人型ラーデミン(理:lartendemin, lartanasch lardemin)とは、人型のラーデミンである。


概要

 デュイン府パニャル県やファルトクノア共和国を中心に大量に存在する。自らの自称はファスマレー語のrat nep mep(ラネーメ人)に起源をもつラッテンメ(rattemme)なのでラッテンメ人とも呼ばれる。ラーデミン保護団体であるラーデミン保安協会(CLC)からの扱いに反対して、独自のラッテンメ評議会を持っている。
 起源はADLPのラネーメ地方におけるラーデミン創生の研究中に逃げ出した人型ラーデミンである。古代には人とは認められずに強制労働やWP学の実験に利用され、イェシスヴェスでも低級階級とされた。独立国家戦争時代からの人型ラーデミン解放運動はデュインやユエスレオネのユエスレオネ主義の影響を受け、活発化している。2000年代ではデュイン人口の1/10、ファルトクノア人口の1/4程をしめており重要な人種と認められている。
 ウェールフープ学的見地では通常のケートニアーより弱化したウェールフープ利用者であり、ケートニアーとネートニアーの中間ほどの寿命を持つとされている。人間でないとされた理由はこのようなシルシ的な中途半端さに起因するヴォルシの不安定さによると考えられている。
 ADLP以来よりの使用者が王族、貴族階級が多かったため古理語の影響が残るが現代語に近い裕福リパライン語アイラニーヤ語を話す。人型ラーデミンとの結婚は本土では忌まれているものではないが、ファルトクノアやラネーメ、アレス家などでは禁忌とされる事が多い。"niejodagaxtinerlu"(裕福理語におけるniejod固有三人称未来尊敬話者中性)という言葉は人型ラーデミン解放運動の掛け声にもなっている。
 保守的勢力やラーデミン使いとの関係は劣悪であるが、ファルトクノアでの迫害を通してイェスカ主義者に対するイメージもあまり良くないとされている。社会的には穏健派Xelkenに近い閉鎖的なコミュニティを構成しており、Xelkenと混同されることによってあらぬ偏見を受けることもある。

差別

 ヴォルシ的な不安定さを理由とする「非人間的取り扱い」は人型ラーデミンに対する重大な差別として注目されている。人型ラーデミンと呼ぶこと自体が差別的とされることもある。最高尊厳(vasprard)という単語は以前は「人権」(memylo)とも呼ばれていたが、これは人型ラーデミンに対する差別として捉えられる場合がある。
 人型ラーデミンを埋め込み型ラーデミン使いに埋め込むことには議論があり、当人の同意があれば良いとする立場といかなる埋め込みであってもラーデミンの殺害(=殺人罪)に等しいとする立場がある。

著名な人物

最終更新:2024年11月28日 00:00