打ちは不服だったようだが、アルゴングレートを倒したのは主人公達だし、そもそもチャゴスは不正を働いていた訳だし、なによりアルゴリザードが可愛く見えるほどもっと強いドラゴンを倒してきている。
通常エンドではミーティアルートとの変化はない。(ゼシカと共に旅に出るかどうか決めるのが
結婚式から逃げた後の為)
裏エンドでは招待客が沢山いる前でミーティアとの
婚約を破談にされたうえ、「お前が嫁をめとるなど10年早いわ!」と叱責して王者の儀式で行った不正行為を咎められる。
10年でも足りない気がする
そして自分の
結婚式を主人公とゼシカに乗っ取られる。
ちなみに海外版ではこの時ゼシカが勘違いして「私がこんなの(チャゴス)と結婚するの!?」みたいな事を目の前で言う。流石にかわいそうに見えてくる。
■台詞
- ふん、バカにするな。僕だって戦えるんだぞ!
- あれは5才の誕生日の時だった。ベッドに入った後、足元におかしな感触がしたのでびっくりして掛け布団を引きはがしたんだ……。
するとベッドの上には十数匹のトカゲがワラワラとうごめいていたんだ。
思い出しただけでも 背筋が凍りそうだよ!
- トカゲ共ときたらこの僕に恐れをなして巣穴から出てきやしない。
強すぎるというのも罪だな。ぶわっはっは!
- くそう……鞭をくれてやらんと分からぬようだな。こいつめ!
- くっくぅ……おのれ! 馬の躾がなっていないようだな。
人を乗せる作法ってものをこの僕がビシバシ仕込んでやる。ありがたく思えよ、暴れ馬め!
- 何故こんな物を持ってるのか疑問に思うか? 実はな、そこにいるバザーの商人から買い取ったのだ。
- そ、そんなの納得出来ませんっ! ミ、ミーティア姫の許婚は僕だったんだ。だから結婚するのも、こ、この僕のはず。
■余談
城内のえらく美化された肖像画だが、実は肖像が本来より美化されることは現実でもよくあること。
隻眼がコンプレックス故に肖像画には両目を描かせた
伊達政宗、『髭が薄いことから威厳に関わる』と思ってつけ髭を付けた挙句肖像では地毛として描かせた
豊臣秀吉あたりが有名か。
チャゴスの場合はあまりにも別人すぎるので、こういったケースと単純比較は出来ないが……
『王族の試練から逃げるキャラ』というのは実は既に
DQ6に『ホルス王子』という前例がいる。
こちらはチャゴス以上に逃げに逃げを重ねる強者。
しかし何度も逃げるうちに逃げる距離が短くなっていったり、
最終的に確かな勇気を身に着け王族として立派に成長する等、ホルス王子とチャゴス王子は根本的な部分が違う。
そもそも成長以前からも困った王子だとは思われていたが子供には優しいなど人間的には嫌われてはおらず、成長をかえって不安がる者すらいたほどだった。
本人も『手助けありで漸く
試練を乗り越えたので、自分に王位はまだ早い』と、すぐに王位を継ぐ事は保留している。
ヘタレ王子という例なら、後に
DQ11で『
ファーリス王子』という例も現れた。
こちらは剣術も馬術もろくに訓練すらしていないにもかかわらず、両親や民衆の前では優れているかのように振舞っており、実際にウマレース参加やデスコピオンの討伐を任された際には、主人公に
土下座までして協力を依頼するというヘタレであった。しかも協力しないと遠回しに脅しもかけている。
だが彼の場合、親バカや両親や国民の過度な期待を裏切る事を恐れての事だったし、そんな「見せかけだけの名誉」で誤魔化す自分に満足していなかった。ヘタレなりに努力もしており、「騎士の心得」を誦じれるのは良い証拠だろう。
そして最終的には、
シルビアの助けもあったとはいえ、彼は自分の弱さに打ち勝ち、両親や国民からも認められるようになった。
また、機転が利いたり、身分をひけらかすことがない(馴れ馴れしいとも言えるが)など、ダメなりの評価点もあった。何より決定的に違うのは、元々の「弱さ」を知っている側近たちからは心配され、慕われているという点である。
彼もまた、自分を馬鹿にしている周囲を見返すと言いながら、闇商人から買ったアルゴンハートという「見せかけだけの名誉」を平然と優先したチャゴスとは根本的な部分が違う。
実を言うとチャゴスは試練中に逃げないだけホルスよりはマシだったりする。また、気分的な問題はともかくゲーム的な実害はキーファと違い全くない。とはいえ、ホルスは最後は逃げずにやり遂げているのだが。
DQ8にはチャゴスの様な人間的に問題を抱えたキャラは他にもニノ大司教・当代ハワードがいるが、彼らは本編中に手ひどい目にあって改心、成長する。
一方でチャゴスが大目玉を食らうのはエンディングだけで、成長するかはプレイヤーには分からない等、シリーズでも扱いが珍しい。
つまりチャゴスの存在意義はこの大目玉……つまりは主人公の
結婚式乱入イベントを円滑に進ませるためのキャラだと言う事だろう。
