甘根幸果

登録日:2025/09/07 Sun 00:03:00
更新日:2025/09/24 Wed 18:00:31
所要時間とりま約 8 分で読めちゃうよ!





どうも〜!なんでも屋「はぴぱれ」で〜す!

甘根(あまね)幸果(さちか)とは、特撮テレビドラマ『仮面ライダーガヴ』の登場人物で、同作のヒロインである。

演:宮部のぞみ
キャラクターソング:「Happy Parade」


【概要】

主人公・ショウマたちが住む街でなんでも屋「はぴぱれ」を経営するギャル社長。

登場は第1話ラストからで、そのとき路頭に迷っていたショウマを拾う。
その後第2話のラストでショウマは一度ははぴぱれを去ったものの、紆余曲折あって第5話ラストで舞い戻ってきた彼を正式にアルバイトとして迎え入れた。

その後しばらくショウマの正体を知らずに接していたが、第21話のビターガヴの件をきっかけとしてショウマの正体や異世界の住民グラニュートの存在を知る。
しかし、それでも今まで見ていたショウマの姿を信じて受け入れ、物語の最後まで良き協力者としてショウマや絆斗ラキアを支え続けたのだった。


【人物】

一人称は「ウチ」。推定年齢は20代前半。
自分の「幸果」という名前を気に入っており、「多くの人を幸せにしたい」という思いから「はぴぱれ」を開業した。

見かけは派手な恰好をしたギャル。
ショウマたちにも軽い口調で接するが、曲がりなりにもベンチャー企業の社長だからか、依頼者に対しては軽いながらもしっかりした対応と言葉遣いをする。
ショウマと一緒に食べる場面が多いのでお菓子も好きなようだが、好物はお蕎麦と意外に渋好みな一面も。
主要人物の中では唯一過去が明かされておらず、親族も5話〜6話に大叔母が登場したのみだった。

また独特のあだ名をつける癖があり、ショウマは「ウマショー」(劇場版パラレルワールドでは「ショウマ君」)、絆斗は「ハンティ」、ラキアは「ラキアン」と呼んでいる。
さらに、当初は名前がなかったショウマの眷属に「ゴチゾウ」という名前を与えたのも幸果。
ライダー3人からの呼び方は、ショウマは「幸果さん」、絆斗は「社長」、ラキアは「幸果」で、またショウマの大叔父デンテからは「サッちゃん」と呼ばれていた。

男性陣の癖が強いこともあるが、劇中の登場人物の中では有数の慈愛に満ちた人格者かつムードメーカーといえ、ポップなイメージに反して暗く暗鬱な展開が続く同作の中では貴重な清涼剤になってくれている。
実際、幸果の助言がなければショウマや絆斗、ラキアらとの関係が修復できなくなってもおかしくない状況も多かった。

人間関係においては「自分が実際に接した印象」を最も重要視している。
このため、例えば絆斗からショウマの正体が(半)グラニュートだと知らされた際も、上記の通り彼を一切疑わなかったばかりか、「勝手にウマショーの秘密バラすなんてありえない」と逆に絆斗に怒りながら諫めていたほど。誤解からの絆斗との決裂に加えて、自分の偽物(ダークショウマ)の出現で精神をすり減らしていたこの時のショウマにとって、幸果の姿勢がどれだけの救いになったかは想像に難くない。
このポリシーはラキアやデンテら純粋なグラニュートに対しても同様で、「悪いのはストマック社とそのバイトだけ」と理解した上で普通に接している。流石にそれぞれの本来の姿を見た時は驚いていたが。

このことから本作の「ヒロイン」であると同時に「おやっさん」の役割を担っているとの声も。
劇中で生存している女性レギュラーキャラクターが幸果だけである点や、敵対するストマック社の女幹部たちが揃いもそろって近年稀に見る悪辣な性格の者がほとんどを占めている点がこの印象に拍車をかけている。
なおショウマたちへ恋愛感情めいたものを抱いているような描写は見られず、あくまで良き仲間として捉えている模様。

一方、純然たる一般人のため戦闘能力は皆無。
戦いに加わったのは第8話でグラニュート・ディーンにペンキをぶちまけショウマたちのアシストをしたシーンぐらい。
加えて、第23話では成り行きからやむを得ず鋸でもってビターガヴに立ち向かったが、適うはずもなくあっさりといなされた。

