獣化兵(強殖装甲ガイバー)

登録日:2024/12/19 (木曜日) 20:34:56
更新日:2025/04/20 Sun 12:32:48
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獣化兵(ゾアノイド)とは、漫画『強殖装甲ガイバー』に登場する改造人間の一種。


●概要

ガイバーという作品を象徴する存在。人間の遺伝子を操作し、モンスターの如き姿への可逆変身とそれに合わせた様々な能力を与えられた、秘密結社「クロノス」の尖兵。
クロノスを統括する存在である獣神将(ゾアロード)に対しては遺伝子レベルでの絶対的忠誠を植え付けられている。
より強力な超獣化兵(ハイパー・ゾアノイド)も存在し、このクラスだとガイバーとそこそこ良い勝負をする*1
人間をゾアノイドやハイパーゾアノイド、ゾアロードに改造する過程を調製と呼ぶ*2

獣化兵とは?

『ガイバー』世界の地球人類は元々、太古に「降臨者(ウラヌス)」と仮称される存在が自分たちの戦争に利用するため開発した「生物兵器の素体」である。
しかし、いろいろあって「降臨者」が地球を離れた後、「降臨者」が試験的に作っておいた数多くのゾアノイドはそのまま人類と交配を重ね、ゾアノイドとしての形質が退化し、ついに原生人類となった*3
しかし現代、クロノスは「降臨者」の調製技術を発掘・利用してゾアノイドを開発し、「降臨者」が作った個体よりも強力に改良されたゾアノイドを用いて世界征服に乗り出した……というのが『ガイバー』のあらまし。
なので、ヒトであれば調製を受けてゾアノイドになる資質は誰もが持っていることになる。

運用目的上、何世代にも渡って力を維持しなければならず、人間の女性と交わって子供を残し、その子に形質を継承させる「生殖能力」を保持することが正式採用の条件になる。
ゾアノイドと未調製の人間との子供もゾアノイドとして生まれてくるが、未調製の人間の血が濃くなりすぎると獣化形質は失われてしまう。

基本的に、ゾアノイドはゾアロードの思念波に絶対服従し、逆らうことができない。ゾアロードの思念波が伝わると、ゾアノイドの自我自体が封じ込められ、ゾアロードの指示どおりに動く(作中ではこのような、ゾアロードに操縦されることを「精神支配」と表現する)。
クロノスの世界征服後は、プロパガンダによって調製だけ受けて普通の生活を過ごす市民も増えてきているが、そういった者は有事において十二神将に洗脳・利用されることになる。

獣化兵の運用

ゾアノイドは、個体としての戦闘力自体はそこまで高くない。一般人であれば軽くひねり殺す程度の能力はあり、十数倍に達する筋力で自動車をもひっくり返せるが、一方で現代火器を使われれぱ常人にも殺され得る。
ゾアノイドの危険性は「人間より肉体的に強い生物が、人間より圧倒的に速く正確な指揮の下で、一糸乱れず行動する」という組織力と、「獣化するまで一般人と見分けることが不可能」という隠密性にある。
これにより、最初の制圧攻撃フェイズは順調に行われた。

また思念波に絶対服従という性質上「初動を力で押さえつけたはいいが、反抗の意思が後に禍根を残す」という問題点が解決されている。
これらの仕様により世界征服の項目にある「方法論:暴力」の問題点をほぼ克服した事で、クロノスは世界征服を達成し地球世界の全ての生命と経済をクロノスの目的のために使う体制をおおよそ確立している(もっとも、後述するようにどうしても反抗勢力は出た。それが後から効いてきた)。

獣化する際はこの手の変身にありがちな「着ている衣服が破れる」という過程が描写されており、獣化を解いた後は当然ながら全裸姿となる。*4

獣化しても知性は基本的に据え置きであり、普通に会話もできるし、クロノスが世界征服後にデビューさせた大衆操作用アイドルロックバンド「獣歌団」の事例が示す通り、獣化したまま歌や楽器演奏などもこなせる(獣歌団は「獣化を解く時に美男子の全裸が拝める」という点で女性ファンを釣っていた)。

損種実験体の項に詳しいが、調製はある程度の危険性を抱えている。基礎力増し増し能力特盛りの万能ゾアノイドが量産されないのは、調製し過ぎると生物としてのバランスが崩れ、損種化したり、暴走・寿命低下・調製中の事故死などの危険性も高まるため。
ハイパー・ゾアノイドはそういうリスクを踏まえてコストをつぎ込み、素体にも選り抜かれた逸材の人材を使っているだけである。
単行本巻末の設定資料集に、よく「調製成功率の高さが注目された」というような言葉が出てくるが、調製に適合できるような人材をそうそう気軽に「使い潰す」わけにはいかないのである。

調製と性差

ゾアノイドもゾアロードも、女性は調製対象外。これは「女性は子供を産むという大切な役割があるので戦闘に出せない」という理由から。
調製自体は可能で、女性のゾアノイド(あるいは損種)も本編にちょくちょく出てくるが、みなイレギュラー。
過去のクロノスは女性調製の実験もやっていたらしいが……。

ゾアノイドと文化

上記の通りクロノスによる世界征服後には調製を受けると身体が丈夫になって学歴によらず就職に有利になるなどのプロパガンダが行われ、1年後には獣歌団も人気を博している他、
「Zoa Fighter」なる格闘ゲームも存在している模様(差し入れたのが明らかに只者ではない人物なので特注した可能性もあるが)。
登場キャラはゼクトールとグレゴールが確認でき、この二者でも勝負になるよう調整されているようである。
ついでに言うと調製は義務付けられているわけではなくあくまで希望者のみが対象となるため、強制されているわけではない安心感もゾアノイド及び調製という概念が受け入れられている一因と言える。
一般ゾアノイドを研究した人物が「同タイプのゾアノイドは獣化前も体格や顔つきに共通した雰囲気がある」と述べる場面もあるが、
調製を受けると獣化前の外見にも変化が出るのか、体格などの適性によってタイプが振り分けられているのかは不明。


