登録日:2025/03/29 Sat 03:24:01
更新日:2025/07/01 Tue 21:32:59
所要時間:約20分で読めるぞぉぉぉ!
神居コタン
もえてきたぁぁぁぁ!!
全速全力で駆け抜けるぞー!!
えいえいおー!!
プロフィール(コタン)
でんこNo. |
32 |
属性 |
heat |
タイプ |
トリックスター |
でんこカラー |
赤 |
モチーフ |
神居古潭駅(函館本線/北海道) |
国鉄D51形蒸気機関車6号機 |
実装日 |
2015/06/01 |
誕生日 |
03/29 |
好きな言葉は「友情・根性・努力」の根っからの体育会系。
触ると火傷するくらいアツい……危険な娘です。
概要(コタン)
常にハイテンションで力強い根っからの熱血系。
日本型蒸機らしい黒い衣装は金のアクセントとランボード周りの白塗りがあしらわれたもので、北海道でんこらしくコートを羽織っているがミニスカートとスパッツの動きやすそうなスタイル。
また初の蒸気機関車でんこでもあり、煙突を模した帽子を被っている。以後蒸気機関車でんこは煙突を模した帽子を被るという性質は共通化している。
D51の一般型は給水加熱器が煙突の前にあるが6号機はなめくじと呼ばれる初期型で、給水加熱器が煙突後ろの覆いの中にあるためコタンの帽子にも給水加熱器は付いていない。後に一般型(200号機)のゆづるが実装されたがこちらは給水加熱器がありきちんとコタンと差別化されている。
またさやに次いで2人目となるフルネームで駅名となるでんこで、後に実装されるあそを含めると現状3人のみ。尚さやは名前の部分を読み替える、あそは苗字と名前を入れ替えると駅名になるという形なので、でんこの命名規則上名前部分が平仮名か片仮名にされるだけという最低限の変更なのは彼女だけ。更に初にして2025年現在唯一の廃止駅が由来駅のでんこで、神居古潭駅はリリース当初から廃止されていた(1969年10月1日廃止)ため駅メモには登録されていなかったが、由来駅探訪
イベントの開催に伴い2018年10月31日に登録された。
一人称は
「コタン」。
とにかくハイテンションで喋り声も大きく、常に動いていなきゃ気が済まず、疲れ知らずな性質。走ったり遠出したりすることが大好き。武闘派で特技は空手。
武闘派らしくマスターのことは
「師匠」と呼び慕っている。
強引で周りも巻き込んで行動しがちで、乗り気だろうとそうでなくとも付き合わせようとしている。というか相手の同意以前に動き始める。
更にテンションが低いと余計に乗せたがるのか常にやる気の無い
やちよにもしつこく声をかけ完全に疎まれている。
また
公式漫画では大宮の鉄道博物館をマスターと共に訪れ、特に蒸気機関車を見て大はしゃぎするという当時未実装の
ミユのような反応を見せていた。
唯一の弱点は牛乳。見ることすら嫌なのかやちよにもコタン避けとして利用されている。しかしレベルグングンは問題無く使用可能なのでご安心を。
5周年記念の質問コーナー「教えて奪取er協会」によると「味とニオイが……」とのことらしい。ココアやプリンといったように加工されていれば平気とのぞみは語っている。
2024年のサンタフィルムでヒメギに合わせる形で新規立ち絵フィルム実装。><もあります。
スキル:ボイラー出力上昇
駅を巡れば巡るほど心が燃え上がって
力が湧いてくるぞぉぉ!!
