ドリル少女スパイラル・なみ

登録日:2020/07/21 (火曜日) 21:25:00
更新日:2024/02/13 Tue 23:11:21
所要時間:約 30分で読めます




銀の螺旋に想いを込めて、唸れ正義の大回転!!
ドリル少女スパイラル・なみ、見参!!

ドリル少女スパイラル・なみとはevolutionが2000年7月21日に発売したPCのアダルトゲームである。
ジャンルは育成要素のあるシミュレーションゲーム。
好事家の間での略称は『ドスなみ』だとか(ウィキペディアより) ドリルで無くドスなの?
DOLLと呼ばれるきわめて人間に近い人型の汎用作業用ロボット(いわゆるアンドロイド)が一般的に流通している現代に近い世界で、
欠損した右腕の代わりにドリルを付けたメイド用DOLL『なみ』のマスターとなった主人公の四朗が
本来の右腕を購入するためにDOLL同士を戦わせる「DOLL・FIGHT」で勝ち進むためになみを育成し絆を深めていく。

タイトル画面や説明書では『なみ』とひらがなだが、ゲーム中は『ナミ』とカタカナだったりと表記がいまいち安定しない。
このページでは説明書の方のひらがな表記で記述する。

シナリオは後に林組を設立する林保成氏。
原画は同人サークル「村上水軍の館」の主宰でメイドのフェチイラストでもおなじみの村上水軍氏。


●ストーリー

主人公は一人暮らしのフリーター。ある日、新型お手伝いロボット『なみ』型をTVで見てひと目で気に入ってしまう。
しかし新品は高価すぎてとても買える値段ではなかった……。
半ば諦めてトボトボ街を歩いていると、ジャンク屋で右腕の欠損した新古品の『なみ』型が格安で売られているのを発見!
迷わず購入を決意した。すると店の主人はサービスで右腕にドリル・アームを取り付けてくれた。
あまり嬉しくはなかったが……。

なんとか純正の右腕が欲しいと思う主人公はそのドリルを武器に闇競技「DOLL・FIGHT」へ参加することを決意。
この闇競技で勝ち進んで賞金を手にすれば右腕だけでなく非合法なカスタムパーツも手に入る。
ただし「DOLL・FIGHT」は犯罪である。
参加するのは1年だけと心に決め、主人公はエントリーするのだった……。
(マニュアルのストーリーより)


●キャラクター、用語紹介


なみ  CV:空野星子
~それゆけ!ぼくらの「スパイラル・なみ」!!~

発売したばかりのメイド用DOLL。
メーカーがマニピュレーターの耐久テストに使われたため右腕が欠損しておりジャンク屋に流れてきていた。
ジャンク屋の店主、桜子が趣味サービスで付けてくれたどこかで見たようなデザインの土木作業用ドリルアームを装備している。
茶色のロングヘアにカチューシャを付け、ロングスカートのメイド服を着ているという
テンプレ的なメイドキャラだが巨大なドリルのミスマッチさがインパクト大。
メイド+ロボット+「ご主人様」呼び+アホ毛+ドリル …と属性てんこ盛りw

メイド用なだけあり家事は得意だが右腕がドリルなため苦慮しており、本人も純正の右腕で無いことをプレッシャーに感じている。
でも、右腕がドリルでも普通に造花作りはしている。あれ?
倫理的な問題でDOLLにダッチワイフ機能は付いていないらしいがパーツさえ購入すればエッチなことをすることも出来る。
が、パーツが無くても性教育という名目でなみと合体することはできる。あれ?

