デモンスミス(遊戯王OCG)

登録日:2024/05/19 (日曜日) 20:36:16
更新日:2024/11/16 Sat 14:32:09
所要時間:約 9 分で読めます





悪魔を刻む武装棺"レクエイム"を駆る 「デモンスミス」!


デモンスミスとは、『遊戯王OCG』に存在するテーマの一つである。



概要

2024年4月27日発売の「INFINITE FORBIDDEN」にて収録、テーマ化されたカード群。
テーマの特徴としては以下の通り。
  • 光属性悪魔族モンスターによる融合L召喚テーマ
  • 自身をフィールドor墓地から装備させるリンクモンスターと装備したカードを扱うモンスターを主軸として戦う
  • ほぼ全てのカードが「普通に強い」効果をたくさん積んでいる

公式Twitterの設定画やVジャンプでテーマの設定が説明されている。
それらによると、《魔を刻むデモンスミス》は悪魔狩りを生業とする一匹狼。
遭遇および依頼があったときに《魔を刻むデモンスミス》は悪魔そのものの姿と勢いで戦う。
悪魔のことは道具としか考えておらず、倒した悪魔を背負う棺桶「レクエイム」に収めて強制契約させ、自身の武器として利用しているとのこと。
この時、強制契約を受けた悪魔はドッグタグになり管理される。
これら悪魔を利用した武器は「単眼」を強調したデザインとなっていることが特徴。

設定画では「デモンスレイヤー兼ブラックスミス」と書かれており、これがカテゴリ名の由来らしい。
また、カード名の多くはミサ曲の「レクイエム」に関連する用語が用いられている。
《刻まれし魔の鎮魂棺》が示すように、鎮魂歌+棺ということだろう。ちんこんかん



カード一覧

メインモンスターカード


魔を刻むデモンスミス
効果モンスター
星6/光属性/悪魔族/攻1800/守2400
このカード名の(1)(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードを手札から捨てて発動できる。
デッキから「デモンスミス」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
(2):自分フィールドの「デモンスミス」装備カード1枚とフィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのカードを墓地へ送る。
(3):このカードが墓地に存在する場合、自分の墓地から他の悪魔族・光属性モンスター1体をデッキ・EXデッキに戻して発動できる。
このカードを特殊召喚する。
テーマ登場時は唯一だったメインデッキに入るモンスター。厳つい顔と逞しい肉体を持つ青年。

(1)は手札の自身を捨てて「デモンスミス」魔法・罠をサーチする効果。
サーチできる魔法・罠の内容は後述するが、いずれも非ッ常に強い効果を持っている。

(2)は「デモンスミス」装備カードを引き換えにした除去効果。
後述するリンクモンスターはどれも自身を装備させる効果があるため、それで条件を満たすことができる。
対象を取る起動効果の除去なので通じない場面も多いものの、墓地送りのため破壊耐性を無視できるのが強み。
後述するリンク1の《刻まれし魔の鎮魂棺》でデッキから特殊召喚と装備まで行えるため、展開途中に使える除去手段になる。

(3)は墓地の悪魔族・光属性モンスター1体をデッキ・EXデッキに戻しての自己蘇生効果。
フィールドで発動できる効果は(2)くらいなので、各種素材の頭数を稼ぐ用途が主。
コストにしたカードは発動段階でデッキに戻るため、特殊召喚の成否にかかわらず後述する展開ルートの再稼働ができる。

総じて手札にいればサーチ、場にいれば除去、墓地にいたら自己蘇生と便利な効果をこれでもかと積載させた万能モンスター。
当然だが【デモンスミス】の必需品。そのため通常パックのウルトラレアとしては《黒魔女ディアベルスター》に匹敵する高額カードと化している。

紅涙の魔ラクリモーサ
効果モンスター
星4/光属性/悪魔族/攻1200/守1200
このカード名はルール上「デモンスミス」カードとしても扱う。
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
デッキから「紅涙の魔ラクリモーサ」以外の「デモンスミス」カード1枚を墓地へ送る。
(2):相手ターンに、このカードが墓地に存在する場合、
自分の墓地の「デモンスミス」Lモンスター1体を対象として発動できる。
このカードをデッキに戻し、対象のモンスターを特殊召喚する。
「RAGE OF ABYSS」で登場した、ルール上「デモンスミス」カードとしても扱うモンスター。「紅涙」の二つ名通り、目の下には血涙の筋が刻まれている。
後述する《刻まれし魔ラクリモーサ》《刻まれし魔レクストレメンデ》のイラストにもうっすら映っている、サキュバスチックな金髪の美女。あとデカい
彼女は他の悪魔と同じように、かの悪魔狩りの武器職人にとっては「ただの素材」であるものと思われていたが…?

