マグラー(ウルトラ怪獣)

登録日:2023/08/11 Fri 00:38:07
更新日:2024/09/29 Sun 17:37:36
所要時間:約 3 分で読めます




マグラーとは、ウルトラシリーズに登場する怪獣である。
初登場は『ウルトラマン』の第8話「怪獣無法地帯」。

【スペック】

別名:地底怪獣
身長:40m
体重:2万5000t
出身地:多々良島

【概要】

溶岩石のような黒いずんぐりとした体格が特徴の怪獣。基本は四足だが、二本足で直立することもできる。
鼻先にはネロンガのように鋭い角の他、頭から背中にかけて無数の太いトゲの山を生やしており、このトゲはダイヤモンド以上の硬さを持つ。
地底怪獣なので、激しい光を苦手としている。

東京タワーをも一撃で破壊するような威力を持つ長く太い尻尾を武器にしているが
普段は地底数百メートルに潜んでおり、時折地上に顔だけ出して様子を窺っては自分より弱そうな相手にだけ襲い掛かり、
強い相手との戦いを避ける臆病な性質をしている。

本格的に肉弾戦になれば巨体に加えて背中のトゲによる防御や角、さらには尻尾も活かして戦えるので肉体的には決して弱い訳ではないはずだが、
やはり臆病な性格が足を引っ張っている様子。

劇中ではウルトラマンとはおろか他の怪獣同士との戦いもないためか、ウルトラシリーズではやや扱いが悪く不遇な立場にある。

【ウルトラマンでの活躍】

多々良島の火山活動の影響でレッドキングチャンドラーと共に活動を始めた怪獣の一体。

地中から顔を出してチャンドラーと激闘を繰り広げて勝利したレッドキングに恐れをなしてすぐ地底に潜って逃げてしまう。

その後、島の溶岩地帯を探索していた科学特捜隊のムラマツキャップとハヤタの前に姿を現すと、相手が弱そうな相手と見て襲い掛かる。
やっぱりヘタレである

捜索の邪魔になるので二人はナパーム手榴弾で撃退しようと試みるが、尻尾を振り回し岩を撒き散らしたためにハヤタは崖下へと真っ逆さまに転落してしまった。
それでも二人が顔面に投げつけたナパームをまともに食らったマグラーは呆気なく絶命する。

ウルトラマンの協力なし*1で、科特隊が単独で撃破に成功した巨大怪獣の第一号となるのであった。

漫画版での扱い

  • 一峰大二版
本作における多々良島は海藻の集まりであり、当初は海藻の塊を浮き輪代わりにしてその中から出現した。
ウルトラマンと交戦するレッドキングに加勢し、チャンドラーも加わって3対1となり時間切れに追いやった。
直後に餌となる人間を求めてチャンドラーやレッドキングと共に侵攻し、逃げ惑う都民を食いまくる
しかし、ハヤタがベーターカプセルに急いで太陽光を貯めたため短時間ながら変身したウルトラマンにより、
渾身のエネルギーを込めた巨大な八つ裂き光輪/ウルトラスラッシュを投げつけられ、揃って貫かれあえなく爆死した。

レッドキングと共にウルトラマンを襲撃するが、登場早々にスペシウム光線で瞬殺され爆死。
登場コマ数はたったの7コマであった。
まあ出てきたときにはすでに死体だったチャンドラーよりはマシである。

【ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEYでの活躍】

第1話に登場し、ここで初めて他の怪獣と戦った。
最初はゴメス(S)と戦っていたが、尻尾を掴まれて投げ飛ばされてダウン。
直後に繰り出されたゴモラとゴメスとの戦いにも乱入し、双方に襲いかかるが、角で突き刺されて体内に直接超振動波を流し込まれて爆散した。
着ぐるみは前作に登場したネロンガの改造。

ゲームではNEO第3弾の技カードとして登場。
技名は「地底の小心者」
効果はウルトラ戦士がサポートしてくれるシステム「ウルトラストライカー」の相性が良くなるというもので、確実性に欠けるが地味に強力。

