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各ゲームのキャラの強さ/北斗の拳 - (2014/08/17 (日) 11:31:48) の編集履歴(バックアップ)



開発は「GUILTY GEAR」シリーズでおなじみアークシステムワークス。
「GG」と同じくコンボ起き攻めを重視したゲーム…の筈が、
無数のバグ、永久・即死コンボ(中でもバスケ) 、そしてジョインジョイントキィなどの影響で 世紀末スポーツアクション とまで呼ばれる事も。
上記のバグを用いた技や、文字通り相手を一撃で葬る「一撃必殺奥義」(通称「テーレッテー」)が コンボに組み込める ため、
残り体力ドットからの逆転もしばしば見られるのが大きな特徴である。別の意味で「死ななきゃ安い」。
即死コンボを実戦で決められて一人前 という恐ろしい世界は、まさに世紀末と呼ぶに相応しい。

全キャラクターが他ゲーでいう「強キャラ」以上の性能を持ち合わせているのも大きな特徴であり、「普通の弱キャラ」というものが存在しない。
そして、本作で弱キャラとされるキャラもそれぞれ最低ひとつは強力な武器を持っているため、
上位キャラが弱キャラにワンチャンスから殺される事もあるのも特徴。

上位キャラクター

世紀末の頂点に立つに相応しい、異常な性能を持つ。
いずれも個性的なキャラばかりだが、共通しているのは汎用性の高い即死コンボの存在と、各種ゲージを温存しながら戦えるという点。
このゲームにおけるゲージ、特にブーストゲージの重要度の高さが、キャラ順位に如実に表れている。
ちなみに、彼らはMUGENでいう 「凶上位」または「狂下位」クラスの性能は持っている

トキ

移動技を駆使するテクニカルキャラ。

長い間圧倒的な最強キャラとされ、数多のプレイヤーをこのゲームから離れさせた張本人。
一見すると直接的な攻撃手段が少なく、当身や移動技を駆使して老獪に立ち回らなければいけないような気がするキャラだが、実は
  • 空中の喰らい判定が異常で、コンボを決められにくい
  • 判定に優れ、発生が早く、やけに攻撃レベルが高く、ガードさせて有利の2A
  • リーチ、発生、判定に全てに秀で、ヒットすれば受身不能な2D(通称「カンチョー」)
  • 全キャラ中唯一壁バウンド、追撃でノーゲージから即死まで持っていける通常投げ
  • 硬直が短めで画面上にいくつでも出せる飛び道具「闘剄呼法」
  • 発生1F、決まればコンボ(下手すれば即死)に移行可能な各種当身技(通称「神の1F当身」)
  • 威力が高く、ヴァイタルソースを大量に削り、ダウンを誘発し、長い演出を体力回復や攻撃回避に利用できる究極奥義北斗有情断迅拳
  • 全身無敵ありで威力高め、空中オーラガードすら不可能で確定ポイントありの超性能対空技「北斗砕覇拳」
  • 入力から無敵、暗転前8F+暗転後0F、判定激強、ガードされても大幅有利、スカされても隙皆無、星を2個奪え、カウンターヒット時は星1個追加+壁バウンド誘発、ダウン追撃も可能な究極奥義「秘孔・刹活孔(相手)」
  • 画面の半分以上をカバーし、2Dからキャンセルで確定、ダウン追撃も可能な一撃必殺奥義「北斗有情破顔拳
など、恐るべきポテンシャルを秘めている。

極めつけは合計4種類用意された移動技の「北斗無想流舞」で、 固め、ガード崩し、コンボ、起き攻めを一手に担う 狂った性能を誇る。
中央では連続流舞により 神に祈りながらレバーを倒すしかガード手段がない 表裏投げ起き攻めが行え、画面端ではこれと2A>(何か>)2Dだけでほぼ割り込み不能の固めに。
マミヤ・サウザーだと、ノーゲージではほぼ確実にガードクラッシュしてしまい、その後のコンボでラウンド終了。
抜ける手段はあるにはあるが、トキ側の固め択を読み切った上で特定の技をアジリティディフェンスしなければならないという修羅の道である。

固め・ガード崩し・切り返し・機動力、どれを取っても最強クラス。
特に究極奥義を使った切り返しが超強力で、追い込まれても主導権を取りやすい。1回の切り返しから即死コンボにご案内できてしまうこともしばしば。
しかも通常投げ・当て身・バニからの壁コンは即死級で、 通常投げが入ればノーゲージ始動でもそのまま即死が可能

弱点は気絶値が低めなこと、オーラゲージが無いと切り返しのリスクが高いこと、
小技からのコンボの火力が低いこと、2Bが遅く2Dが上段なので固めは得意であるが下段を絡めた攻めが苦手=画面端の崩しが乏しいこと。
あとは細かいところで言えば通常ヒット始動星3一撃コンボがかなり難しい、投げ始動即死コンボを狙うと星を非常に取りづらい…とその程度だろうか。
だが大体の弱点は「北斗無想流舞」を駆使した立ち回りと起き攻めの強さでたやすくカバーでき、
火力の低さに至っては、立ち回りが文字通りブッ飛んでいる彼にとって 逆にラウンドあたりの星取り能力を高める結果になっている
切り返し自体もオーラゲージは元々溜まりやすいゲージである上、ガークラするわけでもないのでガンガードで安定(捌き切れればの話だが)。

「闘劇08」で予選を突破したプレイヤーの4割近くがトキ使いという点にも、そのバランスブレイカーぶりが伺えよう。
(正確には32人中12人がトキ。さらに「闘劇06」では62+2人中27人とさらに多く、優勝者もトキだった)。

余談であるが、このゲームは処理落ちが発生しやすく、特にトキステージは背後の滝の影響で非常に処理落ちしやすい(通称タキィ様)。
仕様上乱入した側のキャラのステージで対戦が行われるため、トキに乱入されるとタキィ様の脅威にさらされることになる。

