登録日:2011/03/03(木) 22:43:15
更新日:2025/03/15 Sat 19:52:56
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●目次
■概要
…実際に(ポーズを)やってみたことのある人もいるのでは?
過去に
大魔道士マトリフが生み出したマトリフ最強の呪文であり、終盤戦に臨む
ポップに伝授された。
その期間は
たったの5日足らず。こんな短期間でマスターしたポップマジパネェ…。
意外にも、マトリフがこの呪文を実用レベルまで開発したのはアバンが
凍れる時間の秘法で
アバン自身も凍ってしまった後。
一時的に世界が平和になっていた時期であり、比較的最近作られた呪文である。
ブロキーナによれば、マトリフはアバンを犠牲にしてしまったことを悔いて開発したとのことで、ブロキーナはこの呪文が凍れる時間の秘法をかけられた無敵の肉体にも有効だと知っていた。
開発経緯の詳細が明かされた。
理論自体はマトリフの師匠バルゴートから伝えられており、ウロド荒野での決闘(凍れる時間の秘法の戦い)の際、
ハドラー魔王軍幹部
ガンガディアとの戦いでは、ルーラと腕力を組み合わせたガンガディアに追い詰められた際に使用。
魔法の達人マトリフへの敬意から撲殺ではなく炎呪文で葬ろうとするガンガディアに対し、ガンガディアを挑発してより燃やさせた炎呪文にマトリフは氷呪文をぶつけ、不完全ながらもメドローアの消滅力場を大規模発生させて魔物達の大半を壊滅させた。
さすがにガンガディアは何が起きたのかすぐに理解し死を避けるため即座にルーラで脱出したが、それでも自分だけ離脱するのが精一杯で、地底魔城に戻ったときにはボロボロになっていた。
マトリフはアバンを助けられなかった自身の無力さを悔い、最終決戦用にこの呪文を開発したとの事だが、ブロキーナによれば天才的な格闘センスを持ち高い再生力も持つハドラーに大呪文を直撃させて丸ごと消し飛ばすことは難しいだろうとの判断で、地底魔城の決戦ではアバンをハドラーの元に向かわせるためのサポートに回った。
ハドラーがマトリフがベギラゴンを使っただけで驚いていた様子からもわかるように、結局ハドラーとは対峙することはなかったため使われなかった模様。
「
時間が凍った存在をも消滅させることができる」という特性上、本来の運用意図は
時間が凍ったハドラーだけを消滅させる事のつもりだったのだが、メドローアが完成する前にハドラーの封印場所を探し当てた
ザボエラの依頼を受けた
クロコダインにハドラーを奪還されてしまった。
■術の特性
●発動工程
- まず右手にヒャド(氷)、左手にメラ(火炎)の魔力を同時に、同威力で発生させる。
- これを両手を打ち合わせるように衝突させ、スパークさせる
- メラとヒャドの魔法力が対消滅し、「消滅」のエネルギーが生成される。
- これを手元で暴発しないようにまとめて弓矢を引き絞るように構える
- 任意のタイミングで解き放つ
●習得方法
作中では「マトリフがポップに向けてメドローアを放ち、ポップがそれを相殺する」という、一歩間違えれば間違いなく死ぬ修行法を採った。
尤も、この修行法はメドローアが反射された際の対処方法も身を以て学ばせる事も出来るので習得できる力量があるなら極めて実用的とも言える。
伝授の場面ではマトリフのメドローアから逃げようとしたポップが、マトリフが文字通り血を吐きながら伝授を行おうとする姿に
「これを避けたらあの人を師匠と呼べない」
と受け止める覚悟と、
覚悟を察したマトリフの「ありがとよ…!!」と返す場面も印象的である。
マトリフ自身の『
勇者アバンと獄炎の魔王』における実戦初の使用は
敵の炎呪文に氷呪文をぶつけるというメチャクチャなものであり、使用後はさすがのマトリフも自分の指が吹っ飛んでいないかビビっていた。
魔法の特性を理解したガンガディアさえもこの魔法を習得しようとしたが1年間練習しても一度も発動に至ることはできず、「
2つの呪文の威力を正確に一致させなければ成功しない」と評した。
「
マトリフが生涯唯一の好敵手と認めたガンガディアがどれだけ努力しても習得できなかった」という設定が追加された事で、
