びっくりドンキー

登録日:2020/01/03 (金) 19:38:46
更新日:2024/02/12 Mon 01:42:12
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オリジナルの木製ディッシュと、お箸で食べる独自スタイルのハンバーグのお店です。



びっくりドンキーとは、日本国内で展開しているファミリーレストランチェーン。

【概要】

創業者は庄司昭夫。株式会社アレフが運営している。

時は1968年12月、アレフの前身「カウベル・カンパニー」が「ハンバーガーとサラダの店・ベル」を岩手県盛岡市大通に開業した。
ベルは13坪の小さな店舗だったが、「小さな店であることを恥じることはない」という言葉を掲げていた。

しかし、間もなくしてあのマクドナルドの日本進出の噂を聞いた庄司は、ハワイのマクドナルドを前もって視察。
その結果、ハンバーガーショップに対抗できないと分析し、ハンバーガーを売っていた店から一転してハンバーグ定食に路線を切り替える。
独自のハンバーグ定食を開発した後、1980年に『びっくりドンキー』札幌1号店をオープンさせ、店舗を徐々に全国に広げた。

ちなみに、レストラン名は「驚いたロバ」という意味を持つ。
公式でも「変な名前」と自虐すると同時に「でも、一度聞いたら忘れられない、不思議な名前だと思いませんか?」とも。
こんな名前にしたのは創業者の庄司昭夫の命名。ロバは「カッコいい、スマート」とは縁が遠いが、一方で「優しく一生懸命頑張る」という雰囲気を持つ。
そこから「のろまでもいい、たくましく育って欲しい」という意味が含まれている。

【ファミレスとしての特徴】

オリジナルの木製ディッシュと箸を用いて食する独自スタイルを売りにしている。

代表的なのは、初期から存続し続ける「ハンバーグディッシュ」と呼ばれるスタイル。
ハンバーグディッシュは、ハンバーグもライスもサラダも一つの皿に一気に盛りつけているのが特徴的。
サラダの味付けはマヨネーズベースのオリジナルドレッシングであり、家庭でも味わえるボトルが当店やデパート等で市販されている。

メニューは全体的に量や重さが大きい食べ物も多く、満腹になる点では効果が高い。
ビールコーヒーなどは自社で生産しており、飲料物の質には一定の定評がある。

メニュー表が他社ではまず見かけない仕様であることが有名。
木製の扉型のメニュー表なのだがそれがかなり大きく、開いた時には圧巻の展開範囲。
これはもうメニュー表でなく、化粧台を眺めているのではとすら思わせられるレベル。
しかしながら、合理化の影響で廃止された店舗も出てきている。

店舗の造りにも拘っており、スタッフ総出で店舗ごとに独自の内装を施し、わざと内装と外装を統一しない店舗型出店を取っていた。
しかし、2011年からはショッピングセンター内のフードコート展開も行うなど、多少その路線を変えている。

【主なメニュー】

店のコンセプトがコンセプトなのでハンバーグメニューが注目されがちだが、サイドメニューの展開も地味に幅広い。

  • ハンバーグ
ビーフとポークの合挽き肉を使用している。肉質が柔らかいので、ナイフを使わずに簡単に切り裂いて食べられるのが特徴。
ハンバーグパティは100g、150g、200g、300gの4種類に後述の400gが期間限定で存在する。100gはランチやキッズメニューなどに、200gはディッシュではなく鉄板に乗せたステーキなどに使われる。
ハンバーグソースにはデミグラスではなく、醤油をベースにした和風のオリジナルソースを採用している。
ちなみにこのハンバーグソース、注文すれば無料で別にもらえる。ハンバーグにさらにかけてもいいしご飯にかけるのもまた美味。