レイ

空中戦重視キャラ。

トキとは違い挙動は素直で、手軽なキャラクターと言える。
手軽に扱えるキャラというのはえてして器用貧乏な性能になりやすいという傾向がある。
だが、レイの場合器用貧乏ではなく 器用万能 である。特定の要素に偏らない、全体的な高性能が光る。
トキが調整ミスでの強キャラだとしたら、レイは 開発者の愛によって意図的に強化されたキャラ である。
ちなみに闘劇08を制したのもレイである。

彼の強い点を挙げていくと、
  • 三段ジャンプ、三角飛び、空中投げが可能
  • 遠D以外の地上通常技(通常投げ・つかみ投げ含む)がジャンプキャンセル可能
  • 固め性能が異常に高く、ゲージ効率が非常に良い
  • 発生が早く、持続が長く、判定の強い近C(対空)、JB(めくり)、JC(空対空)、J2B(通称「どこを見ている」)といった強力な通常技・特殊技
  • リーチと判定に優れ、飛び道具を反射できるグレイヴシュート
  • 攻撃判定有、飛び道具無効化、着地まで有効のバリアを張る「南斗狂鶴翔舞」
  • 出始め全身無敵、ブーストでフォロー可能な対空技「南斗撃星嚇舞(強)」、弱は無敵がないがコンボで大活躍
  • 出始めにスーパーアーマーが付く突進技「南斗虎破龍」。派生技でジャンプキャンセル可能なグレイヴシュートもどきに移行可能
  • 超威力、出始め無敵、多段HIT、ダウン追い討ち可能なうえ、飛び道具扱いでヒットバックがない究極奥義「南斗凄気網波」
  • 出始めスーパーアーマー、飛び上がり後暗転まで無敵、発生後は即座に動ける空中飛び道具「断己相殺拳」
と、固め・崩し・切り返しといった攻守の立ち回り全てが優れている。

レイの最大の長所はコンボ性能とその火力。
とにかくジャンプキャンセルかけ放題なので、ノーゲージでももりもりコンボがつながり、
小技・中段・投げ・切り返しの全てから安定して 4~6割のコンボに持っていける
ブーストが一本とオーラゲージが少しある状態なら、 小技からでも百烈やドリブルからバスケ直行 。相手は死ぬ。
酷いパターンでは ノーゲージ状態でもバスケに移行可能 。相手は(ry
つまり、最速で2コンボ(バスケ2回)で試合が終了する。相(ry
バスケルートの多さは全キャラ中でもトップクラス。原作動画でも彼のバスケを見る機会が一番多いのではないだろうか。

おまけに、地上技と低空ダッシュ空中技のループでトキ以上に強固に固められるため、ゲージが非常に確保しやすい。
おかげで切り返しの弱いキャラは あえて崩されてごっそり(最悪10割)体力を奪われるか、ガードし続けてゲージガン不利(≒一発即死)に追い込まれるかの二択 になる。これはひどい。
また、固めに使う技を選べば 理論上、共通ガードキャンセルはいつでも狩れる
星取り能力は意識しなければ全キャラ中最低レベルだが、意識して火力を少し抑えるかゲージを少し使えば並以上に取れる。
が、火力が高すぎるためにテーレッテー自体があまり必要なかったりする。何だソレ。

とどめに北斗最凶のバグ技「バグ昇竜」をも持つ。
もっとも、これは 筐体ごとKOしかねない技 でもあるうえ、リアルファイトに発展したり 出禁 にされる可能性もある。
近年実用化され、並んで凶悪な性質を持つスライドバグと共に、この二つは多くの大会で禁止されている。

弱点はしゃがみ時の喰らいモーションが長いこと。この状態でのみ入る超お手軽永久もある程。
空中の喰らい判定もケンシロウに次いで大きく、何かとコンボを決められやすいのが悩み。
つまり、何か刺されたら脆いので、その辺は使い手の立ち回りでカバーする必要がある。

ダイヤグラム上では (トキを含めた)全キャラに有利 なので実質最強キャラなのだが、
露骨なまでの有利が付く組み合わせが無い(ジャギ相手でも7:3)ため、ダイヤグラムでは2位に甘んじている。
それでも昔と比べればトキに肉薄しているのだが。

総合的に見ると 機動力はトキに次いで2位 防御面はユダに次いで2位 火力はラオウに次いで2位 ダイヤグラムも2位 あと喰らい判定もケンシロウに次いで2位
何が愛されキャラだよ!ぶっ壊れてるだけじゃねえか!そういうキャラじゃねえからこれ!それと全てにおいて何かのキャラに対して2番目に甘んじてるといった奴裏へ出ろ

ユダ

2人のストライカーを駆使しながら戦っていくテクニカルキャラ。

ゲ-ジが無い時の決め手は欠けるが、設置技・当身技・飛び道具などの多彩な技を持ち、
それらを利用した固めや起き攻め、コンボ継続能力は目を見張るものがある。
ところどころ胡散臭い判定や持続のある技があるのも特徴。

主だった長所としては、
  • ユダがリバーサルをした場合を除き、蓄積バグによる相手のゲージ増加が起きない
  • 足元無敵の地上ダッシュ
  • 持続が硬直より長い上、超強力な判定を持つ バニシングストライク
  • 拘束時間がユダの硬直より遥かに長く、一定時間毒ダメージを与え続けるストライカー打撃投げ「イチコロ」
  • 発生保障あり、相打ちでユダ有利の安定したリバーサル手段として使えるストライカー昇竜「スタンプ・ザ・UD」
  • 攻撃判定が喰らい判定より大きく 、出しておくだけで相手の行動を大きく制限できる設置技「コマクの知略」(通称「地雷」)
  • ガード硬直をキャンセル可能、状況によってはバスケに直行の当身技「俺を利用したのか~!!」(通称「ダガキャン」)
  • 発生保障ありで回避困難、初段ヒットで星1+打ち上げ+追撃可、ガードされても画面端まで相手を運べてユダ側ガン有利の究極奥義「ダム決壊」
    • ダム決壊の暗転前にガードをしていないと、事前に出しておいた「一度思い知らせてあげよう」をモロに食らう連携(通称「チートダム」)
  • 超高速発生、ダウン追い討ち可能 、あらゆる場面で確定する一撃必殺奥義「血粧嘴」
などがある。