常時発動型。その日のアクセス駅数に応じて自身のATKが増加する(最大50駅)。日付が変わると駅数のカウントと効果量はリセットされる。
要するにダメージ計算式は以下の通り。
ダメージ=AP×{1+(アクセス駅数/50)×スキルレベルごとの最大値}
今ではそこそこの数実装されているが史上初の駅数や距離に応じて効果が上がるスキル。
故に移動しないことには何の意味も無く、条件達成までの道のりは険しいがその制約の分単純に効果量が物凄く高い。
その値驚異の1.8倍。レベル80・マイレージ最大の場合APが270なのでその1.8倍で486。更に条件さえ満たしてしまえばその日の内であれば回数や時間の制約無く、長時間使い続けられるのも大きな強み。
実態は完全にアタッカーなのだがタイプは何故かトリックスター。謎のトリックスター特性含め完全にやちよの対になるスキル。
このレベルでは無防備であればHP2位のもぼは480、1位のひびきは属性倍率込みで631とピッタリ倒すことが可能(いずれもレベル80時)と無防備で耐えることは実質不可能。
あくまで最低限の条件による単純計算なので他スキル、フィルム、アクセサリーの効果でどんどん上乗せ可能で、コンスタントに4桁ダメージを出すことも容易い。
ここまで余剰なダメージは必要なのかと思うかもしれないが、近年はeco属性を中心とした防御系統のインフレが進んでいるため攻撃側を充実させるメリットは大きい。
更に何かと攻撃面で優遇されているheat属性であることも強みで、たすくを使った稼ぎにももってこい。その他heat統一が必須のスキルではシズ、アミーラ、にいななどとの併用がオススメ。
しかし一番のデメリットはその制約。
50駅というと数キロ移動しただけではまず達成不能。長時間移動した上での使用が前提となるため日々の移動距離が少ないと日常的な有効活用は難しい。更に駅間距離が長いだけで駅数が少ない地方では殆ど数を稼げない点も痛手。
ただ都市部など乗車中の路線以外の駅にもチェックイン出来る場合やレーダー、スキルによるアクセスが可能な場合は更に早いペースで条件を満たすことが可能。
後に似た性質を持つ
さいかが登場するが、あちらは距離を参照するという性質上駅間距離が長いだけで駅数が無い区間でも条件を満たしやすい代わりに都市部の駅密集地帯であっても条件が加算されないという違いがある。状況に応じて使い分けよう。
また火力の殆どをスキルに依存している関係上無効化スキルには滅法弱い。
オリジナルならエリアには勿論無効化され、heat編成ならすすぐは天敵、
IKS.gearではコミュとチイにも無効化される。更に謎のトリックスター特性によりトリックスターをピンポイントに無効化するガブリエラとアンバーにも無効化される。
無効化スキルは攻撃側が無効化スキルを使えば一方的に無効化出来るものの、その場合併用するでんこに制約が出るので注意。
バージョンアップ(コタン)
明らかに先に救済されるべき相方を差し置いて2024年6月21日に10周年枠でバージョンアップ実装。これについては10周年枠は
一人を除いて元から性能がいいでんこばかり対象に選ばれていたため意図的なものかもしれない。
メモリーズフォームは上着のランボード横の白塗りがはっきりとし、ポーズは両手を突き合わせたファイティングポーズに。
スキルの追加効果は「その日のアクセス駅数が18駅以上なら追加でATK上昇」。
これにより早い段階でもそれなりの効果量が得られるようになり、最終段階の効果量も上がる形となる。
しかし元の効果量が高いため上昇量はレベル100でも10%とあくまでオマケレベル。
とはいえ最終的な増加量は+90%な上レベル上昇とバージョンアップ特典によるステータス上昇も相まって更なるダメージが期待出来る。
モチーフ解説:国鉄D51形6号機
D51は日本国有鉄道(国鉄)の前身である鉄道省が貨物用として開発した単式2気筒過熱型テンダー機関車。「デゴイチ」の愛称は鉄道ファンでなくとも一度は耳にしたことがあるだろう。
