登録日:2025/07/03 Thu 07:27:50
更新日:2025/07/06 Sun 14:35:37
所要時間:約 27 分で読めます
【概要・来歴】
OCGと同じく
風属性・
鳥獣族が中心のテーマ。
カードの初登場自体は《ハーピィ・ガール》だが、後に《ハーピィ・レディ》がプロモパックに登場。
その後2023年6月に、OCGの
デッキビルドパックの弟分である『トリプルビルドパック ゴッドブレス・ウィング』にてテーマ化。
OCGからの輸入に伴い各種ルールに差異が見られたため、同名のカードでも効果の種類が違ったり、三姉妹を三位一体の
マキシマムモンスターとそのパーツとして再現するなど、大々的なアレンジが施された。
そのため、OCGとラッシュで同カテゴリでも挙動や役割が異なり、ラッシュオリジナルのハーピィも大会環境での活躍も多い。
原作人気と環境での人気等諸々を鑑みてか、2025年3月にストラクチャーデッキとして【
サイバー・ドラゴン】と同時発売。
カードでは2024年8月から登場した「コンタクトフュージョン」を駆使し、下級モンスターを組み合わせてアドバンテージを取っていく方法に磨きがかかった
だけに留まらなかった。
【関連カード】
【通常モンスター】
ハーピィ・ガール
通常モンスター
☆2/風属性/鳥獣族/攻 500/守 500
美しく華麗に舞い、鋭く攻撃する事ができるようになりたいと願っているハーピィの女の子。
実はラッシュデュエルにおいては、前述の通り本家ハーピィ・レディより先に登場している。
ストラクチャーデッキ発売後に後述のベルやCDなど、レベル2軸のロリハーピィの恩恵を受けられるようになった。
ハーピィ・レディ
通常モンスター
☆4/風/鳥獣族/攻1300/守1400
人に羽のはえたけもの。美しく華麗に舞い、鋭く攻撃する。
OCGよりも前、原作漫画からおなじみの
舞の相棒。
初登場がプロモパックで、攻めが重要な【風バニラ】でも既に駒が揃っており、あまり使えないことから当初は古参勢向けの賑やかし要員だったが、コンタクトフュージョン登場後は中継役として重要なモンスターと化す。
遊戯王SEVENSにて
ゴーハ・ユウロが使用した。
【下級「ハーピィ・レディ」効果モンスター】
フィールドや墓地でカード名を「ハーピィ・レディ」として扱えるようになる効果を持つ。
原作でもお馴染み《万華鏡-華麗なる分身-》で特殊召喚できたり、一部コンタクトフュージョンの素材に関わる。
ハーピィ・レディ1
効果モンスター
☆4/風/鳥獣族/攻1300/守1400
このカードのカード名は「ハーピィ・レディ」として扱う。
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、風属性モンスターの攻撃力は300ポイントアップする。
OCGと比較して、全体バフはそのままに、ハーピィ・レディとしても扱う効果はフィールドや墓地のみに留まっている。
これにより、効果外テキストで「ハーピィ・レディ」として扱うため全ハーピィ・レディで3枚以内に抑える必要があったOCGに対して、ラッシュ版は本家《ハーピィ・レディ》や、下記の2や3とのフル投入が可能だった。
ハーピィ・レディ2
効果モンスター
☆4/風属性/鳥獣族/攻1300/守1400
墓地にいるこのカードのカード名は「ハーピィ・レディ」になる。
【条件】デッキの一番上のカードを墓地へ送って発動できる。
【効果】次の相手ターン終了時まで、このカードのカード名は「ハーピィ・レディ」になり、このカードの攻撃宣言時に相手は罠カードを発動できない。
OCGでは戦闘破壊したリバース効果モンスターの効果を無効にする効果だった一方で、ラッシュデュエルにはリバース効果は存在しないため、同じ戦闘に戦闘中の罠カードを発動させない効果に変更された。
自身のカード名を簡単に「ハーピィ・レディ」にできる上に墓地肥やしもできるため、罠対策をしない場合にも積極的に使おう。
ただし、効果を発動すると名前が「ハーピィ・レディ2」でなくなるため、後述の2・3のコンタクトフュージョンをする場合は発動しないこと。
ハーピィ・レディ3
効果モンスター
☆4/風属性/鳥獣族/攻1300/守1400
墓地にいるこのカードのカード名は「ハーピィ・レディ」になる。
【条件】デッキの一番上のカードを墓地へ送って発動できる。
【効果】このカードのカード名は次の相手ターン終了時まで、「ハーピィ・レディ」になる。
その後、相手フィールドに表側表示モンスター(レベル8以下)1体を選ぶ事ができる。
