パワーレンジャー・ビーストモーファーズ

登録日:2019/09/17 (火) 07:15:18
更新日:2019/09/26 Thu 21:15:08
所要時間:約 9 分で読めます





『パワーレンジャー・ビーストモーファーズ』はアメリカ合衆国の特撮テレビドラマ「パワーレンジャーシリーズ」のシーズン26。
特命戦隊ゴーバスターズ」をベースにしている。

本作をもってライセンスがサバンからハズブロに売却されており、
玩具展開だけでなく撮影もハズブロ内の映像部門であるオールスパーク・ピクチャーズが手掛けている。
かつてパワレン化が見送られた戦隊が遡ってパワーレンジャーとなったのは本作が初である。
なお、サバン時代にも『パワーレンジャー・RPM』の正統続編のような形になる、
という構想でパワレン化の話はでていたらしい。
スーツアクターのTwitterによれば、怪人のスーツはほとんど現存していなかったらしく、新造したとのこと。


前作「パワーレンジャー・ニンジャスティール」はレジェンド回などで一定の評価を収めた一方、
日常パートに無理矢理バトルシーンを入れたようなストーリー構成や、敵が「メガフォース」以降宇宙人ばっかりな事、
行方不明の父や学校の描写など過去作の焼き直しのような要素が目立ち、「マンネリ化」と厳しい声もあった。
そのためか、本作では過去の作品で度々言及されてきた「モーフィン・グリッド」をストーリーの中核に据えるなど
挑戦作寄りのストーリーとなっている。


◆登場人物


【パワーレンジャー】

  • デヴォン・ダニエルズ / レッドビーストモーファーズレンジャー(レッドバスター)
本作の主人公。レンジャーの中で唯一、レンジャー化するまでGBに未所属だった青年。
コーラルハーバーの市長であるアダムの息子だが、父とは反対にゲーム好きで享楽主義な性格をしている。
GBに最新のバトルシミュレーターがあると聞き、興味本位で父のパスコードを無断でコピーして施設に侵入する。
その過程でエヴォックスの暗躍にいち早く気付くが、GBからは聞く耳持たれず、侵入者として拘束される。
しかし、エヴォックス襲撃時に警備が解かれた際に独断で脱出し、あわや手駒にされかけたラヴィを救出。
アバター達相手に大立ち回りを繰り広げる最中、ネイトの咄嗟の判断でブレイズの代わりとして、
チーターのDNAとの融合し、パワーレンジャーの力を身に宿すことになる。
不真面目な言動が目立つが、まともに訓練をしないまま格闘技の師範であるブレイズを打ち倒すなど、
努力なしに並大抵の事はこなせてしまう天才肌である。


  • ラヴィ・ショウ / ブルービーストモーファーズレンジャー(ブルーバスター)
ブルーレンジャーの正規候補者。ショー司令官の息子でもある。
エヴォックスの手で他の候補者が手駒にされるなか、間一髪でデヴォンが介入したことにより、
3人の正規候補者のなかで唯一アバター化を逃れ、パワーレンジャーの力を宿すことになる。
ロキシーとは恋仲だったが、お互いがレンジャー候補に選ばれたため、
グリッド・バトルフォースの規約に従い関係を解消していた。
ラヴィ自身、ロキシーには未練を持っていたらしく、
アバターを作られたため意識を消失させた彼女を救うのに、強い意欲を見せている。


  • ゾーイ・リーヴス / イエロービーストモーファーズレンジャー(イエローバスター)
パワーレンジャーの1人。
パワーレンジャー候補に立候補したものの選考から落選し、GBの清掃担当として働いていた女性。
エヴォックス襲撃時に偶然出くわしたデヴォンと共にアバターに応戦し、
ネイトの咄嗟の判断でロキシーの代わりとしてパワーレンジャーの力を身に宿すことになる。


  • ネイト・シルバ / ゴールドビーストモーファーズレンジャー(ビートバスター)
グリッド・バトルフォースの主任科学者。
若干10歳にしてモーフィングリッドに接続する方法を見つけた天才であり、
GBにおけるパワーレンジャーの技術・装備はほとんど彼が設計したものである。
そのため幼い頃から親とは離れて暮らしており、家族に憧れを持っている。
後に司令官の命令で自身もパワーレンジャーとして現場に出るよう命令を受け、
エヴォックス一味の妨害を退け、ゴールドレンジャーとなる。
原典ではカブトムシの戦士だが、本作ではカマキリの戦士となっている。


