サイコミュ試験用ザク

登録日:2012/07/16 Mon 18:53:40
更新日:2025/02/28 Fri 19:42:00
所要時間:約 4 分で読めます





概要

「MSV」に登場する機体。
型番:MS-06Z


一年戦争末期、ニュータイプ専用機を開発し続けていたジオン公国軍は、その研究成果を見込んで本格的に投入することを決定。
だがその大半はMAであったため、MSにサイコミュシステムを搭載するための試験機として開発されたのが本機である。
なおこの計画は「ビショップ計画」と呼ばれたため本機も「ビショップ」の愛称が名付けられている。

ザクⅡをベースにサイコミュシステムを搭載し、武装は両腕の有線制御式5連装メガ粒子砲のみ。
また外観も「ザク」ではあるものの、ビーム兵器用のジェネレーターやサイコミュシステムなどまったく新しいものを搭載したため、メインフレーム以外は別物と言ってよく、頭部も面影は残しているがパイプの除去や上部モノアイレールの増設など大きく手が入っている。

ぱっと見はジオングのような胴体に脚を付けたものだが、サイコミュの小型化が不十分だった関係上、前腕部の巨大化という異様な外見になっている。
また脚部はほぼ着陸脚程度で、歩行能力は低かったとされる。

試作機は3機ほど作られたようで、よく見る緑色の機体は3号機らしい。漫画「エコール・デュ・シエル」では一年戦争時にヤハギが乗っていた。
これらとは別に、予備パーツから組み上げられた4機目が「ミッシングリンク」に登場している。



  • サイコミュ高機動試験用ザク
型番:MSN-01

これも「MSV」に登場。
上記MS-06Zの2号機を改造し、高速戦時のサイコミュやその兵装のテストを行った。
脚部は更に歩行を軽視しもはやバーニアの集合体となっており、その周りの八つの降着用ギアからタコ足という綽名を持つ。
武装はジオングのものの前身となる腕部有線式五連装メガ粒子砲のみだが、機動性と相まって純粋な戦闘能力は高かった。
しかし急遽改造した機体である為、推進装置の燃料積載量までは考慮されておらず、高い機動性能と引き換えに稼働時間が極端に短かったとされる。
元々が試験用の機体であった事からこの事は特に問題視されていないが、ジオング開発の際はこうしたデータから新たに設計しなおされ、その巨大化の一因にもなっている。

外観は白色に赤い線があるのが特徴。媒体によっては実戦に現れた機体もいたとされる。

「ガンダムクライシス」では青紫色の機体がソロモンを襲撃するため現れたが、私達の手で無事機動できたガンダムにより倒されている。この時の機体が2号機を塗りなおしたのか、また別の機体だったのかは不明。

「UCエンゲージ」ではア・バオア・クー攻防戦に投入予定であったが、直前にパイロットが倒れたため見送られている。

機動戦士ガンダム サンダーボルト』ではビリー・ヒッカム少尉がア・バオア・クー防衛戦で搭乗していたという回想描写が存在。
劇場版の『機動戦士ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY』では、従来のアニメ版から追加された新作カットで登場するというサプライズがあった。



関連機体

  • キケロガ
型番:MSN-00/MSN-01
ガンダムの初期案「トミノメモ」に設定されていた機体。
ペズン計画で考案された機体らしく、外観は頭がゲルググ、胴体がジオングである。
当然、腕は伸びるほか両肩に大型メガ粒子砲を備えておりかなりの火力を持つ。本土決戦用に開発されていたらしいが、そのまま消えていった。
「トミノメモ」によればギレン・ザビの命を受けたタブローなる人物が乗り、デギン暗殺するも自分もやられるという展開だったらしい。
型番は当初はMSN-01だったが、開発陣がサイコミュ高機動試験用ザクの存在に気付かなかったため改めてMSN-00の番号が与えられた。
ジオンがいかに混乱していたか、またはペズン計画が秘密中の秘密だったことを思わせる話である。


