連邦の犬(理:fankasa'd tirov、有:sanisehonar)とは、悠里世界で通用される政治的な罵倒・差別用語、放送禁止用語。


表記揺れ/同義語

 辞書や日本語文献では以下の表記揺れや同義語が存在する。本項では、第一世代悠里小説で使われた「連邦の犬」表記を見出しとして採用した。
  • 連邦の狗
  • 連邦信者
  • サニスの狗

概要

 ユエスレオネ革命及びカラムの乱以降、ユエスレオネ連邦の政策に賛成する者のことを指す。批判・侮蔑的文脈で使われることが一般的であり、このことから発言者はユエスレオネ連邦及びそれを中心とした世界秩序に不満を抱いていることが普通である。
 リパライン語では、日本語訳と同じように「連邦-の 犬」(fankasa'd tirov)という言い方になるが、ユーゴック語では「サニスする者」(sanisehonar)という言い方になる。この違いには、ハタ王国にとってはサニス条約の印象が強いことが関わっている。ただし、意味合いとしてはほとんど同一である。

政治的意味

 この語を用いる人間は、反連邦(政府)的とはいえ一般的なファイクレオネ近代右翼(リパラオネ民族主義者、ラネーメ民族主義者、リナエスト民族主義者等)が使うことは少ない。すなわち、Xelkenやユーゲ人右派などが用いることが多いが、第三政変以降は更に社会党批判の風向きが強くなったことも合わせて古い時代の言葉として扱われがちである。
 リパラオネ民族主義者の一部(アレス・レゾヴィヤ等)は、ユエスレオネ連邦を「リパラオネ人が指導的地位に立つ多民族国家」として認知している*1こともあるため、この語に不快感を感じることさえある。
 なお、連邦政府側の人間でも、自罰的な表現として使うことがある。

例文

「黙れ!連邦の犬、裏切り者の分際がこの私から逃げられると思うなよ。」

――Kranteerl y io xal #13

「私たちの仕事は連邦に付き従い。 連邦の犬となることだ。」

――Kranteerl y io xal #36

横に居たリパラオネ人が叫ぶ。やはり連邦の犬《サニセホナル》は声が大きい。

――リレー小説/『強力な陰謀』

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用語 差別 政治
最終更新:2024年11月05日 23:02

*1 ユエスレオネ政府のうち革命前後のどちらでも特定民族が指導的地位を持つ総合的国家としての自認を示したことはない。