戦国接続 ギャラクテスト・シデンシーザー

登録日:2021/12/25 (土) 01:40:22
更新日:2025/04/30 Wed 22:29:53NEW!
所要時間:約 10 分で読めます





彼らの戦いが続く限り、戦国武闘会は終わらない。

*1


戦国接続 ギャラクテスト・シデンシーザー》とは、TCGデュエル・マスターズ」のクリーチャー。
DMRP-20「王来篇 第4弾 終末王龍大戦」にて収録されたスーパーレアの一枚であり、《超聖竜シデン・ギャラクシー》と《暗黒皇グレイテスト・シーザー》を合体させた勢力のディスペクター


解説

戦国接続 ギャラクテスト・シデンシーザー SR 光/闇/自然文明 (8)
クリーチャー:ディスペクター/ナイト/サムライ 14000
EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く)
W・ブレイカー
このクリーチャーが出た時、カードを3枚まで、自分のマナゾーンまたは墓地から手札に戻す。
自分のディスタスとディスペクターの召喚コストを最大2少なくする。ただし、コストは0以下にはならない。

接続派閥のディスペクターはディスタスのサポートを行う傾向にあるが、シデンシーザーは特にサポート寄り。
cipによるマナと墓地からのカードの回収やディスペクターとディスタスのコスト軽減を行う。
ディスペクターの例に漏れず、EXライフも備えている。

墓地回収はササゲールで自壊するディスタスを再利用しやすくすることが長所。
シデンシーザーを召喚する際、軽減のためにササゲールで自壊したディスタスを即座に回収するという動きが可能。
召喚コストを下げる効果とササゲールの組み合わせが上手く決まれば、回収効果で手札の消費を抑えながら低コストでのディスペクターの展開も難しくは無くなる。
また、墓地やマナの回収における対象は「カード」と指定されているために呪文やフィールドなども幅広く回収できることから、何かしらの組み合わせが考えやすい。

コスト軽減サポートは重量級種族であるディスペクターにとっては大きい。
この手のサポート能力を持つクリーチャーは相手ターン中に真っ先に除去されて効果を発揮できずに終わることも多いが、シデンシーザーの場合はEXライフである程度の場持ちを可能としていることで補える。

このように能力自体は弱くないというか堅実なのだが、ぶっちゃけシデンシーザーのスペックの評価は低い。

低評価されやすい最大の原因としては、「8コストの3色クリーチャーの割に出来ることはサポートに徹しすぎてショボい」という面だろう。
シデンシーザーは多色の重コストなので、結果としてサポート型のスペックであるシデンシーザー自身にサポートが必要な部分も嫌われやすい要因。
種族を活かすにしても、強力なサポートに恵まれているナイトは有効活用できる可能性があるが、サポートが特に豊富なドラゴンエンジェル・コマンドが元ネタから省かれてしまった点も非常に痛い。

パワー自体は8コストの非進化としては高いのだが、シールドブレイク数はまさかのW・ブレイカーと単純な攻撃性能にも欠けている。
元ネタの2体が両者ともにT・ブレイカーを所持していた点も考えると、正にディスペクトされていると言える。
高いパワーを活かす戦略にしても、マッハファイターなどの能力を抱えていないことも悲しい。

同コストで同じ接続のディスペクターに《砕慄接続 グレイトフル・ベン》がいることもこのカードの低評価に繋がっている。
グレイトフル・ベンは豪快な墓地回収型のマナブーストとマナ召喚補助効果を持ち、素のスペックはT・ブレイカーでブロッカーのドラゴンと言う点でシデンシーザーを攻撃性能で上回っている。
そのため、接続派閥のディスペクターをデッキに起用する際には競争でほぼ負けるというのが現状。

元ネタのカードがDM全体でも屈指の人気と能力の攻撃性の高さを誇っていた様子とは正反対の地味さやレアリティ設定などからもハズレアと認識する声も少なくない。
ただし、範囲の広い回収効果などの器用さも見えてはいるので、起用法を色々と考えてみるのも面白いカードではある。


相性の良いカード

煉獄魔弾グレイテスト・ゲート R 闇文明 (8)
呪文:ナイト
バトルゾーンに自分のクリーチャーがなければ、この呪文を唱えるコストを1少なくする。
KM−進化ではないクリーチャーを1体、自分の墓地から出す。
ナイト・マジック(バトルゾーンに自分のナイトがあれば、この呪文のKM能力をもう一度使ってもよい)

シデンシーザーをリアニメイト可能だが、シデンシーザーはナイトなのでナイトマジックの起動が可能*2
しかもシデンシーザーは墓地回収によって墓地に落ちたこの呪文を手札に回収出来るため、再び使い回すことが出来る。

