レイヴン(ACVI)

登録日:2024/11/12 Tue 22:00:45
更新日:2025/05/03 Sat 21:07:30
所要時間:約 14 分で読めます





「レイヴン」

これがお前の
ルビコンでの名義だ


レイヴンとは『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』に登場する固有名詞。
主人公こと強化人間C4-621の仮初の名前として用いられることになる。


●概要
オープニングミッション「密航」において、雇い主であるハンドラー・ウォルターの手引きで惑星ルビコン3へと侵入した621。
密航者としての素性を隠すと共にルビコン内での身分を確立するため、汚染市街周辺のAC残骸から傭兵ライセンスを漁っていくことになるのだが、
ランク圏外やライセンス失効済、足が付く企業所属となかなかお目当てのライセンスが見つからない。

そんな中ウォルターが新たな機体残骸の反応を発見。
ライセンスを抜き取るやいなや襲撃してきた大型ヘリを退け、改めてウォルターの口から取得したライセンスが告げられる。

登録番号:Rb23
識別名:レイヴン
ランク:--/F

所属:独立

  • ライセンス失効まであと3日

それはランク圏内かつ企業に属さない独立傭兵の有効なライセンスであり、密航者にはうってつけの物であった。
かくして621はこのライセンスの本来の持ち主――レイヴンの名を仮初の名として得ることにより、ルビコンでの活動を本格的に開始することになる。

レイヴンという名称は特にPS2以前のACシリーズでは傭兵全体に用いられる「何者にも縛られない例外的な存在」を象徴する言葉であったのだが、それが独立傭兵個人の識別名、それも主人公の偽名として用いられることには衝撃を受けるプレイヤーもいたようだ。
一個人を指す名称として用いられているという意味では、少々方向性は異なるが4の主人公であるアナトリアの傭兵のそれに近いか。

その後621はウォルターの手引きによって数々のミッションをこなし、瞬く間にルビコン内の企業やその他勢力から凄腕の独立傭兵レイヴンとして一目置かれる存在になっていく。

チャプター1ラストにおいて交信が開始されることになるもう1人のメインキャラクターであるエアも、
主人公のことを強化人間としての管理ナンバーであるC4-621ではなく自身が初めて知ったレイヴンの名で呼んでいる。








追記・修正はレイヴンのライセンスを手に入れてからお願いします。


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以下、作中のストーリー等についてのネタバレを多分に含みますので
これから当該作品をプレイしようと考えている方、ネタバレを回避したい方は閲覧しないことを推奨します。






























「レイヴン」とは意志の表象
相応しいのは、選び戦う者だけです

画像出典:ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON ゲーム画面 ミッション「旧宇宙港防衛」
© フロム・ソフトウェア 2023年8月25日発売


レイヴン(Raven)とは『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』の登場人物。


プロフィール


所属:独立傭兵(傭兵集団「ブランチ」メンバー4人目?)
肩書:ACパイロット
搭乗機:AC「ナイトフォール」
アリーナランク:--/F

CV:なし

概要

上述したようにファーストミッションにおいてACの残骸だけが残されており既に死亡済と目されていたレイヴンであるが、
ストーリー中盤にそのレイヴン本人がまさかの登場を果たす
ゲーム内では主人公621の呼称と区別するためか括弧つきで「レイヴン」で表記される。(以降、項目内でもこれに従う)
なおプレイヤー間では「本物レイヴン」「真レイヴン」等で呼ばれることが多い。


人物

621が窃取したライセンスが示す通り傭兵ランクはF、つまり底辺だったが…その戦闘能力は紛れもなく作中最強の一角を成す正真正銘の化物

そして後述するミッション内の情報から、明言こそされていないが常にメンバーが入れ替わり続ける事で匿名性と独立性を保つ傭兵集団「ブランチ」の「現在の4人目」であったと予想…というよりほぼ確実視されている。

更に作中で拾えるアーカイブや惑星封鎖機構の言及から、他のブランチメンバーと共にコーラル再発見の情報を星系外に流し、惑星封鎖に穴を開けて星外勢力の侵入を誘導したことが判明する。
つまり「レイヴン」とブランチこそが「アイビスの火」以降長らく封鎖されていた惑星ルビコンに新たな争乱の種を撒いた全ての元凶だったということになる。
その為惑星封鎖機構からは強烈に敵視されており、優先排除対象に指定されていた。

