クラナ祖語klana'd fevan'jexao)とは、クラナ大陸で話されるリパラオネ語族クラナ語派の諸言語の祖語として再建された言語である。
主に原住民が話していたフレリオン諸語を基層言語としたクラナ・リパライン語から生まれた言語である。
パンテガード王朝の崩壊後、地域ごとに言語は分化していき、現在のクラナ諸語になっていった。

一般的にクラナ祖語と言われるのは、このパンテガード王朝の初期の時代に話されていた「古典クラナ・リパライン語」時代の話し言葉である「俗クラナ・リパライン語」を指しており、渡来当時のリパライン語の特徴を色濃く残している。
このクラナ祖語は当時のリパライン語にキエラヴィ及びゼマフェロス地域のフレリオン語根が混じった言語とされ、西方向に分化した言語はクラナ諸語とされる。
また、渡来直後はフレリオン語根も多く流入されておらず、パンテガード時代の「古典クラナ・リパライン語」とは単語の違いが多く見られる。
9世紀から10世紀の間にクラナに渡来してきたリパラオネ人の集団は、パンテガード王朝を建国してクラナの広い領土を支配したことにより、人々が話していたリパライン語は各地域のフレリオン諸語と混ざることとなり、それぞれの言語の特徴を残して独自の言語を築いて、時代が下るにつれ変化は大きくなり、地方ごとの分化も明らかになっていった。


歴史と研究

クラナ祖語の概念の発見

クラナ祖語は邂逅後に言語翻訳庁の協力のもと、クラナ大陸内で共通の祖先をもっている言語の起源をなすものとして提案され、研究が進められた。
邂逅以前からクラナの言語に共通点が多くみられるというのはクラナ人の間で知られていたが、実際に研究が本格的に進められたという記述はなく、リパライン語族としての共通性というのも後に判明したことである。
クラナ祖語には渡来人による文字の伝来によって一部文献に残されているが、当時の言語体系を確立できる文献は発見されておらず、詳細は不明で文法、単語は基本的に再建という形で進められている。

音韻

クラナ祖語は渡来人の話していた古理語の特徴から以下のような音素体系をもっていたとされている。
渡来人の話していた古理語には歯摩擦音が歯茎での調音の変化、接近音・喉音の区別の曖昧化が見られる。

文法

クラナ祖語は名詞の屈折を持ち、語順を柔軟に変えることのできる言語だが、通常の散文ではSVO、NAの修飾語順であったとされる。
古代リパライン語を源とするクラナ祖語だが、歴史的にヴェフィス語の影響も強く受けており、単語、文法、発音の面でしばしばみられる。
主格、属格、対格、与格の4つの格変化があり、前置詞の後に続く名詞もそれぞれ異なる格変化を起こす。

言語分類

語群

  • キエラヴィ語群

  • ゼマフェロス語群

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クラナ 言語
最終更新:2024年08月25日 20:16