しかし、第8話のディーンとの邂逅で啖呵を切ったり、終盤にショウマの長兄ランゴが目の前でグラニュートを殺害したことにも全く怯まず食ってかかったりと、戦うための能力を持たないだけで勇気と度胸、そして正義感はライダーたちにも決して引けを取らない。
特に、最終回近くでショウマが「もう1人でいなくならない」という約束を反故にしてまで次兄ニエルブの策略によりグラニュート界に戻った際は、ランゴに開けられた扉を使ってグラニュート界に向かう絆斗とラキアに一緒に付いて行こうとして絆斗に「社長は留守番だ」と止められるも、グラニュート界の大統領で圧倒的な戦闘力を誇るボッカに惨敗し絆斗とラキアに助けられて命がらがら人間界へ戻ってきたショウマに激怒。そして愛ある渾身の頭突きで、ショウマに人間界に引き続き留まることを決意させたのだった。

戦いが終わった後は、はぴぱれの事業をショウマと継続しつつ、グラニュート界に戻れなくなったアルバイトたちの救済を協力して行っている。


【はぴぱれ】

幸果が立ち上げたベンチャー企業。通称「なんでも屋」。

一言で言うなら「特殊な技能を必要としない仕事なら何でも引き受ける便利屋」。
専用の大型トラックを持っているなどまあまあ資金はあるようだが、「3回利用してくれたら常連」という発言も聞かれるなどまだまだ駆け出しといったところか。
なお、給与については言及されていないため不明だが、収入源がはぴぱれだけのショウマが貯金を使って回転しないお寿司を楽しむシーンがあるので金払いは悪くないのかもしれない。

通称に違わず引き受けている仕事は多岐に渡り、住居や施設の清掃、ペット探し、昆虫の世話、バスケチームの助っ人、コンサートのお手製グッズ作成など。夜逃げの為の引越し業も引き受ける。
当初は幸果一人で切り盛りしていたが、ショウマがアルバイトとして入社したことにより仕事の幅はかなり広がったようだ。絆斗はフリーランスで、あくまでも協力者という立場で入社はしていないが、業務内容によって手伝うこともある。
さらに中盤からはラキアも一部の業務に協力するようになった。
劇場版のショウマがいない平行世界ではタオリンをアルバイトとして雇っていた。

事務所はカラフルな一軒家。ショウマは戸籍がなく人間界で家を持てないのでここで寝起きするが、幸果自身は別に住居がある模様(描写がないのでどんな住居かは不明)。
ちなみになぜかチェーンソーやダイナマイトがある。何目的だよ
ギャグ描写ではあったものの、大真面目に考えるなら発破技士と火薬類取扱保安責任者の資格を所有していることになる。*1


【ライダーの変身候補者疑惑について】

主に番組開始当初にファンの間で囁かれていた話題の一つに、「幸果もライダーになるのではないか?」というものがあった。

根拠としては、令和以降の『仮面ライダー』には全て女性のライダーがレギュラーとして登場しており、本作では幸果以外に女性レギュラーが存在しなかったこと、およびOPの時にショウマ、絆斗が登場するシーンで顔の隣に巨大なグミが現れてライダーの顔が映る演出で、彼女の隣にも黄色いグミが現れていたことがあげられる。

しかし結果として3号ライダーはラキアがなり、結局幸果はライダーになるどころか戦闘にほぼ関与しないまま本作は完結。終わってみれば『仮面ライダー』シリーズにおいて久々となる完全な非戦闘ヒロインとなった。

ガヴ自体、他作品のライダーに比べると変身のハードルがかなり高く生身の人間が変身するライダーが一人も登場しなかったことや、幸果自身の戦闘能力は皆無レベルだと劇中でも描写されていたことから、そもそも最初から非戦闘ヒロインとして想定されていたのかもしれない。
となるとOPの演出は単なるミスリードだったのか、はたまた当初は変身する構想があったのかはスタッフ以外は知る由もないが……。

なお、本作では幸果以外の味方サイドや敵サイド含めて女性ライダーが登場しなかったため、『ゼロワン』から続いていた「女性ライダーが必ずレギュラーで登場」という令和ライダーの法則は本作で崩れることになった。男の娘ライダーはいたけどね


【余談】

  • 演じる宮部氏はもともとは黒髪で、ギャル化は出演の為のキャラ作り。
    ただ幸果を長く演じるにつれギャルキャラも定着してきたため、ギャル姿のまま水着グラビアを披露してもいる。
    まるで幸果自身が水着になったかのような姿はかなり好評。

  • 『仮面ライダーマジェードwithガールズリミックス』ではラスト付近に『ガヴ』代表として少しだけゲスト出演。
    デリバリーの仕事を受け持ち、事件解決後の夏木探偵事務所にて祝勝会の料理を届けにやって来ていた。
    ちなみに、運んで来た料理を作ったのは「キッチンいちのせ」なので、受け渡しの際にもしかしたらと面会したのかも?



追記・修正は「はぴぱれ」にお任せください!



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最終更新:2025年09月24日 18:00

*1 片方だけでは保有は出来ても爆破は出来ない、もしくは爆破は出来ても保有は出来ない。