クレヨンしんちゃん オタケベ!カスカベ野生王国

登録日:2021/11/09 Tue 20:06:14
更新日:2025/03/22 Sat 00:42:35
所要時間:約 6 分で読めるゾ






解き放て、おバカ本能


2009年4月18日に公開された、映画クレヨンしんちゃんシリーズ第17作目の作品。上映時間は96分。


監督はテレビシリーズ初期から絵コンテで関わり、『こち亀』のTVSPシリーズなどの監督を務めたしぎのあきらが担当。
脚本はしぎのの推挙により、様々な子供向けアニメの脚本を書いてきた静谷伊佐夫が抜擢されている。
静谷氏は本作後にテレビシリーズにも脚本で参加するようになった。

テーマは「環境保護」。過激な環境保護活動の末、テロリズムを企てる組織を敵に、彼らの作った薬のせいで動物化したおなじみのメンバーが立ち向かう構図になっている。
もうひとつのテーマは「母子」で、しんのすけとみさえの親子愛に焦点を当てた物語になっている。


【あらすじ】

新しい町長・四膳守の政策によりカスカベにはエコブームが到来していた。
ふたば幼稚園も河原のゴミ拾い活動に参加するが、しんのすけは河原に流れ着いていたアタッシュケースに入っていた謎のドリンクを持ち帰ってしまう。
そのドリンクを飲んでしまったひろしとみさえが翌朝目を覚ますと、動物のような行動をするようになり、さらに翌日にはついに顔が動物になってしまった。
突如現れた謎の黒マント軍団を率いるブンベツに拉致されてしまう一家とかすかべ防衛隊
実はドリンクを開発したのは四膳が結成した環境保護団体「SKBE(スケッベ)」だった。
謎の美女ビクトリアと出会い、辛くも脱出したしんのすけは、ひろしとみさえを救出するため動物化したかすかべ防衛隊と共にSKBEのアジトへ乗り込むが…!?


【登場人物】

【いつものメンバー】

野原しんのすけ(声:矢島晶子
おなじみ主人公。
みさえ達が連行される際にビクトリアをナンパしてしまったことで、いつになくみさえを激怒させてしまった。
ビクトリアには置いていかれてしまうが、二人の幻影を見て行動することを決め、かすかべ防衛隊と共に本部へ乗り込む。
ドリンクで変身した姿はゾウさん。

野原みさえ(声:ならはしみき)
しんのすけの母。
高らかに環境保護を謳う四膳に見とれてエコ活動を始めるが、ドリンクによってヒョウになってしまう。
徐々に人間としての理性を失っていき、本部へ連行される際にはビクトリアをナンパするしんのすけに激怒して吠えてしまった。
本部に囚われていた頃にはまだ理性が残っていたため悪いことをしたと気に病んでいたが、しんのすけと再会した時には完全にヒョウと化し襲ってしまう。

野原ひろし(声:藤原啓治
野原家の大黒柱。ドリンクによってニワトリになってしまう。今回はあまり活躍の場が少ない。

野原ひまわり(声:こおろぎさとみ)
しんのすけの妹。兄と共にシロに乗って本部へ乗り込む。
ドリンクで変身した姿はシロクマ。

シロ(声:真柴摩利)
野原家の愛犬。
ひまわりを背中に乗せて行動する。

風間トオル(声:真柴摩利)
しんのすけの親友。
野原一家と共にSKBEの研究所に連れていかれた際にドリンクを飲んでしまい、ペンギンになってしまった。
戦闘能力なし、足が遅いとお荷物状態だったが、終盤ではその頭脳を利用して活躍する。

桜田ネネ(声:林玉緒)
かすかべ防衛隊の紅一点。
SKBEの研究所に連れていかれた際にドリンクを飲んでしまい、ウサギになってしまった。予想はできてた
耳の良さを利用して活躍する。

佐藤マサオ(声:一龍斎貞友)
SKBEの研究所に連れていかれた際にドリンクを飲んでしまい、コウモリになってしまった。コウモリ野郎ということか
空から偵察したり口から発する超音波で攻撃したりと、いつになく活躍シーンが多い。
ちなみに中盤でフルーツを食べようとしていたが、フルーツバットというコウモリがいる*1ので、モチーフかと思われる。

ボーちゃん(声:佐藤智恵)
SKBEの研究所に連れていかれた際にドリンクを飲んでしまい、アルマジロオオセンザンコウになってしまった。
細長い舌で鍵を開けたり、丸まって攻撃したりして活躍する。