(1)は召喚・特殊召喚時の専用《おろかな埋葬》効果。
前述した《魔を刻むデモンスミス》含めて関連カードはどれも墓地で発動する効果を持っているため、非常に便利。

(2)は相手ターンに「デモンスミス」リンクモンスターを蘇生する効果。
相手ターンでの蘇生となるので、基本的には後述する《刻まれし魔の神聖棺》を蘇生する事になるか。
コストで自身をデッキに戻す必要があるが、【デモンスミス】はサーチ・リクルートが豊富であるためリソースの確保と言う利点にもなる。

総じてデッキの回転力を高める強力なカードではあるが、手札にいる間は役割がないのでなるべく素引きしたくないカードでもある。
前述の通りデッキの性質上リクルートや使い回し手段は豊富なため、基本的にはピン挿し運用となる。


リンクモンスター

いずれも自身を光属性・悪魔族モンスターに装備させる効果を持つ。

刻まれし魔の鎮魂棺(デモンスミス・レクイエム)
リンク・効果モンスター
◤ ▲ ◥
◀   ▶
リンク1/光属性/悪魔族/攻 600
【リンクマーカー:下】
悪魔族・光属性モンスター1体
自分は「刻まれし魔の鎮魂棺」を1ターンに1度しか特殊召喚できず、その(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分・相手のメインフェイズに、このカードをリリースして発動できる。
手札・デッキから「デモンスミス」モンスター1体を特殊召喚する。
(2):Lモンスター以外の自分フィールドの悪魔族・光属性モンスター1体を対象として発動できる。
自分のフィールド・墓地からこのカードを攻撃力600アップの装備魔法カード扱いで自分のモンスターに装備する。
《魔を刻むデモンスミス》の仕事道具となる棺桶。
カードのイラストにて《魔を刻むデモンスミス》が握る武器は、どれもこの《刻まれし魔の鎮魂棺》が変形したものである。

(1)は自身をリリースして「デモンスミス」モンスターをデッキ・手札から特殊召喚する効果。
特殊召喚先は現状《魔を刻むデモンスミス》か《紅涙の魔ラクリモーサ》の二択。
後述する「ランク6出張」では、ここで2体目の《魔を刻むデモンスミス》を用意できる所が重要な部分となる。
なおこの効果の発動には名称ターン1制限がついていないが、自身の特殊召喚に名称ターン1制限がかかっている。
EXからだけでなく蘇生・帰還にも展開制限がある点は注意。

(2)は装備効果。
恩恵は攻撃力600アップのみと大きいとは言えないが、「デモンスミス」融合モンスターはどれも攻撃力があまり高くないので場持ちには貢献する。


ちなみに、公式の説明では「レクエイム」だがこのカードの読みは「レクイエム」となっている。宣言の際には注意しよう。

刻まれし魔の大聖棺(デモンスミス・セクエンツィア)
リンク・効果モンスター
◤ ▲ ◥
◀   ▶
リンク2/光属性/悪魔族/攻1200
【リンクマーカー:左下/右下】
悪魔族・光属性モンスターを含むモンスター2体
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分メインフェイズに発動できる。
自分の墓地のモンスターを融合素材としてデッキに戻し、悪魔族の融合モンスター1体を融合召喚する。
(2):Lモンスター以外の自分フィールドの悪魔族・光属性モンスター1体を対象として発動できる。
自分のフィールド・墓地からこのカードを以下の効果を持つ装備魔法カード扱いでその自分のモンスターに装備する。
●相手は装備モンスターを効果の対象にできない。
変形した《刻まれし魔の鎮魂棺》。《闇より出でし絶望》に酷似したバケモノが浮かび上がる、禍々しいイラストが特徴。
設定画に描かれている変形ギミックと思しき桃色のスライムが立ちこめている。

(1)は墓地のモンスターをデッキに戻して素材にする融合効果。悪魔族の融合モンスターであればなんでも融合召喚できる。
使い終わった素材をデッキに戻してデッキリソースを回復しつつ融合モンスターを展開する、という一石二鳥の効果である。

(2)は装備効果。
これを装備したモンスターは対象耐性を得るため、場持ちが向上する。
特に後述する《刻まれし魔ディエスイレ》に装備できれば、対象耐性持ちかつ毎ターン2枚まで効果無効を行う大型モンスターが出来上がる。

刻まれし魔の神聖棺(デモンスミス・アグヌスデイ)
リンク・効果モンスター
◀   ▶
リンク・効果モンスター
リンク3/光属性/悪魔族/攻1800
【リンクマーカー:上/左下/右下】
悪魔族・光属性モンスターを含むモンスター2体以上
(1):自分・相手ターンに1度、Lモンスター以外の自分の墓地の悪魔族・光属性モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚し、自分フィールドのこのカードを以下の効果を持つ装備魔法カード扱いでそのモンスターに装備する。
●装備モンスターの攻撃力は、自身が装備しているLモンスターのリンクマーカーの合計×600アップする。
●装備モンスターが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ相手に戦闘ダメージを与える。
「RAGE OF ABYSS」で登場した、更なる変形を遂げた《刻まれし魔の鎮魂棺》。
《魔を刻むデモンスミス》の指示の下、筋骨隆々の巨大な悪魔と化して敵を手刀で粉砕している豪快なイラストが特徴。

(1)は装備効果。他2体と違いリンク以外の悪魔族・光属性モンスターを蘇生させながら装備させる。また相手ターンにも使える。
装備対象をこのカードのリンク素材にしても良い反面、既に場にいるモンスターには装備できない点には注意。
相手ターンで使える関係上フリーチェーンなので、除去をスカせられる点は憶えておきたい。