ノーマルアーム(純正の右腕)を買うかどうかはプレイヤーにゆだねられており、当初の目的である人間そっくりのノーマルななみといちゃいちゃするもよし、
男のロマンドリルを付けたなみと最強を目指すもよし
初期の戦闘力は低いが育成を積み重ねて強豪選手にも負けない実力を身に着けていく。
必殺技はドリルで攻撃するスパイラル・ドライバーとHPを回復するオート・リペア。
また、ノーマルアームを装備した場合はスパイラル・ドライバーの代わりにこちらも男のロマンのロケット・パンチが使える。
アニオタ的にどこかで聞いたことのある声だけど……お察しください

  CV:神無月ほのか
~セーラー服に熱い思いを込めて・・・!!~

DOLL・FIGHTの対戦相手の一人。
なみ型を開発したメーカーのライバル社がなみ型に対抗するために開発したDOLLで性能はほぼ互角。
なみに強い対抗心を抱いるライバルキャラポジション。
赤い髪にちょこんと結わいた2つの小さなおさげを付けている。マスターの趣味なのかなぜかセーラー服を着用。
装甲の厚いDOLLに対抗するためか必殺技の際はどこからともなく取り出したザ○マシンガン機関銃で近距離射撃を仕掛けてくる。セーラー服で機関銃……

なみに負け続けると強化をして帰ってくる。唯一強化後の姿が2パターンありプレイヤーの行動で変化する。
片方は体操着にブルママスターの趣味全開なより機動性を重視した格好になり、必殺技ではビームライフルのような光線銃で攻撃する。
もう片方はなみの強さがドリルによるものだと確信し両手にドリルを装備するというとてもインパクトの強い物だったり
登場シーンの決めゼリフは「ドリル少女、グレートスパイラル恵、見参!!
2人目のドリルキャラ。立ち絵でもドリルが常に回っているのがなんともシュール
見た目はネタっぽいが攻撃力は全DOLL中最も高く必殺技「ダブルスパイラル」も脅威的。


レイコ  CV:深井晴花
~加速装置で音速を超える?!超速レイコ、見参!~

DOLL・FIGHTの対戦相手のry。
インディーズカーレースチームが所有するキャンペーンガール用のDOLLでチームの運営を支えるためにDOLL・FIGHTに参加している。
ボディコンのようなレースクイーンのコスチュームを着てパラソルを持っている。
レースクイーンを務める他に普段からグッズの販売などを積極的に行っている
薄い茶髪のストレートロングヘアで2つのアホ毛が特徴的。
DOLL・FIGHTの際はスピードを活かしてこちらの攻撃を回避する技を使うスピードタイプ。
しかし攻撃力はさほどでもなく実力的には対戦相手中最下位。

こちらも負け続けることで強化される。コスチュームがヘソだしになって露出度が上がり、
より大きなジェネレーターを積んだためバストサイズも大きくなっている。
不調で倒れた際に介抱してもらったこともあり四朗に対しては好意的。
会い続けているといろいろエッチなお礼をしてもらえる。巨乳キャラらしく胸を使ったプレイも。

紅娘(コウニャン)  CV:芹園みや
~小さな体に大きな力!小さくても負けないぞ!!~

DOLL・FIGHTの対戦ry。中国製のDOLL。他のDOLLよりもやや幼い外見をしている。つるぺた。
中華キャラらしく2つのお団子ヘアでチャイナドレス風の上着と拳法着のようなズボンを着用している。
が、別に○○アルよ~とか言ったりはしない。あとつるぺた。
必殺技はいずれも攻撃技というパワーファイター。対戦相手の中ではサファイアに次いで強い。

性格は外見まんまで子供っぽく、なみの強さは四朗が何かすごい特訓をしているからだと考え、
四朗のことをストーキング追いかけるようになる。敵意は無く純粋に興味本位な様子
四朗は自分に付きまとう紅娘を追い返すために特訓の内容を教えるという名目でエッチなイタズラを行うが、
紅娘は本当に特訓だと思い込んでおり嫌がるどころか四朗を尊敬しておりさらに求めるようになる。
特訓だと偽りいろいろとエッチなことを教えるのは外見も相まってロリ○ンホイホイ非常に背徳的。

やっぱり一定回数以上勝利することで強化される。
放熱の為に軽装化したとのことだが上着に着ていたかなりミニのチャイナドレスだけになる。
攻撃力だけでなくある意味見た目の破壊力も上がっているかも。あとちゃんとはいている。