大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIEでの活躍】

ウルトラマンベリアルが怪獣墓場から復活させた怪獣軍団の一体として登場。
映像作品では初となるウルトラマンとの戦いが実現したが、投げ飛ばされて一撃で倒された。

ウルトラマンXでの活躍】

第1話冒頭で、ウルトラフレアの影響でスパークドールズから蘇った怪獣の一体としてフランスに出現。
凱旋門の真下から現れた。
怪獣総進撃』のバラゴン及びゴロザウルスへのオマージュである。
オープニング映像でも他の怪獣とともにエックスを取り囲む姿が見られる。

ウルトラマンブレーザーでの活躍】

第7話にて、ヨコミネ教授の著書に名前だけ登場。
どうやら初代同様に多々良島に出現したようだ。
ちなみに、同作では初代レッドキングは多々島なる別の島に出現した記録があり、そちらでも別の怪獣と交戦していたようだ。

また、公式X(旧Twitter)に掲載された劇中のメディア「潮流新聞」によると、第16話に登場したモグージョンの巣穴からマグラーに酷似した骨が無数に発見されたという。
この件に関して、モグージョンが地底怪獣を餌にしている可能性が高いと、怪獣研究に詳しい鹿島田氏なる人物が意見を述べている。


【余談】

  • 着ぐるみはネロンガの改造で、この後は9話のガボラへとさらに改造が加えられている。
    バラゴンパゴス→ネロンガ→マグラー→ガボラという系列となっている。
    過去の書籍などではマグラーが最終形態とされているものがあるが、これは改造の規模などから推測されたものであり、着ぐるみ改造の裏話や撮影スケジュールなどが公開されたことで否定された。

  • 劇中ではウルトラマンと戦うことはなかったが、スチール写真ではウルトラマンと湖畔で戦う場面やレッドキングと激しく取っ組み合ったり、二対一でウルトラマンを挟み撃ちにしているものがある。
    これはマスコミ向けの特写会の一場面であり、ウルトラマンとマグラーが戦う幻の対決となっていた。
    まだ着ぐるみの改造途中だったのか、顔にネロンガの面影が残っている。

  • ウルトラマンパワードの第3話では当初レッドキング、チャンドラーと共にリメイクされて登場するはずであったが、予算の都合で実現せず没となった。その代わりとしてレッドキングの夫婦という設定が生まれることになる。
    パワードマグラーのデザイン画自体は存在しており、オリジナルよりも背中のトゲがさらに強調されたようなフォルムをしている。

  • 初代ウルトラマンの12話以降のOPにも影絵として登場しているが、このOPにはマグラーとよく似た姿をした「謎の怪獣」とファンから呼ばれるものが存在する。
    「直立したマグラーじゃないのか?」とよく言われるが、その正体は50年以上経った今も結論ははっきりしておらず、永遠の謎とされている。

  • ウルトラマン(PS2)ではストーリーモードで怪獣無法地帯が採用されているにもかかわらず未登場だが、ミニゲームの岩投げには登場。走り過ぎたレッドキングを転ばせる。転んで癇癪を起こしたレッドキングが恐ろしいのかはたまた原作再現か頭部が現れたと思ったらすぐに地面に潜る。ひょっとしたら頭のモデルだけしか作られてないのかもしれない。本編に出ない説明もつくし。

  • 絵本『ぼくだってウルトラマン』ではウルトラマンユウキに襲い掛かかるも最終的にはウルトラマンに倒される。だがその一方で、ユウキを庇う行動をとった故とはいえ噛みつかれたウルトラマンが重傷を負っており、本編からは考えられない戦果を挙げている。


追記・修正をお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ウルトラマン
  • ウルトラマンパワード
  • ウルトラ怪獣
  • バラゴン一族
  • 初代ウルトラマン
  • 四足怪獣
  • 地底怪獣
  • 怪獣
  • 悪役
  • 地味
  • ヘタレ
  • 不遇
  • 着ぐるみの過労死
  • 怪獣無法地帯
  • 謎の怪獣
  • 地底の小心者
  • 泉梅之助
  • 最弱候補
  • 弱い者いじめ
  • 窮鼠に噛まれた猫
  • 人喰い
  • 多々良島
  • マグラー
最終更新:2024年09月29日 17:37

*1 前話でアントラーも倒しているが、こちらはウルトラマンとの共同