接続王 ロマノグリラ0 KGM 光/闇/自然 (11)
クリーチャー:ディスペクター/ダークロード/ガーディアン/ナイト 17000
EXライフ
マッハファイター
T・ブレイカー
このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から3枚を見てもよい。そうしたら、その中から1枚を墓地に置き、残りをマナゾーンに置く。
このクリーチャーが攻撃する時、コストの合計が、自分のマナゾーンにあるカードの枚数以下になるよう、自分のマナゾーンと墓地からクリーチャーを最大1体ずつ選び、出す。
このクリーチャーがタップしていれば、自分は攻撃されない。

シデンシーザーのコスト軽減を用いれば9マナで出すことが可能となるので、マナカーブ的に綺麗な流れが作れる。
また、墓地肥やしやマナブーストはシデンシーザーの回収能力との相性が良い。


関連カード

超聖竜シデン・ギャラクシー SR 光/火文明 (5)
進化クリーチャー:エンジェル・コマンド/アーマード・ドラゴン/サムライ 15000
進化V:自分のドラゴンまたはエンジェル・コマンドのいずれか2体を重ねた上に置く。
T・ブレイカー
メテオバーン:このクリーチャーがこのターンはじめて攻撃する時、このクリーチャーの下にあるカードを2枚まで墓地に置いてもよい。このようにしてドラゴンを墓地に置いたら、このクリーチャーをアンタップする。このようにしてエンジェル・コマンドを墓地に置いたら、このクリーチャーがこのターン中に破壊される時、墓地に置くかわりにバトルゾーンにとどまる。

暗黒皇グレイテスト・シーザー SR 闇/火文明 (6)
進化クリーチャー:アーマード・ドラゴン/ドラゴン・ゾンビ/ナイト 13000
進化V−自分のナイト・クリーチャーまたはドラゴンのいずれか2体を重ねた上に置く。
このクリーチャーが攻撃する時、自分の墓地にある闇または火の呪文を、コストの合計が7以下になるように好きな枚数選び、コストを支払わずに唱えてもよい。その後、その呪文を好きな順序で自分の山札の一番下に置く。
T・ブレイカー

元ネタ。能力面で見るとこの2枚の面影は殆どないと言ってもいい。
強いて言えば両者のパワーの平均値がシデンシーザーの数値になること、シデンの破壊耐性がEXライフで微妙に再現されていると言えなくもないところか。ただし、EXライフはディスペクター共通なので特に狙った共通点ではないだろう。

それどころか、文明で言えば両者が所持していた火文明が消えて何故か自然文明になっているのだから、文明設定すらまともに再現されていないと言える。
元ネタの色に忠実ならば「連結」になるはずなのだが、連結の枠は《覚醒連結 XXDDZ》に取られてしまった。
シデンやシーザーが収録されたDM-31「戦国編 第4弾 戦国武闘会」のパックの色が「薄暗い黄緑」だったため、そこから接続に連想されたとするぶっ飛んだ説もある。

自然やマナ回収という設定から、むしろシーザーよりもシデンの協力者である《終の怒流牙 ドルゲユキムラ》の要素が入っていると皮肉る声も。


背景ストーリー

王来篇において登場した接続派閥のディスペクター。
かつて戦国武闘会が開かれクリーチャー達が武を競い合っていた時代、超銀河剣を用いて世界を救うと同時に優勝した《超聖竜シデン・ギャラクシー》と次元を撃ち抜く銃(the gun shoots through dimensions)を使う《暗黒皇グレイテスト・シーザー》の肉体が悪用されて融合した存在。

本来、シーザーの肉体は「超獣王来烈伝」においての一人として記録されていた《「俺」の頂 ライオネル》と合成され、《暗獅連結 グレイテスト・ネルザ》という連結勢力におけるディスペクターの1体として完成していた。
ところがレクスターズ達の猛攻とディスペクター勢力の劣勢を受け、黒幕の《龍魂珠》はライオネルと神帝による王同士のディスペクターを生んで対抗することを決定する。
グレイテスト・ネルザは合成を解かれ、余ったシーザーの肉体は因縁深いシデンと接続することになった。

こうして完成したシデンシーザーは、「彼らの戦いが続く限り戦国武闘会は終わらない」と評される歪なディスペクターであった。

作中では「歴史の転換点となった戦いにおいて中心となった超獣たち」のディスペクターとして、《不死鳥縫合 ブラック・ビッグバン》《DS電融 ザ=デッドNEXT》《闘魂混成 エンペラー・アクターシャ》《覚醒連結 XXDDZ》らと共に各文明を急襲。
終末縫合王 ミカドレオ》が誕生してモモキングと交戦していた頃、シデンシーザーは闇文明に襲い掛かった。

闇文明の超獣として迎え撃つ《テ・ラ・スザーク》と《虚∞龍 ゲンムエンペラー》に対し、《超銀河弾 HELL》と《超銀河剣 THE FINAL》を交互に繰り出す戦法で圧倒。
シデンシーザーを真の強者と認識したゲンムエンペラーが夢幻の無を乱射するが、超銀河兵器による次元の裂け目によってそれを消しながら2人の身に超銀河弾を当てることに成功しかける。