選んだ場合、次の相手ターン、相手はそのモンスターで攻撃できない。
OCGでの攻撃制限効果はそのままに、戦闘を介さずとも発動できるようになった。
こちらは3・1のフュージョン素材として指定されているため、レディ2同様コンタクトフュージョンを狙う場合は注意。
ハーピィ・レディ・PM
効果モンスター
☆4/風属性/鳥獣族/攻1300/守1400
墓地にいるこのカードのカード名は「ハーピィ・レディ」になる。
【条件】デッキの一番上のカードを墓地に送って発動できる。
【効果】このカードのカード名は次の相手ターン終了時まで「ハーピィ・レディ」になる。
その後、自分フィールドの表側表示の「ハーピィ・レディ」「ハーピィ三姉妹」が合計3体の場合、相手フィールドのモンスター1体を選んで破壊できる。
ハーピィズペット竜を侍らせたハーピィ・レディ。後述のフルドレスを装備済だが、ステータスは変わっていない。
効果発動時にハーピィ・レディやハーピィ三姉妹で自分フィールドが埋まっていると相手モンスターを破壊する。
破壊モンスターのレベルや表示形式は問わず、マキシマムモンスターすら破壊できる点が強力。
なお、イラスト通りにハーピィズペット竜を横に立たせると破壊ができない。
このカードの登場以降、パワーアップ体と見られるモンスターは名前にアルファベット2文字を頭文字とする英語がついている。
OCGの《ハーピィ・レディ・SB》を踏襲したのだろうか。
【その他の下級効果モンスター】
ハーピィ・レジーナ
効果モンスター
☆4/風属性/鳥獣族/攻1000/守 300
【条件】自分フィールドにこのカード以外の表側表示モンスター(風属性/鳥獣族)がいる場合、手札1枚を墓地へ送って発動できる。
【効果】自分は1枚ドローする。
自分フィールドに表側表示の通常モンスターがいる場合、さらに自分の墓地の「ハーピィ・レディ」または「ハーピィ三姉妹」1体を選んで手札に加える事ができる。
ラッシュデュエルでは広く存在する、手札交換ができる下級モンスター。
他のハーピィがいる必要こそあるが捨てるカードに制限がなく、さらに通常モンスターがいれば墓地のハーピィ・レディやハーピィ三姉妹を回収することもできる。捨てるカードをレディや三姉妹にし、ドローしつつそのまま回収できるとおいしい。
後述の《スプレンディッド・スラッシュ》等の罠カードを大量に採用し、腐るカードを捨てながらコントロール戦術を重視した構築・サイドチェンジプランも存在する。
ハーピィ・カーラ
効果モンスター
☆2/風属性/鳥獣族/攻 500/守 500
【条件】なし
【効果】自分の墓地の「ハーピィズフルドレス」1枚を選んで自分の魔法&罠ゾーンにセットする。
後述の装備魔法《ハーピィズフルドレス》を回収できる。
火力が不足しがちなもしくはワンキルの死活問題に至る【ハーピィ】に役立つため、忍ばせておくといいだろう。
ハーピィ・チェーロ
効果モンスター
☆4/風属性/鳥獣族/攻1000/守 300
【条件】自分フィールドの表側表示の「ハーピィ三姉妹」1体を持ち主の手札に戻して発動できる。
【効果】自分のデッキの上からカード3枚を墓地へ送る。
その中に「ハーピィ・レディ」または「ハーピィ三姉妹」がいた場合、さらに自分の墓地の「ハーピィの羽根嵐」1枚を選んで手札に加える事ができる。
ガムのおまけとして初登場したハーピィ。一箱確定封入ではないことを知った決闘者は戦慄したとか。
《ハーピィ三姉妹》のマキシマム召喚を補助する効果だが、やみくもに発動してもディスアドバンテージになるので腐りやすく、回収効果も不安定。
コンタクトフュージョン体が登場した現在ではそちらが強力であるため、三姉妹軸の場合に羽根嵐抜きでも採用されることがある。
ハーピィ・シニョーラ
効果モンスター
☆4/風属性/鳥獣族/攻1000/守 300
【条件】このカードを召喚したターンに、自分のデッキのカードが10枚以上の場合に発動できる。
【効果】自分のデッキの上からカード2枚を墓地へ送る。
その中に「ハーピィ・レディ」または「ハーピィ三姉妹」がいた場合、さらに自分は1枚ドローできる。
ストラクチャーデッキで追加された下級ハーピィの1体。
上記のチェーロと比較すると墓地肥やし枚数こそ減ったものの、条件が圧倒的に緩い。
万華鏡のために墓地肥やしをしたい【ハーピィ】においては吉報。
ハーピィ・ベル
効果モンスター
☆2/風属性/鳥獣族/攻 500/守 500
【条件】このカードを召喚したターンに発動できる。