ユダの長所が最大限に発揮されるのは画面端に相手を追い詰めたとき。
そこから展開されるセットプレイは脅威の一言。
上中下それぞれの攻撃に部下も紛れて、ガード不能攻撃までもが途切れる事無く高速で襲い掛かってくる
一応、ゲージがあればガードキャンセルなどの選択肢はあるが、逆に言うとゲージを消費しない限り逃げるのは困難。
むしろ ガーキャン1発程度で逃れられたらマシ、あるいはユダ側のミス というべきか。

そして特筆すべきは異様に充実した防御手段とその性能の高さ。
通常ガーキャン、当身とその特殊ガーキャン版(ダガキャン)、ストライカー昇竜(スタンプ)、究極奥義(ダム決壊)と防御手段を複数持っている。
しかもこれらの防御手段は発生保障やらリスクリターンやらの関係で 当身(≠ガーキャン版)以外全てが実戦レベル
特にダガキャンが非常に危険で、 下手な固めには切り返しからそのままバスケに持ち込めてしまう
仮に防御に失敗してダウンしても、リバーサルしない限りは蓄積が乗らないため相手のゲージを溜めさせにくい。

攻撃性能も高く、ノーブーストオーラゲージ0.8程度でバニシングストライクが立ちヒットすればバスケ移行が可能。
ゲージ要求量の少なさもさることながら、追加で1ブーストあれば小技やダガキャンから始動できるというのが圧倒的な長所。
勿論通常ヒット始動星3一撃コンボも所持。

弱点はトキと同じく気絶値が低めな事と、喰らい判定が大きく、特に横に長いせいでめくりを喰らいやすいことと、部下がいないと使えない技が多数あること。
また、ブースト・オーラ・コマク・ダガールの計4本のゲージ管理はプレイヤーに大きな負担をかける。
他にも起き上がりの仕様が特殊なため、そこを起き攻めで突かれると対処が難しい。
切り返しは優秀だが、それぞれに利点欠点があるため使い分けなければならず、リバサで使って蓄積が乗ると潰された際簡単にピヨって即死する。
総じて非常にポテンシャルは高いのだが、プレイヤーの知識、高い技量と熟練が求められる上級者向けキャラ。

こうした事情もあり一部では「トキとユダの2強」説、理論上最強説もささやかれている。
ちなみに「闘劇06」で惜しくもトキに敗れ、準優勝したのもユダであった。
移植版では、何故か 一部の技のストライカー出現位置が変わっており、自宅での練習が難しい のも重大な欠点。
そのため、上記の二人と比べてメインで使うプレイヤー数は少ないのだとか。


中堅上層キャラクター

世紀末の頂点には立てずとも、それぞれ異常な性能を持つ。
ただし、その異常さがキャラ性能の全体にまでは及んでいないため、存在自体がバグのような上位陣と比較すると見劣りする。
それでもMUGENでいう所の「凶キャラ」の性能を持つが

ラオウ

打撃型重量級キャラ。

ケンシロウよりも一歩抜きんでており、上位キャラ内での末席としてトキ、レイ、ユダと共に「4強」と纏められることもある。
彼の最大にして最強の武器は、コンボ能力。 理論上ノーゲージでも一発小技が刺されば永久確定、妥協しても小パンから8割とか普通
しかも、ゲージ状況等によっては 地対地、地対空、空対地、空対空、投げ、切り返しや割り込み、ガーキャン狩り……要はどこからでも永久可能
極めつけに バスケを完走すればラオウのゲージが世紀末 。まさに拳王。
また、攻撃力・防御力が通常の1.1倍で気絶耐久値も全キャラ中ダントツNo.1。
技のリーチや判定も強めで、積極的に永久を狙っていく事ができる。
具体的なコンボについてはキャラページを参照のこと。

しかし、「釵」から小パンの目押しの猶予は僅か2Fでコンボ全体の難度も非常に高い。
永久と言ってもワンパターンではなく、ヒット数など様々な要因を考えてレシピを変える必要があり、覚えることが多い。
また、ステージによっては(トキステージなど)原因不明の処理落ちがあるので、目押しミス後のフォローも必須。
このことから、彼の戦いは 世紀末リズムアクションゲーム と呼ばれる事も。
ただし目押しをミスってもフォローさえ出来れば優位に攻撃を継続できる場面が多い。
また、1コンボ決めれば大抵は星3個を勝手に取っているので、星取り能力も高い。 そして相手はその1コンボで死んでたりする
永久を完走できずとも、長期戦に持ち込むことができれば一撃必殺を狙う機会も巡ってくる。
大柄であるため各種通常技のリーチが長く、1ゲージ必要だが あらゆる地上技をキャンセルでき、出がかりにアーマーがあり、ヒット・ガードを問わずジャンプキャンセル可能な発生3Fの突進技「無想陰殺」 によるプレッシャーは北斗一。

