レベッカ・ホプキンス

登録日:2016/06/04 Sat 01:40:53
更新日:2025/10/21 Tue 18:48:16
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「あのねぇ、何度も言うようだけど、私全米チャンピオンよ、天才なんだから。ねえテリーちゃん!」
『Yes!レベッカ、天才!ジーニアス!』


レベッカ・ホプキンスとは、アニメ遊戯王シリーズ第1作『遊戯王デュエルモンスターズ』のオリジナルキャラクター
CV:たがみかおり(DM)、結木梢(デュエルリンクス)


概要

名前の通りアメリカ人で、金髪とそばかすが特徴的。
アニメオリジナルキャラクターではあるが設定は原作から引き継いでおり双六の親友であるポプキンスの孫娘。
遊戯王的に言うなら完全に暴走していたころの海馬瀬人が破いた「青眼の白龍」の元の持ち主の孫娘。
自分のことを天才と呼ぶだけのことはあり、12歳でありながら、デュエルモンスターズの全米チャンプ。
さらにデュエル馬鹿ばかりのあの世界で飛び級で大学生にもなっており、ハッキングの才能にも長けている。

ある一件から表遊戯にベタ惚れで、「ダーリン」と呼んでいる。
抱きつくのは当たり前。アメリカ人なので挨拶程度のキスもよくする。
逆にこの手のファンでは意外な事に闇遊戯のことはそこまで思っていない。祖父のカードを破いた海馬瀬人のことは嫌悪すらしていたが、ドーマ編では多少は解消したらしく、
海馬コーポレーションのサーバーにハッキングした際「どう?海馬コーポレーションで私を雇ってみる?」と冗談めかしたら「考えておく」と悪くない返事をもらっていた。この歳で内定もらえて羨ましい。

シリーズでは主人公にぞっこんなサブヒロインが登場する傾向にあり、レベッカはその開祖。
GXは早乙女レイ、ZEXALはキャットちゃん神月アンナ、ARC-Vは方中ミエルなど。
5Dsは当てはまるキャラがいないというか、メインヒロインであるはずのアキさんがこのポジションになっている。



作中での活躍


・レベッカ編
王国編とバトルシティ編の間の時期に初登場。この頃は裸眼かつ髪型はツーサイドアップで、12歳らしく背は低い。
テリーちゃんと呼んでいるテディベアと会話するところもあった。

キースに、祖父アーサーが大事にしていた《青眼の白龍》を遊戯の祖父双六が奪い取ったと吹き込まれ、取り返すために来日。
表遊戯にデュエルを挑み、高いデュエルセンスで圧倒する。

しかし、表遊戯が逆転のカード《魂の解放》をドローしておきながらサレンダーしたことや、
《青眼の白龍》は双六に奪われたのでなく渡したことを祖父本人から知らされ、その心優しさに胸を打たれる。
そして表遊戯から『友情の絆』*1のカードを受け取った。
そしてモンスターを手駒としか考えずに墓地に送りまくる自分の戦術について諭された。


ドーマ編
メガネにロングヘアと少し大人っぽくなって再登場。
ドーマと戦うためにアメリカにやってきた遊戯とも再会する。因みにテリーちゃんはとっくに卒業した為出番無し

ドーマに関する研究をしていた祖父が拉致されたのもあり、闇遊戯とラフェールは激突することとなる。
だが、かつて表遊戯がモンスターとの絆を考えていたのにもかかわらず、闇遊戯は《オレイカルコスの結界》を使用した挙句、《カタパルト・タートル》でモンスターを射出しまくった上に敗北。
《オレイカルコスの結界》の敗北者の魂を奪う効果で、表遊戯の魂が身代わりとなって持っていかれたため、闇遊戯にはただ怒りをぶつけるしかなかった。


なんで、なんでよ、あんたなんて後からダーリンの体にやってきたくせに!
なんであんたが残ってダーリンの魂が消えるのよ!
あんたの、あんたのせいよ!
身も蓋もねぇ……

道中、ドーマ三銃士の1人・ヴァロンとデュエル。
御伽をパートナーにし、《ダイヤモンドヘッド・ドラゴン》を召喚するが、アーマーデッキを前になすすべなく敗北する。
(このデュエルではオレイカルコスの結界が発動されなかったため二人は無事)
なお、御伽はレベッカのことを「ベッキー」と呼んでいたが、呼ばれてもスルーすることが多々あった。
それ以前にこの男、舞さんとか静香とか、手当たり次第に女性のことを想ってる傾向がある。


・KCグランプリ編
髪型はツーサイドアップに戻っているが、メガネはかけたままの優等生的ファッション。
選手として参加。
1回戦の相手は遊戯や海馬など強いデュエリストと「世界最強の決闘者カップル」になろうとするヴィヴィアン・ウォン。
中国系のカードを前にキュアバーン戦法で立ち向かい、見事勝利する。