【効果】自分の墓地のモンスター(レベル2/鳥獣族)1体を選び、自分フィールドに表側表示で特殊召喚する。
この効果で通常モンスターを特殊召喚した場合、さらに相手フィールドの裏側表示のカード1枚を選んで破壊できる。
ストラクチャーデッキで追加された下級ハーピィの1体。
レベル2のハーピィを蘇生しつつ、通常モンスターであるガールを蘇生した場合はセットカードを破壊できる。
カードアドバンテージを稼ぐことができるが、ステータスの低いバニラであるガールを入れる必要があるのが難点。
【ハーピィ三姉妹】
OCGの《ハーピィ・レディ三姉妹》を意識した、レベル5の
マキシマムモンスター。
各カードは《サイバー・ボンテージ》と《電撃鞭》を装備したレディ1、レディ2、レディ3であり、マキシマム召喚すると三姉妹で1体のモンスターになる。
マキシマム召喚を意識せずとも攻撃回数を重視して《万華鏡-華麗なる分身-》等で分割で召喚することも十分にあり得る。
ハーピィ三姉妹
マキシマム・効果モンスター
☆5/風属性/鳥獣族/攻2100/守 0
【マキシマムモード:攻3400】
「ハーピィ三姉妹[L]」「ハーピィ三姉妹[R]」と揃えてマキシマム召喚できる。
【条件】自分の墓地のモンスター(風属性/鳥獣族)2体をデッキに戻して発動できる。
【効果】自分フィールドの表側表示モンスター1体を選び、その攻撃力をターン終了時まで500アップする。
このカードがマキシマムモードの場合、さらに相手に500ダメージを与える。
下記のパーツと違い、マキシマムモードでなくても自前で最上級モンスターの基準値である2500を(一時的にだが)超えられるのが利点。
後述のTBのコンタクトフュージョンをできるようにする場合は、このカードから優先して入れるといいだろう。}
ハーピィ三姉妹[L]
☆5/風属性/鳥獣族/攻2100/守 0
【条件】なし
【永続効果】このカードのカード名は「ハーピィ三姉妹」になり、相手の罠カードの効果では破壊されない。
このカードがマキシマムモードの場合、さらにこのカードのレベルは5上がる。
ハーピィ三姉妹[R]
☆5/風属性/鳥獣族/攻2100/守 0
【条件】なし
【永続効果】このカードのカード名は「ハーピィ三姉妹」になり、相手モンスターの効果では破壊されない。
このカードがマキシマムモードの場合、さらにこのカードは1ターンにモンスターに3回攻撃できる。
いずれも破壊耐性と、マキシマムモード時に効果を追加する。
マキシマムモードになるとレベルが上がり、高打点でモンスターに3回攻撃できるようになり、一掃も容易に。
《ハーピィズフルドレス》を装備させると攻撃力4100の貫通3回攻撃を繰り出せる。
ただし、マキシマムモードでない場合は耐性だけ持った中途半端な打点のモンスターが出ることになる。
コンタクトフュージョンが実装された現在では、マキシマム召喚を狙わない場合はTBの素材に上記のセンターのみ採用する例も多々ある。
【最上級モンスター】
ハーピィズペット竜
効果モンスター
☆7/風属性/ドラゴン族/攻2000/守2500
【条件】なし
【永続効果】このカードの攻撃力は、[お互いのフィールドの表側表示の「ハーピィ・レディ」の数]×300アップする。
このカードの攻撃力は、[お互いのフィールドの表側表示の「ハーピィ三姉妹」の数]×900アップする。
原作通りハーピィ・レディがいればパワーアップする効果に加え、三姉妹なら効果も3倍。一枚のカードに写ってるのは基本一人だけど
ただし、唯一ドラゴン族である点が足を引っ張りまくっている。
コンタクトフュージョン登場後は下級モンスターだけでも打点を確保できるため、ますます落ち目に…
すべてコンタクトフュージョン可能であり、フュージョン召喚効果を使わずとも素材モンスターをデッキに戻すことでフュージョン召喚が可能。
ハーピィ三姉妹・TB
フュージョン・効果モンスター
☆12/風属性/鳥獣族/攻3400/守2100
「ハーピィ三姉妹」+モンスター(風属性/鳥獣族)×2
このカードはコンタクトフュージョンできる。
【条件】なし
【永続効果】このカードのカード名は「ハーピィ三姉妹」になり、相手の魔法・罠カードの効果では破壊されない。
自分フィールドの表側表示モンスター(レベル12)はフュージョン召喚の素材にできない。
ハーピィ三姉妹が並んだだけフュージョンだが、素材のハーピィ三姉妹は1体でよい親切仕様。
マキシマムモードのハーピィ三姉妹の攻撃力を持ちつつ、魔法・罠での破壊耐性を持つ場持ちのよい大型モンスター。