サファイア  CV:南雲涼
~高貴・妖艶・冷徹な女王。しかし本当は…~

DOLL・FIGHTのry。英国製のDOLL。
王宮の警護を目的としたロイヤルガード用の機体で軍事用のDOLLを凌ぐほどの戦闘能力を持つ。
ロイヤルガード用なだけあり貴族のようなドレスを着ている。
金髪縦ロールで3人目のドリルキャラ(髪型的な意味で)

DOLL・FIGHTの際は腰に下げたレイピアで攻撃してくる。ステータスも高くなみをある程度強化しないと勝つのは厳しい。
感情表現に乏しく冷たい印象を受けるが四朗と知り合い今までにない感情を抱くようになる。


桜子  CV:AYA
~ドリルは世界を救う?!貴方の街の「ドリル堂」~

路地裏にひっそりとたたずむジャンク屋の店主。四朗はここでなみを購入した。
極度のメカ&ドリルフェチで店で扱っている品もマニアックな物が中心なため客は少ないが、
技術は確かでDOLLのメンテナンスやカスタマイズなども全て一人で手掛けている。
裏ではDOLL・FIGHTの元締めをしており高価ななみの右腕を求める四朗にDOLL・FIGHTを勧める。
緑色の髪に2つの小さなおさげにしている。
大きなメガネを掛け化粧っ気が無く、本人もメカとドリル以外に興味が無く恋人もいないようだが……?

四朗(名前変更可能)
主人公。一人暮らしのフリーター。上京し念願の一人暮らしを始めるが家事などの煩わしさや一人でいることの寂しさといった理想とのギャップを抱いていた。
(なみを購入しようとした理由も家事をやってもらえるからというのが大きかった様子)
なみに一目ぼれしいろいろあってドリル堂で右腕の無いなみを購入する。
TVで始めてなみを見た際はTVにハグしてしまったり、ドリル堂に置かれていた一応売り物のなみの髪をなでたり頬を触ったりするなかなかアブナイ姿も。
なみには初恋の相手の面影があるらしい。
ノーマルアームを購入するために一年だけと期間を決めDOLL・FIGHTへの参加を決意する
(プレイヤーの行動次第だが)なみにたいしての思いは熱い。
本来望んでいなかったドリルだが上手く家事が出来ないなみを慰めたり、ドリルを含めてなみを愛するようになっていく姿も。

なみと一緒にいるうちにドリルの良さに目覚めたのか桜子とはドリル談義をしている様子。
なおダブルドリル化した恵に対しては「両手にドリルは邪道」「肩やはともかく」と語る姿も。
グレンダイザー鋼鉄ジーグアッグ、ドリルマン「解せぬ」

DOLL
きわめて人間に近い感情表現や思考を可能とした次世代AIを搭載した人型の汎用作業用ロボット。
見た目も人間と何ら変わりなくパーツのつなぎ目などはまったく見られない。照れたり涙を流したりする姿も。
ロボットということもありパーツを新調することで性能を向上させることが出来るが、同時に人間のように日々訓練を積むことで身体機能が成長していく一面も。
(ゲーム開始時の)数年前にとある企業から発売され、最初は倫理的な問題もあったものの現在では少子化により激減した労働力や、
身寄りのない人々の家族としてアッという前に社会に浸透していった。と四朗の独白で説明されている。

倫理上の問題もありDOLLにダッチワイフ機能は無いらしいが可愛いおにゃのこロボットにあーんなことや
こーんなことをしたいというHENTAIなご主人様たちは少なくないのか非合法とはいえそれ用のパーツは普通に流通している。
というか、なみ以外のDOLLたちとも普通にエッチは出来る。各々のマスターたちは非合法パーツを使ってエッチなことをしていたのだろうか?

