登録日:2017/03/10 Fri 01:01:33
更新日:2025/02/16 Sun 14:31:24
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地上のはるか地下にある暗黒に包まれた闇の世界にある
裏マルハーゲ帝国の闇皇帝である。長髪に左の先端が欠けた尖った耳、痩せた頬が特徴。30歳。
劇中の動向
地上に帰還するため、部下である裏マルハーゲ四天王に12人の生贄を集めるよう命じていた。
そして、
ランバダや
ギガ、
プルプーといった12人の強者が集まり、
浮遊城:ヤミキングと共に地上に帰還した。
ツルリーナ4世が逃げ出したのを聞き『ツル・ツルリーナ5世』であると宣言、地上の征服を目論んだ。
「全人類を一瞬で死に追いやる」とされる程強力な真拳を使うらしく、マコちゃんの力でパワーアップしたツル・ツルリーナ4世ですら(ママチャリで)逃げ出すほどであった。(実際、その凶悪なオーラは、毛の
封印をされていない=全盛期=真説の
ラスボスの
ツル・ツルリーナ3世を知っている
レムをして、『3世様以上』『こんなヤツを出したら地上が崩壊する』とまで言わしめるほど)
ヤミキングに乗り込んできた
ボーボボ達を部下に任せ、自身は力を溜める事に専念する。そして四天王と
白狂、ベーベベが倒され、ついに最終決戦となる。
ハイドレートに導かれた先でボーボボ達が見たのは―――
そこにあったのは、猫柄のパジャマを着てソファーにふんぞり返り、更には足で器用にナイフとフォークを使いステーキを食べるハイドレートの姿であった!
ビュティ「最後にどえらいヤツが待ってたーーーーーー!!!!」
そのたたずまいに
ビュティさんがツッコむが、自身の
足の裏真拳でボーボボ達にダメージを与え、更には
ハレクラニや
ソフトンを文字通り
一蹴する等、その実力を見せつけた。
おまけに懐に入り込んだカンチョー君が命を懸けた一撃を食らわせてもダメージがない。
それもそのはず。ハイドレートの着ているパジャマは、ネコの精霊ガルピに守護された地上最強の防御力を誇る伝説の鎧
ニャンニャンアーマーであったのだ!
とある事情で手に入れたその鎧と足の裏真拳で攻防完璧なハイドレートにどうする事もできないかと思われたが、
田楽マンの『超のらのら田楽デカメンコ』によりニャンニャンアーマーが破壊される。
そしてその鎧(パジャマ)の下には、胸には油揚げのブラ、下は『油あげうす塩』と書かれたふんどしという、訳の分からない服装であった。
ビュティ「コイツ本当にこの闇シリーズのボスキャラなの~!!!?」
ニャンニャンアーマーを破壊されて激昂するハイドレートであったが、田楽メンコの能力で
復活した
カンチョー君の一撃をもろに喰らってしまう。
「この私がまた負けるのか…30年前のあの時のように…」
そのショックによる走馬燈なのか、ハイドレートは自分の過去を(カンチョーされたまま)語り始めた………
ハイドレートの過去
ハイドレートは30年前、マルハーゲ帝国の最上位の子どもとして生まれてきたが、既に兄であるツル・ツルリーナ4世がいた。
なんと、ハイドレートはツル・ツルリーナ4世の弟であったのだ!
産まれたその日から、4世とハイドレートは皇帝と下僕として区別して育てられた。語られる回想では、4世がテーブルで食事をしているのに対し、ハイドレートは床でカンヅメを食べさせられていた。この時から、兄に対してコンプレックスを持っていた様子。
そして7歳になったある日、兄を守るための真拳を身に着けるため、指導者に
地雷ダンディが娘の
魚雷ガール(当時5歳)と共に現れる。
どのような真拳を望むのか問う地雷ダンディに、ハイドレートは
「兄と対等に戦える真拳」を望むが、結果
「どんな地雷を踏んでもビクともしない足の裏」が欲しいと無理矢理解釈された。
「一言も言ってないよそんなこと」
取り付く島もなく、“地雷ヌカ”に両足を漬けられたまま8年間地雷&魚雷親子の攻撃を一方的に受け続けるというリンチ同然の修行を行う羽目になり、結果、足の裏真拳を習得。この修行の際に、左耳が欠けた模様。
(ちなみに修行完遂の際、地雷ダンディは
魚雷ガールによって既に解体されてしまっていた。)
ハイドレート曰く
「兄に下僕としてではなく普通の弟して接してほしかっただけ」であり
「ツルリーナ4世の弟として認められる強大な真拳なら何でもよかった」らしい。
しかし10年前、ハイドレートはツルリーナ4世の命により、闇世界に追放されてしまう。この時拘束していた2人の毛狩り隊の1人は当時下っ端だったと思われる