1935年から1945年にかけ1,115両も製造され、機関車の単一形式としては最多の製造数を誇る。無煙化の進行により1974年に国鉄での運用を終了している。
昭和恐慌により輸送量が減少しD50以降新形式が誕生していなかったが景気好調に伴いC11で実用化された電気溶接を応用しD50の改良型として開発。D50とは最高速度は75km/hから85km/hに向上、先頭部形状の改良による脱線リスクの軽減、全長短縮による対応転車台の増加などの違いがあり、D50の後継機に相応しいスペックを誇っている。
新技術の導入やC53の不良の反省を生かしメンテンナス性も向上、乗務面・メンテンナス面で良質な性能を誇っていたのも人気・安定した活躍の秘訣。
製造数の多さもあり日本各地に保存車が存在し、今も
JR西日本の200号機と
JR東日本の498号機が本線上で運行可能な状態で保存されている。保存車が多い点では希少性に欠けるが製造時期による形態差を探すのも魅力。
6号機は若番の初期型で、1〜95号機は砂箱と給水加熱器が煙突からボイラー中腹程に達した覆いの中に設置されているのが特徴。その見た目から「なめくじ」と呼ばれている。中でも22・23号機はキャブ(運転席)にまで覆いが達した変形機で、「スーパーナメクジ」「全流線型」と呼ばれている。
6号機は川崎車輌兵庫工場で製造、1936年3月29日に札幌局配属、同年4月29日に小樽築港機関区に配置されその後は1961年に富山に転属した以外は追分、旭川、北見とほぼ一貫して北海道内で運用された。
最終配置は北見機関区で、1968年10月28日廃車。廃車後は1969年10月1日に旭川〜滝川間の電化・複線化に伴い廃止された神居古潭駅跡地で9600形29638号機、C57のラストナンバー機である201号機、C57 130の動輪と共に保存されている。保存状態は屋外保存としては特段良くも悪くも無い平凡な状態。
1919年建造の神居古潭駅舎も1989年に復元工事が行われ現在に至っている。
神居古潭は景勝地ということもあり深川駅からバスが出ているものの本数は少ないためタクシー推奨。
敷島ヒメギ
マスターと一緒に頑張るぞー!
でも横文字連発するのはやめてよね?
プロフィール(ヒメギ)
でんこNo. |
51 |
属性 |
heat |
タイプ |
サポーター |
でんこカラー |
緑 |
モチーフ |
敷島駅(上越線/群馬県) |
国鉄→JR東日本C61形蒸気機関車20号機 |
実装日 |
2016/12/01 |
誕生日 |
08/28 |
情に厚く、頼れる姉御肌のでんこ。
横文字や略語、ハイテクなものにはとことん弱いのだとか……。
概要(ヒメギ)
スラッとした好スタイルのでんこで、衣装は学ラン風。
帽子には前照灯の横にC61 20の動態化の際に取り付けられた副灯が付いている。しかしタイツには動態化の際に削除されたランボード横の白塗りがあり、静態保存時代と現在の姿を折衷したデザインになっている。
また後の髪留めは煙室扉ハンドルを模したもの。
名前は敷島駅付近に生息地がある蝶の一種であるヒメギフチョウからで、敷島駅のベンチにもヒメギフチョウの彫刻が彫られている。
尚群馬県でんこは史上初。2025年7月にもくりが登場するまでは唯一だった。
一人称は「あたし」。
常にハイテンションなコタンとは対照的に比較的落ち着いた性格で、暴走がちなコタンのストッパー役でもあるが時折見せる熱意と行動力は似た者同士。コタンからはその実力とスタイルの良さ、背の高さからは憧れの先輩として見られている。
面倒見が良く情に厚い性格で、困っている人は放っておけない。コタンにも頼られており一緒に過ごすことも多い。また涙もろい一面もある。
古風な文化や景色が好きな一方横文字が苦手で、覚えるのに苦労したり覚えるのを投げ出したりすることは日常茶飯事。機械の扱いも苦手で、料理の腕前も微妙。
一応「マスター」「クリスマス」程度なら覚えられるらしい。
2022年のサンタフィルムで新規立ち絵実装。
ヒメギが実装されたのは12月で初実装フィルムもサンタフィルムだったので原点回帰した形となる。
スキル:姉御のホンキ
あたしはみんなの見守り役だから!