「センスの無ぇヤツには一生できねぇ」というマトリフの言葉の重みと、それをマトリフのアドバイス込みとはいえ
初見でメドローア相殺まで持って行ったポップの異常性が際立ったと専らの評判である。
そら自分のライバルが1年間頑張っても無理だった呪文を5日間で習得して見せればマトリフも「今日ほどお前が大したヤツだと思った事はない」とビビるよ
●性質
メラとヒャドを混ぜてぶっ放す…という、原理自体は非常にシンプル
だがすごく危ない術。
あくまで炎呪文と氷呪文の必要があり、
ドラゴラム等ドラゴンの炎ブレスではこの魔法を生み出せない。
命中すれば、普通の呪文が効かないオリハルコンであろうが時間が動かなくなった物体であろうが物理強度/法則を無視して問答無用で消滅させる、正に「最強の魔法力」。
ただし、恐らくは消滅させる「エネルギー」の強さには限界が無いものの、一度に消し去る対象の「量」には限界が存在する。
とはいえ、一撃で崖や島を抉り取るほどなので一度に消去可能な質量限界も膨大と見て間違いはない。
シーンによって消滅範囲がまちまちなのは、元となる魔法の出力によって消滅力場の規模が変化するため。
ある程度は術者が消し去る対象や限界を感覚で絞ったり調整も出来る。
極小規模のメラとヒャドでも臨界反応は起こるので、消滅力場を発生させるだけなら僅かなMPでも可能ではある。
ただし規模を問わずメドローアとして行使する場合は莫大なMPを消費するので、MP消費は主に臨界反応を制御し指向性を持たせる調整に費やす模様。
習得方法の項で分かる通り、メドローア同士をぶつけると相殺することが可能。
メドローアを扱えるものならば命中する前に相殺すれば防御することができるほか、作中でもポップが
マホカンタで反射された際、咄嗟に二発目のメドローアを放って相殺している。
ただしメドローア自体消費が激しいうえ、消費されるMP×2となるため反射されれば厄介であることに変わりはないし、
ミストバーン戦ではブロキーナを抱えた状態で背中から反射を食らった(ように見せかけてアバンに助けられていた)ためか、相殺も
懐に仕込んだシャハルの鏡を使った再反射もできなかった。
それにしても、本当に食らっていたら、シャハルの鏡まで一緒に消滅するとは思えないのだが。
なお、この性質に関しては「世界中で使えるものがマトリフしかいなかった呪文なのに、なんでマトリフはメドローア同士で相殺できることを知っていたのか?」という疑問点が存在する。一応この世界では「同じ呪文同士は原則的に相殺し合う」という性質はあるものの、色々な意味で規格外な存在であるメドローアにまでこの原則が通用するとマトリフが確信していた根拠は不明だが、
マホカンタを使えるモンスターを相手に検証した可能性は高い。切り札として編み出した以上その特性を把握しておくことは必須だろう。
また同じくマトリフが教えポップが使った呪文に重圧呪文の「ベタン」があるが、このような力場をメドローアで消せるかどうかは不明。
ポップ独自の工夫かは不明だが、ベギラマを調整して見た目をメドローアそっくりに見せかけることが可能。
ポップは
マホカンタの力を持つ盾『シャハルの鏡』を所有するオリハルコン生命体・シグマと1対1での勝負をするにあたり、反射させたこのベギラマをわざと受け、勝利を確信して油断したシグマに本命のメドローアを命中させた。
凍れる時の秘法で時間が凍結した物体を消し去れる攻撃であるため、バーンパレスの
真の姿を見せたミストバーン戦では唯一の望みとなった。
逆に言うなら、ポップ(とマトリフ)はメドローアを反射する手段を持つキャラ以外なら誰にでも勝てる可能性があるキャラと言える。
●系統
火炎系統/氷結系統双方の最上位呪文として扱われる。
メラゾーマ(火炎系の最上級呪文)、マヒャド(氷系の最上級呪文)は「熱」を操るという意味で同類であり、これらの呪文に
- ベギラゴン(極大閃熱呪文)
- イオナズン(極大爆裂呪文)
のように極大の名が付かないのは、このメドローアの存在がある為だとか。
作中では
ベギラゴンなどの呪文に極大とつくのは、それが種類や原理が異なる各系統の呪文において最上位であるため。