ただし作中で"公に"レイヴンを名乗っているのは621なので、封鎖機構に付け狙われるのも621である。ウォルター的には想定内なのだろうか
621自身も(一応独立傭兵として受けた仕事をこなす課程とはいえ)それこそルビコン入りの当日から封鎖機構に甚大な損害を与えていくため、本物かどうかに関わらずどのみち排除対象には指定されたと思われるが…。

ゲーム内で「レイヴン」本人が言葉を発することは一切なく、代わって「レイヴン」のオペレーターがセリフを担当するという形になっている。

作中での動向

チャプター3

ミッション「旧宇宙港防衛」

嘗て621とラスティの活躍によりアーキバスの拠点となったバートラム旧宇宙港に対し、惑星封鎖機構の残存艦隊が奪還作戦を計画しているという情報が入ったため、シュナイダーの依頼により621はアーキバスのMT部隊と共にこれを迎撃することになる。

…が、621が作戦地点で目撃したのは既に全滅したアーキバスMT部隊の残骸であった。
ウォルターの指示で状況確認のために周辺の捜索を開始した先にあったのは、撃沈された惑星封鎖機構の強襲艦とその上に佇む1機のAC。


「レイヴン」 通信は聞こえてる?
目標を確認したわ
あれが、あなたを騙る傭兵…

見せてもらいましょう
借り物の翼で、どこまで飛べるか

そのACこそ、621が窃取したライセンスの本来の持ち主である独立傭兵「レイヴン」の駆るAC「ナイトフォール」であった。
単機でアーキバスのMT部隊と惑星封鎖機構の強襲艦隊を全滅させ、その上で眼前のもう1人のレイヴンこと621へと襲い掛かる。
「レイヴン」に代わり言葉を発するオペレーター曰く「その資格があるか見極めさせてもらう」ための戦いなのだと。

詳細は後述するが、それまで戦ってきたACとは段違いの強さを持つためAC1機と侮るなかれ。
特に1周目でまだまだ未熟な621=プレイヤーは持てる全力をぶつける必要がある。

ミッション「多重ダム防衛」

2周目以降に特定条件を満たすことで「旧宇宙港防衛」に代わり発生するミッション。
ルビコン解放戦線の依頼により、アーキバスが雇った独立傭兵のキングとシャルトルーズによる襲撃からガリア多重ダムを防衛することになる。

ただでさえ高ランクの独立傭兵2名を同時に相手取る高難易度ミッションなのだが、彼らの相手に手間取ると突如更なる敵性反応と共に現れるもう1機のAC。


「レイヴン」 通信は聞こえてる?
あのふたりを同時に相手にするなんて…
あなたの偽者は相当やるようね

見せてもらいましょう
借り物の翼で、どこまで飛べるか

ここに来て「レイヴン」がキングとシャルトルーズに加勢してくるという衝撃の展開に。
ミッション内における「レイヴン」本人以外の3人のやり取りからも、「レイヴン」がブランチの「4人目」であり、必然的に「レイヴン」オペレーターがブランチの「3人目」であることがうかがえる。

2周目以降でプレイヤーの腕も上がっているとはいえ、皆タイマンでも厄介な「レイヴン」、キング、シャルトルーズを同時に相手にしなければならないという状況。
奇しくも一周目に置いてダム防衛の任に就いていたインデックス・ダナムを3対1でタコ殴りにしていた621が今度は自分が殴られるという因果である。
手際が良くても3連戦、最悪の場合強豪AC3機を同時に相手取るものになり懐かしきトラウマに肝を冷やした人も多いだろう。
なお合流前にブランチ2名を撃破した場合、「レイヴン」の側からすると「トップランクの独立傭兵2機を撃破した相手」とタイマンを張るという、これまた懐かしいシチュエーションになっていたり。

その結末


「レイヴン」反撃を…

そう、見届けようと言うのね
この翼が…彼らをどこに運ぶのかを

そしていずれのミッションでも激闘の末に「レイヴン」は621に撃破され、その様子を見ていたオペレーターも「レイヴン」の敗北を静かに受け入れ、羽ばたき始めた新たなるレイヴンの前から姿を消した。
以降は「レイヴン」もオペレーターもその後のルート分岐を問わず一切シナリオに登場しない。
「レイヴン」本人は兎も角オペレーターは確実に生きているはずだが、621を正式にレイヴンと認めた結果、「独立傭兵としてのレイヴン」でも「称号としてのレイヴン」でもなくなったことで表舞台から姿を消した、辺りだろうか。