損種実験体(ロスト・ナンバーズ)

調製とは生体改造である。よって、その過程で「失敗」となった事例も当然存在する。
調製時に生殖能力を失った者は「未来の無くなった規格外=損種実験体(ロスト・ナンバーズ)」の烙印を押され、鉄砲玉としての運命を与えられる。
そして損種ですらない失敗体は、当然「処分」されるのみである。

ただ、一口に損種実験体と言っても「生殖能力こそ喪失したが意図した能力自体は獲得できた者」「知性を失いただの肉塊に成り下がった者」「想定していなかった特殊能力に目覚めた者」など状況は様々。
また、共通して「遺伝子操作が不完全なためにゾアロードによる精神支配を受けにくい」という特性がある。
損種実験体の中でも有用な能力を持つ獣化兵は損種実験体部隊(ロスト・ナンバーズ・コマンド)という損種実験体のみで構成された戦闘部隊に組み込まれて特殊な任務に就く。
損種実験体部隊の獣化兵は正規採用された獣化兵にはない特殊な能力を持っているものが多いとされる。
損種実験体部隊(ロスト・ナンバーズ・コマンド)は作中ではアプトム、ソムルム、ダイムの3体が登場しており、一般的なゾアノイドがシンプルに肉体を強化したり特定の生体武装を扱うことに特化しているのに対してアプトムは相手の姿に擬態する能力*5、ソムルムは「生体融縛粘体」という相手の肉体と強制的に融合して動きを封じる粘液の生成・放射、ダイムは液化して周囲の地形に溶け込んで味方に有利なフィールドを作り出すというかなり特殊な能力を持っている。
ダイムとソムルムの能力は再調製されたアプトムの融合捕食能力の原形のような能力であるあたり、バルカスがアプトムの再調製をした際にダイムとソムルムのデータを参考にしたのかもしれない。


●エンザイムシリーズ

対ガイバー獣化兵(GUYVER KILLER ZOANOID)
ガイバーⅡから得た強殖細胞サンプルを解析し、これを分解する酵素を体液に仕込んだ「ガイバーの天敵」。
それゆえ他の用途に使い辛く、ゾアノイドとしてのランクは最底辺レベル。
ガイバー(晶/顎人)の脅威に対抗するため段階的に強化され、それに伴って「種」としても怪物化していった。
ちなみにエンザイムという名前は「酵素」を意味する英単語(Enzyme)から。

  • 初代
体高257cm、体重324kg。
日本支部が最初に開発したエンザイム。鈍重なボトムヘビーのクマのような毛深い体躯に、キバを生やしたムカデの頭のようなキモい頭部が乗っかっている。
作者のタカヤンフェルをして「ゾアノイドはクリーチャー(怪物)であってフリークス(奇形)ではないが、こいつは例外」と言い切るほどに不格好な姿。
爪・キバ・尻尾先端のトゲに強殖装甲分解酵素の分泌腺を持つ。この酵素は空気に触れるとすぐに無力化するので、ガイバー相手に掴み合いで戦うことを強要されるという悲運の怪物。
ただし血液中にも強殖装甲分解酵素が含まれているため、迂闊に傷付けるとガイバーも危険。

  • エンザイムⅡ
体高357cm、体重311kg。
バルカスが乗り出してきて開発したタイプ。
日本支部の壊滅によってデータが消失したため、「強殖装甲分解酵素を分泌できる」という共通点以外は殆どバルカスのオリジナル。
相変わらずバカデカい体躯だが、多少動きは軽くなった。
背中から昆虫の足のような副足が4本生えており、強殖装甲分解酵素は飛び道具として溶解液的に射出できるようになった。
戦術次第でガイバーをも苦しめる難敵。

  • エンザイムⅢ
体高244cm、体重181kg。
グンと細くなった、よりゾアノイドらしいスタイルの3代目。
飛翔能力、並みのゾアノイドの数十倍の代謝機能による再生力、そしてアプトムの融合捕食への対抗能力を備え、まさしくガイバーとアプトムを潰すための存在となっている。
しかし強力な能力の代償として極めて寿命が短い上に自我までも失くしており、待機時はチャンバーの中で休眠状態に置かれている。
このため、「もはや厳密にはゾアノイドとすら呼べない」とまで言われる。


超獣化兵五人衆

ゼクトールをリーダーとする、ドクター・バルカスによって当時最高の技術を注ぎ込んで開発された最強のゾアノイド集団。
晶たちを大いに苦戦させたが、うち1人はガイバーⅢに倒され、3人はアプトムに融合捕食され壊滅。
最後に残ったゼクトールは再調製を受け、潜伏するアプトムに対抗する「ハンター」として生まれ変わった。
ゼクトール最後の戦いは、圧倒的な戦闘力とそれをも上回るギガンティックのデビュー戦であり、その気高い散り様も併せて作中屈指の名シーンの一つ。
詳細は個別項目参照。