  • カリーバーグ
オリジナルのキーマカレーを上にかけたハンバーグ。当店の味を再現したレトルトカレーがスーパー等で市販されている。

  • パケット
シュレッドチーズとしめじを包み、デミグラスソースをかけたチーズパケットと、同じくシュレッドチーズとポテトサラダを包んだポテサラパケットの二種類がある。名前の通り前者の方がチーズの量がやや多い。
実はこのパケット系は店舗ごとに150gパティを潰し広げて具を入れたものを金型で成型しているため、基本的に在庫切れを起こすことはない。

  • ガリバーバーグ
期間限定で登場するハンバーグ。400gという超ボリュームが話題を呼んだ。

  • トッピング
チーズ、エッグ、パイン、おろしそ(大根おろし+紫蘇大葉)の4種類があり、追加で組み合わせも可能。
エッグの両面焼きや、おろしその紫蘇抜きなど注文の際に頼めばある程度融通してもらえる。チーズの原型を留めないほど溶かすなども可。
ちなみにディッシュサラダの方もマヨ抜きやドレ抜きなどが指定できる。

  • シーハーハーサラダ
チコリーやカニカマなどを投入しているサラダ。
ソイドレッシングに加えたブラックペッパーの風味が味を引き締める。
木村拓哉がこのサラダの名前から連想したのか、「『SHE! HER! HER!』はキスマイの特権ですから」と発言したことがある。

  • びっくりコーラ
巨大グラスで提供される500mlの巨大コーラ。かつてはびっくりドンキーの有名商品だった。
しかし「カロリーの摂取過剰は良くない」という社長命令で廃止された。

  • メリーゴーランド
びっくりドンキーを代表するデザートだったパフェ
ソフトクリームの下に白玉が入り、ポッキーとチョコチップクッキーがトッピングとしてデコレーション。そして3種類のソースが選択できる。
後にリニューアルされたが価格の値上げやサイズの縮小などが賛否両論を呼び、現在は完全に廃止された。


【風評被害との戦い】

事実無根な風評被害にやたらと巻き込まれてしまう事が有名。

◇宗教団体との関係性

オウム真理教が改称した後継宗教団体『Aleph(アレフ)』と名前は被っているが、株式会社アレフとは無関係。

オウム真理教に関するニュースが世間で話題になると、定期的にピックアップされてしまう事態が起きる。
そもそも先に「アレフ」を名乗っているのは、びっくりドンキー側のアレフの方なのだが…。
現在の時点でも公式サイトのトップページの下部には小さくオウムとの無関係性を訴える文面が記載されている。

ちなみに、アレフの本社がある札幌市の白石区は何とAlephの最大道場がある地域だったりもする。

◇ミミズ肉事件

ハンバーグの肉にミミズが使われているという都市伝説は昔から存在するが、1980年代からこの風評被害に巻き込まれた。
この噂を危険視した事から、びっくりドンキーはCMで「・豚以外の肉や不純物は使ってない」と宣伝している。
食用ミミズ自体は実在はするが、高級牛肉を使うよりもコストが上がりファミレス価格での提供など到底出来ないので単純に使うメリットがない。

Twitterにてネズミの肉を用いているという完全なデマが広まったこともあった。

◇ドンキーコングとの関係性

マスコットはロバなのだが、任天堂偉大なゴリラの影響のせいでゴリラがイメージされやすい。
しかしこれは完全な風評被害でもなく、CMで何故かゴリラの「ウホッ」という音声を流したこともある。
それらの事情から、むしろびっくりドンキー側が任天堂を意識しているという説まで出ている。

【アニヲタ的には】

他のファミリーレストランと比べると、アニメや漫画と言ったサブカルチャーとの大きなコラボ展開は控えめ。

全くしていない訳でもなく、『ハローキティ』などとのコラボ経験はある。
ちなみに、『WWW.WORKING!!』第8話にて、「びっくりドンキー伊達店」をモデルにしたと見られる店舗が描かれている。






追記・修正はびっくりドンキーで食事をしてからお願いします。

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最終更新:2024年02月12日 01:42