これを装備したモンスターは装備しているリンクモンスターのリンクマーカーの合計×600の攻撃力アップと守備貫通効果を得る。
自身を装備させるだけでも1800アップとそこそこ高い強化となり、他の「デモンスミス」リンクモンスターを装備させれば更に攻撃力がアップする。
打点が低めな「デモンスミス」融合モンスターには非常にありがたい。
リンク3ではあるが、
《刻まれし魔の大聖棺》で融合召喚→2体でこのカードをL召喚→このカードの効果で融合モンスターを蘇生しつつ装備
という流れで簡単に出しながら装備までもっていける。
この場合ついでに《刻まれし魔の大聖棺》も装備できるため、ついでに対象耐性も与えられる。

便利な蘇生効果や打点強化による場持ち向上・フィニッシャー適正はあるものの、このカード自体は【デモンスミス】の主要展開には寄与しない。
後述する通り【デモンスミス】はEXデッキを多く使用するため、採用するかは要検討。


融合モンスター

いずれも墓地に送られた時に発動する効果を持つ。

刻まれし魔(デモンスミス)ラクリモーサ
融合・効果モンスター
星6/光属性/悪魔族/攻2400/守2400
悪魔族・光属性モンスター×2
このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが融合召喚した場合、自分の墓地・除外状態の悪魔族・光属性モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加えるか特殊召喚する。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手フィールドのモンスターの攻撃力は600ダウンする。
(3):このカードが墓地へ送られた場合、自分の墓地から他の悪魔族・光属性モンスター1体をデッキ・EXデッキに戻して発動できる。
相手に1200ダメージを与える。
ガトリング砲のような武器を構える険しい顔の《魔を刻むデモンスミス》。
背景と同化していて見づらいが、前述した《紅涙の魔ラクリモーサ》のシルエットが浮かんでいることが確認できる。
「ラクリモーサ」はラテン語で「悲嘆」や「泣く」を意味する言葉であり、それもあってか銃身に据えられた1つ目は大量の涙を流している。

(1)は光属性・悪魔族モンスターの蘇生・帰還・サルベージ効果。
普通に使用しても融合召喚の消費を取り戻せるため、さらなる展開に繋げることができる。
特に《魔を刻むデモンスミス》とは同じ星6なので、蘇生させればランク6をX召喚できる。

(2)は相手モンスターの弱体化効果。
全体に600ダウンはまずまずの値で、実質的な3000打点として運用できる。

(3)は墓地へ送られた時のダメージ効果。
フィールドのみならず、EXデッキやX素材状態から墓地へ行っても発動できる。
1200ダメージは小さい値ではないものの、【デモンスミス】は他にも墓地リソースを使うテーマなので常にこれにコストを割けるかというと話は別。
終盤に引導火力となることもあるので、存在を憶えていて損は無いだろう。

TCG圏では悪魔族モンスター”カード”を装備することで融合素材になれる《Necroquip Princess》や、同属性の悪魔族2体を融合素材とし自己再生効果も持つ《エアリアル・イーター》も同時登場しており、
これらはいずれもレベル6であるためランク6の素材として連携を取ることができた。
海外では《増殖するG》が長いこと禁止カード指定であり、展開デッキを咎められる手段がせいぜい《原始生命態二ビル》程度しかないという深刻な問題もあり、
【デモンスミス】の重要パーツとなっていた《永遠の淑女 ベアトリーチェ》と共に2024年9月2日付けで禁止指定を受けることに。
7月18日に海外に進出してたったの45日しか持たなかったという、《トロイメア・ゴブリン》(136日)もびっくりするほどの最速禁止記録を打ち立ててしまった*1

刻まれし魔(デモンスミス)ディエスイレ
融合・効果モンスター
星9/光属性/悪魔族/攻2800/守2400
「魔を刻むデモンスミス」+悪魔族・光属性モンスター×2
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分・相手ターンに発動できる。
このカードが装備しているLモンスターのリンクマーカーの合計までフィールドの表側表示カードを選び、その効果をターン終了時まで無効にする。
(2):このカードが墓地へ送られた場合、
自分の墓地から他の悪魔族・光属性モンスター1体をデッキ・EXデッキに戻し、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを墓地へ送る。
状の武器を振り回す《魔を刻むデモンスミス》。
まだ人間らしい姿を保っていた《刻まれし魔ラクリモーサ》の時と比較すると、露骨に悪魔めいた外見に変貌している。
よく見ると斧以外に機械的なサブアームも背中に装備している。これらをひっくるめて「ディエスイレ」という武器なのだろう。
「ディエスイレ」はラテン語で「怒りの日」を意味する。先述したラクリモーサ含めてどちらもモーツァルトの長編曲「怒りの日」に因んでいる。