一見こちらのさらなるコンタクトフュージョンを禁止するように見える後半の効果だが、相手モンスターをフュージョン素材にする【
夢中】への対策になる。
このカードの登場により、ただ単に高打点が欲しいのであれば無理にマキシマム召喚を狙う必要は無くなった。
ハーピィ・レディ・FD
☆5/風属性/鳥獣族/攻2100/守1400
レベル4の「ハーピィ・レディ」+通常モンスター(風属性/鳥獣族)
このカードはコンタクトフュージョンできる。
【条件】デッキの一番上のカードを墓地へ送って発動できる。
【効果】このカードのカード名はこのターン、「ハーピィ・レディ」になる。
このカードを特殊召喚した自分メインフェイズにこの効果を発動した場合、さらに相手フィールドの魔法・罠カード1枚を選んで破壊できる。
素材に通常モンスターを要求していること、イラストの肌が青みがかっていることから、本家《ハーピィ・レディ》の強化体と言えるだろう。
効果は自身のカード名変更と、特殊召喚されたターンは「羽根帚」らしく魔法・罠を除去。
バック除去での露払いをしつつ自身の名称を「ハーピィ・レディ」にできるため、後述の1・2・3と相性がいい。
このカードのために《ハーピィ・レディ》はもちろん《セイント・バード》に飽き足らず、《タイホーン》すら大真面目に採用されたほど。
ハーピィ・レディ2・3
フュージョン・効果モンスター
☆8/風属性/鳥獣族/攻2600/守1400
「ハーピィ・レディ2」+モンスター(レベル4以下/鳥獣族)
このカードはコンタクトフュージョンできる。
【条件】なし
【永続効果】このカードのカード名は「ハーピィ・レディ」になる。
自分がモンスターを表側表示で召喚・特殊召喚した時に相手は罠カードを発動できない。
その名の通りレディ2とレディ3が並んだだけフュージョンだが、名称指定がされているのはレディ2のみ。
ハーピィ・レディが2体なので攻撃力とレベルが2倍になっており、最上級モンスター基準以上の攻撃力を持つ。
さらに2の効果を意識してか、厄介な召喚反応罠を封殺することができる。
が、それ以上にハーピィ・レディではない下級鳥獣族モンスターをフィールドからどかせることが利点。
ハーピィ・レジーナ・SA
フュージョン・効果モンスター
☆5/風属性/鳥獣族/攻2100/守1400
「ハーピィ・レジーナ」+モンスター(レベル4以下/鳥獣族)
このカードはコンタクトフュージョンできる。
【条件】このカードを特殊召喚した自分メインフェイズに発動できる。
【効果】相手フィールドのモンスター1体を選んで表示形式を変更する。
自分の墓地に「スプレンディッド・スラッシュ」がある場合、さらに相手フィールドの守備表示モンスター1体を選んで破壊できる。
レジーナの姿が写った罠カードの名を持つ、彼女の強化体。
特殊召喚ターンにしか発動できないが、片方のステータスがスカスカなモンスターも多いラッシュデュエルで便利な表示形式変更ができる。
さらに後述の《スプレンディッド・スラッシュ》が墓地にあればレベルを問わずモンスター破壊もできる。
前述の通り腐るターンで捨てられるレジーナとの相性も良いため、ぜひ併用したい。
ハーピィ・カーラ・CD
フュージョン・効果モンスター
☆5/風属性/鳥獣族/攻1500/守1400
「ハーピィ・カーラ」+モンスター(レベル4以下/鳥獣族)
このカードはコンタクトフュージョンできる。
【条件】なし
【効果】自分のデッキの上からカード3枚を墓地へ送る。
その後、自分の墓地にモンスター(レベル2/鳥獣族)がいる場合、相手フィールドの表側表示モンスター1体を選んでその攻撃力をターン終了時まで1500ダウンできる。
可愛らしいハートを周りに浮かべたカーラの強化体。
ステータスの低いカーラをフィールドに置いておくのは危険なので、コンタクトフュージョン先があるのはありがたい。
効果は多くの墓地肥やしと、レベル2ハーピィが墓地にいるとさらにデバフ効果。
ハーピィ・レディ1・2・3
☆12/風属性/鳥獣族/攻3900/守2100
「ハーピィ・レディ」+「ハーピィ・レディ」+「ハーピィ・レディ」
このカードはコンタクトフュージョンできる。
【条件】なし
【永続効果】このカードのカード名は「ハーピィ・レディ」になり、1ターンに3回までモンスターに攻撃できる。
このカードは直接攻撃できない。
自分フィールドの表側表示モンスター(レベル12)はフュージョン召喚の素材にできない。