●ゾアノイド一覧

  • グレゴール
体高235cm、体重150kg(以下、いずれも平均値)。
第1話の時点で日本支部において量産・実用化されていた筋力増強タイプ。ガイバーと初めて交戦した獣化兵でもある。
常人の約15倍もの筋力を誇り、「重戦車並み」と喩えられる。
筋力増強型の(メタ的には『ガイバー』におけるクリーチャー像の)1つの完成形とも形容され、ラモチス、ヴァモアと並んで出番・立体化の多いゾアノイド。
「獣歌団」のドラム担当もグレゴール(タイプ)である。
ソフビキット「バイオファイターコレクション」の組み立て説明書に掲載されたタカヤンフェルのコメントによると、小説『変身』の主人公が名前の由来なんだそうな。

  • ヴァモア
体高210cm、体重122kg。
生体熱線砲型(バイオブラスタータイプ)。生体熱線砲型としては日本支部において最初に開発された。
両肩から発射される熱線は、厚さ30センチのコンクリート壁を1秒で貫通する。
反面、筋力増幅度はゾアノイドとしては低いが、それでも常人の5倍程度はある。
制圧戦ではサウジアラビアの米軍中東派遣基地を攻撃。熱線の一斉射で戦車隊を全滅させた。その後も固定砲台としてちょくちょく出番がある。


  • ラモチス
体高230cm、体重137kg。
筋力増幅型。日本支部において最初期の段階から完成していた。
比較的容易に調製が可能なため、初期の辞時点では最も多く配備されたゾアノイド。34話で登場した、知らず知らずのうちに改造された自覚の無いゾアノイドたちの中にも多数のラモチスが確認された。
筋力は常人の10倍。また、調製元の外見的特徴が表れやすく、「獣歌団」にてボーカルを担当する個体は長髪になっている。

  • ブロイス
体高222cm、体重139kg。
グレゴールのバリエーションの一つ。
グレゴールよりも小柄でパワーに劣る反面、俊敏性が向上している。
筋力は常人の13倍。

  • ガーゴイル
体高230cm、体重162kg。
遺跡基地で開発されており、アプトムとの最初の戦いの後のガイバーⅠを包囲した獣化兵のなかで手錠を指で回していたのが多分こいつ。
グレゴール並のパワーとラモチス並の調製成功率を両立した次期主力獣化兵だが、全世界制圧後には一切登場しないため遺跡基地の崩壊によってデータが消失してしまった可能性がある。

制圧戦で登場

※新顔のみ記載

  • ゴビルバ
体高234cm、体重145kg。
ラモチスの改良発展型。調製成功率に難があり、量産されなかった。
制圧戦ではアメリカ大統領の補佐官がゴビルバへと獣化し、クロノスの手が社会の奥深くにまで伸びていたことを示した。
筋力は常人の12倍。

  • カダン
体高230cm、体重180kg。
水中戦闘型。全身が鱗で覆われ、横ではなく縦に裂けた口が特徴。
全身の鱗と手足の鰭を利用することで最高62ノットでの水中移動が可能。指には吸盤がついており、これらを利用して敵艦に乗り込み暴れまわる。
また、口から海水を高圧で放つことができる。

  • ガルバラン
体高235cm、体重250kg。
亀に似た風貌のゾアノイド。
亀の甲羅に似た甲殻はハイパー・ゾアノイドに匹敵する硬度を持ち、制圧戦にてアメリカ合衆国第7艦隊を攻撃していたことから水中でも活動が可能と思われる。
また、体内で液体窒素を精製し、口から吐き出すことで物体を瞬時に冷凍する能力を持つ。
筋力は常人の18倍。

  • ネアルコス
体高225cm、体重190kg。
水中戦闘型。半魚人のような風貌。
特に深海での作業性に優れ、最高深度350メートルまで活動可能。また、最高40ノットで水中を泳ぐ。
筋力増幅度は常人の20倍で、水中戦闘型の中ではトップクラス。

  • タブロス
体高224cm、体重280kg。
砂漠戦闘型。
全身が甲殻で覆われているが、非常に軽量なため機動力を損なうことはなく、敏捷性もかなりのもの。
砂の中に潜んで強襲し、尾の一撃はアフリカ象を一撃でなぎ倒せるとのこと。
制圧戦では戦車の大砲で左腕を吹き飛ばされ、近寄ってひっくり返そうとするとキャタピラですり潰されて絶命とあまり活躍はできなかった。

クロノス世界征服後に登場

※新顔のみ記載

  • ラゼル
体高201cm、体重110kg。
仮面r…もとい昆虫型ゾアノイド。
俊敏性を利用して斥候として活動するらしいが、本編では「獣歌団」のベース担当としてしか登場しない。

  • マルカルト
体高217cm、体重110kg。
高速戦闘型。鳥の頭を持つ猿のような姿で、特に森林地帯での戦闘を得意とする。
木々を飛び回って敵を翻弄するらしいが、本編では「獣歌団」のキーボード担当としてしか登場しない。

  • シチシス
体高183cm、体重79kg。
斥候型。マルカルトよりさらに鳥そのものな見た目。
ゾアノイドの中では最も小柄な部類で戦闘力も低い。しかし機動力には優れ、腕翼によって飛行が可能で、運動性に関してはゾアノイドの中でトップクラス。
また、視力にも優れ、4キロメートル先の相手の唇の動きを読み取ることができる。

  • ロッシュ
体高199cm、体重125kg。
斥候型。まんまカメレオン怪人。
能力もカメレオンそのもので、眼球は左右個別に動いて140°ずつ視界を確保し、頭部の角で周囲の気温や気圧を読み取る。さらに全身に変色細胞を持ち、カメレオンのように体色を変化させて隠密性を高める。
その他に特筆すべき能力としては、時速140キロもの速度で走行が可能。
ネオゼクトールによって重傷を負わされたアプトムに捕食されたが、ウイルスによってうまく吸収できなかったせいで半融合状態のまま苦悶の声を漏らし、挙句に首をへし折られて絶命するという悲惨な末路を迎えた。