(1)はフィールドのカードの効果を無効化する効果。
フリーチェーンかつ対象を取らないため、高い制圧力を発揮する。
自分ターンに相手の邪魔なカードを黙らせるだけでなく、相手ターンでフィールドで発動したカードを無効化して展開を挫くこともできる。
無効化する枚数は「装備しているリンクモンスターのマーカーの合計まで」。例えば《刻まれし魔の大聖棺》を装備していれば2枚まで無効にできる。
3体素材の融合召喚に加えてリンクモンスターまで必要と一見面倒そうに見えるが、以下の手順で手札の《魔を刻むデモンスミス》1枚から出せる。
展開例:
  1. 《魔を刻むデモンスミス》の(1)の効果発動。手札から捨てて《刻まれし魔の詠聖》をサーチ。
  2. 《刻まれし魔の詠聖》の(1)の効果発動。《魔轟神ルリー》をサーチしてすぐに捨てる。そのまま《魔轟神ルリー》を(1)の効果で自己蘇生。
  3. 《魔轟神ルリー》を素材に《刻まれし魔の鎮魂棺》をL召喚。
  4. 《刻まれし魔の鎮魂棺》の(1)の効果発動。自身をリリースして《紅涙の魔ラクリモーサ》を特殊召喚。
  5. 《紅涙の魔ラクリモーサ》の(1)の効果発動。任意の「デモンスミス」カードを墓地に落とす。
  6. 手順1で捨てた《魔を刻むデモンスミス》の(3)の効果発動。《魔轟神ルリー》をデッキに戻し自己蘇生。
  7. 《魔を刻むデモンスミス》と《紅涙の魔ラクリモーサ》を素材に《刻まれし魔の大聖棺》をL召喚。
  8. 《刻まれし魔の大聖棺》の(1)の効果発動。
    墓地の《魔を刻むデモンスミス》《紅涙の魔ラクリモーサ》《刻まれし魔の鎮魂棺》をデッキに戻し《刻まれし魔ディエスイレ》を融合召喚。
  9. 《刻まれし魔の大聖棺》と《刻まれし魔ディエスイレ》を素材に《刻まれし魔の神聖棺》をL召喚。
  10. 《刻まれし魔の神聖棺》の(1)の効果発動。《刻まれし魔ディエスイレ》を蘇生させて自身を装備させる。
  11. 《刻まれし魔の大聖棺》の(2)の効果発動。墓地から自身を《刻まれし魔ディエスイレ》に装備させる。
これでフリーチェーンで5枚までフィールドのカード効果を無効にできる対象耐性・守備貫通持ちの攻撃力5800な大型モンスターが爆誕する。
別口で墓地に光属性・悪魔族モンスターを用意できるなら、手順5で《刻まれし魔の楽園》を落とす事でそちらの墓地効果による妨害も追加できる。
他にも装備していればその分無効化枚数が増えるが、《刻まれし魔の大聖棺》の分だけでも十分なためそれ以上を無理に欲張る必要はない。
なんなら《刻まれし魔の鎮魂棺》を装備した1枚無効の状態でも十分強い。
なお、この効果は自分のカードも無効にできてかつ無効化はターン終了時に切れる。
そのため《サモンリミッター》等の「お互いに影響が及ぶカード」を使用し、相手を縛りつつ自分のターンでは無効化して動くということもできる。

(2)は墓地へ送られた時の除去効果。
相手の除去への牽制としても、後述する《刻まれし魔の楽園》により能動的な除去としても運用できる。

総じて《刻まれし魔ラクリモーサ》がライフ詰めやアドバンテージを稼ぐ役回りならば、こちらは制圧と妨害をこなす役といったところ。
ただしリンクモモンスターを装備するまでは完全に無防備という《ヴァレルロード・S・ドラゴン》のような欠点も持つため注意。


刻まれし魔(デモンスミス)レクストレメンデ
融合・効果モンスター
星9/光属性/悪魔族/攻3000/守3600
「デモンスミス」融合モンスター+融合・Lモンスター
このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが融合召喚した場合、手札1枚を捨てて発動できる。
デッキ・EXデッキから悪魔族・光属性モンスター1体を墓地へ送る。
(2):このカードは「デモンスミス」装備魔法カードを装備している限り、
「デモンスミス」カード以外のカードの効果を受けない。
(3):このカードが墓地へ送られた場合、自分の墓地・除外状態の他の「デモンスミス」カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。
「SUPREME DARKNESS」で登場した3体目の融合モンスター。
不敵な笑みとともに大型のライフルのような武器を構える《魔を刻むデモンスミス》。
《紅涙の魔ラクリモーサ》を思わせる金の長髪となっていたり悪魔の様な羽根も生えていたり、半透明の《紅涙の魔ラクリモーサ》と背中合わせで構えていたりする辺り、《紅涙の魔ラクリモーサ》を武器として使役するのではなく共に戦う事を選んだ姿なのだろうか。
「レクストレメンデ」はラテン語で「恐るべき王」を意味し、こちらも「怒りの日」にちなんだ名前。

素材指定が「デモンスミス」融合モンスター+融合もしくはリンクモンスターと普通に融合召喚しようとすると最低でも融合召喚を2回行わないとならないため、やや手間がかかる。
そのため、後述する《刻まれし魔の憐歌》の墓地効果や《超融合》で相手の融合・リンクモンスターを素材にするなどの工夫が欲しい。
一方でミラーマッチの際に相手に《超融合》で奪われる危険性が出たため、迂闊に「デモンスミス」融合モンスターと融合・リンクモンスターを並べない様に注意したい。

(1)は融合召喚時に光属性・悪魔族モンスターの墓地送り効果。
手札コストは必要なもののデッキ・EXデッキから任意の光属性・悪魔族を落とせるのは便利。EXデッキの「デモンスミス」を直接落としてそちらの墓地効果に繋げる事も出来る。

(2)は「デモンスミス」装備魔法を装備している間に適用される耐性。
「デモンスミス」以外のカード効果を受けつけなくなるほぼ完全耐性であり、高いステータス&装備魔法化した「デモンスミス」リンクモンスターのステータスアップも相まって突破困難な壁となる。
ただし、ミラーマッチの際は《刻まれし魔ディエスイレ》に装備魔法ごと無力化されたり、後述する《刻まれし魔の楽園》で除去されたりと呆気なく対処されてしまうため要注意。
《刻まれし魔のディエスイレ》と同様にリンクモンスターを装備するまでの間は無防備な点にも注意。

