ブロック(ダイの大冒険)

登録日:2021/10/12 Tue 21:06:00
更新日:2025/06/24 Tue 14:20:47
所要時間:約 5 分で読めます






ブローム!




ブロックとは、漫画「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」の登場人物である。

CV:川島得愛


概要

ハドラー親衛騎団の一員。
ハドラーの禁呪法によりオリハルコン製の『城兵*1』の駒より創られた戦士。ベイマックスではない
眼のない顔と城壁のような肌を持つ団内最大の巨漢であり、「ブローム!」という謎の言葉以外話さない無口な性格。


性格

仲間や主を守るため自らを犠牲にするのに躊躇いがない献身的な性格。

港町サババでの戦いでは、ダイ達が対応する相手を変えて長所を上手くぶつけ翻弄し、そして親衛騎団が一か所に集合したタイミングを狙って放たれたメドローアを回避するために自らを犠牲にする。
その方法は自らが仲間の上に倒れ込んで自重で地中に埋め込んで回避させるというもので、ポップをして「仲間のために命を捨てる覚悟が無いと絶対に思いつかねえ方法」と言わしめた。
このメドローアは完全に虚を突いて放たれたもので、これ以外の方法で回避する術は無く、従来の魔物であったならば確実にこの一発で決まっていた。
結果としてブロックは背中側半分をごっそりと削り取られてしまって戦闘不能に陥り、親衛騎団はこれをもって撤退したが、どうあれメドローアで全滅していたものをブロック自身を含めて全員生き残った。

このブロックの行動は、親衛騎団が従来の利害だけで動きチームプレイや自己犠牲などまるでない個の集まりだった魔王軍とは一線を画す集団であると強く印象付ける事になった。
ヒムからは内心「ニブソー」と思われていたが、上記の行動には「でかいくせに冴えてるな」とも評している。

そういう意味では愚直な男と思われがちだが勇者アバンと獄炎の魔王のおまけ漫画ではザボエラにブチ切れており、やはり熱い心を持っていることがわかる。

戦闘能力

見た目通りの怪力自慢で、大型の船を軽々と動かし、投げ飛ばして破壊してしまうほど。
同じ力自慢の巨漢であるクロコダインが技も豊富なのに対し、こちらはシンプルに格闘による攻撃を行う。
しかしパワーではそのクロコダインを上回り、肉弾戦でアルゼンチンバックブリーカーや鯖折りを決めている。

反面マァムの素早い動きには翻弄され気味だった。
オリハルコンの巨人だけあってか彼女の力でもあまり有効打は与えられなかったが、この時はポップに時間稼ぎを頼まれていたので目的は果たしている。

なお、他の親衛騎団の面々がそれぞれ攻撃呪文を1系統ずつ力を宿しているため、ブロックは消去法でヒャド系の力を秘めているのではという考察があったが、原作者によると呪文の類はルーラくらいしか使えないとのこと。

死の大地での戦闘ではクロコダインに反撃の投げを食らい、アニメではマァムから頭部を蹴られてダウンしてしまうなどやや押され気味だった。

本来のチェスのルークは高い機動力を持つのに対し、このブロックは武骨な重量級パワーキャラ
しかし実は「本体(中の人)」がおり、細身でスタイリッシュかつ格好良いもので、機動力に優れている。
これはブロック固有の特徴で、マキシマムの城兵には(二つの意味で)中身がない。
緊急時はオーバーボディとも言うべき外のガワが真っ二つになる形で開いて「本体」を出現させる事が出来る。
残ったガワはバリアーとなり、仲間たちを密かに守っていたのである。
この能力で『黒の核晶(コア)』からも仲間を守っている。
固有能力は「本体」となった自身とハドラーの位置を瞬時に入れ替え、ハドラーの身代わりとなる『キャスリング』*2
ハドラーが大魔王バーンに反逆し殺されようとしたその時、『キャスリング』を行いハドラーの代わりに犠牲となった。


そして、ハドラーと仲間たちに、最初で最後の言葉を交わし、微笑みを浮かべながら爆発四散したのだった…。


「ミンナ…………ハドラーサマヲ…………タノム」


ヒム「バカ野郎…何が『ハドラー様を頼む』だ…」

やっと覚えて…初めて喋った言葉が…それかよぉぉぉぉぉ!!

余談だが、バーンの言った通り、『王手』(チェック)の際のキャスリングは「反則」
つまりは、ブロックのハドラーと仲間に対する想いが、『駒』としての宿命に反したとも言えよう。なお、ヒムも実質的には「キングへのプロモーション」という反則を後に行っている。

そしてブロックの散り様は皮肉にも、かつてハドラーがバルトスへ叱責した「その身が粉となってもなぜオレを守らん!?」という言葉を忠実に守り、
かつ「そんなものの為に死んだ」と罵った宿敵・アバンと同じものであり、
ハドラーの心に、部下の身を粉にしてしまい、『友』を殺してしまった後悔と自身の罪深さを、思い知らされる事となった…。

なお劇中では本体の登場は『キャスリング』一回こっきりだったが、この姿での勇姿も見てみたかったものである。




ミンナ…………ツイキシュウセイヲ…………タノム


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最終更新:2025年06月24日 14:20

*1 読みは「ルック」または「ルーク」

*2 チェスの特殊ルールで「両駒(キングと対象のルーク)を一度も動かしてない」「互いの間に他の駒が存在しない」「チェック(王手)をかけられていない」「キングの移動経路が安全」という条件を満たしているとき、一度だけ互いからの中間点で入れ替わる形で同時に動かすことができる。