…と攻撃面では優秀だが、防御面が非常に危うい。例を挙げると、
  • 食らい判定が大きく、ラオウ限定の中段、コンボが豊富
  • 動作が重く、技の発生も遅いものが多い
  • ダッシュの初速が極端に遅い上に、最速を誇るダッシュ最高速度を活かす機会も無い
  • バックステップ代わりの避け動作の性能が悪い
  • 切り返しに使える技に乏しい
  • ガードさせて有利な技が無く、固めや崩しのゲージ依存率が高い
  • ダウン後は自分が壁を背負っていても何故か低空ダッシュなどでめくられる
    • 同様に、コンボ中に容易に裏回りが起きるためラオウ限定のバスケルートが非常に多い
  • 上下ガードの切り換えにラグがあり 崩し見えてもガード出来ませんでした
など、「体力は高いのに防御性能が低い」という何ともちぐはぐな性能を持つ。
非常に高い気絶耐久値も蓄積バグのせいであまり意味を成さず、一度攻め込まれるとそのまま押し切られて天に帰る事もしばしば。
そして全キャラ永久or即死持ちのこのゲームでは、 高い体力が逆に相手の永久コンボのゲージ回収量を上げてしまう という欠点がある。
たっぷりゲージを確保された挙句、次のラウンドはこちらも何か刺さったら即死するという状況に陥る。
このため、 『ラオウは防御力が高いのが弱点』 というよく分からない評価をされる事がしばしばある。
「北斗呑龍呼法」での必殺技強化やブロッキング的究極奥義「無想転生」で厳しい立ち回りをある程度カバー可能だが、
特にトキとレイが相手では、これらを使う隙を作るのも大変。原作ではどっちにも勝ってるのに…。

ただし、一度でもループ>トラベリング>バスケと完走できてしまえば、
大量ゲージ回収→次ラウンド、ゲージを使って触って崩す→再度大量ゲージ回収、即死→さらに次のラウンドも(ry
となり完全にラオウのペースに持ち込める。
このため2ラウンド制より3ラウンド制に強いと言われ、3ラウンド制ではセット補正による堅さも含め名実共に「4強」である。

以上の弱点からか、上位3名には今一歩及ばないとされるが、ワンチャンスから勝負を拾う強さはトップといえる。
「死ななきゃ安い」という名言を一番痛感するキャラである。なんだかんだでしぶといのは長所なのである。相手にとってはたまったものではないが…。
この性能で最上位に届かないという辺りに世紀末っぷりを感じて頂ければ幸い。

ケンシロウ

主人公らしい、万能でスタンダードなキャラクター。

レイほどではないが、彼も「器用万能」の部類に入るだろう。
6Bと簡単な入力でとっさに出せ、スーパーアーマーがつく「裏拳」や上半身無敵で空中オーラガード不能の弱「北斗有情猛翔破」、
無敵対空技の強「北斗有情猛翔破」と発生が早く、高威力の壁コンボに繋げられる対空突進技「北斗飛衛拳」、反射技も兼ねる上中段当身技の「北斗龍撃虎」など、
対空や切り返し、ガーキャン狩りを含む暴れ潰しの性能が高い。
ブロッキングの亜種である「無想転生」を使えばさらに強化され、やや苦手とする立ち回りも補助できる。
画面端の攻めにおいても、前述の暴れ潰しや低空ダッシュJBと2Bによるゲージ回収と崩しを兼ねた固め、
「北斗七死騎兵斬」を絡めた見切りにくい2択、画面端ならブースト無しで追撃可能で単発威力が不自然に高い通常投げなど、必要な手は揃っている。

立ち回りでは、 リーチが長く、発生が早く(7F)、当たればそのまま3~5割+星1~2個+蓄積起き攻めが可能 な遠Dがやたら強い。
また、基本コンボの気絶値が非常に高く、 普通に2コンボほど決めれば大抵の相手は気絶する
そして本作の火力では基本的にフルコン3発も決まればまずKOである。
星取り性能に関しては、1コンボで3つ取るとなるとゲージが必要になってくる点、攻撃力が高いのでラウンド取得時にあまり星が減らせてなかったりなどする点はレイに似ている。
しかし、ゲージを使えば小技から醒鋭孔>バニシング>弱有情>一撃というブーストを使った星3一撃コンボ、努力次第でつながる星4コンボなども装備している。

更に強「北斗有情猛翔破」は3段目が当たった瞬間にブーストでキャンセルすると、 直後に地上技が出せるようになる というバグがある。
これを利用すると、本来ブーストを使ってもコンボの〆か単発技にしかならない対空技から地上始動のフルコンボを叩き込めるので、リターンが非常に大きい。
実際、このバグの発見で一時は上位キャラ扱いされていた時期もあった。

永久およびバスケについては、特別難易度が高いわけではないが、ラオウ以外は普通に2回フルコン叩き込めば勝ちがほぼ確定するため、積極的に狙う必要性はさほど無い。
そもそも下位陣相手にはバスケ無しでも優位に立ちやすく、上位陣相手には立ち回りが厳しくゲージ消費を強いられやすいため意外と使う機会が回ってこない。
一方、ラオウに対しては立ち回りなら負けていないが、相手の様々な状況からの即死コンボが怖いのでバスケが使えないとかなり厳しい。
それゆえ、世紀末スポーツアクションゲーム等と呼ばれる本作において、割と真面目に格ゲーやってるキャラである。

しかし、性能的にいわゆる対応型寄りの技が多く、自分から攻め込めるような技にはやや乏しい。
特に強力な空対地技を持たないため、空中から飛び込んでいくような攻め方が難しい。
地上戦も、発生7Fで強判定・長リーチの遠立ちDは強力なものの、強攻撃なのでフォロースルーが大きく、空振ると危険。
しかしこれ以外には特別強力な地上技があるわけでもなく、接近して自分のペースに持ち込むのに苦労する。
さらに 空中での喰らい判定が異常に大きい という、コンボゲーとしてかなり重大な欠点がある。