天の助である。
何故かと兄に問うハイドレートであったが、「オレは帝王…弟など存在せぬ。ましてや足のクサイ弟などな」とばっさり切られてしまった。激昂するハイドレートは拘束を破り4世を葬らんとするが、
何の前触れもなく現れた地雷ダンディの円盤真拳を受けて闇世界に送られてしまった。
そして送られた闇世界はマルハーゲ帝国に逆らった者たちを葬る為に作られた異空間であり、彼はその者たちを束ねて裏マルハーゲ帝国を築いたのだ。
更に彼はボーボボの兄であるベーベベを誘拐して
洗脳し、手ごまにしていた。ハイドレートは兄貴風を吹かせているヤツを見ると自分の兄である4世を見ているようで許せなかったのだ。しかし、ボーボボはベーベベが自分を庇った事を教えると、
首領パッチは
某英国の魔法使いのそれに似た謎の呪文でハイドレートの胸の油あげを破壊したのであった。
決着の時
ハイドレートはボーボボ達に自分の
精神の支えであったニャンニャンアーマーと油あげアーマーを破壊されたことに驚くが、
ビュティ「あんな物が精神の支えだったの!!?」
最後の悪あがきとばかりに闇を集め、
闇皇帝の鎧「ダーク・ネクロス」という
聖衣っぽい鎧を身に纏った。
ビュティ「そんな立派な鎧持ってんだったら最初から着とけよ……何だよパジャマとか油あげとか」
ビュティさん、もはや呆れの境地である。
地上を支配せんとボーボボ達に戦いを挑むが、最後は怒んパッチが時間を稼いでいる間に条件をクリアしたボーボボが放った鼻毛真拳三大極意の1つ『毛深一天』を受けて敗れ去った。
なお、『ダーク・ネクロス』の下は星形のニップレスに腰みのというかなりハジケた服装であり、その姿からサービスマンは立ち入るスキがなかった………
戦闘能力
とまあネタ方面に突き抜けていたハイドレートだが、バトルの内容を見返してみると未曾有の強敵であることがわかる。
まず足の裏真拳は真拳そのものを封じる性質を持ち、極意発動に至るまでハイドレートに有効打を入れたのは非真拳使いたち。
「王臭」で近づくこともできないまま倒されていく中、
田楽マンがニャンニャンアーマーの内側に潜み、そこからOVER戦からため続けていた田楽パワーを使い切ってようやくニャンニャンアーマーを破壊、カンチョー君は田楽マンの攻撃を利用する形で一発限りの突撃を二度使用、と死力を尽くしている。
さらに復活した首領パッチはややキレの落ちたハジケで油揚げアーマーをなんとか破壊、最終的に怒んパッチ化に踏み切ったがダーク・ネクロスの突破は叶わなかった。
ソフトンや破天荒、ハレクラニといった並み居る真拳使いがまさに一蹴され、非真拳使いも常用できない切り札を乱発して削り続けるのがやっとという絶望的な強さを誇り、ボーボボは仲間が切り開いた活路になんとか最大威力の一発だけ入れて辛勝した、というのが実際のところである。
最終鎧「ダーク・ネクロス」はおそらく裏マルハーゲ帝国の面々が使う「闇継承の儀」に類する形態であり、足まで完全防備することで足の裏真拳を封印する代わり、
足の裏真拳を突破した者に純粋な力量勝負を強制する基礎能力極限上昇状態になると推測され、生半可な攻撃では堅牢な防御と圧倒的なタフネスを崩すことができない(サンダーハジケラッシュを食らったシーンをよく見ると、ダメージこそ通っているが鎧は無傷)。
怒んパッチをもってして倒しきれなかったのはそのせいと目され、余裕がないはずのボーボボが時間がかかる毛深一天を選んだのも最適解だったといえよう。
足の裏真拳
ハイドレートが8年間の修行で(無理やり)身に着け(させられ)た真拳。
足の臭さで攻撃するという
野原ひろしみたいな戦い方だが、「全人類を一瞬で死に追いやる」と言わしめるだけあって威力は強大である。
ちなみにハイドレート自身も
「"こんな"足の裏真拳でもな!」と足の裏真拳がおかしいということは自覚しているらしい。
特筆すべきは
「一蹴」の概念によって真拳メタとしての性質を持つことであり、ほとんどの真拳は奥義でかき消され、それ以前に「王臭」で近づくこともままならない。
なお、描写のギャグ性もさることながら、技名に難読漢字が使われているのも特徴である。
・奥義『爆滅導足端』
足の指を曲げただけで対象を爆死させる。その散り様はさながら
クリリンである。
・奥義『王臭』
幻覚が見える程強烈な足の裏の臭いを喰らわせる。地面を踏みつけてガスとして噴射する方法もあるが、基本的には幻覚と悪臭で接近を阻む防御技。
なお影響下に長くいると死ぬ。
・奥義『即死臭』
相手の顔を踏みつけ、ダイレクトに足の臭いを嗅がせる。
・奥義『蕩蕩足磋歎』