クラウド・ゲートにて登場

ガイバー・ギガンティックを迎撃するためにクラウド・ゲートから出撃した飛行ゾアノイド部隊。
※新顔のみ記載

  • デボルト
体高192cm、体重91kg、翼長477cm。
トンボのような容貌を持つ。
巻末設定資料によると、複眼で広範囲の情報を確保できるため哨戒任務に向いているらしい。

  • ゲパトルス
体高246cm、体重142kg、翼長721cm。
翼竜のような容貌だが頭部はグレゴールに似ている。
巻末設定資料によると、口から怪音波を発射して人間の精神を錯乱させるらしい。

  • バルバトス
体高232cm、体重101kg、翼長706cm。
猛禽類のような容貌を持つ。
巻末設定資料によると、急降下攻撃が得意らしい。

  • ガーノルド
体高221cm、体重134kg、翼長785cm。
グレゴールにコウモリの翼を付けたような姿。翼と腕が分かれている分、空中で多様な行動が可能というのが売り。
筋力増幅型をベースとしているため、飛行型にしてはパワーもある。

  • ブレリモス
体高210cm、体重118kg、翼長752cm。
ドクガンダー成虫
巻末設定資料によると、麻痺毒・神経毒・レーダーをかく乱するチャフ効果などを持つ鱗粉をまき散らすらしい。

ニューヨーク支部にて登場

※新顔のみ記載

  • ゲッツ
体高231cm、体重218kg。
グソクムシに似たゾアノイド。
全身が蛇腹状の外甲殻で覆われており、高い衝撃吸収力と機動力を発揮できる。

  • グランザ
体高209cm、体重237kg。
水陸両用型。カニ。
グレネードランチャーの直撃にも耐える甲殻を持つ。

  • ルキル
体高241cm、体重101kg。
高速戦闘型。カマキリ
跳躍力に優れ、3階建ての建物程度ならひと跳びで飛び越してしまうらしい。

  • エルトボ
体高233cm、体重216kg。
地中での活動を想定した獣化兵。見た目は、まんまモグラ。
両肩・両膝にあるダイヤモンド並に硬質な突起を高速振動させて障害物を粉砕する。

  • ダイル
体高222cm、体重184kg。
筋力増幅型。ワニ。
全身のトゲ、毒を帯びた牙、長く強靭な尻尾で組み打ちに強い。

  • カーヴィル
体高237cm、体重152kg。
寒冷地戦闘型。オオカミ
全身を覆う毛皮のおかげで断熱・保温能力が高く、最高時速600キロメートルでの走行が可能。

  • ホドロフ
体高229cm、体重303kg。
筋力増幅型。アルマジロ。
常人の20倍の筋力に加え、全身を覆うタイル状の皮甲は耐熱性に優れる。

  • ディーゲル
体高214cm、体重181kg。
筋力増幅型。イノシシ。
頭頂部から背中にかけて生えた鋭利な体毛が武器。

アリゾナ本部にて登場

※新顔のみ記載

  • メンツェル
体高220cm、体重123kg。
生体熱線砲型。ヴァモアの改良発展仕様。
生体熱線砲の威力はヴァモアを30パーセント上回り、連射も可能になった。

  • デルカッセ
体高214cm、体重235kg。
生体熱線砲型。ゼルブブスの簡易量産仕様的な意味合いも持つという。
棘々しい甲殻類のような姿で、生体熱線砲は両腕に1門ずつ装備。生体熱線砲の外周に備わった爪で格闘もこなす。

  • グリンメルス
体高227cm、体重267kg。
生体熱線砲型。
頭部に6つの目と4本の触手型センサーを持ち、索敵能力が高い。生体熱線砲は両肩・両脇に計6門装備されている。

ワシントンにて登場

ワシントン・米第3調製施設を警護する。
※新顔のみ記載

  • ニーグル
体高241cm、体重203kg。
世界征服後に同施設で開発された新型のゾアノイドで、非常に長い5本の爪はひと薙ぎで重戦車の装甲を引き裂くほどの鋭さを誇る。
自慢の爪を獣人化前のリベルタスに素手で防がれた挙句、そのまま顔面を握り潰されて絶命。

  • ビストマ
体高233cm、体重195kg。
水陸両用型。武器としても使用可能な尻尾を使って最大54ノットの速度で泳ぐことができる。
また、四肢の爪と鰭には猛毒が仕込まれている。

  • ジーフォッグ
体高254cm、体重161kg。
中距離支援型の獣化兵で、頭部から背中にかけてヤマアラシのように大量の針が生えている。
この針には溶解液が含まれており、これをミサイルのように射出することができる。

  • グスタフ
体高247cm、体重312kg。
ハイパー・ゾアノイド化に向けた試験調製を受けた試作体であり、総合的なスペックではまだハイパー・ゾアノイドには劣るものの、装甲強度と怪力には特筆すべき点がある。

21巻以降に登場

  • ヴィカルル
平均体高212cm、平均体重98kg。
早期警戒型。クラウド・ゲート周辺の対空哨戒を主な任務とし、同型の個体が多数確認されている。
コウモリに似た腕翼を持ち、眼は退化して存在しない。代わりに眼窩にはサーモ・センサーが備わっている。
胸から15万ヘルツの超音波を放つことでエコーロケーションによる索敵が可能。このことから音響探査型とも呼ばれる。
また、ガイバーのコントロール・メタルに対し多数のヴィカルルが超音波を集中させて浴びせることでダメージを与えることができる。
足の爪には麻痺毒が仕込まれているが、戦闘力そのものは大したことはない。