レイヴンの火ルートでは大災害を引き起こした621が消息を絶った事で同じ名前を持つ「レイヴン」に全ての責任が被さってきたのではというネタも*1

そもそもどうやってコーラルの情報を得たのか、それを何故わざわざ星外企業にリークしたのか、何故ライセンスごとACを放棄していたのか、何故危険を冒して621を襲撃したのかといった点については一切語られないため謎だらけ。
特に本編で見せる圧倒的実力の割にライセンスごとACを放棄していた点はかなり謎である。放棄されていたACに弾痕が無いことや周辺の残骸の状態から察するに輸送機ごと撃墜されたと思われるが、推測の域を出ない。

これらの謎について、続編等で語られることはあるのだろうか…



後にエアが調査の上で語ったところによれば、元々レイヴンという名は特定の人物を指すものではなく「選び戦う者」が代々受け継いだ称号であるとのこと。
「レイヴン」オペレータのセリフと併せると、バートラム旧宇宙港での襲撃は自由意志の象徴たるレイヴンの称号を託せる相手か否か見定めるためだったと考えられる。

自由の象徴という立ち位置や、無口を通り越して全く喋らない仕草などには過去作主人公たちのオマージュが見える。
ちなみにブランチのキャラが描かれていると思しき「STVの画稿(6)」にもそれらしき人物の姿は無く、「ナイトフォール」らしきACだけが描かれているのみ*2

関連人物

・「レイヴン」オペレーター
CV:園崎未恵

…ええ 「レイヴン」
私も感じてるわ
この傭兵には、可能性がある…

独立傭兵「レイヴン」のオペレーター。
全く発言しない相棒の「レイヴン」に代わって621に語りかける。
項目内の台詞の数々も彼女のもので、何故か多用する詩的というかポエミックな言い回しはネタにされがち。

プレイヤー間では情報ログの一つである「STVの画稿(6)」に映っている「小柄なスーツ姿の女性」が彼女なのではないかと予想されている。

キング
シャルトルーズ

遅かったな
ここまでやるのは気が進まないが

必要なんでしょ? やるだけよ

高ランクの独立傭兵にして、現在のブランチにおける1人目と2人目。
2人とも「レイヴン」と関わりが深いようでその実力も熟知しており、それに匹敵するだろう新たなレイヴンこと621にも最大限の警戒を以て対峙していた。

また2人のプロフィールでは共通して「ステーション31襲撃計画」なる事件での活躍について言及されており、
強襲艦隊や封鎖システムといったワードから、この二人は嘗て惑星封鎖機構の施設を「レイヴン」と共に襲撃し封鎖体制に穴を開けたのではないかと推測できる。
更にそこからは星外企業をルビコンに呼び込み戦乱を再発させた行為は「レイヴン」個人の意思ではなくブランチという組織としての活動であった事がうかがえる。

搭乗機体


AC ナイトフォール


画像出典:ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON ゲーム画面 アセンブリ
© フロム・ソフトウェア 2023年8月25日発売

  • 機体構成
部位 パーツ名 製造元
頭部 HC-2000/BC SHADE EYE RaD
コア CC-2000 ORBITER
腕部 AC-2000 TOOL ARM
脚部 2C-2000 CRAWLER
右手武器 RF-025 SCUDDER ベイラム・インダストリー
左手武器 PB-033M ASHMEAD
右肩武器 SONGBIRDS メリニット
左肩武器 BML-G1/P32DUO-03 ファーロン・ダイナミクス
ブースター BST-G1/P10
FCS FC-006 ABBOT ベイラム・インダストリー
ジェネレータ DF-GN-02 LING-TAI 大豊核心工業集団
コア拡張 アサルトアーマー

