タイム(ポケモン)

登録日:2024/10/25 Fri 18:54:01
更新日:2024/11/29 Fri 22:36:18
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初めまして 数学の先生 タイムです

いきなり 聞いちゃいますけど 数字とか 計算って みなさん お好きかしら?




「タイム」とは、ポケットモンスターシリーズの登場人物。
初登場は「ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」。



人物

パルデア地方のオレンジ/グレープアカデミーに勤務する教師。
褐色肌にふくよかな体つきをした垂れ目の老婦人で、フリッジタウンのジムリーダーライムは妹。
ちなみにボタンの担任でもある。

一人称「わたし」「先生」
常に柔和な笑みを湛えた穏やかな人物で、生徒相手には砕けた口調を見せつつも丁寧・誠実に接する。
基本的に作中で怒りの感情を見せることはないが、ライム曰く「キレさせるとアタイより怖い」んだとか。
実際、事情があったとはいえクラベルがアカデミー玄関前でのポケモン勝負を敢行した際は下の立場であるにもかかわらず叱り飛ばしており、言うべきところはキッチリ言う芯の強さも併せ持つ。そしてこの際「ワケも タマゲタケも ございません!」という迷言もぶっ放してくれる
それ以外でも授業で特別ゲストを呼んだのはいいが、当のゲストと授業そっちのけで身内話で盛り上がったハッサクをシメたり*1レホールをうまく丸め込んだりと、剛柔巧みに使い分け強かに立ち回るその様は学園の裏の支配者のよう。
更にライムとのやり取りの中では「わたしたち 立派に ババアよ」と臆面もなく自身の加齢をネタにしており、茶目っ気もたっぷり。

勿論教師として子供たちの未来を常に案じており、その信頼は厚い。
ジニア「嫌われてでも叱る時は叱る」と諭し、ブルーベリー学園にてポケモン勝負偏重な教育スタイルを目にしたときは苦言を呈し校長シアノに直談判まですると、職業意識の高さが見て取れる。

そんな積み重ねた年月の重みを感じさせる頼れるタイム先生だが、一時はジムリーダーも務め上げたいわタイプのエキスパートという正しく剛の者でもある。
その戦いっぷりはファンができるほどに有名だったそうで、作中の時間軸でもなおジムリーダーとしての彼女に憧れる者は多い。
タイムとの絆イベントでは、そんなファンである1人の女子学生との紆余曲折が描かれる。
ちなみにジムリーダーを辞めた理由として「もっと先生の仕事に集中したかった」と言っている事から、アカデミーに赴任してくる以前、ジムリーダーだった頃より何らかの形で教鞭をとっていたらしい。


授業

タイムが担当する授業は数学
その内容も一般にイメージされるように数式を解いたり公理を学んだりする……のではなく

  • タイプ一致技で弱点を突いた時のダメージ倍率
  • 通常の技が急所に当たる確率
  • ↑に関連して急所に当たりやすい技が実際に当たる確率
  • いわゆる積み技などで能力値が変化した際の倍率

など、ポケモンの対戦における確率及び倍率についての数字が豊富に取り上げられる。バトル学よりバトル学してない?なんて言われることも。
敢えて区別するなら、バトル学が対戦の触りについて学ぶ普遍的な心構えの授業なら、この数学はより踏み込んだ、ともすれば必ずしも把握しておく必要のない深い知識について学べる場と言えるだろうか。対戦勢ならきっかり把握しているだろうが
なんにせよ、ゲーム内で実際にこれらを解説してくれるというのは初心者にはありがたい事だろう。