使い手の力量によって威力に差が生じようとも、威力によってその魔法の形態や名称が変化することは無い。
大魔王等突出した使い手が、イオナズン級の威力を持つ球状の
イオラを乱射する神業も披露した事例もあったが、それもあくまで
「(他の一流魔道士が扱う)極大呪文級の威力を持つ下~中級呪文」として扱われる。
マトリフ曰く、
メラ系と
ヒャド系の呪文はどちらも他の系統とは異なり、魔力によってエントロピー制御を行いエネルギーのベクトルとスカラーを変化させるもので、エネルギーの正負のどちらにベクトルを傾けるかの違いでしかないとのこと。
また、極大呪文には「特定の型と両手を用いて放つ」というルールがある。
メラゾーマ・マヒャドはどちらも片手で放つことができるためこの定義に当てはまらず、
ポップも「それらを極大呪文とは言わないな」とはっきり答えている。
エネルギーを0にするメドローアは、エネルギーの変換倍率の桁が何億はおろか那由他や不可思議に及ぼうが、エネルギーを0にする際の対消滅を利用して対象を問答無用で消滅させる。
発動条件に「両手を用いる特定の型を必要とする」という点も極大呪文の定義に正しく則っており、
よって、如何なる火炎・氷結呪文ともランクの異なるメドローアこそが、この二系統の「極大」なのである。
これは作品の世界観としてベギラゴンを一般的な攻撃呪文の頂点として扱っていることとも無関係ではないだろう。
(魔王時代からイオナズンを使えたハドラーは本編序盤にアバン討伐の褒賞として授かり、開始時点で既にメラゾーマ使えたポップに至っては最後まで習得できていない)
●欠点
- ・魔法対策に弱い
- メドローア自体は一つの「呪文」に過ぎないため、通常の魔法力対策が効いてしまうという弱点がある。
- 特に、マホカンタなどの反射能力は致命的で、絶大な威力を反射される分、下手をすれば一瞬で味方が全滅する恐れがある。
- 大魔王バーンをこれで倒して決着、という誰でも思いつく戦法が取れないのもこのため(しかも莫大な魔法力を持つバーンは呪文の詠唱に「溜め」がなく、「見てからマホカンタ」ができる。あろうことか、全盛期の身体になろうものなら「見てからフェニックススウィング」も可能)。
- 魔法力そのものを吸収する効果があるバーンパレス心臓部にも無効化されていたので、恐らくマホステや「あやしいきり」でもかき消されるはず。
- マトリフがどこまでも純粋な呪文使いだった故の壁、という所か。
- もちろんマホトーンを喰らえば使用自体が封じられる。ダイ大のマホトーンは「口が聞けなくなる」という効果なので、発動の一言が出せなくなる。
- ・消耗が激しい
- 消費魔法力が異様に多く、消費MPは70前後の模様。
- 終盤の成長したポップ(レベル51時のMPは325。並の魔法使い3人分を優に超える)でも数発しか使用できない。
- このMPなら漫画の元ネタになっているドラクエ3基準でもメラゾーマが27発は撃てる計算になるはずである。
- かのマトリフですら本編時点の衰えた状態では1発撃っただけで魔法力が尽きてしまうほどなので、ポップのMPが相当なものだという事がうかがえる。
- ちなみに、コミックス21巻巻末の「キャラクターQ&Aコーナー」では、ポップは「メドローアは2~3発、ベタンで5~6発。メラゾーマなら20発以上は軽い」とコメントしている。
- これほど燃費が悪いとなると、術者の力量次第では下手に他の呪文を使えばメドローアの使用に差し支える可能性も出てくる。
- 敵に向けて撃つなら反射の可能性を考えて2発撃てる状態を保っておくのが理想なので消費MP70程度とした際のレベル34のポップは迂闊に他の魔法を連発できたものではない。
- フィンガー・フレア・ボムズほどではないが術者に対する負荷も強く、体調を崩してしまっているマトリフが使うとよくても吐血してしまうほど。
- ポップも終盤ではメドローアを撃った後に立ち眩みを起こしており、負荷が顕在化し始めている可能性がある。
- ・習得が難しい
- 大前提として使用者には「2つの呪文を同時に、バランスよく扱えるセンス」が要求されるので、原理を教わったからといって誰でも扱える訳では無い。
