志々雄真実

登録日:2011/06/25(土) 04:06:49
更新日:2020/05/24 Sun 17:37:52
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所詮この世は弱肉強食
強ければ生き、弱ければ死ぬ






志々雄(ししお)真実(まこと)

CV:池田政典

るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の登場人物。
京都編におけるラスボスであり、本作最大の悪役にして最強の敵。作者の和月曰く「自身の悪の美学の集大成」


■人物

元々は「人斬り抜刀斎」こと緋村剣心が遊撃剣士となった際に、剣心の跡を継いで影の人斬り役となった長州派維新志士。京都出身。
剣心同様、新井赤空作の殺人奇剣を持つ。剣心とは直接の面識はなかったようだが、お互いに存在は知っていた。
剣の腕と頭の回転の速さは剣心と同等されており、桂小五郎らを裏切った飯塚をはじめとして、依頼される度に多くの相手を粛清していた。
が、その実「弱肉強食」の信条で日本を牛耳らんと目論み、常人には理解できないほどの功名心や支配欲を危険視される。

結果、戊辰戦争の最中に仲間の手によって刀で額を突かれ、そこに火を放たれ暗殺されてしまった






……はずだった。


しかし志々雄は実は生きており、後に自分を体よく利用した挙句に殺そうとした明治政府に対し、「復讐」と「弱肉強食」を体現した社会の実現の為戦争を起こす。
ただ実際は本人にとって「復讐」はもはやどうでもいいらしく、本当の目的は「日本制覇」と「剣心との一剣客同士の勝負」であるようだ。
また逃亡中に、後の片腕となる瀬田宗次郎と出会っている。

極悪人ではあるが、剣心や斎藤等の強者にはたとえ敵であっても敬意を払っており、また部下からの信頼も厚い。
比叡山アジトでの剣心との死闘では剣心をあと一歩のところまで追い詰めたが、最期は限界を超えた人体の熱量(後述)によって全身が自然発火し、
業火に包まれながら高笑いをあげて消滅した
死後は閻魔大王を相手に、地獄の国盗りを行うと宣言していた。楽しそうでなによりである。

京都編で死亡したが、その後の人誅編では落人群でボロボロの状態になった剣心の前に姿を現す。
ただしこれは亡霊となって現れたのか、はたまた剣心の妄想に過ぎないのかは定かではない。
また剣心の回想シーンにも登場。暗殺未遂による火傷を負う前の、きれいな志々雄の姿が見られる。

志々雄死後も志々雄一派の残党は存在しており、本編の後日談である『弥彦の逆刃刀』や『明日郎、前科アリ』では残党の暗躍も描かれている。

なお、若い頃の志々雄はどう見ても牙神幻十郎だった。ちなみに作者はサムスピの大ファンだったりする。
でも『月華の剣士』に出てくる「骸」というキャラもどう見ても志々雄(ry
なのでお互い様ではある。
実のところ、作者は火傷を負う前の志々雄を描く予定がなかったのでデザインしていなかったのだが、
急遽登場させる必要に駆られ、一からデザインを決めている余裕がなかったため、とっさに牙神をパクッてしまったのだという。

このパクりパクられは和月先生とSNKとの間で友情を育んだのか、
後にサムライスピリッツ零にて和月先生はキャラデザを担当することになる。


■名言


「所詮この世は弱肉強食、強ければ生き、弱ければ死ぬ」

「油断?何のことだ?これは『余裕』というもんだ」

「生まれがどーのこーのじゃねェ、お前が弱いから悪いんだ」

「まだ夜も更けてねぇのに寝言ほざいてんじゃねーよ」

「動乱が終わったのなら俺がもう一度起こしてやる!俺が覇権を握り取ってやる!そして俺がこの国を強くしてやる、それが俺がこの国を手に入れる『正義』だ」

「シャアアッ!!」
「うるせぇよタコ!」

「糞はお前らだろ」

「裏切るだと…手前の物差しで計るんじゃねぇよ…コイツは俺を誰より理解し、俺はコイツを誰より理解してる」


■戦闘力

なんと言っても志々雄を象徴するのは
全身を焼かれて以後、体の発汗組織がほぼ全滅したことで発汗による体温調節ができなくなり、脳を含めた全身が常に高熱を帯びている。
その熱を自身の活力とすることで戦闘能力を更に引き上げているとのこと。
また彼の体内には内燃機関に近いものが備わっており、その剣気の昂ぶりは周囲の巨大な炎をも影響を受けるほど絶大なものである。
因みに剣心の剣気は、木葉を吹き飛ばす程度。しかしそれでも相当すごい方であるらしいので、いかに志々雄のそれが凄まじいか分かる。

