ぷにる(ぷにるはかわいいスライム)

登録日:2022/05/12 Thu 22:29:10
更新日:2025/03/31 Mon 13:39:02
所要時間約 4 分で読めま〜す!






ぼくはどこから登場してもかわいいですね!
ぷにるん★


ぷにるとは、まえだくんによる漫画『ぷにるはかわいいスライム』の主人公である。

CV:篠原侑

概要

本編開始の7年前に、当時小学生の河合井コタローが作ったスライムに命が宿って生まれた*1存在。
当初は青いペンギンのマスコットのような姿で、生まれた際に初めてコタローから聞いた言葉が「かわいい」だった(月刊コロコロ本誌の告知漫画より)。


しかしコタローが成長するにつれスライム遊びをするような年齢じゃなくなっていき、また後述するスライム体質が災いして「かわいい」と言ってもらうどころか「スライムの化け物」と邪険に扱われるようになっていく。
とはいえ友達として7年間もコタロー家に同棲しており幼馴染に近い良好な関係は維持している。
コタローに「かわいい」と言ってもらうために自身を様々な姿に変えてきており、コタローが中学2年生である現在は女の子の姿をとっている。

ちなみに英語表記は「Pniru」の模様。*2

人物

ですます調で話し、一人称は「ぼく」。
性格はかなりの自信家で、常に自身のことを「かわいい」と自負している
コタローに許可されていないのに学校などについてくるなど若干自分勝手な一面も。


かわいさが強調されたコマでは、よく「ぷにるん★」という擬音が加えられる。
驚いた時に「ぷにゃ!?」、泣いた時は「ぷにぇ〜ん」、乗り気でない時は「ぷにぇ〜?」、威張る時は「ぷにえっへん!」といった鳴き声みたいなのを発することもあり、感情表現も豊か。


夢は自身をモチーフとしたテーマパーク「ぷにるランド」を設立すること。作中で世界一有名なマスコットキャラクター「キュティちゃん」の人気を己の可愛さで越え、自分が「kawaii」の代名詞となることを目標とし、本命であるコタロー以外に対しても自身の可愛さをアピールしている。

その性格ゆえに他人から「かわいい」と言われるのに弱く、隠れていても「かわいい」という言葉に反応して出てきてしまったり、口車に乗せられて素直に従ってしまう一面も。


好物はクリームソーダ。ペンギン姿の頃からコタローと一緒に飲んでいた姿を確認できる。
コタローに1回頼み事される際に1本クリームソーダをねだることも。


なお女の子の姿こそしているが女としての自覚はほぼなく、第1話の開幕(しかも初登場時)からコタローと1つのベッドで一緒に寝るなんて攻めたことをやらかしている。
というかマスコットとしての「かわいい」と女の子としての「かわいい」の区別がついていない節がある。
自分のことはスライムのホビーであるということを自覚しており、コタローからはあくまで「スライムとして」かわいがられたい模様である。
ぷにる自身がコタローに恋愛感情を持っているかは曖昧。


同じくホビーの存在であるルンルーンとは最初こそライバル視していたものの、境遇を知ってからは仲間として友好的に接している。
ルンルーンはぷにると違い心を持っていないロボットだが、ぷにるは彼女(?)の気持ちを考えて大切にしたいと思っている模様。


ボクっ娘敬語で自分をかわいい(カワイイ)と自負する紫髪ということから某ドMホイホイなアイドルと似ているとよく言われている。
と思ったらアニメ版の声優は別のサイゲ産駒カワイイ娘という。


容姿

ここでは普段における姿と、昔のペンギンの姿について説明する。

  • 人間の姿のかわいいぼく
本作における基本的な姿。
中学二年生であるコタローと比べて身長は低く、小学校中高学年くらいの印象を受ける。
名称は月刊コロコロコミック2022年8月号のカラー出張版漫画より(単行本1巻特装版付録の「アクリルぷにるランド」においては、単に「かわいいぼく」)。


紫色のロングヘアで、下にいくほど水色のグラデーションがかかる。頭の上で2つのおだんごヘアを作っている。この髪もスライム状であるため細かく髪の毛が描かれているわけではなく、こんにゃくゼリーのような質感となっている。