- 上記した通り、「センスの無ぇヤツには一生できねぇ」とはマトリフの談。
- 二つの異なる呪文を、全く同時に、全く同じ威力で発動させなければならないため、非常に難易度が高い。
- ウロド荒野でその原理を見せられ、命からがら脱出したガンガディアもマトリフとは別に習得に挑んだが、1年間、何百回もチャレンジし続けたにも関わらず、一度たりとも反応を起こさなかったそうだ。
- ポップは習得したばかりの頃、元々メラ系の方が得意だったために、左のメラが強く、撃つたびに右手が炎上して火傷を負っていたが、
- 一度も発動に至れなかったガンガディアの事を考えるとむしろメラの方が強いはずなのに反応を起こせていた事の方が異常とすら言える。
- さらに原作終了から時を経た「蒼天のソウラ」でメドローアの規格外過ぎる難易度が描写される事に(後述)。
- 勇者アバンと獄炎の魔王ではメラ系とヒャド系を合わせることで消滅のエネルギーが弾ける描写があり、下手をしたら術者が自滅する可能性もあり得たかもしれない。
そんなやべー呪文をぶっつけ本番でやらせるのか…
- 逆に、この呪文を習得できる者は、メドローア以外でも異なる2つの呪文を左右の手でそれぞれ同時に発生させる事が可能でもある。
- マトリフはハドラーとベギラマの撃ち合いをしながら脇のポップにキアリーをかけている場面があり、ポップも呪文そのものではないが右手でブラックロッドに魔力を込めながら左手でイオ系の呪文を出している。
- ただし、ポップがこれを披露したのは最終盤の大魔王バーン戦というメドローアを習得してからかなり後になっており、「今のおれならできると思った」と大魔道士に覚醒するまではできると思っていなかった節があるため、
- 全く系統の異なる2つの呪文を左右の手で同時に発生させることはメドローアを使うためにメラとヒャドを発動させるよりもさらに高等技術である模様。
■実際の活躍
本編において
ネームド相手に命中したのは2回、狙い通りに決まったのはそのうち1回と、ぶっちゃけ成功率は低い。
というのも、この呪文は当たれば防具や闘気圏のレジストを無視して、まるで
空間ごと削ったかのように対象を削り消す。
結果として事実上の
即死攻撃になってしまい、作劇上扱いが非常にデリケートになったのである。
とはいえ、終盤は呪文に耐性を持つ敵だらけだったためあるとないとではポップの脅威度が大違いであり、
また敵方にも対応必須の技として意識されることで、切り札としての存在感は保たれていた。
特に真の力を解放したミストバーンは呪文どころか全ての攻撃手段の中でメドローア以外に倒す手段が示されていない。
ドルオーラですら成し得ないかもしれないことを可能にする呪文と考えると、その凄まじさがわかるだろう
(ただ、作中では試される機会はなかったが、のちのマァムにアバンがやったように、アバン流「空」の技で取り付いているミストにだけダメージを与える、という手が通用する可能性も、無いわけではない)。
本作の
ラスボスである大魔王バーンですらあわやフェニックスウィングが間に合わないかと思えた際には冷や汗をかいて明らかに焦っていたほどである。
結果、メドローアは「敵の受け技系秘技を引きずり出す」という形で用いられ、勇者ダイが突っ込む道を切り拓く穴開け役を担当する事になった(大魔道士ポップ自身がまさにそうだったように)。
- vsハドラー親衛騎団
虚を突いて完全な命中コースで放たれたが、ブロックの捨て身の行動によりギリギリで回避され、ブロックの背中を削り取って戦闘不能に追い込むに留まった。
- vs老バーン
マホカンタで普通に跳ね返された(咄嗟に相殺したため全滅は免れた)。
- vsシグマ
ベギラマを囮に使った高度な頭脳戦の末、胴体の中心を見事消し飛ばして勝利。
- vs(?)◇の9
罠からの脱出手段として使用。目論見通り炎の壁に風穴を空けることができた。
- vsミストバーン
フェニックスウイングで跳ね返される。
- vs真バーン
天地魔闘の構えの弱点を狙って放たれたがすんでの所でフェニックスウイングが間に合い弾かれる(正確に跳ね返されはしなかった)。
