E-HERO ネオス・ロード

登録日:2024/11/02 Sat 23:38:00
更新日:2025/04/23 Wed 12:22:01
所要時間:約 4 分で読めます





HEROの支配者よ!闇の力で正義を貫け!

現れよ!《E-HERO(イービルヒーロー) ネオス・ロード》!


E-HERO(イービルヒーロー) ネオス・ロード》とは、遊戯王OCGに存在するカードの1つ。
初登場はSUPREME DARKNESS。



【性能】

融合・効果モンスター
星10/闇属性/悪魔族/攻2500/守2000
E・HERO ネオス」(またはそのカード名が記された融合モンスター)+フィールドの効果モンスター
このカードは「ダーク・フュージョン」の効果でのみ特殊召喚できる。
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが特殊召喚した場合、またはこのカードがモンスターゾーンに存在する状態でモンスターが相手の墓地へ送られた場合、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターのコントロールを得る。
(2):フィールドのこのカードは戦闘・効果では破壊されない。

【概要】

遊城十代覇王十代となり、彼のモンスターたちが邪悪な「E-HERO」になってもE・HERO(エレメンタルヒーロー)で有り続けた「ネオス」。*1
そんな彼も闇の力に耐えられずに「E-HERO」となったifを描いたのが、この《E-HERO ネオス・ロード》である。
その姿はネオスが覇王十代の甲冑を纏っており、光の巨人が闇に堕ちたという事実を嫌でも実感させるだろう。
涙を流しているように見えるマスクは頬を伝う苦痛の涙か、それとも俯き笑う歓喜の涙か……。
覇王曰くこのモンスターは「オレの正義が力となしたもの、抗う精霊たちを支配する力」らしい。
また、そもそもネオスは「宇宙で正しい闇の波動を受けた精霊」であり、覇王も本来なら「宇宙が育んだ生命を守る闇の力を統べる者」であるため、歪んだ成長を遂げたとは言え覇王の力に染まった姿は闇堕ちどころか本来なら正統な進化とも言える。
それを反映してか、異形の姿になっている他のE-HEROと比較すると比較的整ったダークヒーロー然とした姿をしている。
そういう意味でも「正義の味方(HERO)」であることには変わりないだろう。ただ我々の思う正義とは大きく異なるだけで

そんな彼の効果だが、まず最初にE-HERO融合モンスター共通の《ダーク・フュージョン》でしか特殊召喚出来ないという特殊召喚方法を指定する効果外テキスト。
……だが、素材指定がめちゃくちゃ緩く、《ダーク・フュージョン》そのものもサーチが容易、更に《ダーク・フュージョン》扱いで融合召喚できる《ダーク・コンタクト》なんかも存在しているので、ネオスを採用しているデッキであれば召喚は容易なため、ぶっちゃけ縛りとしては殆ど成り立っていない。
フィールドに適当な効果モンスターがいたら後はネオスと《ダーク・フュージョン》だけで事足りるのだ。
なんなら召喚条件を無視する《ネオス・フュージョン》や《フェイバリット・コンタクト》でも出せる。《ダーク・フュージョン》及びその関連カードを入れてない普通のネオスデッキでも出せ、特に後者はバウンス耐性も付くのがありがたい。
またフィールド魔法《覇王城》を貼っていれば通常の融合でも出すことが可能となる。ネオスが場にいれば《超融合》で相手のモンスターを素材にすることが出来る。
しかし《覇王城》影響下であってももう1つの素材が「フィールド上の効果モンスター」である為、手札融合やティアラメンツで出すことは出来ないのは注意しよう。(補足しておくとネオスの位置は問わない)
そのため、手札・墓地から素材モンスターを除外して融合召喚する《ダーク・コーリング》でこのカードを出すことはできず、《ネオス・フュージョン》を使う際もネオスはデッキから素材にできるがもう片方は必ずフィールドの効果モンスターを使用せねばならない。

そして出てきたこのモンスターの能力もまた特徴的。
(1)の効果は特殊召喚した場合もしくは相手モンスターが墓地に送られた場合のコントロール奪取。
それは洗脳か、はたまた覇王が進撃し、その地域のモンスターを従えることをイメージしたか。
ともかく正義の味方らしからぬ効果と言えよう。とはいえ遊戯王では主人公が初代から洗脳カード使ってるのは密に、密に。
出した瞬間だけでなく相手の動きにも呼応してコントロール奪取が使えるのは非常に大きく、相手ターンでの有効打が少なかった【E-HERO】では重宝するだろう。

(2)の戦闘・効果破壊耐性も地味に強力で、ステータスが低めという弱点もある程度カバーしており、出しやすさと比べて対処しにくく、場持ちを良くしている。

レベル10というE-HEROで最高のレベルなのも特徴的。
先述の《覇王城》の「墓地に送ったレベルの分だけ悪魔族の攻撃力を上げる」効果で彼を送れば2000打点が得られるのも大きい。