  • ウーヌス
平均体高206cm、平均体重162kg。
クロノス十二神将の一人ラグナク・ド・クルメグニクがギュオーに貸し与えたゾアノイド。両腕がのようになっている。
単体では特筆すべき能力は無いが、複数個体が合体することで数に応じて筋力・装甲ともに飛躍的に強化される。
また、4体がギュオーと合体することで「“獣将戦車”ギュオー・クワドリガ」へと変貌する。
「ウーヌス」という名前は1を意味するラテン語(unus)から、
「ダイマー」と「トライマー」はそれぞれ単一分子のモノマーが重合した「二量体」「三量体」から。

  • ランビルダ
体高221cm、体重188kg。
カラコルム基地に配備されていた生体熱線砲型ゾアノイド。
頭部と両腕に生体熱線砲を備える。このタイプにしては珍しく、筋力増幅度も常人の14倍と高め。
近接戦闘では熱線砲となった腕を棍棒のように振り回して応戦する。


●超獣化兵一覧

ゼクトール、エレゲン、ダーゼルブ、ガスター、ザンクルスについては超獣化兵五人衆(強殖装甲ガイバー)を参照。

ギュオー配下

  • ゼルブブス
体高225cm、体重202kg。
グレゴールの3倍の筋力とヴァモアより効率の良いレーザー発生器官を併せ持ち、頭部の3本の角の先端から鋼鉄をも瞬時に溶解させる強酸溶液を放つこともできる。
OVA版ではクロノス日本支部が開発した「ハイパー・ゾアノイドに匹敵するゾアノイド」という設定に変更されている。*6

  • パナダイン
体高213cm、体重102kg。
肩に1対の射出管を持ち、左右で異なる混合液を放つ。この2種類の混合液が混ざり合り反応することで、爆発を起こす液体爆薬となる。
また、背中には鉤爪がついた伸縮自在の触手を持つ。

クラウド・ゲート駐屯組

  • ビルボネッグ
体高233cm、体重412kg。
亀のような甲羅に四肢と頭部を収納することで球形に変形。対戦車ミサイルの直撃にも耐えうるほどの防御力を発揮する。
また、そのまま甲羅内の液体を循環させてジャイロ化させることで球形のまま自身を弾丸として体当たりを行う。

  • ダナパルス
体高257cm、体重203kg。
全身に生えた棘は伸縮自在かつダイヤモンド並みの硬度を持ち、さらにはザンクルスのように高周波振動させることもできる。
これを利用して、串刺しにした相手を超振動で粉々に砕いてしまう。

  • ミノドリウス
体高261cm、体重317kg。
ミノタウロスのような容貌の通り、怪力と瞬発力に優れたタックルファイター。
両肩の瘤の中にパナダインと同様の液体炸薬が常に充填されており、ダイナマイト20発分の破壊力を持つ炸裂装甲として機能する。
これを接触と同時に炸裂させることでダメージを倍増させる。

  • ムメルゼー
体高277cm、体重201kg。
プルクシュタールが本部から連れてきたハイパー・ゾアノイド。
エレゲンと同様の発電器官を備え、額の角から電撃を放つことができる。
また、両肩を展開させることで1対の生体超音波砲が出現。数秒の照射で戦車も蒸発させてしまうほどの威力を持つ。
TVアニメ版ではギュオーの部下として登場。ノズコフとコンビを組んで、ガイバーⅠを襲撃する。
漫画版の設定状にある発電能力は見せず、両肩の生体音波砲から発する低周波の振動を武器として戦闘を行う。

  • ザンガルロ
体高221cm、体重218kg。
クラウド・ゲート保安部隊を率いる。ゾアノイドとしては珍しく瞳が存在する。
胸部の「分子加速砲(モレクル・アクセラレーター)」は照射した物体の分子運動を加速させ、数十秒で蒸発させてしまう強力な武器。有効射程は約10m。
真面目に職務に取り組んでいただけなのにカブラールのエサにされた哀れな奴。分子加速砲はイヴィル・アプトムの右胸に備え付けられた。

  • ビルフィンガー
体高216cm、体重272kg。
エビそっくりのハイパー・ゾアノイド。
真空・地中・深海などあらゆる場所での活動が可能で、特に深海での作業性に優れる。
筋力増幅度は常人の50倍で、全身を覆う甲殻は深度1万メートルもの圧力に耐える。
こいつも結局はカブラールのエサに過ぎず、右手だけがイヴィル・アプトムの一部として残った。

ジャービル配下

  • ガシュタル
体高222cm、体重189kg。
ジャービル直属のハイパー・ゾアノイド。鋭く長い鷲鼻が特徴。
あらゆるセンサー類から自身を遮断する「隠蔽能力(ステルス)」を持ち、能力を使用している間は目視はもちろん、ガイバーのヘッド・センサーすら無効化してしまう。この能力は獣化前の人間の状態でも使用可能。
しかしガイバーに近づきすぎると「何もない」という感覚が違和感として現れ、おおよその位置を掴まれてしまう弱点もある。
また、ジャービルによって体内に「疑似脳」が埋め込まれており、最初からアプトムに吸収されるエサの役割を与えられていた。これを本人が知っていたのかは不明。

クルメグニク配下

  • ブランカイ三兄弟
    • 長男α:体高173cm、体重94kg
    • 次男β:体高199cm、体重191kg
    • 三男γ:体高221cm、体重236kg
    • ニセ・ギガンティック:体高281cm、体重521kg
ブランカイα、ブランカイβ、ブランカイγの三体が合体し、一つの超獣化兵となる能力を持つ特異な超獣化兵。再分離も可能。
「三兄弟」を名乗っており、どうやら兄弟であるらしい。
作中ではさらなる調製が施され、ガイバー・ギガンティックそっくりに擬態する力を得た。
武器は額から放つレーザーと手から高圧ガスによって放たれる炸裂弾。また、飛行能力も持つ。