読んで字のごとく、巨大な足で一蹴する技。
・超最大奥義『誇張誇張総攬瞋恚』
足の裏から怨霊みたいなのが出てきて、靴を脱がして足の裏をくすぐる。一見しょぼそうだが、笑い死ぬほど笑わされるため侮れない。
・奥義『廻附豺狼臭艶』
蹴りと同時に衝撃波らしきものを放つ。
余談
- 名前の由来は恐らく、海底に埋蔵され、エネルギー源として注目がされている物質『メタンハイドレート』だと思われる。
裏マルハーゲ帝国の所在地を考えるとピッタリなネーミングである。
- 今までのボス戦では基本的に敵側が真面目かつシリアスでボーボボ達がボケる流れであったが、このハイドレートは真面目にボケるタイプのキャラであった。
- アニメでの声優はアドリブ大王こと千葉繁氏
………なのだが、アニメは3ぶくろ戦が終わった所で打ち切りになっており、ハイドレートの出番はわずかであったため、千葉氏の本領が発揮されることはなかった。
ハイドレートの終盤の活躍を考えると、アニメでの千葉氏のハジケっぷりが見れなかったのは残念で仕方がない。
実現したらイボンコVS千葉トロンの再来で収拾つかなそうだけど。
- 「兄のせいで人生をめちゃくちゃにされた弟」という境遇はボーボボとしては思うところがあったようで、彼はハイドレートを「悲しき帝王の弟」と呼び、その様を「歪んだ兄弟愛の哀れな末路」と語っている。
追記・修正は足でキーボードを打って行ってください。
- 「ましてや足の臭い弟など」あんまりだろ…… -- 名無しさん (2017-03-12 10:26:17)
- 足利尊氏の幻影が見える件はくっそワロタ -- 名無しさん (2017-07-07 00:06:17)
- この人、千葉さんかよ!?これはアニメで裏マルハーゲ戦をやっていたらうるさそうだっただろうなぁ……アドリブもあっただろうし…… -- 名無しさん (2017-07-13 08:58:48)
- 時代が違ってたらまた評価が変わってたかもしれない。 -- 名無しさん (2020-11-20 12:18:01)
- アニメがハイドレートと戦う前の中途半端な所で打ち切りになってしまったからなぁ……せめてハイドレート編は全部やってほしかった…… -- 名無しさん (2020-11-22 21:50:08)
- 化学物質じゃないんかい。 -- 名無しさん (2020-11-22 21:52:39)
- ギャグにしか見えない真拳だけど、真面目に考えると割とシャレにならない代物 -- 名無しさん (2021-04-19 16:44:19)
- ビービビは髪の毛真拳の単純な強さと毛の王国人特効で文句なしのラスボスだったけど、ハイドレートは真拳そのものを封じてくるからね……。まとめて行動不能にされて反撃を封殺された。非真拳使い達が常用できない切り札使いまくってなんとか最大威力極意を叩き込めた感じだし。戦う順番が前後した裏ボスという評価も頷ける。 -- 名無しさん (2021-04-26 15:40:53)
- ボーボボ史上最大のパーティ人数で挑み、全員が死力を尽くして辛勝って時点で3世より強い説も頷ける。 -- 名無しさん (2021-09-28 14:19:00)
- 設定的に復活した後4世と戦いそうな物だが結局やらんかったな -- 名無しさん (2021-10-31 00:17:31)
- ビービビと三世がシリアスかつ純粋悪だったので、シリアスさ・ギャグ要素・同情できる悲しい過去のバランスがいいハレクラニがボーボボの大ボスとして一番好き -- 名無しさん (2024-04-03 20:55:41)
- ↑同感。私もハレクラニ信者の一人なんでよくわかる -- 名無しさん (2024-07-04 22:48:56)
- 千葉繁さんが健在のうちに、映画でも良いから続編作ってほしいです -- 名無しさん (2024-07-04 22:50:42)
- 白狂戦とハイドレート戦はボーボボ屈指の名バトルなのにアニメ化されなかったのが惜しまれる -- 名無しさん (2024-08-26 00:41:58)
- 今気づいたけど、記事名は「ハイドレート(ボボボーボ・ボーボボ)」にすべきではないでしょうか。「ハイドレート」だけだとメタンハイドレートやjavaスクリプト用語とか色々あるので -- 8013f (2024-11-11 08:32:39)
- ニャンニャンアーマーとかニャンちゃんソードとかハジケはネコと関係あるのか? -- 名無しさん (2024-11-12 13:55:21)
最終更新:2025年02月16日 14:31