「フルコン2回+αでほぼ勝利確定」「ブースト1本で無敵対空からフルコン可能」「一応10割装備」など、
普通の格ゲーなら十二分にぶっ飛んだ性能なのだが、「格ゲーレベルでの強み+α」程度でしかない所が今の彼の限界なのか、中堅というポジションに収まっている。


中堅下層キャラクター

これまた何かしら異常に尖った点を持つキャラたちだが、上の5人と比べてワンチャンスを掴みにくい。
それでも性能自体は「強キャラ」以上だが。

サウザー

飛び道具を軸に中近距離で立ち回るキャラ。

凄まじい攻撃性能と、それに反比例するかのような逆の意味で凄まじい防御性能を持つ「退かぬ媚びぬ省みぬ!」なキャラである。
攻めてる時だけ強キャラ とも。

画面に長く残る飛び道具兼中段攻撃「南斗爆星波」を軸に立ち回り、一度相手を転ばせてしまえばそこからずっと聖帝のターン!
このゲームにおけるガード時の仕様(通称「ガードロック」)も相まった ハイパー起き攻めタイム が始まる。
「極星十字衝破風」重ねの低空ダッシュJB(すかし小足との 中下段の二択 )をはじめ、
「退かぬ!媚びぬ!省みぬ!(ブーストキャンセル小足との 中下段の二択×3回 )」をブーストキャンセルして、
低空のJC(中段)、もしくは「南斗爆星波」(中段)の声と共に突っ込んでくる小足(下段)…と思わせて投げ(つまり 中下段投げの三択 、場合によっては更に択が増える)
挙句の果てには 「南斗爆星波」をガードした際に生じるガード切り替え不能時間 を利用したガー不崩し
など、普通の人間には見切ることが不可能に近い怒涛の如きラッシュが死ぬまで続く。
その起き攻めを究極奥義「鳳凰呼闘塊天」によって、 更に強化することすら可能
また、ラウンドあたりの星取り能力も最高クラスで、1R目で相手の死兆星が輝くことなどザラ。1コンボの威力が低いからとかいうな。

だが、防御性能は悪い。同じく防御性能の悪いラオウと違い、こちらはそのまま防御力がないといった意味でも悪い。
防御力が 何故かマミヤと並び 最低で、気絶値もトキやユダと同じ70。さらには全キャラ相手にガークラを起こしてしまう。
挙句の果てに、切り返しに使える技が2つしかない上に性能が良くない(どちらもオーラゲージ消費、判定が小さく、外せば多大な隙を晒す)。
このように致命的な欠点が多数あるため、一回攻められたらそのまま聖帝の夢が潰える事もザラ。
さらに1コンボの威力が低いため、思わぬ反撃から事故死という事もよくある。
他にも(これは下位キャラ全般に言えることなのだが)空対空からのコンボがほぼ無きに等しいのも辛い。

そして何より、最上位キャラのトキに対する相性がイマイチな事。 触れられたら負け とまで言われることも。
触れれば勝ちという意見もあることにはあるが、対策無しでは死ぬ思いでターンを握ってもゲージ技であっけなく切り返され、飛び道具は跳ね返され、固めからガークラ。あ、愛など要らぬ!
おまけにこれまた使用率の高いレイ、ケンシロウがどちらも対空が強く、特にレイの固めの強さはトキと大差は無いので厳しい。
要するに、 何にしても守勢に回ってしまうと脆い のである。
本当にガーキャンくらいしか安定した切り返しが無い為、そこまで強い固めでなくても聖帝様には結構厄介なのである。
そしてそのガーキャンも、このゲームでは読まれていると見事にガーキャン狩りの餌食となり…。
以上の点が響き、その余りにも高い攻撃ポテンシャルから差し引かれ中堅に留まっている。

しかし、前述の起き攻め的な意味での爆発力の高さから、ワンチャンスあれば脅威の起き攻め戦法により十分逆転は可能。
死ぬ時は一瞬で死ぬので誤解されやすいが、ゲージさえ確保してしまえば上位キャラ相手にも勝ち目は十分あるのだ(そのため、一方的に倒すか倒されるかという極端な試合になりやすい)。
南斗鳳凰拳に防御は無く、あるのはただ制圧前進のみ!!
……この辺の 妙な原作再現っぷり もこのゲームの愛されるポイントの一つともいえる。

シン

地上戦重視の立ち回りキャラ。
基本性能は挙動が素直で扱いやすい。
長いリーチ・短い硬直・低い姿勢と3拍子揃った2B、鋭い低空ダッシュにめくりやすいJB、使い勝手のいい「南斗獄屠拳」などの必殺技を持ち、立ち回りはかなりの強さ。
また、先述のめくり性能や高性能なコマ投げのおかげで崩し、起き攻め能力も高い。
置き気味の対空「南斗迫破斬」やコマンド投げ「南斗虐指葬」など、無条件に星を奪う技にも恵まれている。
開幕からノーゲージでも低ダJBから壁コンに移行できれば、4割~6割と星3つを狙っていけるのは大きい。
そして1ブーストあれば先のJBや2B、コマ投げなど色々な行動から星3を奪って一撃に繋げることが可能。
さらに全キャラに対してガークラできるので、切り返しの弱い相手だと蓄積バグを利用して強制的にガークラに追い込むことができる。
更にバグ昇竜等と同様いくつかの大会では禁止されているが、 無敵バグ「ムテキング」という奥の手 も持つ。