普及はしているもののその値段は高価。新型であるなみ型は高級車並みの値段で四朗の貯金を崩し家財道具を売り払っても足りないような金額だったと説明される。
目的であるノーマルアーム(純正の右腕)も四朗の初期所持金(なみを購入した後に手元に残っているお金)が20万円に対し50万円もする。
憶測だが新品だとおよそ500万円前後で四朗は桜子からその半額から割り引かれた200~250万円くらいで購入したと思われる。
(ゲーム中に具体的な額までは触れられていない)

DOLL・FIGHT
桜子が元締めをしているDOLL同士を戦わせる闇競技。日本では違法らしいが中国では正式な競技として認められている様子。
特定のDOLLとのタイマンで勝負し、勝つと対戦相手の強さに応じた賞金が手に入る。
なみのバイトが日給8000円なのに対し、賞金は最も安くても4万円と破格。

倉庫のような場所で行われており会場にはDOLL同士が戦うバトルスペースのほかに観戦用のモニターのついた控室がある。
控室はいくつかあり闇競技なのもありDOLLのマスター同士がお互いに面識を持たないようにするというルールがある。また他のマスターのDOLLへの干渉もNGらしい。まったく守られていないけど
桜子「DOLL・FIGHT レディー・ゴー!

●概要

なみのマスターとなった主人公がDOLL・FIGHTで勝ち進むためになみを育成していくシミュレーションゲーム。
純正の右腕を購入するためにDOLL・FIGHTに参加することになるが購入は必須では無い。
ドリルのままのなみを育成したり、DOLL・FIGHTによって知り合ったDOLLたちや桜子といった他のヒロインたちとの仲を深めることも出来る。
ゲームは1年間(365日)で、その間に特定の条件を満たすとことでエンディングを迎える(各種ED条件を満たせないとバッドED)
エンディングは10種類。なみ以外のキャラにもエンディングが用意されている。

ゲームはなみの育成を行う平日と、ドリル堂でなみのメンテナンスやDOLL・FIGHTを行う土・日の2つのモードに分かれている。

平日
各週の月曜日に月~金曜日の間のなみの行う行動の選択を行う。
家事やアルバイトなどを行いなみのステータスを育成したり資金を得ることが出来る。


休日
DOLL・FIGHTに参加する、なみとエッチを行う、ドリル堂に行く、寝る(翌日に移行する)の4つのコマンドを取ることが出来る。

・ドリル堂
ドリル堂でメンテナンス(なみのHP、EN全回復)、セッティング、パーツの購入をすることが出来る。パーツはRPGでいう防具やアクセサリーにあたる。
なみの頭や腕、脚などに装備させることでアーマーなどのステータスが上昇するパーツを購入することが出来る。
セッティングはRPGでいう装備コマンドで購入したパーツをなみに装備させる。
頭にドリルを付けることはできない。残念……
セッティングはドリル堂でないと行えないが一度購入したパーツは自由に付け替えが出来る。

・エッチ
部屋でなみとエッチなことを行う。
プレイに応じたパーツをあらかじめ購入してセッティングしておく必要がある(初期状態では何も出来ない)
プレイの内容はパーツに紐づけされているためパーツを外すとそのプレイは出来なくなってしまう。
また、エッチ用のパーツは戦闘用のパーツと違いステータスは一切上昇しないので
エッチ用のパーツばかり装備したままDOLL・FIGHTに臨むとあっさり返り討ちにされることも……

・DOLL・FIGHT
DOLL・FIGHTに参加する。対戦相手を4人の中から選択し勝利することで賞金をもらえる。
特定の対戦相手に一定回数以上勝利することが条件のイベントやエンディングが多く、
またいずれの相手もこちらが一定回数以上勝利すると強化が行われる。
各ステータスが上昇するので苦戦するがその分賞金も上がる。

オーソドックなターン性のバトルで相手DOLLと1対1で戦い、通常攻撃と必殺技を駆使して相手DOLLのHPを0にすれば勝利となる。
必殺技はなみも対戦相手も基本2つずつ覚えている。
効果は主に強力な攻撃やHP回復、相手の攻撃回避となっている。使用するとENを消費する。
回復アイテムなどは無いためHP回復も必殺技頼りとなる。

なみのHPが0になると敗北となるが(一部バトルを除くと)ゲームオーバーにはならない。
またファイトマネーも少額だがもらえる。

●ゲームの魅力

◎ベタだけど王道なバトルもののストーリー


オープニングデモで「この物語は右手にドリルを装備した少女たちの戦いを描いた愛と勇気の物語である
とナレーションが入るが大体このままで、なみを中心にDOLL・FIGHTにすべてをかけるヒロインたちの
笑いあり、涙あり、熱い戦いありのベタだけど王道なストーリーが楽しめる。
ルートにもよるがエッチはほぼおまけで熱い物語が進行するので「あれ?これエロゲだっけw?」と感じることも。