だがその名称的に「E·HERO」でなくなる事は注意が必要。
各種「E·HERO」サポートカードが対応していないのは考えどころである。《ミラクル・コンタクト》等、「ネオス」サポートの中には「E·HERO」である事を指定したカードも少なからずあるのでそれらのサポートカードも使えなくなってしまうので、ネオス主体のデッキに出張させる場合には要注意。
種族も悪魔族に変わったのでネオスなら使えた「戦士族サポート等が使えなくなる点」にも注意が必要だが、これもどちらかと言うと「E·HERO」軸に出張させた場合に生じる問題で、【E-HERO】では戦士族、悪魔族、岩石族と最低でも3つの種族が混ざる事になるのでそこまで困ることはないだろう。

ネオスはある意味では十代を象徴するカードであるが、その本質は「正義のの波動を受けた」HERO。
だとすれば、闇を膨大化させた覇王が現れる時、ネオスも邪悪な支配者(ロード)となるのは必然だったのかもしれない……。

【余談】

遊戯王OCGタイムズにおいて再現された「覇王十代(KENN)vs斎王(子安武人)」戦ではこのカードを覇王十代が使用した。
その為か、アニメにでていないカードでありながら上記の召喚口上を含む各種口上が用意されている。
攻撃名は「ラス・オブ・ネオス・ロード」、効果名は「ドミネーション・フォース」。
ちなみに「ドミネーション」が英語で「支配」を意味する。

このモンスターの姿は罠カード《ダーク・スプレマシー》にも描かれており、覇王十代の部下となったモンスターたちを従えている。
そういう意味ではカードイラストに使いにくいアニメキャラの遊城十代の代役といえる存在なのだろうか。*2

【そんな彼に悲劇が……!】

圧倒的な効果、邪悪に堕ちたネオスという絶望的ながらも破滅のロマンを感じさせる良カード。
そのイラストもネオスの白いボディが覇王の黒に染まりつつあるという威圧感があるデザインなのだが……

デュエリストの誰かが言った。
股間の部分が凄くハイレグに見える。

ちょうど股間の布地の部分が鋭利な三角形となっていることと、その角度が同時期に発表された【M∀LICE】のハイレグ女の子たちよりも鋭いという格好の比較対象まで居たせいで、一瞬でネオス・ロードはハイレグを履いたHEROと化してしまった。
誰が言ったか一部でついたあだ名は「覚悟ネオス」*3あとハイグレ覇王とか。
挙句SUPREME DARKNESSの商品販促ポスターにて、ネオス・ロードのカード紹介の部分に、アニメでの十代のセリフに由来する「覇王再臨!覚悟こそ力だ!」というキャッチコピーが入る謎の衝突事故までも発生。
ポスターが世に出たのは「ネオス・ロード=覚悟」のイメージが既に広まっていた時期だったため、偶然にもネタを後押しする結果となった。
この鎧だけ女性キャラや女性モンスターに着せるイラストレーターも多数いたりする。結構エロいから困る。
上記の涙目に見えるマスクの件も合わせて「ハイレグを無理矢理履かされて泣いているネオス」といったネタも見られる。

一応注釈しておくともともとネオスは全身がスーツに覆われており、ネオス・ロードとなった際にもそれは変わっていない。
むしろ鎧に見える部分は下半身は単に色が変わっているだけ、要するにこういうデザインの全身タイツなので厳密にはレオタードを着用しているわけではない。
そのスーツが筋肉がわかるほどパッツンパッツンで肌にも見えてしまうので結果的にハイレグネオスとなってしまったのだが、決して、決してハイレグではない事は留意しよう。
でも仮にハイレグであったとしてもなおかっこいいイラストなのは間違いないのも事実である。海外版でも修正されてないし。
それに悪堕ちしたら衣装の露出が上がるのは創作の常でもあるし。





追記修正は《E・HERO エアーマン》がE-HEROになったらお願いします。

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最終更新:2025年04月23日 12:22

*1 劇中では覇王になっても「E・HERO ネオス」をデッキに入れている描写が見られるが、そういった小ネタを積極的に回収している『デュエルリンクス』ではボイスは設けられていない。

*2 遊戯王は「原作・アニメ」と「カード」では版権の扱いが違うらしく、よほどのことがない限りアニメキャラがカードイラストに登場しない。もしくは登場しても顔が隠されたり見えにくくなってたりする。

*3 ゲーム『ブルーアーカイブ -Blue Archive-』にて、歌住サクラコというキャラクターが覚悟を決めた時の衣装がハイレグスーツだったことに由来。