編成に合わせてみんなを手助けしちゃうよー
AP上げたいとかダメージ軽減したいとか、
そういうの全部あたしにまかせてよね♪
任意発動型。30分間編成内のアタッカーの数に応じて自身以外のATKが、ディフェンダーの数に応じて自身以外のDEFが増加する。
端的に言えば攻撃側にもなるサポーター版
いずな、後の
マリンのサポーター版。
そのため
この手のスキルの例に漏れず使い勝手は悪い。
まずアタッカー並びにディフェンダーのスキルは基本的に自身の強化が主目的であり、アタッカーかディフェンダーでサポート効果を持つでんこは少数派で、いたとしてもあくまでオマケなので基本的にはサポーターには及ばない。そのため複数のディフェンダーで多くの駅を保持する目的以外でこれらのタイプを複数編成するメリットが小さいのである。サポート可能なでんこが少なく、保持目的で複数を併用するメリットが更に薄いアタッカーなら尚更。
始めたばかりやヒメギの実装当初の使用可能でんこが少ない頃ならともかく
実装でんこが増え、繋ぎに使える選択肢、より制約の緩いスキルを使うという選択肢が増えてくると積極的に起用するメリットは薄れてくる。わざわざヒメギを起用せずともアタッカーやディフェンダーは1、2人程度にし、あとは無難なサポーターを複数並べた方がスキルを効果的に活かせるのが現状。
ついでに仲のいいコタンと使おうにもここでも謎のトリックスター特性が足を引っ張る。
その他アタッカーやディフェンダーだと間違われやすいでんことして即死系スキル持ち・やちよ・るる・リズなどが挙げられる。タイプ欄はあらかじめよく確認しておくこと。
一応単体で攻守がこなせる、編成次第では両方の効果を一度に得られる、タイプや属性の制約が無いというメリットはあるが最大でも+27%であり、特に制約の無いサポーターと比較すると攻撃なら(効果時間が違うので一概には並べられないが)
レイカの+45%、防御ならふぶの35%には及ばない程度とどっちつかずな値。アタッカーとディフェンダーの割合を半々にすると両方の効果が得られるがその分効果も下がる。
加えてクールタイムも初期状態だと
6時間と極端に長い。幸いスキルレベル上昇に伴い1時間40分(スキルレベル6→7のみ40分)ずつ減少し、最高レベルなら2時間となる。
更に最近はアタッカーの実装頻度が極端に落ちており、オリジナルでは2022年9月のせいらん以降2025年3月のハルカゼまで誰一人実装されなかった(いずれも純粋な自強化要員)。
エクストラ・IKS.gearを入れても2023年4月のフランシスカ、2023年12月のセレシス、2024年9月のアイラ(これも純粋な自強化スキル)だけ。
スペシャルでんこを含めばほとんどの場合1作品あたり最低1人はいる(上記せいらん~ハルカゼの間だと12人実装されていた)が、いずれも入手機会が期間限定なのがネック。
しかしオリジナルなら
まぜ、きっか、エクストラならメリナ、ルジェント、ビアンカ、ネラなどheat属性のサポート系ディフェンダーは(主にららを優遇する関係上)充実しているのが救いか。それでもこれだけであり、そもそもエクストラを中心にここまで揃えられるのであればわざわざヒメギを起用する必要もあまり無いと言えばそれまでだが。
アタッカーならheat属性のオリジナルでは
あけひがいるが距離で制約がある。その他対象がeco属性限定だがアタッカーで攻防サポート役として高性能なふたばや、eco+1属性という緩い条件で発動するルイザとも併用可能なのが救いか。
スペシャルでんこにまで目を向けるなら、特にオンゲキコラボ勢は「自身を3両目以内に編成することで3両目以内にサポート効果を得られる」という特性を持ったアタッカー及びディフェンダーが多数在籍しているためシナジーが見込める。
アタッカーなら星咲あかり、結城莉玖、逢坂茜、日向千夏。ディフェンダーなら三角葵、藍原椿、珠洲島有栖、東雲つむぎが該当(いずれもアタッカーはATK増加、ディフェンダーはDEF増加。)。当時頑張ってガチャを回したシューター兼マスターなら一考の価値はあるか?