海外

  • ゼンクルブ
体高265cm、体重330kg。
トロントのゾアノイド調製施設責任者が獣化。
重装甲かつ棘々しい姿で、バズーカやライフルを受けてもびくともしなかったが、流石にガイバーⅢの超振動ブレードには耐えられなかった。
全身の角状突起物の組織中に持つ流体磁石を高速流動させることで高周波を発生させ、組み合った敵を電子レンジの要領(対象の体組織中の極性分子への干渉)で焼殺する。

  • ガプティン
体高232cm、体重301kg。
アリゾナ本部の生体熱線砲型ゾアノイド部隊を指揮する、ヤギに似たハイパー・ゾアノイド。
2門の熱線砲と常人の25倍の筋力を兼ね備えたパワフルスナイパー。

  • ガーベイン
体高253cm、体重376kg。
アリゾナ本部の最下層を警護するハイパー・ゾアノイド。
肩部および大腿部にコレクター・フィンを備えており、ここから大気中酸素を吸い込み、体内で精製した水素と反応させることで莫大な電力を生み出す生体燃料電池を内蔵している。
発電した電気を角から放つことができる。

  • ボルゼル
体高241cm、体重413kg。
アリゾナ本部の最下層を警護するハイパー・ゾアノイド。
全身が棘の生えた甲殻で覆われており、体をアルマジロのように屈曲させて高速回転しながら体当たりを行う「スピン・クラッシャー」が必殺技。
重量級でありながら俊敏性にも優れる。

ガイバーⅡF追撃部隊

  • グシフォス
体高213cm、体重215kg。
単体での戦闘力よりも部隊の司令塔としての能力に特化したハイパー・ゾアノイド。
ガシュタルと同じ隠蔽能力に加えてバリアを張る能力を備えており、作中では最大半径100メートルもの広さのバリアで敵を閉じ込め、味方に攻撃させる戦法を取っていた。
バリアは自分を中心に球状に生み出されるため、隠蔽能力を使用していてもバリアの形状から位置を割り出されるという弱点を持つ。

  • シネバイト
体高215cm、体重102kg。
旧日本支部において量産計画から漏れたハイパー・ゾアノイド。
タコのような姿で、肩から伸びた6本の触手は伸縮自在。触手によって敵を拘束し締め付ける。
また、弾性に富んだ身体は高い衝撃緩和能力を持つ。
かつてアニメージュ文庫より発売された小説版オリジナルのゾアノイドだったが、テレビアニメ版を経て原作に逆輸入された。媒体によってゾアノイドだったりハイパー・ゾアノイドだったりと扱いがはっきりしない。

  • ゼルブブス改
体高225cm、体重271kg。
かつてガイバーⅠと戦ったゼルブブスの近似種。対ガイバー用の追加調製が施されている。
体を覆う装甲は絶えずガイバーの使用する武装と逆位相の超振動を行っており、ガイバーの超振動ブレードやソニック・バスターを無力化してしまう。
右腕には伸縮可能な3本の高周波ブレードを持ち、左腕には生体レーザー砲を備え、頭角からの強酸溶液も健在。
本人の台詞から、対ガイバー用の追加調製を受けた個体は他にも複数存在すると思われる。
こちらも小説版を初出とするゾアノイドで、小説では両腕を失った後に再調製されたという設定だった。


●損種実験体一覧

その場で自己調製を行うことであらゆるタイプのゾアノイドになることができる、万能型ゾアノイドを目指して開発された。
しかし調製に失敗し損種実験体となり、肝心の変身能力に関しても、変身元(オリジナル)の性能には遠く及ばないという欠点を持つ。
しかしバルカスによって再調製されたことで能力が強化され、他のゾアノイドの遺伝子を取り込むことでいかなるゾアノイドにもなれる力を獲得。複数のゾアノイドの形質を兼ね備えた姿へすらも変身できるまでに至る。
詳細は個別項目で。

  • ソムルム
体高222cm、体重110kg。
口から吐く「生体融縛粘体」は相手の生体組織と融合同化して自由を奪う特殊な粘液。体組織の一部となってしまうため、無理に剥がそうとすれば皮膚や肉もまとめて千切れてしまう。
作中では催眠ガスも使用していたが、これがソムルムの能力なのか、道具を利用したものなのかは不明。

  • ダイム
決まった獣化形態を持たない特異な獣化兵。
液状化して大地と同化することで周囲一帯の草木や地面を自在に操ることができる。アプトムの発言によれば、人間を骨も残さず分解できる力もあるらしい。
また、ダイム自身も液状のまま高速で移動することが可能なため、移動してダイムと一体化した場所から逃げるというのは不可能。

  • ゲルぺス
体高211cm、体重105kg。
巻末設定資料によると損種実験体。戦闘能力は低いが、どんな人間にも変身することができる。
本編では瑞紀に変身しており、そのクオリティは晶もまったく気づかないほどだった。

  • ネオゼクトール
体高315cm、体重272kg。
ゼクトールが同胞の仇であるアプトムを狩るために全てを捨てた姿。
先述のゼルブブス改と異なり、過激な追加調製によって超獣化兵としてのバランスはもはや保てず、寿命も削られている。
詳細は超獣化兵五人衆(強殖装甲ガイバー)を参照。

  • 速水利章
体高198cm、体重115kg。
元遺跡基地最下層研究スタッフ。クロノスの造反防止ウイルスを無力化するためにあえて自らを調製し損種実験体となった*7
体内の熱交換器官と膨張エンジンをヘリウムを冷媒とする「極低温冷凍機(バイオフリーザー)」として機能させることで、胸のスリットから冷気を放ち相手を瞬時に凍結せしめるが、これは速水自身の命を縮める諸刃の剣でもあった……。

●損種実験体?