短所は火力が低いこと、ゲージ回収力が低いこと、地対空に乏しいこと。
キャンセル出来る技が少なく( 特に地上通常技のノーマルジャンプキャンセルルートはゼロ )、発生が早い技も隙が大きいため、ブースト無しではコンボが繋がりにくく固めにくい。
おかげでコンボの継続時間が短くて蓄積を貯めにくく、
(ガークラ持ちとして当然だけど)連続ガードさせにくいので相手のガードを誘ってゲージを頂戴することもできず、
崩しも択こそ立派だが読まれたときの隙がやや大きくてノーゲージではフォローしづらいなど、ゲージの維持と回収が苦手。
火力も火力で基本のノーゲージコンボで1割~3割、ゲージ使って2割~4割、壁コンで4~6割くらいしかない。
なァ~にィ~? 十分高い? レイのノーゲージ基本コンボは4~6割、ラオウに至っては小技から永久ですよ?
近距離の地対空も有用なものが少なく、特に空中からの強襲がメインのレイには大変泣かされる。
究極奥義も威力に乏しく、硬直が長いため、低火力や地対空の微妙さに拍車をかける。
ここまで書けばわかっているだろうが、もちろんバスケなんかは夢物語。できないわけではないが明らかに無茶な要求が多く、完全にロマンの域。

詰みと言えるほどではないが、 上位4人に対して3:7程度の不利がつく
良くも悪くもオーソドックスな戦闘スタイルであるため、ワンチャンス即死のゴロゴロしている世紀末では分が悪くなりがち。
そのため、勝つためには何回もハイリスクな読み合いに勝たなければならない。
ガード崩し能力は高いので、切り返しの苦手な相手なら一度転ばせれば結構いけるのだが。

以上の欠点から中堅下層キャラとされているが、立ち回り能力と星取り能力は高いので、
立ち回りの強さを活用して開幕ガン攻めから星を5つ以上取りつつ1Rを取れば、2R目は星3取って一撃という希望が見えてくる。
また互いにゲージの無い開幕で1コンボ叩き込めば、蓄積起き攻めから「ガークラ→更に気絶」という、実質的な即死コンになり得る。
コンボの手軽さの割に、勝つには使用者の高度な読みや立ち回りが要求されるため、実はむしろ玄人向きである。
星3つを取りつつ一撃必殺奥義を叩き込むコンボは実用性も高く、何より非常に美しい。
上位キャラ、特に最も苦手なレイを相手にこれを叩き込んだ時にはギャラリーが「う、美しい・・・ハッ!」となるに違いない。

マミヤ

機動力と飛び道具を生かした遠距離戦キャラ。

このゲームの唯一の女性キャラである。
そのためか 攻撃力、防御力とも最低ランク という致命的な弱点がある。元々拳法家でもないしね
全ての相手に対してガードクラッシュを起こしてしまうのも厳しい。ワンチャンス与えたらそのまま死ぬ事も(この辺はサウザーと共通)。

一部の通常技や必殺技に専用のゲージがあるため、それらのゲージ回復に必要なリロードの隙を作る立ち回りも重要。
専用ゲージは以下の2つで、ラウンド開始時に全回復する。
  1. ボウガンの矢(ボウガンを使用する必殺技に使う。最大10発)
  2. 娥媚刺(ガビシ)ゲージ(Cボタン系の通常技やスパイクアタックで使用する。最大100%)
ボウガンやメット投げなどの必殺技やヨーヨーなどのリーチの長い攻撃を多く持ち、なおかつ機動力もそこそこ高い。
対空技も豊富で空間制圧能力が高く、遠距離戦や立ち回りの強さは相当なもの。
起き攻めも中下段、表裏の揺さぶりが強烈な上、全キャラ中最速の発生&ノーゲージで追撃可能なヘヴィーストライクなど、決して悪くない。

一撃必殺技の「さようなら…」も確定させるにはボウガンの矢が4、5本必要な上に、クセが有り使いにくいが、
応用力の高さは持っており、極めれば「北斗有情破顔拳」程ではないが、色々な状況から決められる。
発生が暗転後0Fで空中ガード不能のため、本作最強の地対空兵器とも言われる。

爆発力の面でもなかなかに優秀で、中堅以下のキャラにしては珍しくバスケを主火力として使える。
というのも究極奥義の「バインドトリック」が「相手を高く飛ばしつつ彼女も一緒に飛び上がり、かなりの連撃を加える」という、 バスケしてくださいと言わんばかりの技だから
コンボ難度も簡単な方で、かつ全キャラ中最もバスケのゲージ効率が良いキャラでもある。

遠距離戦主体のキャラではあるが、切り返しも意外と弱くはない。
判定の強い2C、ハイリスクだが上半身無敵の必殺技「バックスラッシュキック」、出始めから完全無敵で状況次第ではバスケにもいける究極奥義「バインドトリック」、
出始め無敵でそこそこ安定した性能の究極奥義「バイク」、 他キャラより発生も硬直も短くガードさせて5分の通常ガーキャン
と色々な手があり、オーラゲージがあれば切り返しには困らない。
空中での食らい判定もトキ並に特殊な為、相手側の要求コンボ精度がグンと高まる。

…ここまでご覧になって気付いた方も多いだろうが、マミヤには一つ大きな穴がある。
通常コンボも牽制も切り返しもバスケも一撃も、ほぼ全ての行動で何らかのゲージを消費していかねばならない という点だ。
ユダも似たような所があるが、彼の部下ゲージは自動回復してくれるのに対し、こちらは大きな隙を晒すリロードが必要。
掛け値無しに一瞬の隙がそのまま生死を左右する世紀末では、あまりに危険すぎると言わざるを得ない。

機動力とリーチを生かしても完全に接近を阻みきれるわけでなく、いずれ切り返しにゲージを使う必要がある。
それゆえ、頼りにしたい「バインドトリック」とは別に切り返し用ゲージを抑えておく必要がある。
しかし、いくらオーラゲージが溜まりやすいとはいえ、ほぼ2ゲージ(フルゲージ)近くを常時確保しておくなんてあまりにも無理がある。
ましてマミヤのノーゲージコンボは非常に貧弱で、ダメージどころかゲージ回収すらままならないのだから。
また、小技のリーチがかなり短く、攻撃レベルが低いので潰されやすいのも辛い。