  • クラーケ・ズール
型番:YAMS-130
漫画「機動戦士ガンダムUC バンデシネ」に登場。
サイコミュ高機動試験用ザクのコンセプトをU.C.0096年の技術で再現した機体であり、親衛隊用のギラ・ズールをベースとして開発された。
上半身はそのままに両肩には有線制御式ビームとなる巨大な腕を搭載し、下半身は8本の大型ブースターに換装。より「タコ」らしくなった。
また通常の腕とサイコミュ制御の巨大な腕があるのは、ヘイズル・アウスラにあったギガンティック・アームユニットも彷彿とさせる。
その機動性は伊達ではなくデルタプラスのWR形態に簡単に追いつけるほど。

作中ではパラオ戦でアンジェロが乗り、デルタプラスを追撃したがユニコーンガンダムに阻まれた。
なお本機は試験機だったが、実はデータ収集=即実戦データだったのでむしろ実戦投入上等だったのである。
またアンジェロ・ザウパーが乗っていたのはローゼン・ズールに乗るための練習も兼ねていたらしい。


ガンプラ

1/144でサイコミュ試験用ザク(商品名はZタイプザク)とサイコミュ高機動試験用ザク(商品名は高機動試験型ザク)が発売されている。


バンダイが2020年に株式会社NeU*1と共同開発した脳活動でコントロールできるザク*2の外見はグリーンのサイコミュ試験用ザクになっていた。

ゲームでの活躍

  • ガンダムバトルオペレーション2
サイコミュ試験用ザクがビショップの名でコスト350の支援機、サイコミュ高機動試験用ザクがサイコミュ高機動試験機の名でコスト400の強襲機として実装されている。
どちらも宇宙専用で地上では出撃できない。
ビショップはプレイヤーが操作できる初のサイコミュ機。だがそれ以上にメガ粒子砲のチャージショットが非常に優秀で、これをオーバーヒートさせずに撃ち続けていればそれだけで活躍できる。
コスト400~500帯でも機体Lvさえ適正であれば十分暴れる事が可能で、宇宙のコスト350~500支援はビショップがあればいいというほど。

タコザクは同コスト帯の中でもアーマー値が高く、スキルも優秀で中~近距離戦で敵支援機を追い詰めるのに向く。
ビショップはチャージショットが本体だったが、こっちはこっちでサイコミュ兵器以上に素手の格闘戦がやたらと強力。
ただし設定を反映させてスキルの高性能AMBAC*3を全機体で唯一持っておらず*4*5、また武器も癖が強いものが多いため非常にピーキーな機体。

サイコミュ試験用ザクとサイコミュ高機動試験用ザクが共に登場

サイコミュ試験用ザクはニュータイプを載せることで機能を向上させる特殊能力「サイコミュ搭載」を持ってはいるが高機動試験用との差別化を図るためなのか肝心のサイコミュ兵器が未搭載で遠距離攻撃は不可となっている。そのため戦闘能力が極端に低くニュータイプを載せる必要性は皆無。しかしこの機体を開発しないと高機動試験用が開発できないためとりあえず開発してサンプルは分解するか改造してしまうのが良いだろう。

サイコミュ高機動試験用ザクは最も早くに登場するサイコミュ搭載機でありニュータイプを乗せることで有線兵器を使用できる。ゲームの使用上サイコミュ兵器はニュータイプを乗せると確実に発動するため乗せるかどうかで戦闘力が大きく変わる。機体はもろいので最前線で戦うことは難しいが後方からの火力支援に徹すれば雑魚が面白いように溶けていく。



追記・修正お願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ガンダム
  • 試験機
  • サイコミュ
  • MSV
  • 富士急ハイランド
  • タコ足
  • ジオン公国軍
  • MS
  • ジオニック社
  • ザク
  • 試作機
  • サイコミュ試験用ザク
  • ビショップ
  • キケロガ
  • 架空の兵器
  • ザクⅡ
  • 脚なんて飾りです
  • 伸びる腕
  • メガ粒子砲
最終更新:2025年02月28日 19:42

*1 脳科学を専門とする東北大学と日立ハイテクの合資会社。

*2 一般販売の予定は無い、いわば試作機。

*3 宇宙での戦闘のスキを減らす

*4 かつては特定機体のみが保持するスキルだったが、アップデートでタコザクとジ・O以外のすべての宇宙戦可能な機体に実装。なんとガンタンクすら持っている。

*5 厳密にはジ・Oも持っていないが、こちらは元々上位版スキルを持っていた。