  • スティール(ビート・J・スタッグ)/ シルバービーストモーファーズレンジャー(スタッグバスター)
ビーストボットの一人にしてパワーレンジャー。
本来は他のビーストボットと同様にネイトをサポートするはずだったのだが、
エヴォックス一味との戦いの際に、偶発的にコガネムシのDNAだけでなく人間であるネイトのDNAとの融合し、
人間の性質を兼ね備えたロボットとなり、機械でありながらレンジャーに変身する事が可能となった。
原典ではクワガタのの戦士だが、本作ではコガネムシの戦士となっている。



【ビーストボット】


  • クルーズ(チダ・ニック)
デヴォンの相棒。物忘れする癖がある。
声はパワレンではおなじみのケルソン・ヘンダーソン氏。


  • スマッシュ(ゴリサキ・バナナ)
ラヴィの相棒。ビーストボットで一番の巨体。
性格は温厚で人懐っこい。


  • ジャックス(ウサダ・レタス)
ゾーイの相棒。
愛らしい外見だが、可愛いという評価は好んでいない。


【グリッド・バトルフォース】

レンジャー達の所属している組織。通称「GB」。
本部はコーラルハーバーにあり、モーフXの研究及び保護を使命としている。
行政にパワーレンジャーが所属するケースは『S.P.D.』や『タイムフォース』でもあったが、
いずれも未来の話であり、時系列的にはグリッド・バトルフォースが最初ということになる。
なお、略称の「GB」は本作の元ネタである「ゴーバスターズ」の略称でもあり、原作リスペクトとしてそこから取られている可能性が高い。


  • ショウ司令官
グリッド・バトルフォースのコマンダーである女性。ラヴィの母。
職務中は息子にも上司と部下の態度で接する厳格な性格だが、
緊急事態に部外者でありながらレンジャーとなったデヴォンをスカウトする柔軟性も合わせ持つ。

性別は女性だが、原典における黒木タケシに相当する立ち位置のキャラクター。
パワレンの女性司令官は宇宙人や非人間、ダイノチャージのケンドールのようにレンジャ-と兼任などが大半で、
技術者寄りだったドクターKを例外としても、彼女のように地球人かつ一般人の司令官は非常に珍しい。


  • ベン・バーク&ベティ・バーク
グリッド・バトルフォースの警備員と受付の姉弟。
本作のバルク&スカル枠。


  • ブレイズ
パワーレンジャーの正規候補者。
真面目な好青年だが、素人であるデヴォンに負けかけて感情的になる等、激情家な気質も持つ。
レッドレンジャーの候補者として選出されたが、実験途中にエヴォックスに意識を奪われて昏睡状態に陥る。
意識はエヴォックスに洗脳され、アバターとして実体化され利用されてしまう。


  • ロキシー
グリッド・バトルフォースの職員。イエローレンジャーの正規候補者。
ラヴィとは恋人同士だったが、お互いがレンジャー候補に選ばれたため、
未練を持ちながらもグリッド・バトルフォースの規約に従い一時的に関係を終わらせていた。
実験途中にエヴォックスに意識を奪われて昏睡状態に陥り、
意識はエヴォックスに洗脳され、アバターとして実体化され利用されてしまう。



【エヴォックス一味】

本作のヴィラン。1話でネイトの手によってサイバーディメンションに跳ばされたため、
モーフXを集めて、エヴォックスを現実に戻す事を使命としている。

何気に『サムライ』以降6年ぶりとなる、宇宙人ではないヴィランとなった。


  • エヴォックス
原典におけるメサイア。
自我を持つコンピューターウイルスであり、コブラのような立体映像で会話する。
モーフィン・グリッド掌握を目論み、ブレイズとロキシーのアバターを作るが、
ネイトによってサイバーディメンションに跳ばされる。

余談だが、名前といいコブラがモチーフなのといいコイツを連想させる要素が多い。


  • スクローズル
本作のオリジナルキャラクター。
サイバーディメンションの原住人。高度な科学力を持つ。
跳ばされてきたエヴォックスに脅されて、媚を売りながら協力している。