レディ1・レディ2・レディ3が、
初期のゲームシリーズ(DM1・DM2)の構図で並んだだけフュージョン。
そして
ギャラクシーカップ予選前半が【ハーピィ】だらけになった全ての元凶。
大きく分けて3点の利点が存在する。
+
|
ステータスと効果 |
レベル4で元々の攻撃力1300のモンスター3体がフュージョンしたので、 三倍のレベル12で攻撃力3900。究極竜「それっておかしくないかな?」
まずさらっと攻撃力が3900とやたら高い。5周年を迎えたラッシュデュエルはインフレこそしているものの、3900は未だにそう易々と出せる数値ではない。
また常時この攻撃力であり、効果が切れて攻撃力が落ちるといった隙がない点も見逃せない。
さらにレベルも12と高く、レベル指定除去を受けにくいのも利点。
そしてこの高打点で3人いるのでモンスターに3回まで攻撃可能。
ボード・アドバンテージを大きく稼ぐことができるだけでなく、単純に戦闘ダメージを稼げる。
特に《ハーピィズフルドレス》を装備させると攻撃力4700、そして割と簡単に貫通までついてくる。
下手にモンスターを展開した相手には3回攻撃でリーサルを取れてしまうことも。
唯一の難点はダイレクトアタックできない点だが、1・2・3はモンスターゾーンを1枠しか取らないため、他の2枠にダイレクトアタック用のモンスターを据えることで大ダメージを与えられる。
色々な観点でマキシマムモードの《ハーピィ三姉妹》を食ってしまっている…
|
+
|
出しやすさ |
ハーピィ・レディ✕3でコンタクトフュージョン可。
ラッシュデュエルのモンスターゾーンは3枠しかなく、それらを「ハーピィ・レディ」名称に揃える必要がある。
こう書くと一見難しそうに見えるが、名称以外にレベルの制約がないため、レディ以外の下級ハーピィを展開してもレディ名称になれるハーピィにコンタクトしてしまえば纏めてコンタクトできてしまう。
そして何より後述の万華鏡があるため、墓地が肥えていればレディ1体から出せる。
こうなると最早レディ名称は、 パーツ被りでもOKで手が悪くても他のコンタクトフュージョンという択が取れるマキシマムモンスターのパーツと言える。
というより下級モンスター同士で次々とモンスターを変えながら最後に大型モンスターになる様子は、さながら シンクロ、エクシーズ、ペンデュラム召喚をすっ飛ばしてリンク召喚を思い出す決闘者もいるだろう。
これにより《ハーピィ三姉妹》のマキシマム召喚を狙うのはますます下火になってしまった。
|
+
|
【ハーピィ】であるが故の利点 |
元来、ラッシュデュエルでの高打点の複数回攻撃自体は、ストラク同期で《 キメラテック・オーバー・ドラゴン》を手にした【サイバー・ドラゴン】や、《魔導竜騎士-セブンスギアス》が簡単に出せる【ワンダー】など既に一定数存在していた。
しかし【ハーピィ】は元々それらのデッキとは逆に、安定化と引き換えに最大火力が低く、それを手数や除去、バフで補う形のテーマだった。
所謂「基盤が強い」テーマと言えば分かりやすいだろうか。
そんな中でコンタクトフュージョンで下級中心でも戦えるようになり、さらに最終盤面の択に打点重視のTBが追加され、やっと役者が揃った…
と思われた矢先にこのカードが発表。
元々の安定性に加え、実現可能な超火力。それらを両立した欲張りデッキと化したのだ。
それでもデッキ全体で新エースの召喚を目指す【サイバー・ドラゴン】に対し、ついで感覚で同期の相方がその新エースとほぼ同じ動きができるようになりアイデンティティが揺らいだサイドラ使いの心境は複雑だっただろう。
|
ハーピィ・チェーロ・LS
フュージョン・効果モンスター
☆5/風属性/鳥獣族/攻2100/守1400
「ハーピィ・チェーロ」+モンスター(レベル4以下/鳥獣族)
このカードはコンタクトフュージョンできる。
【条件】このカードをフュージョン召喚した自分メインフェイズに発動できる。
【効果】自分の墓地の「ハーピィ三姉妹」を2体まで選んで手札に加える。
チェーロの強化体。
三姉妹を回収する効果をさらに拡大し、一気に2枚回収できるようになった。
コンタクト前のチェーロと合わせて最大3枚回収でき、マキシマム召喚は格段にやりやすくなっただろう。
惜しむらくは同時発売の1・2・3がマキシマムモードの三姉妹を食うほどの性能をしていたこと
ハーピィ・レディ3・1
フュージョン・効果モンスター
☆8/風属性/鳥獣族/攻2600/守1400
「ハーピィ・レディ3」+モンスター(レベル4以下/鳥獣族)
