閉ザサレシ世界ノ冥神(遊戯王OCG)

登録日:2020/11/07 Sat 01:02:16
更新日:2023/09/02 Sat 17:52:04
所要時間:約 5 分で読めます




閉ザサレシ世界ノ冥神(サロス=エレス・クルヌギアス)とは「遊戯王OCG」に登場するモンスターである。


【カードテキスト】

リンク・効果モンスター
◀  
リンク5/光属性/悪魔族/攻3000
【リンクマーカー:上/右上/右/下/右下】
効果モンスター4体以上
このカードをリンク召喚する場合、相手フィールドのモンスターも1体までリンク素材にできる。
(1):このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。
相手フィールドの全ての表側表示モンスターの効果は無効化される。
(2):リンク召喚したこのカードは、
このカードを対象とする効果以外の相手の発動した効果を受けない。
(3):1ターンに1度、墓地からモンスターを特殊召喚する効果を含む、魔法・罠・モンスターの効果を相手が発動した時に発動できる。
その発動を無効にする。


【概要】

第11期のパック「BLAZING VORTEX」で初登場したモンスター。同パックのホログラフィックレアを務める。
カード名が非常に難解であり、「閉ザサレシ世界ノ冥神」と書いて「サロス=エレス・クルヌギアス」と読ませるという、
初見では絶対読めない名前をしている。

イラストは紫のドレスを着た女性であり、後ろにはドラゴンのような影のモンスターを従えている。
その表情は無機質であり、どこか威圧感を漂わせる。
背景には黒の球体からが覗いており、恐らく日蝕の様子だと思われる。

【モンスター効果】

このモンスターはリンクモンスターであるため、召喚にはリンク数分のモンスターを個別の条件を満たした上でコストにする必要がある。
さて、このカードの条件は…

リンク5で効果モンスター4体以上

という非常に重いモンスターである。
リンク5なので最大で効果モンスター5体、リンク2モンスターの他に3体の効果モンスターが必要になってくる。
想像しただけで頭が痛くなりそうだが、このカードには独自の救済措置がある。

それは…

相手のモンスターも1体だけリンク素材にできる

という物であり、実質相手の効果モンスターを1体除去しながらリンク召喚できる。
これは効果外テキストであるため、強固な耐性持ちモンスターだろうが問答無用で除去できる。
「リンク2を含む効果モンスター3体」あるいは「効果モンスター4体」というかなりの下準備は要するものの、EXデッキに仕込むだけで壊獣のような問答無用の万能除去を狙うことができる。
ある意味、このテキストこそがこのカードの本体と言っても良いだろう。
除去としての価値は薄れるが、相手のフィールドにリンク2がいれば任意の効果モンスター3体でリンク召喚できることになる。

そんなわけで基本形の「自分はリンク4、相手からリンク1」でも、相手の消費をマイナスで考えるとリンク3相当のカード消費でリンク召喚されるこのカード。
だが、このカードの持つ効果自体もリンク5の名前に恥じず非常に強力である。

1つ目の効果はリンク召喚に成功した時に相手の表側表示モンスターの効果を無効にする効果。
彼女が降臨した瞬間、相手モンスターがどんなに強力な効果を持っていようと無意味になるので、こちらは安全に攻めていける。
ただフィールドのモンスター限定なので、手札や墓地のモンスター効果は発動を許してしまうのは注意。

2つ目の効果はこのカードを対象とする効果以外の効果を受け付けない効果。
対象を「取らない」効果を無効化する、対象以外耐性とでも言うべき珍しい耐性(前例としては《異次元竜 トワイライトゾーンドラゴン》)で、《激流葬》や《ブラック・ホール》は勿論のこと、《超融合》に融合素材にされることもない。
捻った所では、「モンスター効果の発動を無効にする」効果も受け付けないため(1)の効果を安全に通しやすいが、
《神の通告》のような特殊召喚そのものを潰す効果や、(1)の効果でも無力化できず、対象をとる効果である《エフェクト・ヴェーラー》や、《無限泡影》には注意。
無論、壊獣のリリースにもされてしまう。

3つ目の効果は蘇生に関する効果の発動を無効にする効果。
1ターンに1度だけだが、ノーコストで相手の展開を邪魔できる。

このように召喚に手間がかかる分場持ちもよく「閉ザサレシ」の名の如く相手の行動を阻害し3000もの攻撃力でねじ伏せる、とても頼れる女神様である。

欠点としてはやはり素材の重さ。上ではリンク3とも喩えたが、リンク2を奪える場合を除いて自分側はリンク4相当を用意する必要がある。
それも、リンク3+1体で出せない「効果モンスター3体以上が必要なリンク4」に相当するため、リンク4基準としてもやや重め。
そしてリンク4には、汎用素材でも《ヴァレルロード・ドラゴン》や《アクセスコード・トーカー》といった強力な除去を使えるモンスター、
召命の神弓-アポロウーサ》や《トロイメア・グリフォン》などの制圧力の非常に高いモンスターなどが存在する。
リンク召喚を使用するデッキはエクストラデッキの枠が厳しい事もあり、どのリンク4を採用するかは慎重に考える必要がある。

【相性の良いカード】

相手ターンにリンク召喚を行えるリンク2モンスターと通常罠。
マスカレーナや他のリンク2モンスターと効果モンスター2体等を並べて相手ターンに相手のモンスターを巻き込んで「冥神」をリンク召喚し、相手の行動を阻害できる。
ただし、普通にリンク召喚する場合と異なり、チェーンで何かしら対処されてしまう可能性があるので注意が必要。

上記のマスカレーナ含めリンク2の展開に長けたカテゴリ。
連鎖的なリンク召喚が軸なので3体以上並べるには追加展開が必要だが、デメリットである悪魔族限定となるEXデッキからの特殊召喚制限にかからないのが非常に嬉しい。
イビルツインにないものを多く持っており、《トラブル・サニー》で対処できない相手にはあっさり詰みかねないこのデッキの最後の切り札となる。
その姿はまるで女性怪盗団を影で支える裏社会の女ボスである。

他人の…もとい他竜の空似
このカードを降臨させる過程で墓地に大量のモンスターが送られるはずなので、モンスターを光・闇属性に寄せておけば呼び出すのは容易。
フィールド魔法がある限り、光・闇属性が対象耐性を得るので、彼女の耐性の穴を埋めることができる。

  • スキル・プリズナー
選択したカードを対象とする効果を無効にする通常罠。
このカードの穴である対象をとる効果を無力化できる。

【元ネタなど】

カード名のルビは聞きなれない音だが、実は古代メソポタミアの言語であるシュメール語誰がわかると。
「サロス」は「3600」、「エレス」は「女王」、「クルヌギアス」は「冥界」。クル・ヌ・ギ・アと書けばわかる人もいるかもしれない。
日食をモチーフとしたイラストであることから、日月食が発生するサイクルである「サロス周期」が元ネタの一つだろう。

キャラクターとしては、シュメール語の名前で冥界の女王ということから、メソポタミア神話における冥界クル・ヌ・ギ・アを支配する女神「エレシュキガル」が元ネタと思われる。
エレシュはエレスと同じ言葉であり、キガル(大いなる大地)はクルヌギア(帰らずの大地)と同じく冥界の呼び名の一つ。
つまり、「エレス・クルヌギアス」の部分はエレシュキガルを言い換えたネーミングといえる。


追記・修正は、このカード名を初見で読めた方にお願いします。

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最終更新:2023年09月02日 17:52