妖精伝姫(遊戯王OCG)

登録日:2022/05/17 (火曜日) 15:34:30
更新日:2022/05/19 Thu 00:55:36
所要時間:約 14 分で読めます




妖精伝姫(フェアリーテイル)」とは、遊戯王OCGに登場したカード群である。

▼概要

「ザ・ダーク・イリュージョン」で初登場したカード群。

おとぎ話のお姫様の衣装を着た動物のイラストが特徴的で、
名前は「妖精伝姫(フェアリーテイル)-○○」で統一されている。
おとぎ話を意味する「フェアリーテイル(Fairy tale)」と動物の「尻尾(Tail)」が掛かっており、
英語名はそのまんま「Fairy Tail」。

なお、上でカテゴリではなく「カード群」と表現したのは、
妖精伝姫(フェアリーテイル)というカード名を指定するカードは存在せず、カテゴリ化されていない為。

後述するカグヤや妖精の伝姫の様に、彼女達をサポートするカード自体はあるものの、
それらは全て攻撃力1850の魔法使い族を指定している為、
今後「妖精伝姫(フェアリーテイル)」を指定したサポートカードが作られるかは、KONAMIのみぞ知る。
サポート魔法カードの名前のせいで、カテゴリ化したらしたでめんどくさい事になりそうなのが悩みの種


属するカード群はすべて「レベル4・攻撃力1850・守備力1000・光属性・魔法使い族」で統一されており、
同じく「攻撃力1850の魔法使い族」を指定するサポートの多い霊使いとはマブダチ。どちらも美少女カード枠だし


効果は各カードで方向性が大分異なる。
その為、「各々の妖精伝姫の特性にかみ合ったデッキに組み込まれる出張枠」としての活躍がほとんどで、
妖精伝姫を組み合わせてデッキを組む事は少ない。
一緒に入っても、せいぜい妖精伝姫をサーチ出来るカグヤと、そのサーチ先の2種類程度。
その分強烈な効果を持つカードが多く、出張先で大車輪の活躍をした結果、制限指定されたカードもいる。


さて、上にも少し触れたが、特に目を引くのはそのイラストだろう。
お姫様の衣装に身を包んだ動物達のイラストは控えめに言ってとても可愛い。
俗にいう「美少女カード」だが、「獣がそのまま二足歩行している」タイプの美少女カードというのは
遊戯王では数が少なく、そういう趣味をお持ちの紳士淑女の皆様からの人気がとても高い。


▼所属カード

2022年5月現在、モンスターカードが5種類存在している。
魔法・罠カードについては明確に意識して作られているカードが1種類存在している。


モンスターカード



妖精伝姫(フェアリーテイル)-シラユキ
効果モンスター
星4/光属性/魔法使い族/攻1850/守1000
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、
相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを裏側守備表示にする。
(2):このカードが墓地に存在する場合、
自分の手札・フィールド・墓地からこのカード以外のカード7枚を除外して発動できる。
このカードを墓地から特殊召喚する。
この効果は相手ターンでも発動できる。

白雪姫の恰好をしたリスの少女。


(1)の効果は召喚・特殊召喚時に発動する、対象を取る裏側守備への表示形式変更効果。
シンプルな条件で相手モンスターを裏守備にして拘束する事ができる。
単純に手札から召喚するだけでも、往年の名カード「月読命」として使えるわけである。

(2)の効果は手札・フィールド・墓地のカード7枚をコストにした自己蘇生効果。
コストはこの手の効果としては重いが、そのまま(1)の効果に繋げられるうえにフリーチェーンであるため
まさしく、墓地に「月の書」が置いてある状態となる。ついでに壁にもなる。
「7枚のカード」をコストにしているのは、原作で白雪姫が、7人の小人の助けを得ていた事がモチーフと思われる。