このカードはコンタクトフュージョンできる。
【条件】デッキの一番上のカードを墓地へ送って発動できる。
【効果】このカードのカード名はこのターン、「ハーピィ・レディ」になる。
次の相手ターン、相手は2回までしか攻撃宣言できない。
1・2・3一強環境の中発売された新弾、3回攻撃に一石を投じたのは他ならぬ【ハーピィ】でした。
その名の通りレディ3とレディ1が並んだだけフュージョンで、こちらは名称指定がされているのはレディ3のみ。
レディ3の攻撃制限効果を踏襲してか、相手の次のターンの攻撃を最大2回に制限させる。
この攻撃制限は3・1がフィールドを離れても継続するため、1・2・3へのコンタクトフュージョンのついでに発動しておけば、返しのターンで1・2・3を除去されてもダメージを抑えることができる。
条件が特殊召喚したターン限定ではないため、維持できれば引き続き反撃に備えられるのも利点。
2・3と同様に邪魔な鳥獣族モンスターをレディ名称にする手段がレディ3でも取れるようになったため、手札交換が便利なレジーナが再び採用されるケースが見られた。
【魔法カード】
ハーピィズフルドレス
装備魔法
【条件】自分フィールドの表側表示の「ハーピィ・レディ」または「ハーピィ三姉妹」1体に装備できる。
【効果】装備モンスターの攻撃力は800アップし、守備力は400アップする。
自分フィールドの表側表示モンスターが1体または3体の場合、装備モンスターの攻撃は貫通する。
原作でも使用した《サイバー・ボンテージ》と《電撃鞭》が合わさった装備魔法。
律儀にそれぞれの強化値が合算された結果、攻撃力の上昇量が高い。
また条件次第で貫通効果も付くが、その条件もモンスターの出し方に気をつければ容易。
攻撃力が低くなりがちな【ハーピィ】の火力補強と1・2・3無双の一端を担っている。
トライアングル・X・スパーク
通常魔法
【条件】自分フィールドに表側表示の「ハーピィ三姉妹」がいる場合に発動できる。
【効果】自分フィールドの表側表示モンスター(風属性)を3体まで選び、その攻撃力をターン終了時まで600アップする。
このターン、相手は罠カードを発動できない。
《ハーピィ・レディ三姉妹》の
必殺技カード。ラッシュデュエルでは《ハーピィ三姉妹》が条件になる。
OCGだと必殺技カード最弱とも言われてしまう性能だが、ラッシュ版は罠無効はそのままに純粋な攻撃力アップとなり、バフ先が三姉妹以外でもよくなった。
展開前でも発動しておくと効果抜群。
万華鏡-華麗なる分身-
通常魔法
【条件】自分フィールドに表側表示の「ハーピィ・レディ」または「ハーピィ三姉妹」がいる場合に発動できる。
【効果】自分の墓地の「ハーピィ・レディ」「ハーピィ三姉妹」を合計2体まで選び、自分フィールドに表側表示で特殊召喚する。
このターン、自分は攻撃表示モンスター(攻撃力1200以下)に攻撃宣言できない。
原作から登場している、ハーピィといえば忘れてはいけないカード。
ラッシュデュエルではデッキからのサーチが存在しないため、代わりに墓地に落ちた「ハーピィ・レディ」や「ハーピィ三姉妹」名称のカードを蘇生できる。
OCGと違って複数展開が可能であるため、単純にダメージ増加やさらなるコンタクトフュージョンに繋げるといいだろう。
ただし、OCGにはなかった攻撃力1200以下のモンスターへの攻撃制限がかかるため注意。
ハーピィの羽根帚
通常魔法
【条件】なし
【効果】相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する。
現在のOCGでも使用される、言わずと知れたパワーカード。ラッシュデュエルではレジェンドカードに指定される。
バック除去は安全確保に返しの手数減少とやはり強力で、【ハーピィ】はもちろん様々なデッキに採用される。
一方で、相手の《サンセットリバース》や《七宝神-良財》による破壊耐性を嫌い、例え再利用のリスクがあろうと耐性をすり抜ける《ハリケーン》が採用される例もあった。
【罠カード】
ハーピィの羽根嵐
罠カード
【条件】相手がモンスターを召喚した時、自分の墓地の「ハーピィ・レディ」「ハーピィ三姉妹」を合計2体デッキに戻して発動できる。
【効果】その召喚されたモンスターを破壊する。
この効果の条件で通常モンスターをデッキに戻した場合、さらに相手フィールドのモンスター1体を選んで表示形式を変更できる(攻撃表示は表側守備表示に、守備表示は表側攻撃表示にする)。
召喚反応でモンスターを破壊する罠カード。
