登録日:2024/07/16 Tue 10:47:11
更新日:2025/01/27 Mon 20:33:08
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『マツケンサンバII』とは、松平健の楽曲。
なお、本項目では関連するナンバリング曲などについても触れることとする。
目次
概要
元々は1994年頃に歌謡ショー用のオリジナル曲として製作されたもので、ネットもまだ発達していない当時はショーの観客以外には知られざる存在だった。
その後、次第に口コミや
ラジオなどで楽曲の評判が広まり、2003年に当時の夫人だった大地真央との離婚の取材に訪れたワイドショーのスタッフを発端として注目を集めるようになり翌年にCDがメジャー発売、一挙にブームが訪れた。
2004年の『
NHK紅白歌合戦』にもこの曲で出場し、
歌手別に見た視聴率では第2位を記録。更に2021年にも再び出場し披露した。
人気は一過性のものではなくもはやすっかり定着した感があり、様々な派生楽曲やナンバリング楽曲が発表されたり、
パチンコ化やコラボカフェの開催、果ては
フィギュア化を果たしたり大企業の宣伝キャラクターに就任したりなど、誕生から30年を迎えた今なおその勢いは衰えることを知らない(詳細は後述)。
それまで時代劇『
暴れん坊将軍』の主演俳優というイメージの強かった松平にとっても大きな転換点ともなり、「
マツケン」の愛称で若年層への知名度が大きく上がったことに加えて、それまでほとんどなかったバラエティ番組やCM、現代劇への出演が急増することになった。
金ピカの着流しを着たマツケンとバックダンサーである
腰元ダンサーズ&町人風ダンサーズのきらびやかな衣装や、
サンバとは言いつつ似ても似つかない軽快な曲調と明るい歌詞が特徴的で、
聴くと元気づけられる曲と評判。
そのためバラエティ番組『水曜日のダウンタウン』では、「『マツケンサンバ』を踊りながら泣くことなどできない説」が検証されるほど。
作曲は宮川泰の実子である宮川彬良。
アニヲタ的には『
星のカービィ』や『
宇宙戦艦ヤマト2199』の劇伴、演者としては『
クインテット』のアキラ役で知られる。
氏は高校時代から作曲家として活動していたが、本作のヒットで「やっと自分の代表作が出来てほっとした」とも語っている。
振付は、本曲によってオネエタレントとしてもブレイクしたダンサーで「マジー」の愛称でも知られた真島茂樹で、後述する『Ⅰ』〜『Ⅳ』まで一貫して担当していた。
ちなみに松平の芸能生活50周年を記念して、宮川作曲の新曲振付を担当する予定だったが、2024年5月末に真島が死去したため幻となってしまった。
『マツケンサンバII』のナンバリング楽曲
『マツケンサンバ』は実は『4』まで存在する。
1992年頃に作曲された。
『II』とは異なり作詞は杉紀彦、作曲は『
科学戦隊ダイナマン』や『
快傑ズバット』などに携わった京健輔。
この頃はまだ松平の歌謡ショーのオリジナル曲として作られており、CDなどは発売されていなかったが、その後『II』のメジャーCD化と共に収録されている。
『II』のブームを受けて2005年に発表された。
こちらは『II』と同じく作曲は宮川が手掛けているが、作詞は松平本人が担当している。
2014年に制作された。サンバなのかサルサなのかどっちなんだい!