PHASE:γ-3
秘匿対象:51-016 GA
AC // ナイトフォール

インテグレーション・プログラム 第3フェーズ

コア理論の体現者として最も優れているのは
やはり独立傭兵と言えるでしょう

生死が自らの操縦ひとつに帰着する彼らにとって
ACは肉体の延長であるべき必要があります

今回の検証相手は表舞台には現れない伝説的独立傭兵
それを限られた情報から再現したものです

エンブレムは「黒いカラス」。今作における看板機体・兼裏トップランカーでもある。
RaD製の探査用フレームにカスタム頭部パーツ、アサルトライフル、3連双対ミサイル、小型連装グレネード、そしてパイルバンカーを搭載する2脚AC。
因みにオールマインドのコメント曰くアリーナの機体は限られた情報からの再現らしいのだが、ゲーム的にはフレーム、内装、武装の全てが完璧に再現されている。

そしてそのパーツ構成と外見を見ればわかるように、なんと頭部以外のフレームとブースターはプレイヤーの初期機体と同一である。
低燃費低性能な初期フレームでありながらも「旧宇宙港防衛」では先述の様にプレイヤー到着前に惑星封鎖機構とアーキバスの大部隊を単機で殲滅、プレイヤーとの対決時までリペアキット含めて無傷という離れ業をやってのけている。
直前に補給シェルパを頼んだ可能性も無くはないが

その強さは「伝説」と称されるに恥じないものであり、初期ブースターとは思えぬ超機動に翻弄されたプレイヤーは数知れず。
ジェネレータ「LING-TAI」の劣悪な容量・出力・復元性能をフレームとブースターの低燃費で補い、アサルトブーストと小ジャンプを組み合わせて最高のEN補充&供給性能を最大限に活かした高機動戦を展開してくる。
総じて適切なアセンと乗り手の技術が噛み合った真の強敵である。

距離を開けるとミサイルとライフルできっちり削り、スタッガーにはすかさず肩の2連グレ。
迂闊な接近戦はアサルトアーマーでカウンターしつつスタッガー状態のこちらにチャージパイルをぶち込むという、PVで披露した戦術をそのまま使ってくる。
プレイヤーが使うそれと同じくまともに受ければ大ダメージ、悪ければ即死もあり得るコンボなのでSランク狙いの際には絶対に食らってはいけない、
また下手に近接武器を直当てしようとすると超反応&精度のチャージパイルで迎撃してくることすらあるので注意。特にパルスブレードのチャージ攻撃などによく狙ってくる。
もっともこの行動ルーチンにより、こちらもチャージパイルが当てやすくなっている*3

とは言えやはりスペックそのものは貧弱で、EN周りの余裕の無さと近接戦向けの武装*4から、こちらの徹底的な引き撃ちにどうしても追いつけない。
頭部を除けば防御性能の低い初期フレームなので、高火力で押し切るのも可。いずれにせよ近接戦を拒否する立ち回りであっさり撃破できることだろう。
…但し多重ダム防衛で引き撃ち機を持ち込むとキングとシャルトルーズ両名の間合いに入ってしまう為、彼らを手早く処理する算段を立てておかないと3対1で返り討ちに合うことになる。

なお、ナイトフォールのAIと機動力、NPC補正は本作中でも最高峰であり、相手の間合いで戦うなら相応の覚悟と対策が必要になる。
引き撃ちガン逃げに徹するにせよ決して油断せず常に距離を取れるようにしておくように。

余談


バンダイの30MMシリーズではスティールヘイズと共に第1弾のラインナップとして登場。
作中イメージそのままに立体化されており、ASHMEADは差し替えで射出状態も再現可能。
後に差分パーツとしてFINDEREYEの発売も決定し、頭を挿げ替えれば初期機体のLOADER4の再現も出来るようになった。


見せてもらいましょう、借り物の項目で、どこまで追記・修正できるか。

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  • みんなのトラウマ
  • 作中最強候補
  • ある意味戦犯
  • 本物
  • 本物の暴力
最終更新:2025年05月03日 21:07

*1 621の密航以前から惑星封鎖機構に大損害を与えていたのは「レイヴン」本人なので弁解も困難。だからといって星を焼くという大罪を被せられる謂れもないが…

*2 過去作でも主人公を表すものは機体だけだった

*3 「レイヴン」のカウンターパイルは足が止まる上に100%後出しなので競り負ける。よって結果的にこちらのパイルが当たりやすくなる

*4 近距離適性に偏ったFCS、初期ジェネより低容量で地上戦に特化した霊台、弾速が心もとないアサルトライフルと2連グレ、弾道の都合上近付き過ぎても離れ過ぎても当たり難い双対ミサイル、近距離限定のパイルバンカーとアサルトアーマー