レベル指定がなく、最上級モンスターのアドバンス召喚に合わせられるのが強み。
コンタクトフュージョンを主体とする場合は意外と墓地にレディや三姉妹が貯まりづらいので注意。
スプレンディッド・スラッシュ
罠カード
【条件】自分フィールドのモンスターが相手の攻撃または相手の効果で破壊された時、自分の墓地の「ハーピィ・レディ」または「ハーピィ三姉妹」1体をデッキの上か下に戻して発動できる。
【効果】相手フィールドのカード1枚を選んで持ち主のデッキの下に戻す。
展開こそ得意なもののステータスが低く戦闘破壊もされやすいハーピィのカウンター。追撃を防ぐのに一役買うだろう。
地味にバック除去もでき、返しのターンの安全確保にも役立つのが利点。
ヒステリック・パーティー
罠カード
【条件】相手ターンに相手がドローした時、または自分のモンスターが相手の攻撃で破壊された時に発動できる。
【効果】自分の手札1枚を選んで墓地へ送る。
その後、自分の墓地の「ハーピィ・レディ」、「ハーピィ三姉妹」、フュージョンモンスター(風属性/鳥獣族)を合計3体まで選んで自分フィールドに表側表示で特殊召喚できる。
OCGでは永続罠での蘇生だが、ラッシュデュエルでは使い切りの蘇生効果になった。
相手ターンに手札を備えておく(自分のターンでの展開を抑える)必要があるのが欠点。
【デッキの変遷】
【トリプルビルドパック発売】
当初は【焔魔】に続く、マキシマム召喚をせずとも戦えるマキシマムテーマと思われていた。
しかし実際はマキシマム召喚をせずとも戦えるという特徴はそのままに、【エクスキューティー】を彷彿とさせる上級モンスターでのビートダウンという特徴を持っていた。
万華鏡での展開とX・スパークを組み合わせ、分割攻撃によるライフカットを基本とし、マキシマムモードは最後の手段という形に安定していった。
【ハイグレードコレクション発売】
そんなマキシマムを重視しないハーピィの弱点は、高打点を出しにくいこと。
攻撃力3400のモンスターを超えるモンスターを出された場合、X・スパークとフルドレスを揃える必要があった。
そんな状況下から半年後の2024年12月。
『ハイグレードコレクション』にて、展開次第でモンスターを破壊できる《ハーピィ・レディ・PM》が登場。
打点が高い分大量展開ができないデッキに対しては直接破壊という手を得た。
その後、X・スパークによる罠無効が強力すぎたためか、2024年4月に準制限カードに指定された。
【ストラクチャーデッキ発売直後】
それから月日は流れて2025年3月。
それまでテーマとして新規カードはもらえていなかったが、ここに来て『ストラクチャーデッキ ハーピィ・レディ・シスターズ』が発売し新規カードを多く獲得。
コンタクトフュージョンモンスターの登場によって下級モンスターの棒立ちを防ぐ手段が取れるようになり、さらに比較的楽に出せて高打点なハーピィ三姉妹・TBにより、火力不足も解消された。
墓地肥やしもシニョーラが加わり、多彩なルートで戦線を構築していくテクニカルなデッキとなった。
華やかながら堅実さに磨きがかかった【ハーピィ】は懐かしさと新しさ、そしてトップメタと張り合える強さを持ちつつ新規や復帰勢も手軽に始められる良デッキ…と、思っただろう。
だが奴らは…弾けた。
【1・2・3の春】
前述の1・2・3が収録された『5th ANNIVERSARY PACK』発売日の翌日。
その日はギャラクシーカップ(全国大会)チーム戦の部の東京予選だったのだが…
上位4チーム12人のうち、10人が【ハーピィ】を使用。
いとも容易く高打点を素早く展開し、高打点を出せるが遅いデッキはPMで除去できるのは今まで通り。
しかし、下手に複数展開すると今度は1・2・3が逆にライフを削り返してしまうという、
銀河眼ばりの捲り返し能力を得てしまった。
さらに必要な素材が下級モンスターである「ハーピィ・レディ」が中心であり、コンタクトフュージョンの択も1・2・3に限らず多く事故もほぼ起こらない。
上振れ時の火力は半端ではないのに安定感は抜群で取れる択も多い、そんなデッキが覇権を取るのは必然だっただろう。
1・2・3の驚異的な性能が全国に知れ渡ると、それを主軸にした構築が研究されていった。
TB以外のコンタクトフュージョンに使えない三姉妹を抜いた構築が多くなっていく。
レディ名称かつ安全確保につながるFDのコンタクトフュージョンを狙うべく、風属性鳥獣族通常モンスターをガン積み。
