キングトータス/クイントータス/ミニトータス

登録日:2020/08/11 Tue 18:00:11
更新日:2025/04/26 Sat 19:27:41
所要時間:約 4 分で読めます





そっとしておいてあげればいいのに…

キングトータスクイントータスミニトータスとは、『ウルトラマンタロウ』第4・5話「大亀怪獣東京を襲う!」「親星子星一番星」に登場する怪獣である。


【データ】

  • キングトータス
身長:60m
体重:4万t
別名:大亀怪獣
出身地:オロン島近海

  • クイントータス
身長:56m
体重:3万7千t
別名:大亀怪獣
出身地:オロン島近海

  • ミニトータス
身長:42m
体重:2万t
別名:大亀怪獣
出身地:東京(一部怪獣図鑑では「日本空想科学読本6.5』で「バカボンのパパか」と突っ込まれた


【概要】

火山活動によりオロン島に残されていた2億年前の海亀の卵が地殻変動によりに地上に出現。トータスって陸亀の事なんだがな
圧力の薄い地上に出たことで体が巨大化して誕生した亀怪獣の夫婦。

雌のクイントータスは二足歩行できる他は普通の亀と大差ない姿をしているが、雄のキングトータスは大きな牙と角が生えている。

キングトータスは口から火炎玉を吐き出し、クイントータスは尻の卵管(亀なので総排泄孔?)から爆発性の無精卵を生み出す(外見はどちらも赤い玉)。
これらは相手に張り付けて任意のタイミングで爆発させたり、チェーンのように繋げて相手に巻き付けることができる。
また、長い舌を伸ばして獲物を捕食したり、UFOの様に回転して飛行するなど、見かけによらず多芸である。
甲羅も頑丈で、ストリウム光線も防ぐ。

最大の切り札は夫婦で高速回転して竜巻を発生させ相手を閉じ込める「真空大渦巻」。
だが基本的には大人しい性格で、こちらから手を出さなければ無害。



【劇中の行動】

オロン島で夫婦仲良く暮らしていたが、彼らを見世物にして金儲けを企む悪徳商人、黒崎一味によって卵とクイントータスが攫われてしまう。
だがキングトータスと防衛チームZATの妨害によりクイントータスは逃げ出した。
その後、奪ったタマゴ(盗み出す際に割れてしまったもの)のスープを飲んだ黒崎一味に亀甲状の蕁麻疹が現れ、それを目印にして夫婦は黒崎一味を殺害していった。

その過程でウルトラマンタロウと激突、夫婦のコンビネーションで圧倒し、真空大渦巻でタロウを撃退してしまう。
だがここで黒崎を殺害し、復讐を果たし卵を奪い返したため、大人しくなる。

そこへ地球警備隊極東支部のスミス長官とZAT上層部である鮫島参謀が現れ、長官の領土であるオロン島には戻さずに抹殺してしまえと命令してきた。*1
だがZATはその命令を突っぱねて卵をスカイホエールで運び、夫婦も大人しく島へ帰っていった。

しかし、長官の艦隊がオロン島を一斉攻撃、卵は割れ、爆撃に晒された夫婦は姿を消す。
東光太郎は「連れてくるんじゃなかった」と嘆く。

後日、頭に砲弾を受けすぎて狂ってしまったクイントータスが東京を襲撃、光太郎もタロウに変身。
躊躇するタロウだったが都民を危険に晒すわけにもいかない。激闘の末、ストリウム光線2連射でクイントータスを攻撃、彼女はを流しながら命を落とす。
これには2人(?)の戦いを見守っていた白鳥健一少年も激高する。

バカーッ!何でクイントータスを殺したんだーっ!!!

その直後、クイントータスが隠し持っていた1個の卵からミニトータスが孵化。
鮫島参謀はいずれ狂暴な怪獣になると攻撃を命令、だがZATとタロウはミニトータスを守ろうとする。
しかし、母親を殺した人間とウルトラマンタロウをミニは許しはせず、そこへキングトータスも飛来。
キングトータスは角から成長促進光線を放ちミニトータスを巨大化させ、親子でタロウに復讐戦を挑む。
これ以上の悲劇は起こさせないと無抵抗でそれを受け続けるタロウ。

このままでは俺が殺されてしまう…一体どうすれば…そうだ!

一計を思い付いたタロウは、クイントータスの亡骸を持ち上げ、空へと飛んで行った。
それを追おうとする親子、だがミニトータスは体は大人、中身は子供なので飛行能力が備わっておらず、
キングトータスは背負って飛ぼうとするが、重すぎて飛べない。
そこへ…

セブンだ!ウルトラセブンだ!

タロウの兄、ウルトラセブンが登場。ミニトータスを背負って飛び、キングトータスも後を追う。
大気圏外まで到達した一同は、セブンによって宇宙の彼方へと連れていかれた。

亀の親子がどこへ行ったのかを気にする白鳥姉弟、そこへ光太郎がやってきて「亀の親子は宇宙、ウルトラの星へ行った」と説明する。
もう地球上に親子が暮らせる場所はない、ウルトラマンタロウはそう判断したのだろうと。

3人が空を見上げると、宇宙で楽しく遊ぶ3匹の亀怪獣が浮かび上がっていた。



だが…



あんなことさえ、なければねぇ…

タロウが彼らと戦うことを躊躇して被害が拡大してしまったことで、ある宇宙人を巻き込んだ悲劇が起こっていた事を、彼らはクリスマスまで知ることはない……


【余談】

デザイン画ではクイントータスは四足歩行怪獣、ミニトータスは円盤形態も描かれていた。

放送当時の児童誌に掲載された設定によると、クイントータスはウルトラの星に運ばれた後、治療を受けて復活し、
セブンのカプセル怪獣アギラの故郷であるアニマル星という自然豊かな惑星で平和に暮らしているとのこと。
一説によればゾフィーが面倒を見ていた時期もあったらしい。

石川賢によるコミカライズ版『ウルトラマンタロウ』では「小学一年生」連載版の第2話に登場。
流石、かの石川賢のタッチで描かれている事もあり、映像作品以上に恐ろし気な容貌の凶悪な外観をしている。
キングトータスとクイントータスのタッグで「こどものくに」なる施設の博物館に襲来し、現地の子供たちを守るために現れたタロウと激突、
夫婦でUFO回転しながらタロウを挟撃するなどの戦法で激戦を繰り広げる。
その最中、現場に居合わせた白鳥健一少年が、亀怪獣の目的が博物館に展示されていた怪獣の卵であることを看破。
(ちなみに展示の看板には「キングトータスのたまご」と書かれている……クイントータスの間違いでは?)
あわやタロウのストリウム光線で倒されそうになった寸前で、健一が卵を夫婦怪獣に返却し、夫婦は涙ながらにそれを受け取って去っていく……という、
映像作品に比べて遥かに穏便かつ救いのある結末を迎えた。

映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』ではキングトータスがベリュドラの右角を構成する怪獣の1体となっている。

ウルトラ怪獣擬人化計画』ではKADOKAWA版にてミニトータスが擬人化された。デザインは活断層氏。

今回タロウの危機を救うべく駆け付けたセブンだが、後にタロウの息子であるタイガセブンの息子に危機を救われたことがある。




追記、修正は親子3匹が平和に暮らせることを願ってからお願いします。

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最終更新:2025年04月26日 19:27

*1 つまり、前述の黒崎達は私有地で密漁していたことになるが、長官は厄介払いができると黙認していた、もしくは黒崎たちは金をかけて捕獲を進めていたとも言っていたので、そこに長官への賄賂も入っていた可能性もある