風間みね子(声:玉川砂記子)
風間くんのママ。終盤、かすかべが動物だらけになった際に息子同様ペンギンになっていた。

ふかづめ竜子(声:伊倉一恵)
魚の目お銀(声:星野千寿子)
ふきでものマリー(声:むたあきこ)
おなじみ埼玉紅さそり隊芸人不良三人組。三人そろってナマケモノになっていた。

となりのおばさん(声:鈴木れい子)
野原家のお隣のおばさんカバになっていた。

高倉文太(声:納谷六朗)
おなじみ組長園長先生。ヒツジになっていた。

吉永みどり(声:高田由美)
ひまわり組の担任。イヌ(トイプードル?)になっていた。

まつざか梅(声:富沢美智恵)
ばら組の担任。キツネになっていた。

上尾ますみ(声:三石琴乃
さくら組の担任。ハムスターになっていた。

【ゲストキャラクター】

ビクトリア(声:後藤邑子
本作のゲストヒロイン。
カジュアルな美女でセレブっぽい雰囲気を持つが、マシンガンや大量の銃器で武装しSKBEと戦う謎の女。
かなりの浪費癖の持ち主で、大量の服を買ってはすぐに捨てたり、野原家の食糧を食い散らかしたりしており、SKBEと戦う理由も自分の好きな服やブランド品がなくなることを阻止するため。
実は四膳の妻であり、本名は「四膳良子」。ビクトリアという名前は、しんのすけに名前を聞かれた際に偶然持っていたタオル(ビクトリア温泉)からつけたもの。
四膳のエコ活動に全く理解を示すことなく浪費を繰り返し、四膳を暴走させてしまった。本作の元凶と言える。

四膳守(声:山寺宏一
カスカベの新蝶々町長に就任した長髪に髭面の偉丈夫。マニフェストとして環境保全やエコ活動を精力的に推進しており、住人からの人気も高い模様。
その正体は過激派環境団体SKBEの総帥。断じてスケベではない。総帥として行動する際は、葉っぱ一枚という変態的 …もとい野性的な恰好をしている。
元々は誰に理解されずともエコ活動を行うマジメな青年だったが、ただ一人理解してくれていると信じていた良子の浪費癖に絶望し、「良子動物化計画」を考える。ついでにどれだけ活動しても自然を守らない人類にも絶望して、「人類動物化計画」を立案した。
最終決戦では自らも強化版ドリンクを飲んで、キマイラのような姿の神獣リオンデスに変身して野原一家と戦った。

ちなみに山寺氏は過去に足の短い敵幹部役としてクレしん映画に出演している。

ブンベツ(声:山本高広)
SKBEの幹部。肩アーマーに新聞紙で作ったフンドシという姿をした変態。
馬のような顔をしており「ヒヒーン」と鳴くクセを持つ。すでにドリンク飲んでるのでは?
名前の通りゴミの分別がクセになっており、ゴミが散らかっているのを見ると戦闘中でも分別をはじめてしまう。

マイハシ(声:折笠愛
SKBEの幹部。露出度の高い和服風の衣装を着た美女。伸び縮みする巨大な箸を使って戦闘を行う。
髪の毛をお団子状に結っており、大量のマイ箸をかんざし代わりに刺しているが、全ての箸を抜かれると貞子のようになってしまう。

【用語】

SKBE(スケッベ) 上記でも説明したがスケベではない。
四膳守が結成した環境保護団体という名のエコテロリスト。名前は「Save Keeping Beautiful Earth」の略。
幹部以外のメンバーは全員ゴミ袋で作られた服を着ており、男は犬、女は猫の覆面を付けている。
環境破壊による破滅を食い止め、地球環境を蘇らせるために物質文明を放棄し、人間も自然に返るべきという理念を掲げており、そのために人間を動物化するドリンクを開発した。
組織の運営資金は町会費や募金、収拾したゴミを外国に売ることで賄っているらしい。ただの横領である


【主題歌】


◇ユルユルでDE-O!

◇やんちゃ道
ジェロ。作中では無理矢理SKBE本部で歌わされる本人役として登場している。
「子供から見た親」をテーマにしがちな親子テーマの曲としては珍しい「息子の成長を見守る母親」を視点人物に据えた曲。


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最終更新:2025年03月22日 00:42

*1 ペットとして飼える。めちゃくちゃ可愛い