そしてこれらの効果には同名ターン1制限が無い為、墓地が肥えまくっていれば
自分ターンなら素材になっては蘇生、素材になっては蘇生を繰り返す爆アドカードとなり、
相手ターンなら倒しても倒しても帰ってきながら裏守備を量産して二重に相手を堰き止める凶悪な壁として立ちはだかる。
「レベル4・光属性・魔法使い族」というステータスの汎用性もあり、その活躍は多岐にわたる。見た目に反して中々にえげつない。

7枚という枚数のインパクトのためフィールドや手札をコストに使うのは考え難く盲点になりがちだが、1枚や2枚使うくらいならアリであろう。
場合によっては、対象をとる効果などを回避するためだけにコストを払ったり、
相手に送りつけられたモンスターを除去したり、といった特殊な運用も可能。

相性が良いのは、高速で墓地が肥える、次点で召喚権と墓地リソースが余るようなデッキ。
ライトロード」や「芝刈り」のようなデッキのお供として環境にも時折顔を出しており、
最高で制限カードに指定された事もある。
TCG環境では先行テーマの「未界域」との相性が良かった結果採用率が上がり、
日本よりもさらに厳しい禁止カード指定を受けた。

ちなみに、海外版ではイラストの配色が日本とは異なる。
これは、日本版の衣装があまりにもディズニー版に酷似しすぎたためという説が濃厚


妖精伝姫(フェアリーテイル)-カグヤ
効果モンスター
星4/光属性/魔法使い族/攻1850/守1000
(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。
デッキから攻撃力1850の魔法使い族モンスター1体を手札に加える。
(2):1ターンに1度、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
相手はそのモンスターの同名カード1枚を
自身のデッキ・EXデッキから墓地へ送ってこの効果を無効にできる。
墓地へ送らなかった場合、このカードと対象のモンスターを持ち主の手札に戻す。
この効果は相手ターンでも発動できる。

かぐや姫の恰好をしたキツネの少女


(1)の効果は、召喚時に「攻撃力1850の魔法使い族」を指定したサーチ効果。
カグヤ自身もサーチ出来るので、往年のエアーマンよろしく、サーチ先をカグヤに絞っても機能する。

(2)の効果は、フリーチェーンの手札バウンス。
ただし、相手はデッキ・EXデッキから指定されたカードの同名1枚を墓地に送る事で無効化できてしまう。
2-3枚積まれているカードに対してはアテにならず、下手をすると墓地アドを与えてしまうだけになる。
ピン差ししかされないようなカードを見抜く知識は必要となる。

最も相性がいい指定先は、相手フィールドのモンスターをリリースして特殊召喚するモンスター群。
これらのモンスターはメタとして一定の採用率を誇るものの、全体で言えばごく一部にしかならないため、
相手を選ばず安定して通しやすい。そしてバウンスが成功すれば自分の手札に戻ってくるので、カグヤと除去札の両方を使い回せてしまうというわけ。
特にカグヤの召喚を阻害せずに立てられ、扱う種類が多く万が一にも入ってなさそうなカードを刺しやすい壊獣との相性は抜群であり、
このギミックを入れた妨害特化のデッキとして、【壊獣カグヤ】が存在する。

メタ戦術が有効になりやすいシングル戦メインのマスターデュエル環境において
【壊獣カグヤ】は環境デッキの一角として活躍しており、マスターデュエルから入ったデュエリストの場合、
上のシラユキよりもカグヤの方が印象に残るかもしれない。

ちなみに(2)の効果は、竹取物語の中でかぐや姫が「指定した宝物を持ってきた者と結婚する」と求婚者に無理難題を突き付け、
結局全員持ってくる事が出来ず追い払ったエピソードがモチーフと思われる。


妖精伝姫(フェアリーテイル)-シンデレラ
効果モンスター
星4/光属性/魔法使い族/攻1850/守1000
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
お互いにこのカード以外のフィールドのモンスターを魔法カードの効果の対象にできない。
(2):1ターンに1度、手札から魔法カード1枚を捨てて発動できる。
自分の手札・デッキ・墓地から装備魔法カード1枚を選んでこのカードに装備する。
その装備魔法カードはエンドフェイズに持ち主の手札に戻る。