そういった事情もあり、防御能力の低さや複数のゲージ管理を行わなければならないプレイヤーへの負担は如何ともし難い。
そして、トキには北斗中最悪と言われる程の相性の悪さである。実にダイヤで唯一の『9:1』。
しかし、中堅下位のキャラでさえ実用的な永久持ちとは……まあ世紀末だからしょうがない
ちなみに、プレイヤー人口が極端に少ないので、マミヤ戦に慣れない相手に思わぬ番狂わせを演じることもままある。


下位キャラクター

ダイヤグラムにおいて他の8人から大きく離されているキャラ達。
いずれも尖った点は多いが立ち回りが厳しく、ワンチャンスを掴みにくい。

ジャギ

設置・牽制系のテクニカルキャラ。

判定が非常に強くカウンターで秘孔よろけにできる2C、発生は死ぬほど遅いが全キャラ中唯一中段であるグレイブシュート、 何故か空中の相手も速度が減衰する ガソリン撒き。
空中技も 発生3F連打キャンセル可能 のA、カウンターで壁バウンド誘発からダメージが見込めるC、
ゲーム中でも本当に希少な 着地硬直の発生しない技 である「北斗千手殺」など粒ぞろい。
切り返しには 無敵発生0F+発生2F という本作中最速発生の究極奥義「北斗羅漢撃」(外せば反撃確定だが、ガードさせれば五分~微不利)が優秀で迂闊な固めには割り込んでいける。
壁コン以外のノーゲージコンボは安いもののジャンプAの回転の良さで蓄積を乗せやすく、崩しもブーストを絡めれば中々にえぐい中下択がある。
手慣れたジャギを相手取るにはこれらの技やそれを絡めたセットプレイに気をつけなければならないだろう。

とは言え依然他のキャラとの差は大きい。
弱点を挙げていくと、
  • 全体的に技のリーチが短く、長い技は他と比べ発生が遅い
  • 全体的にコンボが安い。世紀末的な意味で(ノーゲージ1割~2割かつブースト使ってもあまり威力が上がらない。壁コンだと3~7割)
  • 一部実用的な永久コンボの難易度が中々高い
  • 隙だらけのくせにダメージが雀の涙の飛び道具「ショットガン」
  • 全キャラ相手に発生する下段ガード中の石像ガークラ(しかもガードゲージが見えない)
  • 一撃必殺技「この俺の顔より醜く焼け爛れろ」の判定が微妙に特殊で外れやすい
  • 2ゲージ使うのに不発に終わる事もある 究極奥義「俺の名を言ってみろ!
などなど。

ワンチャンスあれば一気にひっくり返せるこのゲームだが、そもそもジャギ様は ワンチャンスすら来ないで殺される ことがしばしば。
そのワンチャンスから殺しきる攻撃性能は身に付けたがゲージは必要で、結局は最低でも2,3チャンスは掴まなければならない。
だからと言ってそのチャンスを掴むための立ち回りが(ry 攻め込まれると切り返しが(ry しかもそのためにはゲージが(ry
…もう涙も出ねえや。

一応バスケはできるが、 ルートを開発しすぎてコンボ選択が難しい
始動技、ゲージ、相手キャラ、端からの距離、 到達する画面端の方向 と様々な要素があるのだが、それらを瞬時に見極めるのはまさしく修羅の道。
しかし克服できないと爆発力の乏しいシンにすら追いつけないという非情な現実が待ち構えている。
ラオウ・ケンシロウ・レイ・シンに対しては投げからローコストで行けるルートがあり、
特にレイには始動時ブースト0でバスケが可能という事もあり、「ワンチャン無くもない」どころか「完全に五分」「ゲロ吐くほどジャギ有利」と言われることも。

しかし、ゲージ消費量やコンボ難易度をどうこう言う以前に、 前提となる浮かすためのゲージ確保や触れるための立ち回りの方が圧倒的に無理ゲー である。
バスケ状態に持ち込んでしまえば大量の蓄積値を生かし、一瞬にしてブースト・オーラMAXにできるだけに、何ともちぐはぐである。

ちなみに、性能こそ他と見劣りするが各種技の原作再現度は全キャラ中トップレベル。そういった意味では「最も製作者に愛されたキャラ」なのかもしれない。
やられボイスが他と比べてかなり多く、意図的に弱キャラとして調整されたのは間違いないだろう。
だが、そんな彼が上位8人に戦いを挑む様は、なにか例え様の無い不思議な魅力に包まれている。
実際に「闘劇08」でも、当時北斗内で最も詰みゲーと呼ばれたダイヤ(1:9ないし 0.5:9.5 )を以てして1ラウンドを奪い、弱キャラの持つ可能性を見せ付けた。
ちなみに、単独の最弱を脱したと言っても前述の超難度バスケを実戦で扱えるのが前提である。まさしく超上級者向けキャラと言えよう。


ハート様

重量級の投げキャラ。

地対空投げ「ダンクレシーブ」、空中投げ、しゃがんでいる相手に当たる掴み投げ、打撃投げの究極奥義など、基本的な投げ技は揃っている。
その代わりか、グレイヴシュートやブーストを所持していない。

とにかく基本火力が異常であり、ノーゲージでもフルコン完走で4割5割奪っていける火力がある。
牽制として比較的使用回数の多い「アースクラッシュ」ヒットからジャンプキャンセル→空中投げするだけでも2割3割。
特に究極奥義の打撃投げ「ハートのA」は 1ゲージ生当て6割 という超火力。
打撃投げなので(補正で威力が減るとはいえ)コンボに組み込めるのも恐ろしい。
(キャラ限かつヒット数に数えられない壁やられダメージ含めてだが) 4HIT即死コンボ などというのは中々ない文言である。
ダンクレシーブ×nという、タイミングこそ難しいが ほんとに調整したのかスタッフ と突っ込みたくなる永久もある。