(3)は墓地へ送られた時のサルベージ効果。
墓地だけじゃなく除外ゾーンからも「デモンスミス」を回収出来るため墓地効果で除外した魔法・罠も回収可能で、返しのターンのリソース確保にもなる。
(1)で同名カードをEXから墓地に送って能動的に使う事も出来る。


魔法カード

刻まれし魔の詠聖(デモンスミス・トラクトゥス)
通常魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):デッキから悪魔族・光属性モンスター1体を手札に加える。
その後、自分の手札を1枚選んで捨てる。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。
自分の手札・フィールドのモンスターを融合素材とし、「デモンスミス」融合モンスター1体を融合召喚する。

(1)は光属性・悪魔族モンスターのサーチ効果。
「デモンスミス」以外のモンスターもサーチできるが、特殊なステータス値の指定なので該当数はそこまで多いと言えない。
またサーチ後に手札を1枚捨てることになるため、それを補うだけのプランも必要。

(2)は墓地から除外することでの融合効果。
サーチ効果と同一ターンに使用できるので、普通にサーチしたカードを素材にしての融合召喚も可能。


イラストでは荒廃した世界を背景に、悪魔を蹴り飛ばし《刻まれし魔の鎮魂棺》へナイスシュートしている《魔を刻むデモンスミス》が描かれている。
これが普段の悪魔狩りの様子ということだろうか。

刻まれし魔の讃聖(デモンスミス・サンクトゥス)
速攻魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドの表側表示モンスターが、存在しない場合または悪魔族・光属性モンスターのみの場合に発動できる。
自分フィールドに「デモンスミストークン」(悪魔族・光・星1・攻/守0)1体を特殊召喚する。
このターン、自分は悪魔族モンスターでしか攻撃宣言できない。
(2):このカードが墓地に存在する状態で、自分フィールドの表側表示の「デモンスミス」モンスターが相手の効果で破壊された場合に発動できる。
このカードを自分フィールドにセットする。

(1)はトークン生成効果。
L召喚・融合召喚の素材にして展開の始点にできる。
制約は「悪魔族モンスターでしか攻撃できない」と軽微なもので、先攻1ターン目であれば一切気にならない。
それ以降のターンであっても万全な盤面を築けるなら戦闘制約なんて安いという発想も根強い。
ただし発動条件の都合上、混ぜ物デッキでは採用を見送るケースが多い。

(2)は墓地から自身を再セットする効果。
相手に盤面を崩された場合のリカバリー手段として頭の片隅に置いておくと役に立つかもしれない。


罠カード

刻まれし魔の楽園(デモンスミス・イン・パラディズム)
通常罠
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドのレベル7以上の悪魔族・光属性モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスター以外のフィールドのカードを全て墓地へ送る。
(2):このカードが墓地に存在する状態で、相手がモンスターを特殊召喚した場合、このカードを除外して発動できる。
デッキ・EXデッキから「デモンスミス」モンスター1体を墓地へ送る。

(1)は全体除去効果。
フリーチェーンで対象を取らず墓地送りなので破壊耐性を超えて除去ができると、ともすれば決定打にもなりうる。
ただし対象にした自分のモンスターを除く自分のカードも全て巻き込まれる部分が無視できない。
「デモンスミス」に装備したリンクモンスターや隣に立つ他の大型モンスターまでも片付けてしまうため、発動タイミングにはかなり気を使う。
「デモンスミス」リンクモンスターは再装備すればいいのだが、それらの装備効果は基本「1ターンに1度限りの起動効果」な点にも注意。
罠カードであるこのカードで流してしまうと再装備にもラグが発生してしまう。

(2)は相手の特殊召喚時に自身を墓地から除外して「デモンスミス」モンスターを墓地肥やしする効果。
EXデッキからも墓地に送れるが、その場合蘇生制限を満たせないためフィールドに出す事はできない。
しかし融合モンスターの「このカードが墓地へ送られた場合」に発動する効果やLモンスターの「墓地から装備させる」効果は問題なく使用できる。
特に《刻まれし魔ディエスイレ》は除去効果を持つため、相手が特殊召喚したモンスターをそのまま葬ることもできる。


イラストではガトリング砲眼球部分からビームを放つ《刻まれし魔ラクリモーサ》が描かれている。
そしてよく見ると眼球部分が泣いている。
強制契約で嫌々従事しているが故の涙と思われたが、《刻まれし魔の憐歌》で描かれた契約シーンからすると自ら契約した様に見える。武器化した結果無理矢理力を引き出されてるのだろうか。


刻まれし魔の憐歌(デモンスミス・キリエ)
通常罠
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このターン中、自分の悪魔族・光属性モンスターは戦闘では破壊されず、
自分が受ける戦闘ダメージは半分になる。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。
自分フィールドのモンスターを融合素材とし、「デモンスミス」融合モンスター1体を融合召喚する。
その際、「デモンスミス」モンスターが装備している
自分の魔法&罠ゾーンの装備魔法カード扱いの融合素材モンスターも融合素材に使用できる。
「SUPREME DARKNESS」で登場した罠カード。