なお『I』〜『III』と異なり、タイトルの数字はローマ数字ではなく算用数字になっている。
作詞作曲は田村歩美が中心となり、作詞に菅原万吾、作曲に北川勝利が携わった形。
『マツケンサンバII』の派生楽曲、及び関連企画
フジテレビ系で放送されていたバラエティ番組『SMAP×SMAP』における
本人公認の『マツケンサンバII』のパロディ。
内容は、香取慎吾扮する
カツケンが『マツケンサンバII』の
替え歌を披露するというもの。
ちなみに香取は同番組で真島茂樹ならぬ
香島茂樹として振付を紹介もしたことも。
近年も
テレビ東京系の『第53回 年忘れにっぽんの歌』において松平と共演し『マツケンサンバII』を披露したり、東京パラリンピック開会式の同日に香取慎吾公式YouTubeに『カツケンサンバ』を投稿したりするなど精力的に活動している。
歌詞の内容は『マツケンサンバII』の歌詞を『モンハン』仕様にアレンジしたもので、MVでは
松平がチャラ男姿で大剣を担ぐという姿も。
松平健公式YouTubeチャンネルでは、撮影時の風景を収めた動画や、『サンブレイク』発売後に本作をプレイする動画が投稿された。
JRAによくある
トンチキコラボの一環で公開されたMVで、2021年に第66回目を迎えた競馬の重賞・有馬記念の特別企画の一つ。
所々に公式MVをリスペクトしている所が見られる……が、
松平がミラーボールに乗って中山競馬場各所を徘徊・挙句レースにも乱入する、更には騎手が全てマツケンになる丁寧な雑コラが表示されるなど、競馬に合わせて変更された歌詞が霞むほどのカオスなMAD動画に仕上がっている。
関連して『
健さんとおうちでアリマ』というミニゲームも公開された。内容は正解の選択肢を選び続け、最終的に松平と一緒に有馬記念を見よう、というもの。
実質上様相手の乙女ゲーム。
しかし意外と攻略が難しく、選択肢を間違えると
即『マツケンアリマ』を踊ってゲームオーバーになってしまう。
なお本企画が好評だったのか、2年後にはアイドルグループ・ももいろクローバーZの楽曲『行くぜっ!怪盗少女』とのマッシュアップ曲『マツケンアリマ68×行くぜっ!怪盗牝馬』も公開されている。
他メディアでの展開
株式会社藤商事から2006年にリリースされたパ
チンコ台で、
マツケンフィギュアが踊るのが特徴。
現在は
パチンコ本体より真島の出演する紹介映像の方が有名か。
2023年5月に
東京都・
愛知県・
大阪府で開催された
コラボカフェ。オリジナルグッズやオリジナルフードを楽しめた。
好評であったことから同年12月にも東京都渋谷区で再び開催された。
- マツケンクエスト~異世界召喚されたマツケン、サンバで魔王を成敗致す~
『月刊少年チャンピオン』で2023年11月から連載中の漫画。原作は林たかあき、作画は遠田マリモが担当しており、もちろんマツケン公認。
ストーリーは、現代日本で歌謡ショーを開いていたキラキラのおじさんマツケンが突如異世界に召喚される笑衝撃の展開から始まり、魔王トクガワ・ヨシムネが支配する異世界にも「咲顔」を繋げるため、時代劇の殺陣で培った剣戟を武器に冒険を繰り広げる……というもの。
第1話で魔物相手に必殺技「マツケン燦刃」を繰り出した際には『マツケンサンバII』の歌詞が流れるという演出がなされていた。
2024年にまさかのフィギュア化。
『マツケンサンバ』のゴージャスな衣装が再現され、交換用手首パーツにより決めポーズの再現も可能。
2025年1月から放送開始したアニメ版において、ED曲として『マツケンサンバⅡ』が採用された。
歌唱は主人公のグレイスと屯田林憲三郎のカバーであり、曲調もアレンジが加えられているが、サビの歌詞の「マツケンサンバ」の部分はそのままである。
※マツケンはこの作品と何の関係もありません。
また、映像もマツケンばりの金ピカ衣装に身を包んだグレイスと憲三郎が2人でバブリーなノリの踊りを繰り広げるものになっている。ちなみに、憲三郎はなぜか決算書を手に持っている。ニコニコのコメントではこれは「ジュリ扇」と「受理せん」のシャレなのではないか、などという説も上がっていたが果たして…。
中の人と構図がまんま「ズィーガー&フィエリテ」なのはここだけの話。
プロデューサーのインタビュー
によると、企画の初期段階から優しさに溢れた世界観の『悪役令嬢転生おじさん』の〆としては誰もが笑顔になれるこの曲こそが相応しいと思っていたらしく、近年のリバイバルヒットとは無関係らしい。
寧ろブームによって他のアニメ関係者に先を越されないかヒヤヒヤしていたとか。
あと、原作者のTwitterには
これに影響されたと思しきファンアート
が投稿された。
余談
- 『II』のイントロが一分近くと長いのは、元々この曲が歌謡ショーの着替え用の時間を確保するための曲だったから。
- 「ボンゴ」「オレ!」だの言っているが、サンバでボンゴは使わないし「オレ!」はフラメンコの掛け声。なんならそもそもリズムが全くサンバのそれではないのはご愛嬌。衣装は金ピカの着物だし。
そのため、「これは『マツケン(サンバ)』というジャンルの曲だ」と結論つける人もいるとかなんとか。まあ『お嫁サンバ』や『てんとう虫のサンバ』とか、サンバ味が薄いのに「サンバ」を名乗る歌はこれまでにもあるので、日本の風習なのかもしれない……。