そしてモード変更の究極奥義「いてぇよ~!!」が彼の真髄。
「いてぇよ~!!」はガードできなくなるという超デメリットの代わりに少し技の性能を上げる、少し技が増えるという素で見ればかなり困った技なのだが、
コンボに組み込むことでデメリットをほぼ回避しつつ、即死コンボに直行することができる。
そしてこのコンボの始動はバニ、あるいは当身技(またはそのガーキャン版)「どこからでもどうぞ」。
要するに バニ、当身、ガーキャンヒット時に1ゲージあれば即死
「どこからでもどうぞ」のガーキャン版には0.5ゲージが必要なので、1.5ゲージある彼に下手に攻めると死ぬことになる。
おまけにこの10割コンボ、比較的ゲージ回収率が良いので状況次第で次ラウンドでも即10割に持っていけるゲージを確保できてしまう。

また、タメ技のJCを溜めたまま着地するとなぜか1発分のアーマーをストックしたまま動ける。
これにより図々しく立ち回ることが可能で、下手に手を出した相手を投げて再度アーマーをつけてプレッシャーを与え、
ゲージが溜まれば手を出した相手を吹き飛ばしてKOという、凄まじい荒らし性能を誇る。
一発の威力だけで見ればラオウのほぼ下位互換でしかないが、 安定した切り返しから即死にご案内 というのは絶対的な長所であり、
ここまで高い荒らし性能のキャラは世紀末を象徴する北斗といえど他にいない。

しかし、その分立ち回りが致命的に辛い。
まず、このゲームで唯一ブーストゲージを持たず、ブーストによる移動補助ができないため、単純な立ち回り、戦術の幅が絶対的に狭い。
着地硬直も他キャラに比べ長く、相手がフリーの状態で迂闊に飛ぼうものならブースト差し込みから手痛いダメージを貰う事になる。
更に中距離牽制のB版「アースクラッシュ」はアジリティディフェンスからのブースト行動で反確、
シンに至ってはノーブーストノーマルガードの獄屠拳から壁コン直行 である。
頼みのアーマーも削りダメージが発生するだけで消えてしまう為、常にオーラガードを纏うレベルで慎重でなければならない。
そして彼は巨体キャラなので食らい判定が全体的に大きく、
特にダウン時の食らい判定が縦に大きい(通称「サザンクロス補正」)ため、彼限定(もしくはシンと共通)の低コスト百烈が存在する。
また大柄投げキャラの例に漏れず遠距離攻撃に弱く、対策をとった相手にひたすら待たれるとやることが無い。

星取り性能も悪くはないのだが、一撃が1F発生とはいえ普通の投げ技であるためコンボに組み込めず、
確定タイミングもあるとは言えほぼ博打と変わらないため、正直言って一撃関係は他キャラ程には期待できない。
このように、繊細な立ち回りと職人技を随所に求められる。

ちなみに、なぜかハート様は2P側だと永久コンボの幅が広がるので、 席取りゲームという名の第0ラウンド が存在した。
そのため自分が先に2P側に座ることはハート様対策の基本とされ、逆にハート様が来たら2P席を譲ってあげるというフェアプレイも場所によっては見られた。
実際、1Pと2Pで独立したダイヤグラムが存在しているそうである(ただし、1Pと2Pで挙動に若干の違いがあるゲームはかなり多い)。
しかし、ブーストという絶対的なシステムを利用できないことは極めて大きく、かつて1弱とされたジャギの大躍進もあり、2P側でも実質最弱キャラに転落してしまった。
また、1P側だと 全キャラに詰む 。いてぇよ…


普通の世紀末のダイヤ(2013年9月時点、2R制、ハート様は2P側)

トキ レイ ユダ ラオ ケン サウ マミ シン ハー ジャ 合計
トキ 4.5 5 6 7 7 9 7 8 8 61.5(+16.5)
レイ 5.5 5.5 7 5.5 7 7 7 6.5 7 58(+13)
ユダ 5 4.5 5 7 6 5 7 8 8 55.5(+10.5)
ラオウ 4 3 5 6 6 4 7 7 8 50(+5)
ケンシロウ 3 4.5 3 4 7 4 5.5 7 7 45(±0)
サウザー 3 3 4 4 3 5.5 5 7 7 41.5(-3.5)
マミヤ 1 3 5 6 6 4.5 3 7 6 41.5(-3.5)
シン 3 3 3 3 4.5 5 7 7 6 41.5(-3.5)
ハート様 2 3.5 2 3 3 3 3 3 6 28.5(-16.5)
ジャギ 2 3 2 2 3 3 4 4 4 27(-18)
見ての通り、7:3や8:2の組み合わせが非常に多い……というか半分以上
ちなみに良バランスと言われるゲームは、大半が6:4以内、最悪でも7.5:2.5程度に収まる。
「どれほどこのゲームが世紀末か」ということが分かると思う。
しかし、それすらも無視してこの世紀末に挑む修羅たちの実力とやりこみは凄まじい。
事実、これだけの世紀末なバランスにもかかわらず、全てのキャラが「闘劇」に出場したり、
ジャギやハート様だけで構成されたチームが本戦に進出 したりと、様々な奇跡を起こしている。
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ただし、ニコニコでの積極的な活動でかなり有名になったとはいえ、中野TRFは 「MUGENとは全く関係ない」現実のゲームセンターである
中野TRF動画でMUGEN関係のコメントをすることは、両方にとって非常に迷惑なことであり百害有って一利無しなので厳禁である。
またMUGEN動画においても、うp主が中野TRFネタを出したり許容しているならまだしも、
そうでない動画でやたら中野TRFネタコメントをするのはうp主や他の視聴者に迷惑になるため、自重しよう。