頂点に星のついた青い小さなシルクハットを被っている。これはタイトルロゴにも描かれている他、コマ外で彼女が話している際にフキダシ内にこの帽子が表示されており、彼女のトレードマークと言える。


服装はペンギンを思わせる青と白のフードなしパーカーのようなものを着ており、なかなかの厚着である。反面、下は青いスパッツ1枚と随分な軽装備。
靴はこれまたペンギンの足を思わせる模様の入った黄色い靴で、よく見ると非常に厚底。あと家の中でも普通に土足である

普段はその厚い服装でイメージがしにくいが、第1話冒頭ではいきなり下着姿を見ることができ、結構スレンダーな体型であることがわかる。


満面の笑みになった時は上唇が∠のような形になることが多いが、これはペンギンだった頃のクチバシの形の名残であると思われる。
口調や性格は、特別な変身を除けば基本的に変わらない。
ちなみに目の虹彩は黄緑色。


ペンギンの姿だった頃の自分をモチーフとしたポシェットを肩にかけており、後述する変身に必要な素材はここから取り出している。


  • 昔のすがたのぼく
ぷにるが生まれた時にこの姿だった、マスコット風のペンギン。
名称は単行本1巻特装版付録の「アクリルぷにるランド」より。
本作では主に回想で登場する。
読み切り版では二頭身であったが、本作では丸っこい一頭身に近い体型。
また、通常形態が人型になった影響か、当時より体が若干大きくなっている。


特徴的な前髪やシルクハットなど、今のぷにるに引き継がれている部分がある。
なお、コタローのベッドにはキュティちゃんとともにこの姿のぬいぐるみが置かれている。


スライム体質

姿こそ人間の女の子であるものの、その身体はれっきとしたスライム。
スライム娘に近い存在ではあるものの、元々無機物であるスライムに命が宿った存在であるため、厳密には無性別である(作中でもコタローにしっかり指摘されている)。
ぷにる本人も普段の姿を「表面(ふく)」の一つとしか捉えておらず、性別という概念への理解は曖昧。外見的な性別に由来する「ドレスコード」の多さを嘆く場面もある。剛やん曰く「男女をただの衣装違いと思ってる感じ…?」
コタローの手によって(偶然ではあるが)創り出されたので、一種の人工生物ともいえる。

ファンタジー生命体としてのスライムに類する存在となってはいるが、かつての姿である現実にある玩具のスライムに則った描写もあるのが特徴的である。
寝る時は生命が宿る以前の玩具のスライムを入れるためのカップに入り、シルクハット型の蓋を閉じて寝ているようだ。

スライムでできた身体を利用し、体を変形させたり、蛇口や天井の隙間などの狭い所を通ることが可能。コップに注がれたカフェラテの中から現れるなんて荒業も。
その擬態性能はかなりのもので、7年間も一緒にいてかつぷにるの習性をよく理解しているコタローですら近くにいることを察知できないほど。思春期真っ盛りのコタローのプライバシーは消えました。

スライムでありながら変色も自在で、完全に切り離した状態でもコタローでも飲み込むまで気づけないレベルで“美味しそうな料理”に近づけることが可能。……見た目だけ。
出る作品が違えば名うての暗殺者にも余裕でなれそうなスペックである。
他にもスライムで漫画雑誌の形を再現し中身まで読めるように作るなど、美術的なセンスは高いのかもしれない。

また半液体であるその材質ゆえ、握手しようとしても相手の手が突き抜けてしまったり、コタローに抱きつこうとして体内に丸ごと取り込んでしまったりすることも。コタローが窒息死しないか心配である
また柔らかい体なので強く抱きしめられた時などは簡単に千切れてしまう。
でもぷにる的には問題ないようで、死んだり怪我したりはしないしある程度再生できる(ただしあまり滅茶苦茶にされると困難なことも)。

どれだけ細かく切っても一晩で再生できてしまうほどだが、場合によっては体積そのものが小さくなってしまう。体にスライムの素材を加えれば元に戻る。
更にプールサイズの大きなスライムを取り込んでしまえば中学校校舎をも飲み込める超巨大なぷにるに…。

またお風呂は熱で溶けてしまうから入れないらしい。
入浴シーンを拝めないのは残念である。
湯に浸からずとも桶に入ってぷかぷかと浮かんでいれば満足する模様。


作中の描写から、服もスライムでできた体の一部である可能性が高く、見方によっては常に全裸とも捉えられる。
ちなみに、コタローの弁当を箸も含めて全部食べてしまった時は、フードなしパーカーの上から浮き出た謎の×からひり出そうとしていた。メインヒロインです