- vsジャミラス(マトリフ)
「おめえが消えな」の一言でアッサリ消滅。
- vsフューレ(マトリフ)
勇者アバンと獄炎の魔王にて。魔法を跳ね返す効果を持つ『暗黒のマント』を装備していたが、マトリフの機転で引き剥がされたところを突かれて他の幽霊騎士団(ゴーストナイツ)諸共消し飛ばされた。
ちなみに呪文を跳ね返すアイテムがマントではなく盾や鎧だった場合はもっと苦労したと語っており、後に上位互換のようなスペックのシグマを倒したポップは本当に高い実力を身に着けていることがわかる。
- vsガンガディア(マトリフ)
同じく勇者アバンと獄炎の魔王にて。ドラゴラムによる身体能力の高さによるゴリ押しに苦戦する中、自分の放ったメラの残り火に対してヒャドを放ち小規模の消滅力場を発生。
これによってガンガディアが戦慄して距離を取ろうとしたところを本命のメドローアで狙い撃ちに。直撃こそしなかったものの、喉のブレスを吐く器官を削ったことにより体内の炎が暴発し決め手となった。
なお、メラとヒャドを合成する呪文である関係上、マトリフ曰く
フレイザードももっと成長していたらこの呪文を使えていた可能性があったとのこと。
成長したハドラーがヒムらを生み出す前に知っていたら、もしかしたら使えるようにしてた可能性は…
ない。ていうかやられたら詰む。
さらに言えば、魔法力においてポップのはるか上を行くバーンならば、この呪文をより強大に扱える可能性もある。
だが本編のバーンは「10の相手に、それを上回る100の超威力単発や20の力の乱射」という形で対処している。
「パワーで圧倒しているのだから、「紛れ」でつけ込まれないように堅実に立ち回るべき」という戦術理解は実に彼らしい。
繊細さや緻密さを要する方向は、むしろバーンのやり方と対極にあり、上述のように呪文に長けている筈のガンガディアでさえ習得に至らなかったことから見ても、バーンといえども習得は厳しいと思われる(ポップが1人で天地魔闘の構えに挑む時に両手で別々の魔法力を使用する事に「器用」と評している)。
バーンの場合は普通の呪文ですら異常な威力を出せて溜めなしで連発が効くため、あえてメドローアに拘る理由が無かったというのもあるのだろう。
●ゲームシリーズ
ゲームではDQM2で連携攻撃として初登場、以降モンスターズシリーズの常連となっている。
DQM2ではメラゾーマとマヒャドの組み合わせで発動し、敵1体に700~900のダメージを与える。
DQMJ2以降は
メラ系+
ヒャド系の複合属性ダメージを与える設定。
無属性ではない。
原作に沿ってか消費MPが80or100とバカ高く、
マホカンタにも反射されるがDQMJ2P以降は消費相応の火力を誇る。
テリワン以降はメドローアをメドローアで相殺することも可能。
ただしアストロンで普通にはじかれる。
DQMJ2Pでブレス版にあたるオーロラブレスも登場。
「ドラゴンクエストソード」でも主人公とディーンの合体必殺剣として登場。
ディーンの投げた炎と氷を、リモコンを∞形に振って融合、突きで放ち、敵全体にダメージを与える。
本編では
Ⅺで
主人公と
ベロニカの連携技として初登場。
原典どおり、主人公のメラゾーマとベロニカのマヒャドとの連携攻撃となっている。
「メラガイアーまで覚えるベロニカ1人で作れるんじゃないの?」とか「(原典の設定的に)ベロニカのメラガイアー、ロウのマヒャデドスと組み合わせた方が威力出るんじゃ…」なんてツッコまれがち。
モーションとしては主人公とベロニカが二人で魔力球を作って撃ち放つといった内容で、あまり原作再現度は高くないが、一応魔力球は矢の形に変形する。
威力が最大で700台に達する
無属性の全体攻撃であり、耐性の異なる複数の強敵を相手にする時などに重宝する。
その後、オンライン作品の
ⅩにおいてもVer6.3から実装された。
本作では呪文ではなく魔法使いの「
必殺技」扱いであり、自身の前方の直線上にいる敵全員に超特大のダメージを与える。
条件の関係上、ストーリーを最低限Ver3までは終わらせていないと習得できない。
Ⅺの時とは違い、モーションは原典たるダイの大冒険を忠実に再現したものとなっており、ダイ大ファンであれば熱くなれること請け合い。