その他
はたらく魔王さま!コラボ勢の
鈴乃(ディフェンダー)、
【推しの子】コラボ勢のルビー(ディフェンダー)と
かな(アタッカー)、
五等分の花嫁コラボ勢の
三玖(ディフェンダー)や
四葉(アタッカー)、
無職転生コラボ勢の
シルフィエット(ディフェンダー)や
ロキシー(アタッカー)、
アイドルマスター ミリオンライブ!コラボ勢の
春香(アタッカー)も編成内へのサポート効果持ち。
そしてトドメとばかりにこの性能にもかかわらず未だにバージョンアップ未実装というオマケ付き。皮肉にも元から性能のいいコタンの方が先という……。
尤もバージョンアップには馬鹿にならないコストがかかり、あくまでその性能が買えるようになるだけというものなので他のゲームのこの手の強化形態とは異なり性能の悪いでんこの救済措置としては実質意味をなさないのだが。
モチーフ解説:国鉄→JR東日本C61形20号機
C61は戦後の旅客需要増加に対応すべく国鉄が1947年から1949年にかけて導入した急行旅客用テンダー機関車。
戦後の旅客需要に対応すべくC57、C58、C59の導入を検討したが、終戦直後の日本はGHQの支配下にあり鉄道車両の製造も制限されていた。そのため制約の緩い改造名義のC61の開発が決まり、D51からの改造扱いで33両が製造された。
種車は戦時中に製造された質の悪い車両で流用した部品はボイラーと極一部の部品、更に流用品が殆ど無い新造機同然の車両も存在した。
足回りはC57がベースだがボイラーがより重いD51ベースで、かつC57の代替機として導入された経緯上C57から従台車を2軸にしたハドソン型に変更されている。C62の開発が遅れた関係上日本初のハドソン型となった。
また質の悪い石炭に対応すべく日本の機関車としては初めて自動給炭機(メカニカルストーカー)を搭載している。
製造後各車は東北・九州地区で旅客運用に就いた。
現在はJR西日本の2号機が構内運転用とJR東日本の20号機が本線用で動態保存、19号機が完全な状態で静態保存、18号機が前頭部のみ保存の計4両が保存されている。完璧な状態で現存するものは動態保存機の方が多い。
20号機は1949年8月1日に三菱重工三原製作所にてD51 1094の改造扱いで落成。
8月30日に青森機関区に新製配置された後仙台機関区に転属。転属後は花型特急『はつかり』『はくつる』の先頭に立った。
1966年12月4日に青森機関区に戻るが1971年に東北地区の交流電化に伴い宮崎機関区に転属。
急行『日南』や貨物列車などの先頭に立ち1973年8月28日に廃車。
廃車後はSLブームもあり国鉄から無償譲渡され群馬県伊勢崎市華蔵寺公園遊園地にて静態保存された。
煙突に蓋がされ内部の浸水・腐食を防ぎ、接近も制限、ボランティアによる定期的な整備が行われ保存状態は比較的良好(但し静態保存として)。
群馬県では1988年のD51 498の動態化以降SL牽引の観光列車が多数運行され、1999年にはC57 180が動態化され
磐越西線で運行されていた。
沿線自治体からはイベント列車の運行要望は多く、真岡鐵道のC11 325を借り入れるなどしたが限度が見え始める。
そして決定的な出来事となったのが2008年12月に発生したD51 498の空焚き事故。ボイラー水位が不適切だったために火質の温度が異常化、火室の外壁が溶解し運行不能となった。
これにより新たな動態機の導入が決定した。
当初はJR北海道のC62 3、
碓氷峠鉄道文化むらのD51 96(なめくじ)が候補に入っていたが最終的にC61 20に決定。
2009年6月に復活の可能性が報じられ、同年12月に動態化が正式発表。