その反面、体温調節ができない為に全力で闘えるのは15分間とされており、それを超えると血が蒸発して赤い蒸気が出るほど体温が高まり続けるので、
どうなるのかわからないという(剣心との死闘で突然発火したのはこの為)。

彼の刀、新井赤空作最終型殺人奇剣「無限刃」は、あらかじめ刃こぼれを施しておくことで戦闘中も一定の殺傷力を維持するというもの。
そのノコギリの様な刃には志々雄がこれまで斬ってきた人間の血と脂が染み込んでいる。
後述する炎の技はこれに着火させるものであり、志々雄自身の腕前に加えこの刀があって初めて成り立つ。


最終決戦の時は剣心・斎藤左之助蒼紫と作中でもトップクラスの実力者4人と順々に戦い、
(連戦の為に消耗していたとはいえ)それらを軽く撃破していくという圧倒的な強さを見せ付ける。
しかも額に牙突、顔面に二重の極みをまともに受けているにもかかわらずピンピンしているあたり、
見かけによらず耐久力も尋常ではない(額は鉢金を装備している為、牙突に関してはダメージをかなり押さえていたが)。
挙句、天翔龍閃の直撃を喰らったのにすぐに立ち上がった。

作者曰く「死ぬまで戦いをやめない志々雄には不殺を貫く剣心では絶対に勝てない」らしく、決着は時間切れで自滅という「志々雄の勝ち逃げ」になったという。

再筆では、戊辰戦争で使うはずだった鎧を身に纏った姿が描かれている。
これは防具として装備しているのではなく、「戦争で使わなかったから一回くらい使ってみたい」という理由から装備しているらしい。
ちなみに一度見た技は効かないらしい
実際一度新月村で剣心が志々雄と会った際に尖角相手に龍翔閃を放ったために後に志々雄に放ったら止められていた。

■秘剣
志々雄が使う剣技。特に描写がなかった為、おそらく我流であると思われる。

  • 焔霊(ほむらだま)
壱の秘剣。地面や鞘との摩擦熱で刀の切っ先に火をつけて斬りつける技。斬撃と火傷を同時に与えることができるうえ、相手の目をくらます効果も持つ。
志々雄を象徴する技。人斬りとして剣心の跡を継いだ時点では、すでに会得していた。
傷口を焼くわけなので痛みはあるが、傷口が熱で止血&消毒されるので切る意味が…(実際劇中で剣心に「斬撃の鋭さの割に意外と傷は深くない」と指摘されている)
もっとも、部下の体を吊り下げて斬ったときには一撃で両断した上に全身を火達磨にするほどの威力を見せているので、剣心のような超人レベルの相手でなければ十分一撃必殺の威力があるようだ。

  • 紅蓮腕(ぐれんかいな)
弐の秘剣。相手を掴んだ後、手甲の表に仕込んだ火薬を焔霊で点火して爆発させる。どう見ても自分の手が吹き飛ぶだろとか言わない。
手甲は一回使用すると手袋諸共吹き飛んでしまうため使い捨て。予備の手甲は着物の袖口に納められている(いくつ入っているかは不明)。
あまりにもサムライスピリッツの風間火月の技の1つ「大爆殺」に似過ぎていた為、単行本では作者がSNKに対して謝罪の意の文を載せている。
(このとき火月のルビが「かげつ」になっていた。本当は「かづき」が正解)
なお、『炎を統べる』回想シーンの志々雄は手甲を付けていたので幕末時代から使っていた模様。