一方性能面で言うならば、
必殺技であるがゆえに「
マホカンタ等の呪文に関係した状態変化の影響は一切受けない」など原典とは一部設定が異なっている。
プレイヤーに有利な仕様でありながら、「原作再現で
マホカンタでちゃんと反射して欲しかった」等の声を敢えて上げる人も少なくなかった様子。
連発できない分その威力は絶大であり、なんと攻撃魔力がどれだけ低い魔法使いであっても
9000前後のダメージは保証されている。またテンションシステムとの複合などによるダメージ上限も通常の9999ではなく19999となっている特別仕様。
攻撃魔力1000以上になると徐々に威力は上がっていき、1万以上のダメージを簡単に叩き出すようになる。
なおVer6.4のボスであるジア・クルヴィダも、よく似た必殺攻撃「ジア・メドローア」を使用してくる。
●漫画作品
ドラゴンクエストXのコミカライズである「
蒼天のソウラ」でも登場。この時点ではまだ
ゲーム本編には実装されておらず、先行登場であった。
敵に対してではなく城壁を破壊するために使用され、複数の城壁にまとめて大穴を開けてその威力を遺憾なく発揮した。
なお、作中では
「古代の英雄譚に語られた合成魔法の究極奥義の一つ」とされており、
- 優秀な魔法使い二人がそれぞれメラ系の魔法力とヒャド系の魔法力を調整担当の魔法使いに供給
- 調整担当の魔法使いが2つのエネルギーを収束・合成
- 調整が完了したところで狙撃担当が撃ち出す
という四人がかりでようやく撃てる超高難度の呪文となっている。
ただし狙撃役は調整担当のバウムが「魔法を当てるのが苦手」という理由で招いたので3人でも運用は一応可能。
その際にメラ系とヒャド系の担当の二人は肩で息をして「干からびるかと思った」と言うほど消耗し、
調整担当の魔法使いは二つの魔法力を均等に調整する際の知恵熱で眼と鼻から血を流すなど、四人がかりですら負担が大きくなっている。
作中では撃つまでも時間がかかっているので跳ね返されたりしたらまず相殺など不可能と思われるため、戦略的な運用は出来ても戦術的な運用は不可能に近い。
しかしながら城壁の守りとそこの戦力丸ごとを消し飛ばす威力は凄まじく、国家戦力級の手続きと結果を持つ、戦略級のブツとして表現された。
調整担当の魔法使いの口から「古代の英雄譚に語られた大魔導士は自分達がやった作業を一人でこなして単独でメドローアを撃った」
としてポップやマトリフの存在が示唆されているが、同時に「さすがに創作」「軍記物に誇張はつきもの」と仲間と共に語っており、「蒼天のソウラ」の時代からするとポップやマトリフがどれだけ規格外だったのかが解る。
一方で、マトリフに「センスの無ぇヤツには一生できねぇ」と言わしめる超常的な個人が操る必殺技を、それ以下の常人でも分担して行使出来るように分析できたという世界的なスケールでは技術向上という表現にもなっていた。
この他、運用における危険・弱点についても
- 炎熱や冷気のような物理現象になる前の純粋魔法力そのものを射出しているので、
反射呪文や吸収呪文などの対魔法障壁の影響をモロに受ける。
対策を講じた相手に撃っていたらこっちが全滅していた。
……と、マトリフの忠告やバーンパレス心臓部での展開を踏まえた内容でしっかり言及されている。
上記のように後に
ゲーム本編では結局一人で行使できる必殺技として登場したワケだが、そもそもDQXの主人公はいろいろあって血統も実績も経歴も超一流どころのレベルではなく、ポップやマトリフにすら匹敵すると言ってもおかしくない規格外の人物となっている。
一人で使えたとしても何ら不思議ではないだろう。
■余談
名前の由来は、「メラ」、「ヒャド」とアロー(矢)のアナグラム。
なお「ドラゴンクエスト モンスターバトルロードⅡ」では下位技の「メヒャド」が登場している(モーション的にもそのまんま)。
また、ドラクエ8にも呪文として没データが残されているが無理矢理使おうとするとフリーズしてしまう。設定を考えるに、恐らくゼシカの使う呪文だったのだろうと推測出来る。
追記・修正お願いします。
最終更新:2025年03月15日 19:52