登録日:2020/08/14 Fri 18:02:42
更新日:2024/09/21 Sat 23:11:40
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概要
奥羽本線、
陸羽東線(奥の細道湯けむりライン)、
陸羽西線(奥の細道最上川ライン)の3路線が乗り入れる。
さらに奥羽本線の上り側(山形、福島方面)は
山形新幹線(福島駅で
東北新幹線東京方面と合流する)と線路を共有しており、奥羽本線は当駅を境に上り側と下り側とで運転系統が分断されているため、事実上5路線が乗り入れていることになる。
山形新幹線は当駅が終点である。
新幹線の終点といえば県庁所在地にあるその県の中心駅というイメージを持たれがちだが、当駅はその例には当てはまらず、終点駅としての知名度は低いかもしれない。
山形新幹線も当初は福島駅から山形駅まで開業させていたのだが、のちに天童市や東根市などさらに北側の自治体から延長の要望があったため、新庄駅まで伸ばしたのである。
先述のように、奥羽本線は上り側(福島方面)と下り側(湯沢、横手、
大曲、秋田方面)とで運転系統が分断されている。これは線路の幅が異なるため。
昔はどちらも狭軌だったので直通運転も可能だったのだが、上り側は新幹線の車両が奥羽本線上を通れるようにするために標準軌に改造された。下り側は従来通り狭軌である。
ちなみに奥羽本線は当駅から福島駅までの区間(山形新幹線との共用区間)は山形線の愛称が付与されている。
当駅は山形県北東部(最上地方)の中心駅である。
また、
秋田県南部(湯沢市、横手市)の需要もカバーしている。というのも秋田新幹線が横手駅や湯沢駅(新潟県の上越新幹線の
越後湯沢駅とは異なる)に乗り入れていないため。
駅構造
新幹線停車駅なのに改札内にエレベーターがない駅。
…と書くと、高齢者や車椅子の人にとっては物凄く意地悪な駅に思えるかもしれないが、実際にはむしろかなり先進的なバリアフリーが充実した駅なのである。
というのも全ての乗り場(ホーム)を同一平面上に設置したために、改札口からエレベーターはおろか階段すら使わずに全ての路線が利用可能だからである。
また、橋上駅舎や高架駅ではなく、地上駅である。
なお、改札外にはエレベーターや階段が設置されており、2階部分が東西連絡通路となっている。
当駅には乗り場が5つあるが、そのうち直通運転が可能なのは5番線だけであり、他の4つは行き止まりホームとなっている。
上りの行き止まりホーム2本(1番線と2番線)が、下りの行き止まりホーム2本(3番線と4番線)と向かい合う形をしており、その間に通路がある。
改札口から見て手前側が1番線と3番線、その奥に2番線と4番線、さらにその奥に当駅で唯一直通運転が可能な5番線がある、という構造をしている。
5番線は改札口からやや遠いものの、通路を介して同一平面上で乗ることが可能となっている。
このように、他の路線への乗り換えも全て同一平面上の移動のみで行える、大変便利な駅なのである。
実はこういう駅はヨーロッパ(
イギリス、フランス、ドイツなど)の主要ターミナル駅ではごく当たり前のものなのだが、日本では一部の港町のターミナル駅(
函館本線函館駅、
瀬戸大橋線などの高松駅、
鹿児島本線門司港駅、かつての
長崎本線長崎駅など)などごく一部の駅に限られる。
ちなみに当駅は新幹線停車駅であり、なおかつ終点でもあるにもかかわらず、自動改札機が設置されておらず、有人改札となっている。
※山形新幹線は福島駅と山形駅以外はすべて有人改札であり、秋田新幹線も
盛岡駅・大曲駅・秋田駅以外はすべて有人改札である。また、東北・上越・北陸新幹線でも新幹線の改札口には自動改札機があるけど在来線は有人改札または無人駅、という事例が少なくない。
当駅始発の上りの
山形新幹線つばさ号(山形、米沢、
福島方面)のホーム。
また、当駅を終点とする下りのつばさ号もここに到着する。
ただし一部の臨時列車は2番線に乗り入れるものもある。
ほぼ全てのつばさ号は
福島駅から
東北新幹線上り(郡山、
宇都宮、
大宮、上野、
東京方面)に乗り入れる。
その際、大部分は
仙台方面からやって来たやまびこ号と連結してから福島駅を出発する。ただし一部の臨時列車は連結をせず東京まで単独運転を行うものも存在する。
休日のみ運行される観光列車の「とれいゆつばさ号」(車内に足湯がある)は福島駅までの運行となるため東北新幹線に乗り入れない。そのためそのまんま在来線特急である。
なお、全席指定の臨時列車として東北新幹線に直通して上野駅まで運転されたことがある。その際、先着で足湯利用券も発売され東北新幹線内でも足湯が利用できた。また、団体専用列車として東京駅まで運転されたこともある。