その後も順調に勝ち進んでいくが、準決勝ではレオンには一歩及ばず敗れてしまった。
しかし、自分が勝ってしまった事に謝るレオンに「なんで謝るのよ?」「絶対(決勝で)勝って、ダーリンとデュエルしてね」と激励の言葉をかけている。


「ダーリンが早く来てくれないから、負けちゃったよー。うぅ……」



使用デッキ

遊戯戦では守備力の高い《千年の盾》と《磁力の指輪》のロックに加え、
《黒き森のウィッチ》や《クリッター》を《キャノン・ソルジャー》の効果コストにする戦術を披露。
切り札は《シャドウ・グール》。OCGの《最終戦争》にあたる《ジャッジメント・ボンバー》などとのコンボで攻撃力を2800に上げた。
《シャドウ・グール》そのものはかなり弱いカードだが、効果モンスターをふんだんに使いつつも効果を生かした全米チャンピオンらしい理にかなった戦法である。
だが、向こうの世界では敬意無しにカードを墓地に送る戦法のようなカードのことを考えない戦法はあまりよく思われていない。


ドーマ編では宝石ドラゴンデッキを使用。
KCグランプリ編ではそこに《ビッグバンガール》を使っての【キュアバーン】も組み込んだ混合デッキを使っている。
《グラヴィティ・バインド-超重力の網-》でロックをかけ、《堕天使マリー》《守護天使 ジャンヌ》《トークン収穫祭》などあらゆる手段で《ビッグバンガール》の効果発動を狙う。
さらっと《王宮の勅命》のガチな使い方をしている。*2

切り札は《ダイヤモンド・ドラゴン》…でなく、《ダイヤモンド・ヘッド・ドラゴン》。
元はドーマ編で共闘した御伽が使っていたカード。もらった?

墓地からドラゴン族を特殊召喚した時に使える速攻魔法《金剛剣の復活》で、そのドラゴン族を生け贄に捧げて特殊召喚するモンスター。
「生け贄に捧げたモンスターの攻撃力+1000が攻撃力になる」と、効果はかなりしょっぱい。
特殊召喚用ギミックも合わせれば3枚もカードを使用するのに、その攻撃力は《偉大魔獣 ガーゼット》などの存在でパッとしない。
そもそも攻撃力を1000上げたいのなら素直に《デーモンの斧》や《破天荒な風》を使ったほうが早い。…とか言ってはいけない多分。


アニメキャラはピンポイント効果のオリカや、実際に使うとごちゃごちゃなデッキを使うことが多い。
それに引き換えレベッカのデッキは(実際の強さは別として)勝ち筋がハッキリとしているほか、オリカもあまり使わない。

もっとも、KCグランプリ編のデッキはドラゴン族がロックやキュアとかみ合わず、
汎用性の低いドラゴン族絡みのカードもいくらか投入されているなど、手放しに褒められたものではないが……

ただやはりプレイングは優秀で、ヴィヴィアン戦では《サイクロン》を《王宮の勅命》で無効化し、
それに《スケープ・ゴート》をチェーンして発動させるなど、OCGプレイヤーも納得いく戦術を披露している。


作中での戦績は3勝2敗。表遊戯戦も結果だけなら負けていた。
負けた相手はドーマ三銃士のリアルファイターことヴァロンや、KCグランプリ編の実質的なラスボスであるレオンなど、無理もない連中なのだが。
全米チャンピオンとは言っても、強すぎず弱すぎずなポジションに収まっている。全国チャンピオンとの差が激しい。

ロリ大学生、闇遊戯でなく表遊戯一筋、でしゃばり過ぎない強さなどの点から、オリキャラでありながら評価は低くない。
もっとも、原作しか知らない遊戯王ファンからの知名度はあまりないが……(むしろ写真でしか出ていない祖父ホプキンスもオリキャラと思われてる時もある)


デュエルリンクス

このようにアニメオリジナルキャラクターであり、原作要素の強いデュエルリンクスには出てこない…と思いきや、2025年にまさかの登場。
元々の声優だったたがみかおり氏が芸能活動を控えていることも有り、結木梢氏が代役を務めることとなった。
切り札カードは《守護天使 ジャンヌ》。アニメ準拠で「しゅごてんし」読みである。

ストーリーでは、アニメでは絡みのなかった海馬乃亜との交流が書かれている*3
また彼女はアニメ世界のリンクスからログインして来たらしく、パラドックスの時と同じく出会った時点で遊戯達に彼女の記憶がインストールされている*4