ミスマッチなドリルも一発ネタだけで終わらず、ドリルであることを苦悩するなみをドリルごと受け入れる四朗、
四朗の思いを受けてドリルであることも自分の個性であると受け止め強くなるなみ、
ドリルを付けたなみに対抗するために自分も両腕にドリルを付けて帰ってくる恵……などなどストーリーにもちゃんと関わっている。

◎豊富なエッチの数々


上と矛盾するがエロゲーだけありHシーンは豊富。特になみは土日に任意で好きなプレイが出来る。
パーツさえセットすれば母乳プレイも可能。また特定のパーツを消費していつでも初体験が出来たりとロボットならではなところも。
ドリル状態のままだとHシーンの際に大きなドリルがちらちらと映るというなかなかシュールな光景だが(なるべく見えないように描写はされているが)、
右腕を購入した後は今までのCGもきちんと一新される。
(当初の)理想だったなみと新しい気持ちでさらにエッチに励む楽しみもある。

他のヒロインたちのHシーンはなみよりも数は少なめなものの数はそこそこあり、
セーラー服orブルマっ娘、ロリっ娘、巨乳のお姉さんとヒロインの属性も豊富でプレイにも反映されている。

◎ツボを押さえた主題歌


ゲーム開始直後のオープニングムービーで使われている主題歌『Spiral Destiny』は
ゲームに合わせてロボットアニメの主題歌のようなノリの曲になっている。
「銀の螺旋に想いを込めて~」というヒーローの登場シーンの決めゼリフのような前口上や、
「この物語は右手にドリルを装着した~」という主題歌の後に作品の紹介をするナレーションがあったりといかにも狙った作りになっている。熱くなかなか聞きごたえのある一曲かも。
ただしゲーム中は2番のみが使われたショートバージョンで、フルバージョンは
初回限定盤に付属していたCDでしか聞くことが出来ない(歌詞は説明書にフルバージョンの物が記載されている)

オープニングムービーはゲーム中のCGを加工し流すだけの他のゲームでも見られるような簡素な物だが、
HシーンのCGは使われずなみや各ヒロインの戦闘シーンや必殺技カットインが主でそういった意味でもアニメのオープニング風の雰囲気になっている。

●ゲームの気になる点や欠点など

◎作業感が強い

なみの育成と並行してイベントなどが起きるもののエンディングまでにかかる期間の割に
イベントの数はそう多くも無く変わり映えの無い育成シーンを長いこと懸けて行う必要がある。


◎立ち絵の数は少な目

立ち絵の数はそう多くなく泣いたり笑ったりといった他のゲームでは当たり前に用意されている表情の差分も無いため画面内の変化にやや乏しい部分も。

◎セリフや説明文とグラフィックがあっていない箇所がいくつかある

ゲーム中のイベントグラフィックなどがセリフや説明文と合っていない箇所がいくつかある


銀の螺旋に想いを込めて~
→なみのドリルはどう見ても金色。*1

四朗がなみを見てつややかな黒髪と語る
→パッケージイラストもゲーム中のグラフィックも明るめの茶髪。

同じくレイコに対してハイレグの水着
→レイコは強化前後共に露出度は高いが水着でもハイレグでも無い。

◎DOLL・FIGHT関連

・演出が地味目
ゲームの華ともいえるDOLL・FIGHTによる戦闘シーンだがゲーム育成SLG+AVGなので比較しても仕方がない物の、
他のRPGなどに比べると演出はかなり地味。
通常攻撃は演出が無く、必殺技もキャラのカットインのみとシンプル。