  • 実験体
体高212cm、体重125kg。
第一話に登場。本作に初めて登場した記念すべき調製体。
調製に失敗した実験体でクロノスに反逆が可能など損種実験体を思わせる特徴を持つが、設定の殆どが開示されていない最初期の登場のため明言はされていない。
調製に失敗して数週間ほどで死んでしまう体となったことを恨みクロノスに打撃を与えるべくユニットGの爆破を目論む。
常人の7倍の筋力を持つが、追手のグレゴールとのパワーの差に敗れ殺害される。
しかし、吹き飛んだユニットGはその後、クロノスの計画を散々狂わせることになる。
OVAではクロノスに拉致された一般人であったらしく、動機もユニットと交換に元の体に戻すと巻島顎人に騙されたこととされている。
失敗作の分際でクロノス最高機密であるGユニットをどうやって手に入れたのかは突っ込んではいけない


●原初の調製体一覧

  • レガリアス
体高225cm、体重143kg。
シラー島に生息する、「降臨者」によって生み出された原初の調製体の一種。
筋力増幅度は常人の17倍、走行速度は時速200キロと獣化兵として見れば平均的なスペックだが、身体が頑強かつ生命力に優れ、かなりの深手を負っても活動できる。
人間に戻る機能を失っており、常に獣化状態のまま。



●実写版で登場したゾアノイド一覧

実写版だとコードネームが存在せず、人間態の呼び名で呼ばれている。
また実写版オリジナル要素として科学者タイプの獣化兵が登場。
実写版には造反防止ウイルスが存在しない代わりに科学者も調製が義務付けられている。
科学者タイプはパワーは精々常人の3~5倍だが、脳の働きが高められている。

  • リスカー
クロノスロサンゼルス支部の実働部隊のリーダー。
クロノスの中でも獣神将を除けば最強と言われており、パワーは常人の15倍に相当し、常人どころか獣化兵の頭蓋骨すら容易く握り潰せる。
またパキケファロサウルスのように大きく突き出した額からわかるように頭突き攻撃も得意。
ガイバーとの最初の戦いではミズキを殺してしまったと思い込み戦意喪失したショーン(実写版の主人公)のコントロールメタルを抉り出し勝利する。
だが復活したガイバーとの戦いでは逆に頭を叩き割られて死亡した。
ちなみに日本語字幕版では彼自身を含めたリスカーの部隊はなぜか全員関西弁で話す。
また、部下が無能というわけではないのだが、思うように成果が出ない現場と上司との間で板挟みになっている中間管理職の苦労人でもある。

続編にも全く同じタイプの獣化兵が登場したが、戦いを通じて成長したショーンには敵わず首を折られて死亡。

  • ウエーバー
女性の獣化兵。
実写版でも女性は基本的に調製はされないのだが、ウエーバーはその資質を認められて特別に調製された。
リスカーとは男女の仲。
パワーは常人の10倍で、ピンク色の体毛に包まれている。
フォルムは原作のラモチスに似ているが、顔は仮面を被ったような感じ。
コントロールメタルに頭突きを受けて一時的に暴走したガイバーの高周波ソードで斬り殺される。

  • ストライカー
黒人の青年が変身する。
映画に登場するグレムリンのような耳を持つ。
変身前はラップ好きの面黒枠のキャラであり、ノリは変身してもそのまま。
ミスを責められると「一生懸命やってる」と言い訳する。
一見するとヒョロヒョロに見えるが、その体は弾力性に優れ意外と打たれ強い。
最終決戦ではガイバーとの戦いを避け、唯一生き残った。

  • ラムジー
ストライカーと凸凹コンビの太っちょの男が変身する。
象のような形状の鼻が特徴で、見た目の通り嗅覚による索敵も得意。
決戦では調製施設に投げ落とされて死亡した。

  • ロングネック
マックス(ショーンの協力者)の上司のFBI捜査官が変身する。
最初の戦いでは先陣を切ってガイバーに襲いかかるが、一瞬で腕を引きちぎられ更に首を折られて死亡した。

  • オズボーン
普段はFBI捜査官として動いているが、その実態はロングネックと同様にクロノスのスパイ。
最初の戦いで、ストライカーが投げた刃物が額に突き刺さって死亡した。

  • テツ
一作目のヒロインセガワミズキの父親のセガワテツが変身する。
半魚人を思わせる外見をしている。
元々はクロノスの優秀な科学者だったが、あまりにも非人道的な人体実験の数々についに嫌気が差し、バルカスの不在時を見計らってユニットガイバーを奪って脱走した。
逃走の途中でユニットを隠したがリスカーに見つかり、戻ってこないかと誘われるも拒否して変身する。
だが科学者タイプではリスカーには歯が立たず、痛めつけられた末に頭を握り潰されて死亡した。

  • イースト
科学者タイプ。
リスカーが持ち帰ったコントロールメタルを調べていたが、ミズキとストライカーが揉み合いになった末に誤ってコントロールメタルを飲み込んでしまい、胃の中で爆発的に増殖してショーンの体を再生させたガイバーに腹を裂かれて死亡した。
ちなみに演じるジェフリー・コムズが映画『ZOMBIO/死霊のしたたり』にて死体蘇生者ハーバート・ウェストを演じたという中の人ネタが名前の由来と思われる。
原作読者諸君は唐突なラヴクラフト作品ネタにさぞ困惑のことと思われるが、この映画は終止こんなノリである