切断後の体を独自に動かす事も可能であり、作中では網状のものをつかって体を薄く数枚にスライスし、本来複数人でやる組体操を1人でやってみせている。
ちなみに読み切り版では体を前後に両断し、背中側をコタローの家に待機させつつ、正面側が単独で海外に渡って長期にわたってマスコットとしての活動をするという芸当を見せた事もあったが、本作でも同様の事が出来るのかは不明。


ホウ砂水と洗濯のりを体に注ぐことにより体の形を自由に変えられる
一応言っておくと、この2つは玩具のスライムの素材そのものである。
ホウ砂水のみを足すことで体を固めることも可能。

この変身能力こそがぷにる、そして漫画自体の人気を押し上げている重要な要素となっているのだが、毎話のように新しい変身が披露されるのでバリエーションが非常に多い。
そのため、各変身についてはぷにるの変身(ぷにるはかわいいスライム)を参照していただきたい。


周囲との関係

周囲の人物は皆普通の人間なので、スライムである彼女は明らかに異質な存在であるが、日常系のギャグ漫画(本質はラブコメだが)らしく一部を除き世間からはコタローの家族や学校の仲間を含め自然に受け入れられている模様。

更にスライムでありながら少女であり、各々のぷにるに対する印象が全く異なることにも注目したい。


  • 河合井コタロー
本作のもう一人の主人公であるコタローからして、ぷにるはメインヒロインにあたる。


ぷにる本人は殆ど女の子としての自覚はないが、コタローにとても懐いている。アプローチが過激すぎて振り回してしまい無自覚に危害を加えてしまうことも。


今のコタローは基本的にぷにるのことをスライムの化け物として邪険にしているが、異性として意識している部分も垣間見られる。

ぷにるが学校の屋上から投げ落とされた時にコタローが全力で駆け寄り助けるなど、心の底ではぷにるのことを大事にしているようだ。


コタローの手によってぷにるは創られたので、ある意味では親子ととることもでき、きらら先輩も「河合井くんにならぷにるを任せても安心」と親子のように見ている。
だが作品紹介からして、この漫画のジャンルはラブコメ
第1話のラストにも「これはスライムのぷにると中学生コタローがともだちじゃなくなるまでのお話……。」とあるが、今後の進展が気になるところである。


  • ホネちゃん&剛やん
コタローの陰キャ友達である彼らは我々と同様可愛い女の子として見ており、ぷにるといつも一緒にいるコタローを我々に対して裏切り行為だと睨み羨ましがっている。

爆乳アイドルに変身したぷにるのおっぱいを揉んでいいかと本人に尋ねたり、購買に置かれたぷにるの指を買おうとしたりと彼らは彼らで欲望丸出しである。
特にホネちゃんに至っては「機械でも男でもかわいければ女の子(レディ)」と主張しており、スライムであるぷにるもしっかり守備範囲に入っている。


  • 南波遊助
ぷにるは外見どう見ても女の子の姿をしており意思を持って行動もできるが、メンタル小学生の彼からはでっけえスライムの玩具としてしか扱われていない。ぷにるを名前で呼んだこともなく、生き物として見ているかどうかすら怪しい。
ちゃっかり購買で売ってたぷにるの指を買ってる。

ルンルーンの取り合いのためにぷにるとゲーム対決をしたりと、スライム描写が特に絡まない部分では一応人として見ている部分もある。


コタローが先輩に惚れているため、ぷにるは彼女を「手強い競合相手」と見ていたが、きらら先輩にとってぷにるはかわいい子供、そして溢れる母性の対象である。

先輩がぷにるに初めて出会った時は「中学校にいるはずもない小学生(に変身したぷにる)に遭遇する」という突発的な条件に抗えず暴走してしまったが、普段のぷにるも比較的幼い姿を取っているためか以降の話でもぷにるを溺愛している。


  • 真戸博士
彼は自立型スライムをロボットとして運用する研究をしており、スライムでありながら意思を持つぷにるをスライム生命体、ないしは研究対象として興味を抱いている。
その割に生命体と知っていながら細かく刻んでみたり、ガラス棒で捏ね回したり、衝撃に耐えられるかの実験で学校の屋上から落としてみたりと扱い方が結構ぞんざいである。

