ボタン(ポケモン)

登録日:2023/01/31 Tue 06:48:02
更新日:2025/03/22 Sat 14:58:24
所要時間:約 12 分で読めます




『ボタン』とは、
  1. 『アニメ ポケットモンスター』及び『ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ』に逆輸入されたカスミの姉の一人
  2. ゲームポケットモンスター スカーレット・バイオレット』の登場人物。
ここでは2.の『スカーレット・バイオレット』の登場人物について扱う。



うち 機械とか ハッキングとか 得意だから裏方なんよ



【概要】

前髪が、後ろが濃い目の水色という特徴的な色分けがされたマッシュルームカットっぽいショートヘアの眼鏡っ娘。
同じく本作の登場人物であるチリグルーシャほどではないが、初見では性別が分かりにくいキャラの1人である。*1
猫背で、グレーのパーカーにイーブイのリュックがトレードマーク。服装は丈の長いパーカーのようなトップス、ボトムスはチュチュのようなスカートにタイツとスニーカーを合わせているというもの。
……しかし、アカデミーの校則では「学校支給の制服を着用すること」とあるので思い切り校則に違反している

突如として主人公にコンタクトしてきた謎の人物「カシオペア」により提唱された「スターダスト大作戦」にあたって招集されたバックアップ要員で、主人公達と共にスター団に立ち向かうこととなる。


【人物像】

一人称「うち」二人称は相手の名前の呼び捨て、または「くん」「ちゃん」を付ける。特に親しい相手だと名前の一部を略すことも。

人見知りな性格で余り人と話すことは苦手なコミュ障気味で、それゆえに口数は少なめ。
またイーブイを「ブイブイたち」と呼ぶほどの大のイーブイ好き
さらに実際の描写はないが「溜まってたアニメを消化したい」という発言からサブカル文化も嗜んでいる様子。
自分が集めたサブカルグッズとイーブイ達に囲まれた寮の自室でイーブイ達と戯れることを至福と考え「天国」と形容している。
またイーブイに限らず可愛いもの全般が好きなようで、一見可愛らしいポケモンに油断してしまうシーンも。

実際ボタンの寮の部屋に入るとブイズ達がボールから出されており、座ったり寝転がったりしている……が、一方で部屋は
  • 通販で買った後と思わしき段ボールの空箱の山
  • 食べ終わって適当に台所で積み重なった大量のカップ麵やエナジードリンクらしき飲料の容器
といった大量のゴミが散乱しており汚部屋フラグが立っている。
また照明も着いておらず大きなパソコンのモニターだけが唯一の光源という、一昔前のオタクのイメージを体現したかのような部屋状況。
それでもゴミには無頓着な癖にサブカルグッズはちゃんと整理整頓されている辺り、更に「らしさ」が増している。

実は最近までパルデア地方の外部へ留学しており、主人公の入学と同タイミングで復学。
アカデミー近くでスター団のしたっぱに絡まれて困惑していたところを主人公に助けられた。
そのような経緯もあってか、前述のように補給係として「スターダスト大作戦」に参加。
各チームのボスを倒すたびにわざマシン開発に必要な素材とLPをくれる。
なお、スター団に関わりが深い「カシオペア」なる人物に協力しているのは、課外授業のテーマである『宝探し』の一環らしい。
また主人公のコライドンミライドンにはいたく気に入られており、会うたびにじゃれつかれるシーンが差し込まれる。



















































以下、最終盤のネタバレ注意
















































































……あらためて 名乗っておこうか

わたしが スター団 マジボス カシオペア……

……ではなく ボタン!


マジボスの力の前に (こうべ)を垂れて ひれ伏すがいい!!





カシオペアの正体にして、かつてスター団を創始したマジボスその人。マジボス、あるいはカシオペアとして振る舞うときだけは一人称が変わる。なお歴代の悪の組織(??)のボスでは最年少ということになる。
ストーリー中でボタン自身が情報をハッキングで入手したことをほのめかしており、補給係としてやってくるボタンがカシオペア本人という伏線も張られている。
スター団の各チームの名前も、星座のカシオペヤ座を構成する5つの星の名前で、更にこの星座の名前の由来はエチオピアの王妃なので「カシオペアの正体は女性でマジボス」という伏線になっている。

