サイコミュ試験用ザク

登録日:2012/07/16 Mon 18:53:40
更新日:2024/01/31 Wed 12:42:34
所要時間:約 4 分で読めます





「MSV」に登場する機体。
型番:MS-06Z


一年戦争末期、ニュータイプ専用機を開発し続けていたジオン公国軍は、その研究成果を見込んで本格的に投入することを決定。
だがその大半はMAであったため、MSにサイコミュシステムを搭載するための試験機として開発されたのが本機である。
なおこの計画は「ビショップ計画」と呼ばれたため本機も「ビショップ」の愛称が名付けられている。

ザクⅡをベースにサイコミュシステムを搭載し、武装は両腕の有線制御式5連装メガ粒子砲のみ。
手や指が太くなりすぎてしまったため、武器を持つことはできず、汎用性も無いに等しい。
また外観も「ザク」ではあるものの、ビーム兵器用のジェネレーターやサイコミュシステムなどまったく新しいものを搭載したため、頭部に面影を残すだけで完全に別物である。

ぱっと見はジオングのような胴体に脚を付けたものだが、サイコミュの小型化が不十分だった関係上、手や二の腕がやけにデカいという異様なものになっている。
また脚は着地するための機能しかない。

試作機は3機ほど作られたようで、よく見る緑色の機体は3号機らしい。漫画「エコール・デュ・シエル」では一年戦争時にヤハギが乗っていた。



  • サイコミュ高機動試験用ザク
型番:MSN-01

これも「MSV」に登場。
MAに積まれていたサイコミュシステムをMSに積むというコンセプトで作られた本機だったが、高機動時の使用、それこそMAに匹敵するようなスピードの中で運用できるのかという試験を行うことを忘れていた上に、
しかも既存の機体ではそれができないことに気付いた技術陣が2号機をベースに急遽改修した機体である。

脚は大推力の熱核ロケットエンジンに丸ごと換装され、高速機動時のサイコミュ試験や両腕の有線制御ビームが使えるのかという試験が行えるようにした。
外観はザクからもっとかけ離れており、両腕を伸ばせばまさにタコ怪獣である。
試験機でありながら機動性はかなり高かったが、実は燃料や冷却材を積み込むことを忘れており、稼働時間は短かった。
あくまで試験機だったのでその場では問題視されず、そのまま使われたらしい。
かといって実戦投入時はそうもいかないので、ジオングを作る際はこうしたデータから新たに設計されている。

外観は白色に赤い線があるのが特徴。だが実戦に現れた機体もいたらしく「ガンダムクライシス」では青紫色の機体がソロモンを襲撃するため現れたが、私達の手で無事機動できたガンダムにより倒されている。この時の機体が2号機を塗りなおしたのか、また別の機体だったのかは不明。

機動戦士ガンダム サンダーボルト』ではビリー・ヒッカム少尉がア・バオア・クー防衛戦で搭乗していたという回想描写が存在。
劇場版の『機動戦士ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY』では、従来のアニメ版から追加された新作カットで登場するというサプライズがあった。



[関連機体]

  • キケロガ
型番:MSN-00/MSN-01
ガンダムの初期案「トミノメモ」に設定されていた機体。
ペズン計画で考案された機体らしく、外観は頭がゲルググ、胴体がジオングである。
当然、腕は伸びるほか両肩に大型メガ粒子砲を備えておりかなりの火力を持つ。本土決戦用に開発されていたらしいが、そのまま消えていった。
「トミノメモ」によればギレン・ザビの命を受けたタブローなる人物が乗り、デギン暗殺するも自分もやられるという展開だったらしい。
型番は当初はMSN-01だったが、開発陣がサイコミュ高機動試験用ザクの存在に気付かなかったため改めてMSN-00の番号が与えられた。
ジオンがいかに混乱していたか、またはペズン計画が秘密中の秘密だったことを思わせる話である。


  • クラーケ・ズール
型番:YAMS-130
漫画「機動戦士ガンダムUC バンデシネ」に登場。
サイコミュ高機動試験用ザクのコンセプトをU.C.0096年の技術で再現した機体であり、親衛隊用のギラ・ズールをベースとして開発された。
上半身はそのままに両肩には有線制御式ビームとなる巨大な腕を搭載し、下半身は8本の大型ブースターに換装。より「タコ」らしくなった。
また通常の腕とサイコミュ制御の巨大な腕があるのは、ヘイズル・アウスラにあったギガンティック・アームユニットも彷彿とさせる。
その機動性は伊達ではなくデルタプラスのWR形態に簡単に追いつけるほど。

作中ではパラオ戦でアンジェロが乗り、デルタプラスを追撃したがユニコーンガンダムに阻まれた。
なお本機は試験機だったが、実はデータ収集=即実戦データだったのでむしろ実戦投入上等だったのである。
またアンジェロ・ザウパーが乗っていたのはローゼン・ズールに乗るための練習も兼ねていたらしい。


  • ガンダムバトルオペレーション2
サイコミュ試験用ザクがビショップの名でコスト350の支援機、サイコミュ高機動試験用ザクがサイコミュ高機動試験機の名でコスト400の強襲機として実装されている。
どちらも宇宙専用で地上では出撃できない。
ビショップはプレイヤーが操作できる初のサイコミュ機。だがそれ以上にメガ粒子砲のチャージショットが非常に優秀で、これをオーバーヒートさせずに撃ち続けていればそれだけで活躍できる。
コスト400~500帯でも機体Lvさえ適正であれば十分暴れる事が可能で、宇宙のコスト350~500支援はビショップがあればいいというほど。

タコザクは同コスト帯の中でもアーマー値が高く、スキルも優秀で中~近距離戦で敵支援機を追い詰めるのに向く。
ビショップはチャージショットが本体だったが、こっちはこっちでサイコミュ兵器以上に素手の格闘戦がやたらと強力。
ただし設定を反映させてスキルの高性能AMBAC*1を全機体で唯一持っておらず*2*3、また武器も癖が強いものが多いため非常にピーキーな機体。


1/144でサイコミュ試験用ザク(商品名はZタイプザク)とサイコミュ高機動試験用ザク(商品名は高機動試験型ザク)が発売されている。


バンダイが2020年に株式会社NeU*4と共同開発した脳活動でコントロールできるザク*5の外見はグリーンのサイコミュ試験用ザクになっていた。


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最終更新:2024年01月31日 12:42

*1 宇宙での戦闘のスキを減らす

*2 かつては特定機体のみが保持するスキルだったが、アップデートでタコザクとジ・O以外のすべての宇宙戦可能な機体に実装。なんとガンタンクすら持っている。

*3 厳密にはジ・Oも持っていないが、こちらは元々上位版スキルを持っていた。

*4 脳科学を専門とする東北大学と日立ハイテクの合資会社。

*5 一般販売の予定は無い、いわば試作機。