また彼の授業の大半を寝て過ごしているコタローがぷにるを創り出したことを知るとかなり悔しがっていた。
意思を持ったスライム生命体が日常的にいることに対して奇異であるように認識しており、この漫画ではある意味珍しい存在である。南波やコタローに「ハカセ」とよく呼ばれるので「ハカセでは無い!!ヒロシだ!!」と、よくツッコむ。


  • 御金賀アリス
幼少期に自分で考えたオリジナルのネズミのマスコット「ルンルーン」をとても可愛がっている彼女は、周囲で噂になっており自らをかわいいと称するぷにるのことを「kawaii」のライバルとして見ており、どちらがかわいいかの勝負を仕掛けたこともある。

その一方で、スライムでありながら命を持ち人の姿をとって他者と接することのできるぷにるのことを、いくら溺愛しても動かないマスコットにすぎない自分のルンルーンと比較して羨ましく思っていた。

その後、宝代によってルンルーンは人型のロボットとして生まれ変わる…。


  • ルンルーン
ネタバレ注意

ロボットとしてのルンルーンは「おしゃべりキュティちゃん」のガワを取り替えただけの、元のマスコットとはベツモノのホビーに過ぎなかった。
もちろん人格なども存在していないので、何の感情も抱いていない

だが元々おもちゃのスライムであるぷにるはホビー仲間として友好的に接しており、ルンルーンが決まった言葉しか喋れなくても積極的に会話したり、変身する時にルンルーンにスライムを分けて衣装を作ってあげたりと友達のように大切にしている。

自分が幼少期に考えたというマスコットのルンルーンと全く違うただのホビーを見せ付けられたアリスはこのベツモノであるルンルーンを見限ってしまったので、2人が仲直りできるようにぷにるは心から願っていた。

なんだかんだでアリスが和解した際は、「(ベツモノのルンルーンに)ルンルーンじゃない別の名前をつけるなら撤去を許してもいい」と言われ、改めてぷにるが自身の名前とおそろいの「ル」で終わる「ルンル」と名付けた。


+ 彼女のルーツと「余計な物」 ※ネタバレ注意
なぜ彼女が「かわいい」にこだわるのか。なぜ彼女が「かわいい」に固執するのか。
それは彼女を形作る根底たる、「余計な物」にあるからだった。

コタローは幼少期に悪意ある晒し上げと固定観念の押し付け、周囲の無理解からトラウマを負っている。
クリスマスイブの夜に、彼が強い怒りと願いをペンに込め描き殴ったペンギンのマスコット絵。
とてもかわいくて、コタローの趣味を理解して受け入れてくれる、いつまでも一緒にいてくれる友達、その願いを込めた絵。


――――それは、ぷにるの最初の姿である「昔のすがたのぼく」そのもの。

だが、彼は辛い記憶に蓋をし、涙で滲んだその絵の事も忘れていた。

時が流れ、コタローは教育番組の工作コーナーを見ながらスライムを作っていた。
スライムを飾るためのビーズを探す際に、おもちゃ箱の奥底にしまい込んでいた件の絵。そんな「余計な物」がスライムの素に紛れ込んだ。
コタローの悲しみと怒りと願いが込められた絵は、洗濯のりとホウ酸の混ぜ物に奇跡を起こした。


じゃーん!かわいいぼくでーす!
ぷにるん★

光の中から現れたマスコットの様な存在。それはコタローの強い執念から生み出された願いの化身であり、ぷにるという生けるスライムのはじまり。
スライムに紛れ込んだ「余計な物」の正体は、コタローが封じ込めたトラウマと怒りの象徴だったのだ。

そんな出自だからこそ、ぷにるは「かわいい」に誰よりもこだわり、コタローの事を友人としても異性としても愛しているのだ。





追記・修正はぼくのことをかわいいと言ってくれる人にお願いしますよー!
ぷにるんるん★


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最終更新:2025年03月31日 13:39

*1 読み切り版『かわいいぷにるはスライム』においては「コタローがスライム作り中に余計なものをまぜたから」と説明されている

*2 「チアリーダーのかわいいぼく」姿での衣装に書かれている。