マジボスの名で幹部たち共にスター団を結成し、スター大作戦なるいじめっ子たちとの全面対決を決行したボタンだったが、事態が大きくなり過ぎたことからスター団の解散を幹部たちに進言した上で、留学という形で一旦学校を去った。
だが学園に戻って早々、スター団が未だに団活動を継続しており、挙げ句「勧誘ノルマ」といった当初の理念に合わないものまで発生していることを知ったボタンは「団の掟に従い実力で叩き潰さなければスター団は止まらない」「このままではスター団の全員が退学処分になってしまう」と悟ると、「カシオペア」を名乗って主人公と接触。
手遅れになる前に自ら設立した思い出の組織を解体するべく『スターダスト大作戦』を展開したというのが、『スターダスト☆ストリート』の始まりだったのである。


「スターダスト大作戦」の最終局面にあたり、ボタンは自身の正体を明かし、主人公にポケモンバトルを挑む。立会人であるネルケ(=クラベル)に、スマホロトムで自分たちの戦いを余すことなく配信するよう頼んだ上で。
マジボスである彼女が敗北すれば、スター団の解散は揺るぎない事実となる
それはボタンの望むところではあるのだが、同時にスター団は彼女にとっても大切な拠り所であり、団を壊したくないという気持ちがあるのもまた本当
よって、ボタンは「マジボス」として主人公に本気で戦いを挑んでくる。
すなわちボタンこそが『スターダスト★ストリート』シナリオのラスボスである。

バトル後、彼らの苦しみと真意を直接見聞きしてきたクラベル校長は団の解散命令および組ボスたちへの退学要請を即時撤回。
とはいえ、これまで犯してきた数々の校則違反は見逃せないという事で、生徒のバトル訓練施設「STC(スター・トレーニング・センター)」の設立と運営という形の奉仕活動を命じるのだった。
ちなみに、作戦の報酬として主人公に渡していたLPはリーグから不正アクセスして得たものだったことがエピローグで明かされる。ぶっちゃけスター団の残り全員の悪事全部ひっくるめてもボタン一人のハッキングの方が明らかにやばい。
ちなみにハッキングの事実はキハダ先生も噂として聞いているとか。期末テストでハッキングと答えるのはやめましょう
なお、STCはアカデミーとポケモンリーグの提携で設立された施設であり、配給される報酬のLPもリーグから支給されている物なので安心して欲しい。

本人も流石にマズいと自覚はしており、全てが終わった後に校長に余罪を告白。
幸いにも、リーグ側が下した処断はエンジニアとして奉仕活動に従事するという形でほぼ不問扱い、それどころか「卒業後も引き続き業務をしてほしい」とリーグトップのオモダカからはスカウトまでされている。*2
といっても、見ていないアニメの消化の予定を潰されるくらいには絞られている。単にオモダカの人使いの荒さもあるが
もちろん、主人公が貰ったLPの返還の必要はないので安心を。


星々のように テラスタル!
なりたい自分に 変身しろ!

手持ちポケモン

最終決戦で使うポケモンは、ゲーム中ではいそうでいなかったブイズ統一パーティ。ボタンの場合大のブイズ好きなのでコンセプトは「戦術度外視のガチガチの趣味パ路線」といったところ。
正式なスター団のメンバーでは唯一テラスタルを運用でき、手持ちの6匹全員が高種族値でレベル60越えとステータスだけで言えばスター団のトップらしい強さを表している。*3
……なのだが、すべてのポケモンが「でんこうせっか」と「つぶらなひとみ」と攻撃技2つという技構成でスロットを二枠も無駄にしており、はっきり言って弱いと言わざるを得ない
特にサブ技も悲惨な初代3匹とほぼフルアタのブラッキーはひどい。
また、思考ルーチンにもやや難があり、それぞれのタイプ一致技を受けきれるようなポケモンを出すと「つぶらなひとみ」を連打しだして殆ど攻撃してこない。「訴えかける」という印象は強いが、ここまできたプレイヤーからすると手は抜かないと言いつつ思いっきり手を抜いてる。
なので校長に勝てるなら負ける要素はほとんどないと言っていい。……というかビワの方がレベル以外は絶対に強い。*4*5
どうでもいいが、エーフィとグレイシアがパーティにいない理由は
  • 引きこもりだから昼間に出歩かない→エーフィに進化できない
  • パルデア地方ではこおりのいしが店売りではないため拾いに行くしかない→グレイシアに進化できない
という考察がなされている。
ただこの2匹は揃って攻撃範囲がブイズの中で比較的広い為、パーティにいないのがかえって仇になってしまっているが

本編エンディング後に条件を満たすと挑戦できる「学校最強大会」では、2回目以降の挑戦時にランダムで対戦相手として出てくることがある。
こちらでは手持ちのレベルが全て69~70に引き上げられている……が、それ以外はほぼ同じ。本編をクリアして主人公もさらに強化され、金策のために大会に挑むプレイヤーにはカモでしかない。
というかよく1回戦に勝てるものである。タイプ統一パーティのハッサク先生やタイム先生辺りに刺さったのだろうか
が、金策手段としてメジャーな「ニンフィアでハイパーボイス連打」という方法を採用していると、一気に地雷と化すことも。
フェアリー半減のブースターに体力を削られ、最後のニンフィアとの対決で競り負けてしまうのである。