回転に役立つはずのレジーナをも抜き、レジェンドモンスターはレディ名称を水増しできる《
E・HERO プリズマー》採用が大半。
さらに本来は後攻用の捲り札である《ゴースト・サイクロン》もメインから3枚採用され、もし後攻になってしまってもバック除去から1・2・3を出して挽回できるように。
コンタクトフュージョンを繰り返す都合上、メインデッキのモンスターの割合が減りにくいため、その分最初から魔法・罠を増やされていった結果、デッキの6,7割がモンスターで埋まるのがセオリーだったラッシュでは珍しく、モンスター:魔法・罠の比が5:5に近い構築が主流となった。
後の5月の大阪予選でも上位4チーム12人のうち、11人が【ハーピィ】を使用。
もちろん個人戦の部でも大活躍。
有志の調査によると、6月までの期間内でベスト4の7,8割が【ハーピィ】を使用、優勝デッキも【ハーピィ】が7割を超えていた。
同年4月末には初のリチュアル召喚ができる『ストラクチャーデッキ 黒魔術の儀式』が発売。
下級中心ながらあの手この手でリチュアル魔法(=最上級モンスターの召喚)が回収できて戦術が安定しやすく、さらに《歴戦の暗黒騎士ガイア》から《超魔導騎士-ブラック・キャバルリー》に繋げられる【リチュアルガイア】が環境に登場した。
しかし、速度と爆発力が上回っておりワンチャンスを通せる【ハーピィ】の後塵を拝することとなった。
こうしてギャラクシーカップ予選前半はハーピィの狩場と化した。
【制限改訂(2025年7月~)】
普段よりも一週間前倒して発表されたリミットレギュレーションの改訂、その内容は…
- 《ハーピィ・レディ1》→制限
- 《ハーピィ・レディ2》→制限
- 《ハーピィ・レディ・PM》→制限
- 《ハーピィ・レディ1・2・3》→制限
- 《万華鏡-華麗なる分身-》→準制限
- (《ゴースト・サイクロン》→準制限)
【イシズティアラメンツ】もかくやの大量規制と相成った。
1・2・3を発売直後の改訂で禁止する訳にいかないためか、素材となる下級ハーピィ・レディを規制するしかなかったのだろう。
どうしてTCGは鳥のカードのデザインに失敗してしまうのか
幸か不幸か、ギリギリ改訂後でもストラク1箱で対戦はできる。というより、すぐに遊べない構築済みデッキという不良品にしないために万華鏡は準制限止まりなのだろうか。
しかし厳しい制限改訂を下すのに難航したためか、同年7月開催のジャンプビクトリーカーニバルの物販のラインナップに直近2種のストラクがあるのにハーピィストラクがないという事態に発展した。
…尤も、1・2・3でのワンキルがしにくくなっただけで、三姉妹の方は健在。打点役として三姉妹、ひいてはTBの活躍も多く見かけることになるだろう。
というか1・2・3も出しにくくなっただけで万華鏡と墓地次第で結局出せはするので、隙を見せた相手に対してワンキルは可能。あくまでパワーカード一辺倒の戦い方ができなくなっただけである。
今までの売りであった手数と択の多さで翻弄してやろう。
超速のデュエルでも強く華麗な項目に変身できるよう、追記・修正をお願いします。
- ラッシュ全般に言えることだが、絵柄が今風になって可愛さが増している -- 名無しさん (2025-07-03 07:54:57)
- BFといいふわんだりぃずといい、定期的に鳥獣テーマが弾けるな遊戯王は -- 名無しさん (2025-07-03 10:08:11)
- ラッシュ開始5年ちょっとの歴史の中で公式が1番見通しが甘かったケースだな。1・2・3は実質リンク3で3900打点とか、OCGでも目を見張る性能だぞ。そりゃあんなんラッシュの環境で出したら環境壊れるよ -- 名無しさん (2025-07-03 13:38:55)
- このデッキの影響で《タイホーン》が採用されることがあるって聞いて笑った。一応は原作(病院での遊戯vs城之内)にも出てたカードとはいえ、最初期のバニラカードがラッシュで輝くとは世の中わからんものだ…… -- 名無しさん (2025-07-03 22:54:38)
- 123は素材縛りもっと厳しいか戦闘ダメージ与えられないならな。ギミックが元々コンパクトなせいでフリースペース多いからバック構えつつバック割りも充実してるという他のデッキでは到底勝てないような魔物が生まれてしまった。 -- 名無しさん (2025-07-04 22:40:21)
- ラッシュ環境の天盃龍とか言われてたの草 -- 名無しさん (2025-07-05 02:59:10)
最終更新:2025年07月06日 14:35