(1)は自分の光属性・悪魔族全てに戦闘破壊耐性を付与しつつこのターンの戦闘ダメージを半減する効果。
フル装備状態の「デモンスミス」融合モンスターは簡単には戦闘破壊されないステータスになるため、装備が剥がされるなどして盤面を突破されそうになった時のお守りと言う意味合いが強い。半減とは言え戦闘ダメージ自体は通るため過信は禁物。
能動的に使うのならフリーチェーンである事を活かして(2)の墓地効果に繋げるためのオマケと割り切るべし。

(2)は自身を墓地から除外して「デモンスミス」モンスターを融合召喚する効果。
場からしか素材を調達出来ないが、代わりに「デモンスミス」モンスターが装備してる装備魔法状態のモンスターも素材にできるのが最大の特徴。
これで素材指定が重い《刻まれし魔のレクストレメンデ》の融合召喚が比較的簡単に行える。
こちらもフリーチェーンであるためサクリファイス・エスケープの如く「デモンスミス」モンスターへの除去を躱す使い方も可能。


イラストでは座り込んだ《紅涙の魔ラクリモーサ》が正面に立つ《魔を刻むデモンスミス》が差し出すドッグタグへ手を伸ばす描かれている。
おそらくは《魔を刻むデモンスミス》と契約するシーンなのだろうが、《魔を刻むデモンスミス》は憮然とした表情をしている。
カード名の「キリエ」はギリシャ語で「主」を意味するが、キリスト教では「キリエ・エレイソン」で「主よ、憐れみ給え」と言う「憐れみの賛歌」で使われる言葉であり、憐れむ意味合いが強く出ている。
いつもの悪魔を自分の棺にシュゥゥゥッ!!!強制契約ではなく、なんらかの事情があってやむを得ず彼女と契約したのだろうか。



デッキ運用

【デモンスミス】はメインデッキ側のカードの種類数が少ないため、いわゆる純構築がそもそも不可能。
よって別のデッキと混ぜる前提のテーマになっている。これを見越してか、「デモンスミス」のカード効果には効果発動や展開を縛る制約が一切無い。

【デモンスミス】側の展開の終着点としては2つの候補がある。
1つが優秀な無効効果を持つ《刻まれし魔ディエスイレ》を立てること。
これと混ぜた先のテーマの制圧モンスターを並立させることで勝利を狙う。

もう1つが「召喚権を使わずにランク6のX召喚」を狙うこと。
ランク6のギミックを引っ提げて出張することで、混ぜた先のテーマの動きを強化することが目的になる。
以下の展開例では、召喚権を使わずにランク6のXモンスターとリンク2モンスターを用意している。

展開ルート例
パターン1:《魔を刻むデモンスミス》を素引きしている場合
  1. 《魔を刻むデモンスミス》の(1)の効果発動。手札から捨てて《刻まれし魔の詠聖》をサーチ。
  2. 《刻まれし魔の詠聖》の(1)の効果発動。《魔轟神ルリー》をサーチしてすぐに捨てる。そのまま《魔轟神ルリー》を(1)の効果で自己蘇生。
  3. 《魔轟神ルリー》を素材に《刻まれし魔の鎮魂棺》をL召喚。
  4. 《刻まれし魔の鎮魂棺》の(1)の効果発動。自身をリリースして2体目の《魔を刻むデモンスミス》を特殊召喚。
  5. 手順1で捨てた《魔を刻むデモンスミス》の(3)の効果発動。《刻まれし魔の鎮魂棺》をEXデッキに戻し自己蘇生。
  6. 《魔を刻むデモンスミス》が2体揃うので《刻まれし魔の大聖棺》をL召喚。
  7. 《刻まれし魔の大聖棺》の(1)の効果発動。
    墓地の《魔を刻むデモンスミス》《魔轟神ルリー》を素材に《刻まれし魔ラクリモーサ》を融合召喚。
  8. 《刻まれし魔ラクリモーサ》の(1)の効果発動。墓地の《魔を刻むデモンスミス》を蘇生。
    これで星6の《魔を刻むデモンスミス》と《刻まれし魔ラクリモーサ》が揃うのでランク6をX召喚
※このパターンの場合、手順1で《刻まれし魔の詠聖》ではなく《刻まれし魔の讃聖》をサーチすることもできる。
そして《刻まれし魔の讃聖》で生成したデモンスミストークンで《刻まれし魔の鎮魂棺》をL召することで手順4以降と同じ結果を得られる。
ただしこれは《刻まれし魔の讃聖》の発動条件である「モンスターがいないor光属性・悪魔族のみ」を満たせるときのみ可能。