- 2021年夏ごろには、「『マツケンサンバ』をオリンピック開会式で披露すれば良いのでは」という論がSNSサイトで飛び交っていた。同年に行われた東京オリンピック開会式の演出を担当する予定だったアーティストの過去の不品行が明るみに出て大揉めに揉めていたことに端を発するもので、この話は結局実現しなかったが前述の通り紅白歌合戦には出場している。
- 2000年代前半に「百合」ブームの旗手となったライトノベル「マリア様がみてる」がアニメ化されたことがあったのだが、その番組内でマツケンサンバIIのCMが流れた。ごってごての少女漫画チックな絵柄で女子高生同士が友情と恋愛の境目を歩む物語のちょうどど真ん中に、暴れん坊将軍が金ぴかキラキラな衣装を着て自分の名前を高らかに歌いながら地球の裏側の文化であるサンバを踊るという意味不明なインパクトの怒涛から、本編を食うレベルで話題になってしまった。このネタが通じる人は……お互い年を取りましたな。
- 逃走中でも替え歌あったような -- 名無しさん (2024-07-16 12:58:30)
- ガキ使版は時勢もあって感動すら覚えた -- 名無しさん (2024-07-16 15:37:30)
- サンバ以外にもマンボやらマハラジャやら色々あったなぁ -- 名無しさん (2024-07-16 18:07:28)
- パロディといえばカツケンサンバ -- 名無しさん (2024-07-16 18:28:33)
- おらこんな村いやだlv100もそうだったけどカプコンも歌う当人もノリが良いの凄いよ… -- 名無しさん (2024-07-16 19:28:54)
- なんかもうマツケンサンバⅡって言うジャンルが成立してるよね -- 名無しさん (2024-07-16 19:33:00)
- 銀魂やメゾンドペンギンとかで一発屋扱いされてたのが懐かしい… -- 名無しさん (2024-07-16 21:13:41)
- マツケンサンバIIとYATTA!は精神回復薬 -- 名無しさん (2024-07-16 21:38:54)
- 最近は異世界で歌ってオレ!(トドメ演出)やってて草 -- 名無しさん (2024-07-16 22:02:29)
- ↑3 ちなみに両方ともレイザーラモンHGも並んでネタにされてた覚えが………あっちは今細く長くといった具合だが -- 名無しさん (2024-07-16 22:07:18)
- ↑3 マジで精神にダメージ負ってる状態だとどちらも聞いてて涙が出てくる。最終的には元気になるんだけどね -- 名無しさん (2024-07-17 10:49:27)
- 2024ホークス開幕セレモニーで出てきて笑った -- 名無しさん (2024-07-17 14:32:45)
- カービィ64のステージ2のボス戦が始まったと同時にマツケンサンバII流すと序盤の待機時間とイントロが同じになるやつ好き -- 名無しさん (2024-07-17 16:09:36)
- ちなみに再ブームのきっかけは某番組でヒャダイン氏が今年来る楽曲としてこの楽曲を紹介したのがきっかけなのだとか -- 名無しさん (2024-07-17 21:27:53)
- ブームからそろそろ20年経つのにまだ色々と熱いのが凄いよな。 -- 名無しさん (2024-07-17 23:42:06)
- 松平健がTRICK劇場版に出演した時の神通力?の掛け声が「バンサンケツマ!」。一応それっぽい漢字の当て字もあった気がするが要するに… -- 名無しさん (2024-07-17 23:50:26)
- 日本文化とはなんだ!?に対する一つの答えがこれかも、色々まぜこぜになってしっちゃかめっちゃかだけど、なんかわからんが超楽しい。みんな笑顔になる。 -- 名無しさん (2024-07-18 03:42:29)
- ボンゴ使わんし掛け声はフラメンコ、そもそもリズムがサンバじゃないで笑った -- 名無しさん (2024-07-18 06:40:33)
- マツケンアリマなんかあったんかよ草 -- 名無しさん (2024-07-18 12:34:13)
- カツケンサンバからさらに派生して「テロテアリーナ」なんてのも生まれたな -- 名無しさん (2024-07-18 14:32:01)
- 歌で作ったカニ(エビ(Tako)) -- 名無しさん (2024-07-18 20:55:44)
- 項目と無関係な追記を行ったIP[113.154.101.125]を荒らし報告ページに通報しました -- sa31 (2024-07-19 06:12:27)
- ↑9 もっと言うとオリンピックの時にマツケンサンバ待望論出てその時に引用されてた感じ。文脈にオリンピック批判乗ってるんで触れづらいけど -- 名無しさん (2024-07-19 15:56:08)
- まさかアニソンとして起用されようとは -- 名無しさん (2025-01-10 14:45:23)
- 令和ってやっぱり平成なんじゃ…… -- 名無しさん (2025-01-10 14:49:34)
- 国内での知名度という点ではここ30年位で一番の曲ではなかろうか -- 名無しさん (2025-01-23 09:39:55)
最終更新:2025年01月27日 20:33