ゲットイベントは特に開催されず、同時実装の静香ともども久々の通常ゲットとなっている。
これだけなら特に何という事はないのだが、スキルのインフレが加速度的に進むリンクス環境の追風を諸に受けており、専用スキル「守護天使の施し」がとんでもないデッキの中核となっている。
このスキルの内容は、
  • メインデッキのモンスターはジャンヌおよびドラゴン族以外召喚不可
  • エメラルド・ドラゴンorサファイアドラゴンorジャンヌのいずれかを手札から公開することで、デッキからジャンヌかバニラのドラゴンをサーチし、デッキのドラゴンを墓地へ送る
  • 自分の場にジャンヌがいる時、デッキのエメラルド・ドラゴンとサファイアドラゴンを裏守備で出し、デッキ外からスタンピング・クラッシュと天使の施しを手札に追加
というもので、特に天使の施しを使えるという部分が凶悪……なのだが、歴戦のプレイヤーたちはこのスキルを用いた先攻1ターンキルデッキを考案してしまった。

簡単に言うと「火竜の火炎弾」を5回使い回して先攻で相手を殺してしまおうというものだが、スキルを使えば合計4枚分の圧縮が可能+天使の施しで3枚圧縮というとんでもない加速が可能であり、加えて火竜の火炎弾の条件であるドラゴン族も用意可能である。
さらに、火竜の火炎弾と、墓地に行ったこれらをデッキに戻す「無欲な壺」を引き込むために「無の煉獄」「強欲で謙虚な壺」「馬の骨の対価」と言ったドローソースをしこたま積み込むことが可能。

結果として非常に再現性の高い先攻1キルデッキが完成、案の定実装から程なく開催された決闘者の王国イベントで猛威を振るった。
しかしこんな暴虐が許されるわけもなく、直後の制限改訂においては「火竜の火炎弾」はもちろん、採用率の低い「黒いペンダント」「燃えさかる大地」「デス・メテオ」「火炎地獄」「盗人ゴブリン」、同様のバーン1キルを警戒してか「光神テテュス」「アテナ」「No.69 おしゃもじソルジャー」、バーンカードの再利用に使われた「無欲な壺」がリミット1入り、類似のドローソースである「馬の骨の対価」「七星の宝刀」「ワンダー・ワンド」もリミット3入りが決定している。

ただしこのデッキにはリンクスならではの弱点があり、削れるライフポイントが「火竜の火炎弾」を使える最大回数である6×800で4800止まりであり、このコンボ一点賭けのデッキであるため、初期ライフを増やす「LP増強α」のスキルとぶつかった時点で敗北が確定する。*5

なお、先攻1キルについては同時期に実装された乃亜などが持つスキル「貪欲な福音」*6を用い、「人投げトロール」と「創造の代行者 ヴィーナス」で相手を焼き殺すバーンデッキが存在しており、そちらは完全にノータッチである。
しかもこちらは、必要なパーツが射出役のトロールと、射出の弾である「神聖なる球体」を供給するヴィーナス、ヴィーナスを場に出すカードである「光神化」、または「神の居城-ヴァルハラ」かそれをサーチする「ヘカテリス」のみであり、レベッカの1キルデッキにおける「無欲な壺」をスキル「貪欲な福音」が担当するため、こちらもこちらで非常に再現性が高い。
こちらも同じく「LP増強」系のスキルとぶつかった時点で勝ち筋が消えるのだが……。

先攻バーンキルデッキが同時期に二つも暴れ回る辺り、リンクスの環境もついに来るところまで来た感が……。


余談

『千年の記憶』での彦久保氏によると、レベッカの誕生経緯は、
「双六が青眼の白龍譲り受けたエピソードをアニオリでやろう」→「爺さん同士のデュエルじゃ視聴者の興味がわかないんじゃないの?」
→「じゃあ、女の子を出そう」という経緯らしい。



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最終更新:2025年10月21日 18:48

*1 王国編のエピローグで、遊戯がペガサスの側近のMr.クロケッツから優勝賞金とは別枠で受け取ったカード

*2 相手の魔法にチェーン発動し自分はそれに速攻魔法をチェーンすることで自分の魔法は通し、さらに自分のターンでは勅命を維持せず破壊することで自分は一切勅命の影響を受けず相手にだけ勅命のロック効果を与える

*3 彼女ほどのハッキング能力持ちの干渉が防がれたことから、デュエルリンクス内での出来事に関して乃亜も何かしらの疑いを抱いたようだが……。

*4 パラドックスのイベントを明確に経験していた闇遊戯と相棒だけはパラドックスの一件と同じだと理解したが、他の面々はそのまま自然に彼女とやりとりをしている。

*5 このスキルは初期ライフを1000~4000増やす代わりに初期手札が減るが、1000増やす「α」だけはノーリスクであり比較的使用されることが多い。

*6 墓地の天使族3枚をデッキに戻して1枚ドロー。類似の「貪欲な○○」が複数存在。