・持久戦が圧倒的に有利
ダメージ計算式が『(攻撃力-防御力)×必殺倍率』
(必殺倍率は通常攻撃なら1、スパイラル・ドライバーなら2 …といったように攻撃力から防御力を引いた値に数値を乗算をするる)
とシンプルかつ、『ダメージが30未満の場合は30ダメージになる』仕様のためパワーが低くてもダメージを与えることが出来てしまう。
必殺技も(攻撃力-防御力)が30以下なら最も強い4倍打の技でも120ダメージに抑えられる。

HPは弱い相手でも300、最も強い相手で900なので30ダメージは結構大きい。
対しこちらのHPは育成やパーツで手軽に上げられ、また回復技で一度に300回復できるので、軽減できれば敵の必殺技もそこまで脅威にならない。
そのためアーマーの育成と強化に特化し敵から受けるダメージを減らしつつ、
こちらの30ダメージの通常攻撃で相手のHPをちまちま削って倒すという戦い方でどの相手も楽に攻略できる。
おかげでパワーやスピードなど他のステータスの重要性が薄め。

敵はただランダムに行動するだけなのかHPがまったく減っていないのに回復技を使ってENを無駄にすることが多いのもあり、
そういった意味でも持久戦を敷いて相手に必殺技を無駄遣いさせENを空にしてからちまちまと削り倒す戦い方が有用になってしまっている面も。

・攻撃系の必殺技が使いづらい
なみのスパイラル・ドライバーは先述のように2倍打と強力だが、通常攻撃よりも命中率が下がるため外れやすくいまいち使いづらい。
特に戦闘開始直後は相手が攻撃回避の技を多用する為無駄撃ちになりやすい。
同じEN消費量で回復技のオートリペアが使えるので、外れやすい攻撃技を使うよりかは回復技に回し先述のように通常攻撃で地道に削るほうが無難になってしまっている面も。
また、ノーマルアーム装備時に使えるロケット・パンチは威力がSドライバーと変わらないわりにEN消費量が倍で命中率もさらに低いとより使いにくくなっておりロマン技の域を出ないかも……

◎イベントフラグ周りに不備、調整不足な点が目立つ


●総評

メイドロボ+ドリルのインパクトが強く一発ネタのバカゲーっぽさがあるが、
ストーリーはコミカルな面こそあるが、ベタだが熱いストーリーが展開されるので
「エロゲーにHはあまり求めない。むしろ熱いストーリーを」というユーザーでも楽しめるかも。
作業感が強く、システム周りが今となってはやや不便な作りだがなみを始めキャラに惹かれたら今プレイしても十分に楽しめる一作。

●余談

SAGA PLANETSから同じくヒロインであるロボットのマスターとなった主人公がロボット同士を戦わせる
 格闘大会に参加するという「Pure Hert ~世界で一番アナタが好き~」というPCのアダルトゲームが
 発売されているが、発売日は本作の1週間後とほぼ同じタイミングだったりする。
 そのため複数のエロゲーの攻略記事をまとめた攻略本では同じ巻で一緒に紹介されていることも。

  • ヒロインがきわめて人間に近いロボット(ドスなみ:DOLL、Pure Hert:AI-D)
  • 主人公がロボットを購入しようとするがお金が足りず、ジャンク屋で訳ありなために安く売られていたロボットを購入することになる(ドスなみ:右腕が無い、Pure Hert:ストーリーに関わる秘められた過去がある)
  • ロボット同士を戦わせる競技がある。そこで得た賞金でパーツを購入しカスタマイズを行う(ただしドスなみのDOLL・FIGHは非合法だが、Pure Hertは娯楽として認められている)
  • ゲームの期間が約一年間

……と設定やシチュエーションに共通点がちらほら見られそれぞれのゲームを知るプレイヤーからネタにされることも。

◎本作のシナリオ担当の林保成氏らが後に独立して設立したブランド林組から
 「ドリル少女ユイ」というゲームが発売されているが、メイドキャラ+ドリルという設定と
 一部スタッフが共通する以外は特に繋がりは無い。


追記修正は右手にドリルを装備してからお願いします

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最終更新:2024年02月13日 23:11

*1 これはそもそもこの口上がマイトガイン(銀の翼にのぞみを乗せて~)のパロディだから、という理由もありそうだが