  • ゴードン
科学者タイプ。
ずんぐりした体型。
復活したガイバーとリスカー、ストライカーと共に戦うが大した見せ場もないまま一蹴される。

  • パッチ
科学者タイプ。
変身した後もエプロンを付けている。
ミズキとマックスを追いかけるが高周波ソードで頸動脈を切られて死亡した。

  • サウルス
科学者タイプ。
ミズキとマックスを追いかけ回すが、ミズキの凶器攻撃で倒されるという最早ギャグにしか見えない末路を迎えた。

  • マックス
クロノスに捕まって体を調べられた結果、獣化兵に極めて適した体質であることが判明し調製された。
その能力は獣化兵よりもむしろ獣神将に近く、完成していればガイバーをも脅かすほどの存在になっていたという。
つまり原作で言うところの超獣化兵である。
他の獣化兵は程度の差こそあれ全員フォルムは人型だが、このマックスの調製体は人間大の昆虫のような姿で、しかも未完成なため頭部に人間の面影が残っており、言っちゃ悪いがここまで気色悪い獣化兵は実写版どころか原作まで含めても存在しない。
ショーンとミズキに助け出されたがバルカスの思念波によって強制的に変身させられた。
元々調製が不完全だったために変身の負荷に耐えられず、「俺の代わりに奴を倒せ」と言い残して死亡した。

  • バルカス
クロノスロサンゼルス支部を取り仕切る獣神将。
原作のような科学者ではなく会社の社長を務めている。
リスカーに平然と嫌味を言い、成果が伴わなければパワハラも辞さない*8
変身した姿は獣化兵とは比較にならないほど巨大で、まさにドラゴンという言葉がピッタリの外見をしている。
鈍重で隙が多いという欠点はあるものの、そのパワーはガイバーでも全く太刀打ちできない。
ガイバーを圧倒し、嘴のような舌を使ってコントロールメタルを抉り出そうとするが、メガスマッシャーの直撃を受けて大爆発を起こして死亡した。

  • クレーン
続編の「ガイバー ダークヒーロー」に登場した獣化兵で、今作の幹部枠。
降臨者の遺跡を発掘する調査班のリーダー。
なお、奇しくも吹き替えでは別作品での班長中の人と同じ人が声を当てている。
最初はショーンの協力者を装っておきながらあっさりと裏切り、都合が悪くなるとまた協力者を装うというずる賢い性格。

  • マーカス
コリーンの父親のマーカスが変身する科学者タイプ。
娘がクロノスに捕らえられて離反を決意し、護送のジープを襲撃してコリーンを救い出した。
だが護送役の獣化兵二人と戦闘になり、科学者タイプでは戦闘タイプには敵わず追い詰められるが、ガイバーの介入で一命を取り留める。
発掘場の戦いではクレーンに「その頭脳を役立てないか」と誘われるが拒んだため、鉄パイプを突き刺されて死亡した。
戦いの後、遺体は娘の手で埋葬された。

  • 名称不明
サイのような一本角を持つ獣化兵で、ドラミングする癖がある。
怪物出没の噂を聞きつけてやってきたショーンと戦闘になり、頭部にヘッドビームを受けて撤退する。
その後ショーンは獣化兵と同じところに傷がある人物を見つけて、発掘チームにクロノスが入り込んでいることに気付いた。
その後はコリーンを護送しようとしたが、裏切ったマーカスと争いになり、駆けつけたガイバーと二度目の戦闘になる。
戦いの果てに木に叩きつけられ、高周波ソードで腹を刺され、手と目を潰され、頭を割られて倒されるというグロい末路を迎えた。

  • 名称不明
昆虫に近い姿をした獣化兵。
コリーンを護送しようとするが、マーカスの裏切りに遭い変身。
前述の獣化兵と二人でマーカスを痛めつけるが、駆けつけたガイバーの高周波ソードで頭を切り落とされて死亡した。

  • 名称不明
女性の獣化兵。
鋭い爪と素早い身のこなしが武器。
ユニットが入った(と思われていた)ケースを持って逃げるGメンの捜査官を追いかけるが、消化器で怯んだ隙に発電機械に突き飛ばされて致命的なダメージを負い、拳銃でとどめを刺される。

  • 名称不明
直立したトカゲのような獣化兵。
前述のリスカーと同型の獣化兵と共にガイバーと戦うが、口に投げられたダイナマイトがヘッドビームによって起爆し頭を吹き飛ばされる。




追記・修正はクロノスに調製されてからお願いします。

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最終更新:2025年04月20日 12:32

*1 例えば監察官であるガイバーⅡFが北米ピラーズオブヘブンで行った戦闘での言及によれば、高周波ブレードはハイパー・ゾアノイド特有の武器であるようだ

*2 「調整」ではない模様。綴りに注意

*3 また、「降臨者」が超古代に作成した「実験体」の子孫のうち、獣化能力が失われなかった個体が世界中に伝わる獣人・妖精・妖怪などの伝承の元になった可能性があることが作中で語られている。

*4 ガイバーの場合は変身を解くと衣服が復元される。

*5 能力もある程度は真似できるがオリジナルほど強くはなれない。

*6 ギュオー曰く「紛い物のハイパー・ゾアノイド」

*7 無論、「意図的な失敗前提」かつ「本人が死なない」という調製は難易度が高く、調製に参加した造反スタッフ一同のうち成功例は彼だけ。

*8 もっとも、この時はケースの中身を確かめもせずに任務成功の報告をしたリスカーに落ち度があると言わざるを得ないのだが。