シンデレラの恰好をしたワンコの少女。


(1)の効果は魔法カードの対象を自身に制限する永続効果。
相手の場のモンスターも対象にできなくなるので、RUM等も妨害ができるが、
やや範囲が限定されている事から(2)の効果目当ての採用になるだろう。

(2)の効果は手札の魔法カードをコストに、除外以外の領域から装備魔法一枚をサーチする効果。
似たような装備サーチ効果を持つアームズ・ホールと比較すると、直接装備するのでコストを支払わなくても良い点が特徴で、「アームド・チェンジャー」等のコストを踏み倒す事が出来る。

装備魔法が主軸のデッキで採用したいが、特に竹光との相性が良い。
竹光ロックの詳細は竹光のページを参照してもらいたいが、

 1.手札の妖刀竹光をコストに(2)の効果を発動し、シンデレラに2枚目の妖刀竹光を装備
 2.墓地に送られた妖刀竹光の効果で魂を吸う竹光をサーチ

の流れが出来るので、妖刀竹光とシンデレラの2枚があれば、竹光ロックのパーツが全て揃ってしまうのだ。

(1)の効果は、ガラスの靴を履くことができたのはシンデレラだけだったエピソード、
(2)の効果で手札に戻ってしまうのは、12時に魔法が解けて元の姿に戻ってしまうエピソードがモチーフか。

ちなみに遊戯王OCGにも「ガラスの靴」という装備魔法がある為、
原作再現(?)が可能。…しかし、こちらのシンデレラは天使族ではない為、装備すると弱体化してしまう。
そのまんま「シンデレラ」というモンスターがいるので、そちらに履かせてあげよう。


妖精伝姫(フェアリーテイル)-ターリア
リバース・効果モンスター
星4/光属性/魔法使い族/攻1850/守1000
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリバースした場合に発動できる。
手札からモンスター1体を特殊召喚する。
(2):相手が通常魔法・通常罠カードを発動した時、
このカード以外の自分フィールドのモンスター1体をリリースして発動できる。
その効果は「相手フィールドの表側表示モンスター1体を選んで裏側守備表示にする」となる。

いばら姫(眠り姫)の恰好をしたネコの少女。
ターリアという名前は、いばら姫の類話として知られる、「太陽と月とターリア」から


(1)の効果はリバース時に、手札のモンスター1体を特殊召喚する効果。
出すカードは一切の制限がなく、召喚制限さえなければ上級・最上級モンスターだろうと展開できる。
並のモンスターを特殊召喚するには現代水準では遅すぎる効果なので、有効活用するなら相応に重いモンスターを扱いたい。

(2)の効果は、自分の場のモンスター1体をコストに、相手の通常魔法・罠の効果を書き換える効果。
効果解決時にターリアしか対象を取る事ができない状況で発動出来れば、相手の札を一枚妨害した上で、
相手は裏側守備にする効果をターリアに使わざるを得なくなり、再度(1)の効果を使うチャンスが生まれる。
闇黒世界-シャドウ・ディストピア-」を発動しておくと、相手モンスターをコストにできるので更に強烈。

相手からしたらバレバレなので、適当な通常魔法・罠で効果を使わされて、本命を通される可能性がある点に注意。

(2)の効果は、いばら姫で悪い魔女が掛けた「15歳までに死ぬ」という呪いを、
良い魔女が「城と共に眠りにつく」内容に書き換えたエピソードがモチーフだろう。


妖精伝姫(フェアリーテイル)-ラチカ
効果モンスター
星4/光属性/魔法使い族/攻1850/守1000
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。
相手は500LP回復する。
その後、相手はこの効果を発動したプレイヤーのデッキの上からカードを3枚確認し、その中から1枚を選ぶ。
自分は相手が選んだカードを手札に加える。
残りのカードはデッキに戻してシャッフルする。
(2):このカードが戦闘を行うダメージ計算前に発動できる。
このカードを墓地へ送る。