  • ブレイズ・アバター
エヴォックスがブレイズの意識を奪い作り出したアバター。
エヴォックスモーファーにより、サイバーヴィラン・ブレイズ(ダークバスター)に変身する。
原典におけるエンターに相当するキャラだが、同じくエンターがモチーフのヘキルとの兼ね合いのためか
ダークバスターが怪人態として扱われている。


  • ロキシー・アバター
エヴォックスがロキシーの意識を奪い作り出したアバター。
エヴォックスモーファーにより、サイバーヴィラン・ロキシー(エスケイプ・エボルブ)に変身する。
原典におけるエスケイプに相当するキャラであるが、イエローレンジャーのコピー態という設定であり、
怪人態のカラーは黄色をメインにしたものに変更されている。


  • ヴァーゴイル(ダンガンロイド)
サイバーディメンションの原住人。
初期から名前は出てきたが、第1シーズン中盤から登場。
フューリーセルを巡りスクローズルと対立していたが、エヴォックスの傘下に入る。
難敵とはいえ一介の怪人枠だった原典と異なり、準レギュラー級の追加幹部扱いという破格の出世を遂げている。



【一般人】

  • アダム・ダニエルズ
コーラルハーバーの市長。デヴォンの父。
グリッド・バトルフォースの設立を後押した人物でもある。
不真面目なデヴォンに厳格に接しているが、悪人というわけでなはい。
息子がパワレンジャーであることは知らない。
デヴォンとの関係は、原典におけるヒロムと桜田リカの関係に近い。


装備・戦力

  • ビーストXモーファー(モーフィンブレス)
変身アイテム。原典と異なり、キーを刺して変身するギミックになっている。


  • チータービーストブラスター
本作オリジナルの、ゾード内の専用武器。
ゾードと連動しており、トリガーを引くことでゾードが必殺技を発動する。
サバン時代のコックピットモードを意識したような武器。


  • フューリーモード
フューリーセルを動力源とした、本作オリジナルのレッドの中間形態。
フューリーセルは短時間の出力ならモーフXより上だが燃費が悪く、
おまけに使用者を好戦的にする副作用・依存性がある。
最終的にデヴォン自らがセルを破壊したことで使用不可能になり、1回きりの強化形態となった。



◆用語

  • コーラルハーバー
舞台となる土地

  • モーフX
モーフィン・グリッドから採取されるエネルギー。
原典におけるエネトロンに相当。

  • サイバーディメンション
エヴォックスとアバター達が転送された異次元世界。
原典における亜空間に相当。

  • モーフィン・グリッド
莫大なエネルギーを常に産出している異空間。
全てのパワーレンジャーは、モーファーを通じてここから超パワーを身に宿しているとされている。
ゾードンによって宇宙で初めてその存在が確認され、彼とニンジャー(ニンジャマン)、
アストロメガシップ(メガシップ)を作った惑星KO-35の科学者が中心となり、パワーレンジャーの技術は確立された。
ただし、ゾードンはパワーの利用手段こそ確立したものの、モーフィン・グリッドの全貌を把握したわけでは無かったらしい。
ゾードンの死後、『ダイノサンダー』の時期にトミー・オリバーによって、地球の技術だけで観測する手法が発見されたが、
彼が独自にダイノサンダーレンジャーを作り出した他、モーフィン・グリッドに接続する事で彼の変身道具の不具合を直した際に
かつて自分が変身したパワーレンジャーと対面するという奇妙な現象を体験しており、
単なるエネルギーの産出地というだけでなく、それ自体が歴代レンジャーのアーカイヴであると立証された。
このため、『オペレーション・オーバードライブ』ではロード・ゼットの息子であるスラックスが、
パワーレンジャーの無力化のためにモーフィン・グリッドの破壊を試みたことがあった。
また、異世界の物語である『パワーレンジャー・RPM』でも、ドクターKの口から
「パワーに満ちた次元」とモーフィン・グリッドを示唆する言葉が出た事がある。

このようにパワレンの過去作で度々その存在が言及されていたものの謎の多い設定であったが、
本作で始めてストーリーの要として用いられることになった。


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