この手のイベントは憎き新郎役が素晴らしい人物だとプレイヤーが花嫁を本当に奪っていいのか疑問を抱き、主人公の行動にもやもやしてしまう。
そーゆーのがシュミのプレイヤーもいなくはないだろうが
実際、嫁選びという重要イベントがある
DQⅤでもヒロインの一人である
フローラとの結婚を目指すライバルとしてアンディという青年が現れるが、彼の方は『純粋にフローラに好意を抱いていた。』&『力及ばずながらも果敢に試練に挑み負傷してしまった』&『主人公が嫁にフローラを選んでも恨み言一つすら言わず結婚を祝福する潔さも見せる』等チャゴスとは正反対のイケメン好青年であったため、却って彼に負い目を感じてしまうという理由で他候補である
幼馴染のビアンカやDS版で追加された
ツンデレ姉御のデボラ選ぶプレイヤーもいたほどである。
チャゴスがダメな人物であるほどミーティアを助け出した時に爽快感が生まれるのだ。
つまりチャゴスは主人公の
かませ犬であり、主人公達の引き立て役であるが為に、改心も反省も出来無いと言う救いようのないキャラとして書かれたとも言える。
実際、彼を擁護してくれる者は誰もおらず(主人公すらも嫌っている)、上記の通り5歳になったばかりの時に大量のトカゲを仕込まれて
トラウマになったにもかかわらずクラビウスも犯人の捜索や
トラウマの克服に協力してくれず、上記の主人公達のトラウマをえぐる様な酷い悪戯の時も仲間達から反応を面白がられる等劇中では酷い扱いを受けており、ダメ人間になったのは支えてくれたり自信を認めてくれる人間がいなかったからとも言えなくもない。
闇商人からよりでかいアルゴンハートを購入するという不正を働いたのも「よりでかいアルゴンハートを差し出せばより見返すことが出来る」という考えだったのだろう。
実際にチャゴスは「じつにすがすがしい気分だ。今まで人にけなされてばかりだったから気分がいいのなんのって ふわっはっは!」というセリフがあり、疑いを持つものは父親以外誰もいなかった。
だが父親は大きさなど気にしておらず、チャゴスは自らチャンスをドブに捨てる結果になったわけだが。
そういう意味では可哀想だともいえる(プレイヤーが同情できるかは別として)。
クラビウスもトカゲの一件はともかくとして父親として甘やかしすぎているのは作中でも指摘され、彼自身それはアルゴンハートの一件で認めざるを得なかった。
このことはプレイヤーからは「見切るのが遅すぎる」とも言われてしまっている。メタな事情を言えば『「嫌われ役」であるチャゴスが主人公たちと絡む前に矯正されたら話が終わってしまう』というのはあるのだが。
結婚式での暴言や態度でとうとうアルゴンハートの件を暴露するも、これももっと前にやっていればミーティアも主人公たちも結婚式のゴタゴタに巻き込まれなくて済んでいたはずである。
余りの憎らしさから
「チャゴスが七賢者の末裔だったらラプソーンに殺害してもらえたのに……」という過激な意見も見られる。
が、本編の描写的に継承者は長子から長子へと受け継がれているようなので、賢者の血縁だった場合狙われるのは主人公である。それはそれで話が進まなくなる。
母親が賢者の家系ならあり得るが、そもそもチャゴスは前述したように結婚イベントのために憎まれキャラを貫かれたと考えるべきである。
そして賢者の末裔は皆善人であった。これは助けられなかった時にプレイヤーがラプソーンを憎むようにするためだろう。
賢者の末裔はキャラコンセプトで殺される宿命にあるが、同時に善人である事も確定されるのだ。
従ってチャゴスが賢者の末裔だった場合、それこそ絵画のような姿で、殺されるとプレイヤーが悲しむような人格の持ち主になっていた事だろう。
プレイヤーからの印象は確かに悪いがチャゴスはただウザいだけの存在であって
ゲマのような絶対許せない悪党ではない。
むしろ人間部門でゲマクラスのクズはDQ4のロザリーを殺した悪党ども、もしくはDQ6の先代ガンディーノ王だろう。
なお、同じサザンビークの身分の高い人物として大臣の息子であるラグサットが登場する。
大臣に追い出されたらしくあちこちを放浪しているが、リブルアーチで修行しようとして逃げ出すなどかなりのヘタレキャラ。
ゼシカのフィアンセでもあるのだが、当のゼシカからは「勝手に決められた」ということで婚約自体認められておらず、最後はいつの間にか破談していた。
直接の絡みはなかったが、設定を考えればチャゴスとはかなり親しい仲であると思われる。
ただ、ラグサットは「気が弱いヘタレ」ではあるが「身勝手で傲慢」という訳ではないため、マイナーながら愛されキャラの一面もある。
王位継承者がチャゴスで大臣の後継がラグサットであるという事実にサザンビークの行く末が心配であるが。
なお、非公式の
不人気投票ランキングでは
2位と
8000票差で堂々の1位を飾ったとか。
追記・修正はチャゴスにこき使われてからお願いします。
最終更新:2025年04月25日 05:32