D51 498と共に高崎車両センターに配備され、各種SL列車への充当が決まり、D51 498の検査時や故障時にも運行出来るようになった。
また既に動態化されているD51及びC57の派生形式故にJR東日本としても扱いやすい点も採用の決め手となった。
復元工事のための搬出を前に華蔵寺公園ではキャブの特別公開を実施、翌年1月19日に搬出された。
その後元々C61を展示していたスペースには2014年に代替としてJR東日本から無償譲渡された183系クハ183-1529(国鉄色)が展示されている。
大宮総合車両センターへの搬出後復元工事が行われたがボイラーを中心に部品が腐食していたため煙管や過熱管を全交換、動輪も一部新造、その他劣化した部品の新造も行い2010年12月10日に組み立てられた。
動態化にあたり中型ヘッドライト、副灯追加、スノープロウ装備の東北型重装備となり、当機初の重油併燃装置の設置や投炭技術継承目的でのメカニカルストーカーの撤去が行われた。
翌年1月27日に火入れ式が行われた……が部品新造が間に合わなかったのでこの時点ではロッドの無い仮組み立て状態だった。そして2月16日に本格的な火入れ式を行い改めて38年ぶりの復活を果たした。
3月5日には
東北新幹線『はやぶさ』の運行開始に伴い
ブルートレイン『はやぶさ』のヘッドマークを掲出しての試運転を新幹線の方と並走させるという粋な演出も行われた。そして3月30日に大宮の鉄道博物館にてお披露目された。
高崎車両センターに到着後は4月21日試運転も行われたが故障が発生しDD51 842の救援が入り、26日に再度復活。
ゴールデンウィークの運行開始には間に合わなかったが6月4日に群馬ディスティネーションキャンペーンの目玉として震災復興応援のメッセージが入った『はやぶさ』風ヘッドマークを掲出し、『快速SL C61 復活号』への充当を以て営業運転を開始した。
その後は主に『SLぐんま みなかみ(旧:SLみなかみ)』として上越線高崎〜水上を、『SLぐんま・よこかわ(旧:SL碓氷)』として
信越本線高崎〜横川でD51 498と共に運用される。
週末や長期休暇期間にのみ運行される。また『ぐんま・よこかわ』は横川駅に転車台が無いこと、加えて牽引力の弱いC61 20の場合は横川行に後補機が必要なので電気・ディーゼル機関車が連結され、原則午前の横川行がSL牽引、午後の高崎行が後補機として連結した機関車牽引となる。
それ以外にも各種臨時列車で東北地区や
京葉線・
内房線にて運用された実績がある。
使用車両は以下の通り。
- 客車
- スハ32系(スハフ32 2357)
- スハ43系(スハフ42 2173,2234・オハ47 2246,2261,2266)
- 60系(オハニ36 11)
- 12系(スハフ12 161,162・オハ12 366,367,368,369)
- 電気機関車
- EF60 19(EF60最後の現役機、2019年7月3日廃車)
- EF64 37(0番台最後の現役機、2021年11月10日廃車),1001,1052(2021年11月10日廃車),1053
- EF65 501(500番台最後の現役機)
- ディーゼル機関車
- DD51 842,888(2019年10月31日廃車),895,897(2019年5月15日廃車)
以上の車両を使用し運行されるが、12系以外の旧型客車は非冷房なので冬季限定運用となり、ある意味メインディッシュな電気機関車とディーゼル機関車はJR東日本の機関車撤廃方針に伴い最後まで残ったものも2024年11月を以て運用終了、今後は電車タイプの新型砕石輸送車GV-E197を充当予定。しかし無骨なシルバーの車体で蒸機・客車列車のムードブチ壊しなのが難点。
最終更新:2025年07月01日 21:32