ところが、テ・ラ・スザークとゲンムエンペラーが共闘を決意したことで展開された夢幻の無に超銀河弾が着弾するが、その夢幻の無は無月の門を重ねて出力が倍増した秘奥義「夢想封月」と化していた。
これは超銀河兵器の攻略を意味する結果であり、そのままゲンムエンペラーが無月の門を力を利用して超加速したすれ違いざまの翼の一閃でシデンシーザーを粉々に粉砕されて敗北した。


元ネタの関係性

合成素材の2人の関係性については言うまでもないだろう、戦国武闘会の決勝で対峙した者同士。
シーザーについては本来は本当に縁も所縁もない人物と合成させられていたので、知り合いと合体する結末にされたのは果たして良かったのか悪かったのか…。

実はシデンもシーザーも経歴からすると合体クリーチャーなので、「合体クリーチャー同士が合体クリーチャーにさせられた」というカオスな事態だったりする。
シデンは《ボルバルザーク・紫電・ドラゴン》と《不滅の精霊パーフェクト・ギャラクシー》の合体、シーザーは《邪眼の使徒シーザー》と《暗黒王デス・フェニックス》が融合した存在である。
つまりは2体のディスペクターに見えながら、実際にはシデンとシーザーに足して4体のクリーチャーの要素もぶちこまれていることになる。

しかも更にややこしい事態として、カード化されていない《邪眼の使徒シーザー》以外のクリーチャーは既にディスペクターやレクスターズと化しているという点である。
紫電は《紫天連結 ネバーシデンド》*3、PGは《滅将連結 パギャラダイダ》、デス・フェニックスは《ディダノス <デスフェニ.Star>》として王来篇に登場している。
《ディダノス <デスフェニ.Star>》に関しては、レクスターズは背景ストーリーで経歴的には同一人物でも姿が違えば別の存在としてカウントされることが示唆されているが…。
どうやらシデンとシーザーについても、合体前の存在とは肉体や魂は別の存在として超獣世界に記憶されている様子。

背景ストーリーで超銀河弾を乱発する姿はシーザーのオマージュと言えるが、一方で超銀河剣を乱用する姿は超銀河剣の使用をギリギリまで拒んでいたシデンへの侮辱でもあり、超銀河剣によって殺害されたシーザーへの嫌味にも見える。
「戦国武闘会が終わらない」というフレーバーテキストの表現も、意図は違うとは言っても大会に決着を付けようとはしていた両者へのディスペクトかもしれない。


イラスト

イラストはシデンがベースとなっているが、各所にシーザーのパーツが接続されている。
シデンとシーザーの武器を同時に抱えており、イラストの重量感や派手さのインパクトは絶大。
シデンの顔は保たれているが、その表情は口が大きく開いていることによって、どこか凶悪さや意地の悪さを感じる表情となっている。


余談

  • 何気にサムライを持つ初のディスペクターである。
    ディスペクターは基本的に特殊種族は省かれる傾向にあるが、ナイトの方はそのままディスペクターに持ち越されていることが比較的多かったので、サムライとは対照的な扱いと言える。




彼らの戦いが続く限り、追記・修正は終わらない。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • DM
  • デュエル・マスターズ
  • ナイト
  • サムライ
  • 王来篇
  • 超聖竜シデン・ギャラクシー
  • 暗黒皇グレイテスト・シーザー
  • 墓地回収
  • マナ回収
  • コスト軽減
  • ディスペクター
  • 戦国接続 ギャラクテスト・シデンシーザー
  • EXライフ
  • 多色
  • 闇文明
  • 光文明
  • 自然文明
  • アブザンカラー
  • ネクラカラー
  • 戦国武闘会
  • スーパーレア
  • 接続
  • SR
  • 多色クリーチャー
  • クリーチャー
  • 光文明のクリーチャー
  • 闇文明のクリーチャー
  • 自然文明のクリーチャー
  • コスト8
  • W・ブレイカー
  • デュエマ
  • DMRP-20
  • 龍魂珠被害者の会
  • 戦国編
  • 暗黒王
  • 楔3色
  • 3色
  • 三色
最終更新:2025年04月30日 22:29

*1 画像出典:Twitter イラストレーター市丸きすけ氏 @kisuke_ichi 2021年12月18日投稿 https://twitter.com/kisuke_ichi/status/1472103654245416963?s=20&t=pEIxpeN_6gylCTZaBt0HRw ©Wizards of the Coast/Shogakukan/Mitsui-Kids

*2 ちょっと前まではナイトマジックの起動は唱えた時点でバトルゾーンに自分のナイトがいないとできないという裁定だったが現在では効果処理の途中でナイトがバトルゾーンに存在するようになった場合でも起動できるという裁定になっている。

*3 余談だがこの《ネバーシデンド》は元ネタのクリーチャーの能力の面影をそれぞれ残した結果《シデン・ギャラクシー》に近い性能になっている。