ちなみに授業の中では「2000円で200円のモンスターボールを買えるだけ買うと幾つボールが手に入るか?」という問題が出される回がある。選択肢は「9個」「10個」「11個」の3つ。
順当に考えれば2000÷200で10個だがこれが罠。
ポケモンにおいては何かしらボールを10個購入する毎におまけでプレミアボールが1個ずつもらえる為、今回の答えは11個となるのである*2。そんなんありかよ……。
流石に当のタイムも屁理屈めいた解だとは理解しているようで、10個と答えた際には「イジワルだったかも?」と言われる。紛れもなくイジワルです先生
というか、ガチで数学的に詰めていくとこの出題自体が悪問と呼ばれる類である。
+ どういうこっちゃねんという方向けの解説
『2000円で200円のモンスターボールを買えるだけ買うと幾つボールが手に入るか』とだけ設問されているのが問題であり、11個という答えには買ったボールをそのまま売ったお金で更にボールを買うというコトが想定されていない。
トレーナー諸氏はご存じであろうが、モンスターボールの購入と売却を繰り返してプレミアボールを増やすこと*3はれっきとしたテクニックとして存在している。*4
仮定として購入と売却を繰り返した場合、20個ほど手に入れることが可能であり、設問で幾つ手に入るかとだけしか指定されていないため、11個ではなく20個が正しい答えとなる。
しかし20個という個数が選択肢にないため、実質回答不能になるというロジックである。

とはいえ、この問いの本題は「ボールを10個買うとおまけでプレミアボールが1個もらえる」という部分であり、悪問か否かは重要ではなくこの突っ込み自体もだいぶ野暮ではある。そもそも論として普通にプレイしてるライトユーザーがそのやり方に気づくかどうかはさておき
実際にポケモンをプレイする上で覚えておきたい知識である以上、数学的に間違っていようと、ゲームとしては11個が正しいのである

バトル

彼女と戦う機会が設けられるのは、クリア後に開かれる「学校最強大会」にて。
1戦目~3戦目のいずれかで登場する。肩書は「勝利の算術師」
シナリオ道中でいわタイプの使い手は登場しない為、タイムが最後に戦えるタイプエキスパートという事になる。

手持ちポケモン

【学校最強大会】


キョジオーンさん もう少し かくばってくださいな

いいわー! 楽しいわー! 岩岩(ガンガン)ッ! いきましょうねー!

  • ルガルガン(まひるのすがた) ♀ Lv.65 【ストーンエッジ・かみくだく・アクセルロック・ステルスロック
  • ルガルガン(まよなかのすがた) ♂ Lv.65 【ストーンエッジ・かみくだく・ほのおのパンチ・かみなりパンチ】
  • カジリガメ  ♂ Lv.65 【ロックブラスト・シェルブレード・こおりのキバ・くらいつく】
  • イシヘンジン ♂ Lv.65 【ストーンエッジ・ボディプレスじしん・ヘビーボンバー】
  • セキタンザン ♂ Lv.65 【ストーンエッジ・ヒートスタンプ・ボディプレス・ヘビーボンバー】
  • キョジオーン ♂ Lv.66 【ストーンエッジ・ほのおのパンチ・かみなりパンチ・れいとうパンチ】

切り札はキョジオーン(テラスタイプ:いわ)。
カジリガメ以外の全員が「ストーンエッジ」を主力としており、攻撃性能も中々侮れない。
初手のルガルガンが「ステルスロック」を撒いた後は全員が多彩な技で力押ししてくる。
…とは言え、サブウェポンは3色技にあく技、「ボディプレス」に「ヘビーボンバー」と使ってくる技は全体的に被り気味。
キョジオーンの技構成は「ストーンエッジ」と3色パンチであり、意外なことに「しおづけ」も「じこさいせい」も覚えていない。

いわタイプの使い手という事で物理耐久に優れるポケモンが多く、物理で攻めるのであれば極力弱点を突けるタイプを用意するのが吉。
一方全体の特殊耐久はかなり低め*5なので等倍でも労せず削れるだろう。
キハダ同様、タイプ統一パーティである都合、学校最強大会出場者では対策は容易な方であり、共通の弱点を突けるかくとうタイプじめんタイプの他、くさタイプみずタイプの特殊技があれば苦戦はしない。


【藍の円盤クリア後】


いわタイプ × いわテラスタル

かくばりは 何倍に なるでしょうか?