雪娘の恰好をしたセーブル*1の少女。
日本では馴染みが薄いかもしれないが、ロシアの民話、およびそれを元にしたオペラ「雪娘」に登場する少女「スネグーラチカ」がモチーフ。

(1)の効果は、簡単に言えばデメリットが恐ろしく軽くなった代わりに、手札に加えるカードを相手が選ぶようになった強謙
強謙効果の強さは今更記すまでも無いが、相手が選ぶという点がやはりネック。
当然、相手は現状で最もいらないカードを選んでくるので、出来るだけ情報が少ない序盤で使いたい。

(2)の効果は、ダメージ計算前に自身を墓地に送る効果。
バトルステップの巻き戻しが発生しないため、確実にダメージを受けずに戦闘を終了する事が出来る。
任意効果なので暴発の心配が無い点も心強い。

(1)の効果は、サンタクロースの孫娘でもあるスネグーラチカがプレゼントを配るエピソードにちなんだものだろう。
相手には500LPのライフを、その見返りとして、自分はカードを1枚プレゼントしてもらうというわけ。シャークトレードとは言ってはいけない
(2)の効果は、おそらく雪でできているスネグーラチカが、朝の陽射しとともに溶けて消えてしまう場面にちなんだもの。
民話では、スネグーラチカは物語のラストシーンで必ず溶けて消えてしまうのだという。


魔法カード



妖精の伝姫(フェアリーテイル)
永続魔法
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):同名モンスターが自分フィールドに存在しない、
手札の攻撃力1850の魔法使い族モンスター1体を相手に見せて発動できる。
そのモンスターを通常召喚する。
(2):自分フィールドに元々の攻撃力が1850の魔法使い族モンスターが存在し、
自分が戦闘・効果でダメージを受ける場合、1ターンに1度だけそのダメージは0になる。

概要で記した通り、「妖精伝姫(フェアリーテイル)」を指定したカードは存在しないものの、
効果やカード名から明確に妖精伝姫をサポートする目的で作られたカード。

カード名のルビもそのまんま「フェアリーテイル」である。
このカード名のせいで、もし今後「妖精伝姫」指定のサポートが出た時、
「フェアリーテイル」名称指定になるのか、はたまた「妖精伝姫のルビがフェアリーテイルであるカード」指定になって
このカードがカテゴリ外になってしまうのかがわからなくなっている。

(1)の効果の展開補助がメイン。
妖精伝姫にはシラユキ、カグヤ、ラチカの3名が召喚時効果を持っているので、
1ターンに2回以上召喚時効果を発動できるようになるのは心強い。

特にカグヤは、

 1.「妖精の伝姫」の効果でカグヤを召喚し、サーチ効果を発動
 2.サーチした妖精伝姫を召喚権を使って召喚し、効果を発動

という流れが出来る為是非とも組み合わせて使いたいところ。


▼余談


実は、ラチカ以外全員ノーレア経験者
そして唯一ノーレアを経験していないラチカもスーパーレアである。
今でこそストラク再録等で手に入りやすくなったものの、なかなかに財布泣かせな子達である。

後年、配信されたマスターデュエルでも当たり前のように全員SR以上
特にカグヤは先述の【壊獣カグヤ】で3積み必須なのに最高レアリティのUR設定なので、
手に入れるのに貴重なCPかジェムが大量に必要となる。
そもそも【壊獣カグヤ】が主要パーツの半分以上がUR設定のカードの為、
マスターデュエルでも屈指のブルジョアデッキになっているのだが


妖精伝姫(フェアリーテイル)-ツイキ
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最終更新:2022年05月19日 00:55

*1 日本で言うクロテン。イタチ科の動物のひとつ。