パターン2:《魔を刻むデモンスミス》を素引きしていない場合
  1. なんでもよいので効果モンスター2体を場に並べる
  2. その2体を素材に《閉ザサレシ天ノ月》をL召喚。それをそのまま素材に《刻まれし魔の鎮魂棺》をL召喚。
  3. 《刻まれし魔の鎮魂棺》の(1)の効果発動。自身をリリースして《紅涙の魔ラクリモーサ》を特殊召喚。
  4. 《紅涙の魔ラクリモーサ》の(1)の効果発動。デッキから《魔を刻むデモンスミス》を墓地に送る。
  5. 《魔を刻むデモンスミス》の(3)の効果発動。《刻まれし魔の鎮魂棺》をEXデッキに戻し自己蘇生。
  6. 《魔を刻むデモンスミス》と《紅涙の魔ラクリモーサ》を素材に《刻まれし魔の大聖棺》をL召喚。
  7. 《刻まれし魔の大聖棺》の(1)の効果発動。
    墓地の《紅涙の魔ラクリモーサ》《閉ザサレシ天ノ月》を素材に《刻まれし魔ラクリモーサ》を融合召喚。
  8. 《刻まれし魔ラクリモーサ》の(1)の効果発動。墓地の《魔を刻むデモンスミス》を蘇生。
    これで星6の《魔を刻むデモンスミス》と《刻まれし魔ラクリモーサ》が揃うのでランク6をX召喚
※このパターンの場合、手順8で《魔を刻むデモンスミス》を蘇生させず手札に戻すこともできる。
そして素引き成功パターンの手順2~3の流れで《魔轟神ルリー》を特殊召喚すれば《刻まれし魔の大聖棺》と合わせてリンク3モンスターを作れる。
更に《魔轟神ルリー》をコストに《魔を刻むデモンスミス》を蘇生させることで、リンク3とランク6を召喚権を使わずに構えることも可能。
ここで雑にモンスター1体を通常召喚するだけでも、《魔轟神ルリー》《刻まれし魔の大聖棺》と共に3妨害の《召命の神弓-アポロウーサ》が完成する。

この流れでX召喚する候補は
辺りが鉄板。

このギミックの長所は、展開に際して制約が発生しないこと
前述の通り「特定のカテゴリや種族のカードしか使えない」という制約が「デモンスミス」側のカードには一切無い。
なので、かなり雑に表現すれば【勇者】出張ギミックから通常召喚への制約を取っ払った」成果が得られるのだ。
そのため「理論上は」様々なデッキに採用が見込めるテーマとなっている。

そして制約や召喚権消費がないため、本命の展開をする前の手札誘発確認としても「手軽に」使うことができる。
いつぞやかの《BF-朧影のゴウフウ》《クシャトリラ・フェンリル》同様、利便性と軽さを兼ね備えている。



相性の良いカード

光属性・悪魔族モンスター

上記展開ルート例で名前が出ていた《魔轟神ルリー》を有する光属性・悪魔族テーマ。
《刻まれし魔の詠聖》によりサーチと「手札から捨てる」を両方できるため、任意の「魔轟神」モンスターの効果を使用できる。
例えば《魔轟神マルコシア》をサーチしつつ捨てれば「魔轟神」魔法・罠カードをサーチでき、デッキの回転に大いに役立つ。

  • 《威光魔人》
お互いにモンスター効果を発動できなくなる星6の光属性・悪魔族モンスター。
《刻まれし魔の詠聖》でサーチできる他、【デモンスミス】であれば召喚権を《威光魔人》へ温存することも難しくない。
ただし自分側にも深刻な影響が出るため、邪魔になったら《刻まれし魔の楽園》で片づけるなどの手立ても必要。
その点を気にしなくて良い【メタビート】ではサーチのために《刻まれし魔の詠聖》(&《魔を刻むデモンスミス》)だけの採用も視野に入る。

2000のライフと引き換えにそのターン中一切のダメージを受けなくなる手札誘発モンスター。
これもまた《刻まれし魔の詠聖》でサーチできるという理由で【天盃龍】対策となるため注目を集めている。

光属性・悪魔族の通常モンスター。前者はレベル4、後者はレベル1。
どちらも「デモンスミス」のL素材・融合素材として使用できる。
《ピティ》はL・融合のみならず、《魔を刻むデモンスミス》と共に《カオス・アンヘル-混沌の双翼-》のS召喚が可能。
《ホワイト・ダストン》は《ワン・フォー・ワン》や《ドラコネット》など、《ピティ》以上に豊富なサポートを受けられる点が魅力。

  • 《閉ザサレシ天ノ月》
効果モンスター2体を素材とするリンク2モンスター。
《閉ザサレシ世界ノ冥神》などのリンク5のリンクモンスターをサポートをする効果を持つ。
……のだが「緩い条件で出せる光属性・悪魔族」という部分に目を付けられ、効果を無視して《刻まれし魔の鎮魂棺》への繋ぎ役として採用されている。


光属性以外の悪魔族モンスター

【デモンスミス】側の素材にはなれないものの、種族サポートを共有した連携が期待できる。

先のランク6展開ギミック《永遠の淑女 ベアトリーチェ》を出せば、効果で《サクリファイス・D・ロータス》を墓地に落とせる。
そこから《魔界特派員デスキャスター》でそれを蘇生すれば、それがそのまま【ユベル】の展開初動になる。

こちらも【ユベル】と似たような感じで、悪魔族を素材に要求する《破械神王ヤマ》を召喚権を残してL召喚し展開の起点にできる。

《合成獣融合》を駆使した融合召喚を得意とするテーマ。
《合成獣融合》は獣族か悪魔族どちらかを素材にすれば融合召喚が出来るので「デモンスミス」の融合モンスターを出せる。
加えて《幻獣王キマイラ》と《幻獣魔王バフォメット》、初動として採用される《幻惑の見習い魔術師》はレベル6なのでランク6の展開も可能。
特に《幻獣魔王バフォメット》は悪魔族なので《魔を刻むデモンスミス》と合わせて《DDD怒涛大王エグゼクティブ・シーザー》の素材になれる。また、悪魔族をデッキから墓地に落とせるため、《E-HERO シニスター・ネクロム》を落としてあちらの墓地効果で《E-HERO アダスター・ゴールド》をリクルートすれば光属性・悪魔族を用意できるので綺麗に【デモンスミス】展開の準備が出来る。
悪魔族サポートも無理なく採用でき、【デモンスミス】側とEXを共有できるため構築が窮屈になりにくい。
「デモンスミス」モンスターを墓地に落としたりサルベージする手段も豊富なので、柔軟な動きも可能。