なお彼女を倒すと「りゅうせいぐん」のわざマシンをくれる。彼女とドラゴンタイプは関係性ないものの、スター団やスターダスト大作戦に掛けたネタと思われる。



【アニポケにおいて】

第48話にて初登場。なおこの時点ではセリフ無し。
オレンジアカデミーを訪れていたパルデア四天王たちの側に何故かいた。

セリフが付いたのは第56話から。
テラスタル研修生&ジムリーダーたちによる四天王との交流戦中、校内に迷い込んだテラパゴスを拾い、テラパゴスを探しに来たドットと出会う。
既にアカデミーとポケモンリーグのシステムエンジニアとして活動しており*7、いつの間にかリストに登録されていた「アゲ先」ことアゲパン先生(正体はライジングボルテッカーズと敵対する組織・エクスプローラーズの幹部であるアゲート)を不審に思い警戒している。

第62話では、アゲートがバトル観戦のため無人となっているスキを突き、校長室のパソコンに校内のどこかからハッキングを仕掛けてテラパゴスのデータを盗み出そうとしていることを感知。
そのことをドットたちに伝えてアゲートの居所を突き止め物理的に阻止するよう頼むとともに、自身もハックバックを試みるが……?


【余談】

  • 名前の由来は植物のボタン。花言葉は花びらの色次第で変わるが、主に「王者の風格」「人見知り」「高貴」「恥じらい」など。前者2つは特にピッタリと言える。

  • 『ポケモン』本編には「だっしゅつボタン」という持ち物が存在するが本人とは何の関係も無い。こちらはスイッチや押すものとしてのボタンであって、彼女の名前は同名の植物が由来。

  • アニポケでの担当声優である広橋氏は、Webアニメ『薄明の翼』やスマホゲーム『ポケモンマスターズEX』ではオニオンの声を担当している。
    ちなみに『ポケマス』での担当声優である福圓氏は、アニポケではサトシのミジュマルやゼイユなどにも声を当てている。

  • 一見小柄にも見えるが、実は身長に関しては主人公よりは高いものと思われる。
    参考までに、約1/20スケールの食玩「ポケモンスケールワールド」ではハルトとアオイ(『SV』主人公)が7.5cmなのに対してボタンは7.75cmと少し高めに造形されている*8
    また、アニメでも主人公トリオで一番小柄なドットよりは高めの身長で描かれており、10代の少女とすれば痩身ではあるが特別小柄という訳でもないと言えるか。

  • 2024年12月には、ポケモンセンターからノックすると例のキビキビダンスができるボールペン(別名:キビキビボールペン)が発売された。念の為言っておくが公式グッズである
    そのシュール過ぎるデザインに、TLでは「人の心ないんか」「尊厳破壊ボールペン」と多くの人々の腹筋を破壊した。
    ちなみにこのボールペンにはゼイユバージョンもあるが、先述の通り福圓氏は『ポケマス』でボタン、アニポケでゼイユを担当しているため、結果的に中の人繋がりが実現することになった。



追記・修正はイーブイたちをモフりながらお願いします。

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最終更新:2025年03月22日 14:58

*1 細い足のラインや細かい仕草をよく見ると女子生徒であることが分かる。

*2 監視も兼ねてセキュリティ強化のために優秀なハッカーを囲い込むのは現実世界でもある話である

*3 それまで歴代悪の組織の最高レベルだったワルダックのボスゴドラ(Lv.62)を上回った。強さはボタンとは比べるまでも無くあちらが上

*4 ビワはスター団の師匠ポジでもあるので、実際彼女の方が強いのは設定的に辻褄はあっている。

*5 そもそも各チームボスですら「通話では会話していたが顔を合わせての初対面が最終決戦後」である事が明言されている為、育成等もボタンは通信教育でやった可能性が極大か。

*6 ちなみに続きは「歩く姿は百合の花」。

*7 スター団に関する言及は一切ない上に幹部も現時点で登場していないことから、第56話時点ではリコロイ編はゲーム本編後の世界ではないかという説が出ている。

*8 足を閉じた直立ポーズのボタンに対し、主人公はやや足を広げたポーズのためその分実際の身長とは誤差が出ている可能性もあるが、一方で帽子の分主人公達の全高も高くなっているためやはりボタンの方がやや高めと見た方が自然ではある。