  • バサギリ   ♂ Lv.80 【がんせきアックス・れんぞくぎり・つばめがえし・つじぎり】
  • ルガルガン(たそがれのすがた) ♂ Lv.80 【ストーンエッジ・かみなりのキバ・インファイト・アクセルロック】
  • カジリガメ  ♂ Lv.80 【ロックブラスト・アクアブレイク・こおりのキバ・くらいつく】
  • イシヘンジン ♂ Lv.80 【ストーンエッジ・ボディプレス・じしん・ヘビーボンバー】
  • セキタンザン ♂ Lv.80 【ストーンエッジ・やけっぱち・ボディプレス・ヘビーボンバー】
  • キョジオーン ♂ Lv.81 【ストーンエッジ・ほのおのパンチ・かみなりパンチ・ゆきなだれ】

DLC『藍の円盤』クリア後の特別講師及び学校最強大会でのパーティー。
2体いたルガルガンはたそがれのすがた1体となり、空いた枠にはブルーベリー学園で入手したと思わしきバサギリが加わった。

元々補助技は初手ルガルガンの「ステルスロック」のみだったこともあり、強化パーティは全員がフルアタという、キハダ先生に負けず劣らずの脳筋仕様となる。

バサギリは隠れ特性『きれあじ』の個体であり、覚えている技全てに1.5倍の補正がかかる。ブルーベリー学園内でもおそらく超希少なポケモンにも拘わらず、隠れ特性個体かつ、遺伝技の「つじぎり」を覚えているあたり、結構ガチガチに育て上げていることが分かる。先発で「がんせきアックス」ついでにステロを展開されるとうっとおしい為、強化前同様にさっさと倒したい所。

また、イシヘンジン以外は技構成も若干変化しており、切り札のキョジオーンは「れいとうパンチ」が低い素早さを活かした「ゆきなだれ」に差し変わる。

彼女を特別講師として招待するには、
  • アカデミーで彼女との絆イベント全てを済ませている
  • 他に招待した特別講師3人とポケモン交換している
という2つの条件を満たす必要がある。
バトル勝利時の報酬はひでん:にがスパイス3個。
招待3回目には彼女とポケモン交換が可能となり、彼女はイワンコを交換に出してくる。
貰えるイワンコは隠れ特性『ふくつのこころ』の個体。さらに証持ちで、つけると「タイムのイワンコ」になる。


余談

  • 名前の由来はシソ科のハーブ「タイム」。数学教師なので時間(タイム)もかかっているのかも。
    「ライム」とは韻を踏んでおり、図らずも彼女の生業であるラップを意識させるネーミングとなっている。いわタイプ使いなのは音楽ジャンル「ラップ」に対する「ロック」という事だろうか*6

  • 元ジムリーダーという事でオモダカとはリーグ関係者としての関わりも持っていると思われるのだが、特別講師で2人を招いても特殊会話が発生したりすることはない。

  • 先に述べたように意地の悪い出題を見せるタイムだが、それでも彼女のテストで満点を取ったボタン曰く「タイム先生のひっかけは分かりやすい」らしい。なんでも「性格悪い人が作るともっと意地悪」なんだとか。


追記・修正は岩岩(ガンガン)お願いします。

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最終更新:2024年11月29日 22:36

*1 ちなみにハッサク先生は現役四天王です。こちらの面は制度の関係からアオキ以上に出番がなさそうだが……。

*2 プレミアボールが貰えるのは第3世代のRSEから。最初はモンスターボールのみだったが、現在はどのボールを10個以上買ってももらえる。

*3 プレミアボールの性能はモンスターボールと同等のため、代用として使うことができる。実際に『SM』ではスーパーメガやすにてボールの購入と売却を繰り返して実質無料でいくらでも入手できた。

*4 但しこれについては条件を満たせば直接プレミアボールを購入可能な第6世代のXYは除く。

*5 セキタンザンとキョジオーンはD種族値90といわタイプとしては高い方ではあるのだが、おそらくイシヘンジン(D20)が影響している。

*6 厳密にいえば「ラップ」はジャンルではなく技法を指す言葉だが