様々な罠カードを駆使して挑戦者を迎え撃つ悪魔族テーマ。
種族が一致していることを活かし、「ラビュリンス」側のサポートや《魔界特派員デスキャスター》L召喚などで連携をとれる。
またそれ以上に【デモンスミス】のランク6展開ルートで《永遠の淑女 ベアトリーチェ》を出せるのが大きい。
自分→相手ターンで効果を使用することで《トランザクション・ロールバック》と「コピーしたい罠カード」を素早く墓地に送ることができる。


その他

炎属性中心のテーマ。
これらデッキでは上述したランク6展開ルートの流れから
《永遠の淑女 ベアトリーチェ》で任意の炎属性モンスターを墓地に送る。

《永遠の淑女 ベアトリーチェ》と《刻まれし魔の大聖棺》で《賜炎の咎姫》をL召喚。

《賜炎の咎姫》で墓地に送った炎属性モンスターを蘇生。
ということが可能。
これにより召喚権を使わずに任意の炎属性を墓地経由でデッキから特殊召喚、ついでに誘発確認にもなるという強力な動きを実現している。
また「スネークアイ」はフィールドのカードをコストにした効果が多い関係上、出張ではオマケになる《刻まれし魔の鎮魂棺》の装備効果の方も有効に活用できる。

《刻まれし魔ディエスイレ》の解説で少し名前が挙がった、お互いに2回までしか召喚行為ができなくなる永続罠。
大量展開が当然の現代遊戯王では影響力が高い効果であり、単純に相手への妨害として優秀。
そして自分のターンでは《刻まれし魔ディエスイレ》で無効にすることでが悠々と展開できる。

  • 《フォーマッド・スキッパー》
自分のことを一騎当千の少女やら美少女怪盗コンビやらだと思い込んだりするサイバース族モンスター
【デモンスミス】と合わせる場合、《魔弾の射手 マックス》の名前・種族・属性をコピーする。
こうする事で「レベル8以下の「魔弾」モンスター」になるため、そのまま光属性・悪魔族の《魔弾の射手 マックス》をL召喚。
そこからマックスを素材にして《刻まれし魔の鎮魂棺》に繋げられる。
オマケにL素材になった時に《パラレルエクシード》をサーチできるので、更に展開を伸ばす事も可能。
ただしこのカードを採用する場合は【デモンスミス】ギミックだけでなく他のカードでもメイン・EXも追加で圧迫する。
そのため【デモンスミス】が出張パーツではなくメインギミックのデッキになる。



欠点

  • EXデッキ圧迫
【デモンスミス】はメインデッキ側の枚数が少なく、混ぜ物を前提としたテーマではある。
しかしEX側の必要枚数は多く、ここで混ぜるデッキに選定がかかってしまう。
「デモンスミス」融合・Lモンスターを一通り入れるだけで4枚、《閉ザサレシ天ノ月》の分で+1枚
その上で《DDD怒涛大王エグゼクティブ・シーザー》等の周辺カードも加えたらEXデッキの半分を超える8枚になってしまう。

ランク6出張として最低限の枚数にするなら目当てのランク6+《刻まれし魔の鎮魂棺》の2枚で済むため、それで妥協するのも手。

【デモンスミス】の動きは大量のサーチや特殊召喚を伴うため、あらゆる妨害効果が刺さる。
《灰流うらら》など単発妨害であれば「本命展開を通すための囮」と割り切れるためまだマシ。
そうはいかないのが《増殖するG》《ドロール&ロックバード》などの残存効果による永続妨害への弱さである。
昨今のテーマは相手ターンに展開したり展開がコンパクトであるなど《増殖するG》耐性がある、または妥協盤面へ軌道変更できるテーマが少なくない。
その点【デモンスミス】はこの欠点が重くのしかかる。

上記の欠点と合わせて、こちらも出張させるうえでの課題となる部分である。
早い話元々《増殖するG》や《ドロール&ロックバード》等に強いデッキが【デモンスミス】を採用すると、わざわざ欠点を一つ増やすのと同義になる。


先の運用解説で「『理論上は』様々なデッキに採用できる」と含みのある書き方をしたのは上記2つの欠点があるため。
「普通にそのテーマのカード+汎用カードで十分強い」というテーマも多く、無理してまで採用はしないという理由で使用しないデッキも多かったりする。

  • 墓地メタ
墓地効果持ちが多いテーマであるため、やはり墓地メタにも弱い。
特に《ディメンション・アトラクター》は【デモンスミス】の動きが止まるほか、【デモンスミス】側はどうやっても併用できない。



追記・修正は手札誘発をかわしつつ悪魔退治をしながらお願いします。

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最終更新:2024年11月16日 14:32

*1 禁止指定前提で登場させた《王家の神殿》が即日禁止、《第六感》の現役期間が82日であり、このカードは即日禁止を受けなかった後者よりも早く禁止されたことになる。レギュラーパック産という条件では《トロイメア・ゴブリン》が最も現役期間が短かった