  • 火産霊神(カグヅチ)
終の秘剣。焔霊をさらに強力にした剣術。
無限刃の鍔元から切っ先まで、鞘でこすることで刀身全体を燃え上がらせ、巨大な竜巻状の炎を生み出し対象を焼き尽くす技。
ただし原作では不発。その後、『炎を統べる』で敢えて設定を無視する形で使用された。



■余談

プロフィール
1848年(嘉永元年)8月生まれ獅子座のO型、京都出身。
身長は170cmで体重59kg。
つまり剣心より一歳年上ということになる。

武装錬金』にて津村斗貴子が一コマだけコスプレを披露した。


外国語版・空耳動画でもカルト的存在を放っている。
が、もちろんそっちのネタを嫌う人もいるので乱用は禁物。
本編は「志々雄」そっち系は「CCO」としっかり区別すべし。


■実写版

演:藤原竜也
実写映画では原作の京都編に該当する「京都大火編」「伝説の最期編」に登場。
概ね原作をなぞった展開だが、最後は志々雄のアジトでなく煉獄内で決着をつける。

煉獄内の最終対決では初めは剣心と1対1だったが、例によって次々に増援が現れて全員手負いとはいえ1対4で戦うことに。
回転剣舞と牙突(ふんわりじゃない方)の同時攻撃を難なく捌いたり、掴みかかってきた左之をそのまま剣心に投げ飛ばす、積んでた火薬を掴んで即席紅蓮腕を使うなどして圧倒する。その大暴れっぷりは凄まじく、強さの描写という意味では全メディア中最強の疑惑も。

なんとか3人を戦闘不能にし、剣心と再び1対1に。お互い死力を尽くしながら最後は奥義の打ち合いになるも天翔龍閃で無限刃を完全に折られたことにより戦闘不能になり、原作通り体温上昇によって人体発火し高笑いをあげながら死亡。奥義を打ち合う直前に「終わっちゃいねえな、俺がこの無限刃を手にしている限り」という原作セリフを混ぜ込んだことで、決着がより明確についたと言える。


■主なセリフ(実写)


「勝ったぞおおおおおおおおおお!」
鳥羽・伏見の戦い終結時の心の叫び。この後藩士から「よくやった!」と文字通り手荒い祝福を見舞われた。

「何がござるだそのくだらねぇ物言いはやめろぉ!」
仮にも人斬りだったのに逆刃刀なんてへんてこな物ぶら下げた上にキャラ付けまでし始めてた先輩にぶちまけたセリフ。

「俺を焼いたのも『政治』ってわけか」
自分達にとって不都合な事を全て闇に葬り去ろうとする明治政府のやり方を「政治」の一言で片付ける伊藤博文に対して。志々雄も誉められた人物ではないが、政府の連中も志々雄とは別のベクトルでタチが悪いと言える。

「誰だお前は!」
原作と違い全く面識の無い左之助、蒼紫が最終戦に乱入した時のセリフ。言ってることは正しいが2回連続で発するため視聴者にシリアスな笑いを提供する。


■新京都編

概ねの立ち位置は原作と同じ。
ただ宇水さんが正々堂々志々雄とのタイマン勝負を要求する武人に変更されたため志々雄対宇水という今まで再現されなかった勝負が実現する。
そして実写版同様煉獄内で最終対決となるのだがその内容が原作とも実写版とも大きく異なる。
煉獄に乗り込んできた万全の状態の斉藤とタイマンで闘うという幻のカードが実現し、最終的に斉藤に手傷を負わせ実質勝利する。
しかしこの時に額当てに受けた技が原作の通常の牙突ではなく零式だったことが後々に尾を引くことに…

さらに乗り込んできた剣心を迎え撃つも実は先の闘いで受けた零式のダメージが致命傷となっており、剣心に完封された挙句文字通り真っ二つにされてしまう。
このため、新京都編の世界観では剣心との対決後に行方不明になった無限刃の存在がピックアップされた『明日郎、前科アリ』には繋がらない事になる
しかも原作と異なり、蒼紫戦の順序が逆になったためラスボスの座を蒼紫に奪われてしまいますます微妙な立ち位置に…
そのやられっぷりは凄まじく、強さの描写という意味では全メディア中最弱の疑惑も。






荒らし?何のことだ?
これは「追記・修正」というもんだ

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