つばさ号の次の停車駅は大石田。
山形新幹線は山形駅を境に下り方面(山形~新庄間)は本数が激減するため注意が必要。そのため新庄駅を発車するつばさ号は定期列車だと2時間に1本しかない。
また、山形〜福島間もつばさ号は基本的に1時間に1本(ラッキーな時間帯で2本)のみの運行となっている。
ちなみに当駅を終点とする下りのつばさ号は、「つばさ◯◯◯号、山形・新庄行き」と案内される。
これは山形県の代表駅である山形駅を経由することを強調したものである。
理由としては「終点の新庄駅の知名度があまり高くないこと」や「東北新幹線古川駅で陸羽東線に乗り換えるルートでも新庄駅まで行けるため、山形駅経由であることを強調しているため」などがあげられる。
奥羽本線の上り、山形線(山形、米沢、福島方面)の
普通列車(各駅停車)のホーム。
一部の臨時のつばさ号もここに乗り入れることがある。
山形線普通列車の次の停車駅は舟形。
当駅始発の
陸羽西線(古口、余目、酒田方面)のホーム。
奥羽本線下りの一部列車もここを使用する場合がある。
陸羽西線の次の停車駅は升形。
当駅始発の
奥羽本線下り(真室川、湯沢、横手、
大曲、秋田方面)のホーム。
奥羽本線下りの次の停車駅は泉田。
先述の通り湯沢や横手に秋田新幹線が通っていないため、新幹線で新庄まで行ってから奥羽本線に乗り換えるというルートが確立されている。
昔は在来線特急のつばさ号は福島から米沢、山形、新庄、湯沢、横手、大曲を経由して秋田まで向かっていたのだが、山形新幹線山形駅開業後は「つばさ」が新幹線の列車として使用されることになったため、山形~秋田間のみ運転する特急「こまくさ」が運転されていた。
その後、山形新幹線が新庄駅まで延伸開業したことにより、当駅を跨ぐ奥羽本線の列車が全て廃止となった(というかそもそも福島方面のレールをそれまでの狭軌から現在の標準軌に変えてしまったので物理的に不可能になった)。
主に
陸羽東線(鳴子温泉、古川、小牛田方面)が使用するホーム。
このホームのみ直通運転が可能となっている。
そのため、陸羽東線から奥羽本線下りや陸羽西線に直通する列車もここから発車する。
陸羽東線の次の停車駅は南新庄。
駅周辺施設
駅に併設されている多目的施設。待合スペースや食堂、地域の特産品を扱う物産館などがある。
また、館内には「ゆめりあ鉄道ギャラリー」があり、鉄道模型ジオラマをはじめ、列車のヘッドマークや鉄道写真などが展示されている。
無料で気軽に入場可能(開館時間は9時~18時)なので、列車の待ち時間にでも覗いてみてはいかがだろうか。
地元ゆかりの漫画家の作品や関連グッズを展示した「新庄・最上漫画ミュージアム」もあったが、こちらは新庄駅構内2階に移転されている。
羽海野氏までの5名は、かつて市の広報誌の表紙をリレー企画で飾ったこともある。
新庄市出身。『コンナオトナノオンナノコ』『めーど・イン・山形』など。
新庄市出身。『本家のヨメ』『みをつくし料理帖』など。
母親が最上町出身。『ワイルドリーガー』『球場三食』など。
最上町出身。許斐剛のチーフアシスタントとして『
テニスの王子様』等に携わる。
追記・修正は「かむてん神社」をお参りしてからお願いします。
- ミニ新幹線(フル規格じゃない)とはいえ、人口5万人未満の街が新幹線を誘致できたのはすごい。 -- 名無しさん (2020-08-14 21:08:34)
- エレベーターやエスカレーターなど無粋、真のバリアフリーにはそんなものは元より不要なのだ…ある意味茨城空港にも近いかも -- 名無しさん (2020-08-14 21:11:14)
- もしミニ新幹線じゃなくてフル規格の奥羽新幹線が実現していたら、今みたいなバリアフリーじゃなくて、他の新幹線停車駅と同様の高架駅になっていたと思う(おそらく秋田方面にも伸びていただろうから行き止まりにならない)。もっとも、今の山形線は整備新幹線の並行在来線扱いで第三セクターになっていたかもしれんが。 -- 名無しさん (2020-08-14 22:30:59)
- 山形県北東部は庄内地方じゃ無くて最上地方では? -- 名無しさん (2020-08-15 00:10:36)
- 山形~新庄間の中間地点は村山駅。山形から新庄へ向かう場合、村山を過ぎると駅と駅の距離が長くなる。 -- 名無しさん (2020-08-16 11:36:21)
- 仮に山形新幹線がフル規格だったら、停車駅は福島、米沢、赤湯、山形、村山、新庄に絞られてそう。それでも山形県内には5つ駅があるから十分多い(現状山形県内には10個停車駅がある) -- 名無しさん (2020-08-28 13:28:06)
最終更新:2024年09月21日 23:11