「ギャオス?何だい、ソレは」
「ギャオーって鳴くからギャオスだよ」
身長:65メートル(昭和) / 85メートル(平成) / 88メートル(ハイパー) / 30メートル(オリジナル)
体重:25トン(昭和) / 75トン(平成) / 78トン(ハイパー) / 500トン(オリジナル)
翼長:172メートル(昭和) / 185メートル(平成) / 190メートル(ハイパー) / 90メートル(オリジナル)
1967年に大映系にて公開された特撮映画『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』で初登場した
怪獣。
蝙蝠の様な羽を持ち、口から300万サイクルの
「超音波メス」を発射して、対象を切断する。
肉食で、特に
人間の肉や
血液を好んで食べる。
別名は昭和シリーズでは「超音波怪獣」、平成シリーズでは「超遺伝子獣」となっている。
ガメラの敵となる怪獣では出演回数が最も多く、
ガメラのライバル怪獣として推す声も多い。
名前の由来は、昭和シリーズでは劇中で少年が「ギャオー」と鳴くからと名付け、それを防衛軍も採用している。
昭和、平成を通して紫外線や強い光が弱点であり、夜間にしか活動が出来ない。
このギャオスの鳴き声は、後に『
帰ってきたウルトラマン』に登場した凶暴怪獣アーストロンの鳴き声に流用されている。
アーストロンはウルトラシリーズでも登場機会が多いので、どちらかというとアーストロンの声というイメージの方が
強い人物も多いのではないだろうか?
昭和シリーズでは第3作目『ガメラ対ギャオス』で初登場。富士山の噴火の影響で復活し、人々や
家畜を襲った。
ガメラに海中に引き込まれそうになりつま先を自ら切り離して逃げたが、つま先は再生した。
切り落とされたつま先が日光や紫外線を浴びると縮むことから弱点が露呈、対策を立てられてしまう。
炎が苦手であり、胸部から発する霧で鎮火する能力を持つ。
ガメラはこの霧によって飛行中のジェット噴射が消えてしまい、落下してしまった。
首の部分で背骨が音叉状になっているため首が回らず、背後は死角となっている。
最後はガメラによって富士山の火口に引きずり込まれて倒された。
また、『ガメラ対大悪獣ギロン』には亜種の
宇宙ギャオスが登場。体色が銀色である他、日中でも活動している。
ここでは
ギロンに体を切り刻まれてしまうという、完全にかませ犬扱いであった。
同映画の映像を流用する形で『宇宙怪獣ガメラ』にも登場している。
「ただの鳥じゃなか! 翼長約15メートル、しかもこいは人ば襲う!」
平成シリーズでは第1作『ガメラ 大怪獣空中決戦』から登場。
超古代文明による遺伝子操作の結果の産物という設定がなされている。
当初はガメラに比べて遥かに小さく非力だったが、共食いや自己進化を繰り返し、ガメラに対抗するように巨大化。
更に上記の弱点も単に目が弱いだけであり、目に膜を張る事で克服し、昼間でも活動できるようになった。
人工生命体故に染色体があらゆる生物の利点を集約した一対しかなく、性転換による
単独無性生殖が可能であり、
上記の画像のように東京タワーに巣を作りそこに卵を産み落とした。
+
|
あくまで登場人物の推測という形ではあるが |
その真の存在意義は、超古代文明が作り出した
ガメラとセットの人口調節・地球環境保護システムなのではないかと語られている。
人口が増えすぎて地球環境が破壊される
→
ギャオス復活、人類を駆逐して文明を破壊する
→
ガメラ復活、用済みとなったギャオスを根絶する
→
役目を終えたガメラ、眠りに就く
→
僅かに生き残った人類が再び文明を築き始める
→
以下ループ
というわけ。
もしこれが真実ならば、幾ら地球を守るためとはいえ思い付いた人間は相当に性格が歪んでいると言わざるを得ないだろう。
ただ、この推論に対しては
「人類を滅ぼして地球を守ろうという考えも生態系の破壊であり自然の摂理に反しており、 人の思い上がりに過ぎない。ガメラはその傲慢を打ち砕くために生まれた」
という反論も為されており、どちらが正しいのかは明確にはなっていない。
|
地球環境の乱れによって覚醒し、最初に生き残った三匹は全てガメラによって倒されたものの、
続編の『ガメラ2 レギオン襲来』においてガメラが
レギオンを倒す為に「ウルティメイト・プラズマ」を使用し
地球の力であるマナを大量消費、結果的にギャオスが覚醒しやすい状況に陥ってしまった。
その為に『ガメラ3 邪神<イリス>覚醒』では世界中で完全体の「
ハイパーギャオス」が出現するようになる。
やがて全てのハイパーギャオスは怨敵ガメラを滅ぼすべく日本へと向かう。
満身創痍ながらも尚戦わんとするガメラ。全戦力を以って対抗しようとする
自衛隊。
この黙示録の結末は…、未だに語られてはいない。
+
|
しかし… |
大映に料金授受を行わない等を条件に許可を得た落語家の林家しん平氏が自主制作した続編『ガメラ4 真実』が存在する。 残念ながら今では見ることの叶わない幻の作品となっているが、『ガメラ3 邪神<イリス>覚醒』のその後が語られている。
同作では、翼を振動させることによってプラズマ火球を無効化させる能力を持ったアルビノギャオスが登場している。
その他、『邪神<イリス>覚醒』の翌年に当たる西暦2000年を舞台にした作品も存在する。
『2』と『3』の間に発売されたゲーム『ガメラ2000』ではギャオスを作った勢力が西暦2000年に復活し、
『大怪獣空中決戦』の件で日本に保管されていたギャオス遺伝子を奪取して
様々なギャオスバリエーションを作り出して侵略を仕掛けてくる。
同ゲームの世界観は近未来的で、設定年代が近い『3』とは実質パラレルの関係になっていると思われる。
|
また、『ガメラ3』に登場する怪獣の
イリスは、ギャオスの突然変異体とも言われている。
他には『小さき勇者たち~ガメラ~』に登場している。
大挙して日本のとある漁村を襲い、駆け付けたガメラと戦いになり一匹一匹では敵わないものの数の力で
全身をズタズタにするが、最期の力を解放したガメラの自爆によって一掃された。
しかしギャオスの細胞には他の生物を異常進化させて怪獣化させる力があり、この時吹っ飛んだ
ギャオスの肉片を食べたトカゲが、この映画の敵怪獣であるジーダスに変化している。
破李拳竜による漫画『大怪獣ガメラ』においては、人間を操る能力を見せた他、
クライマックスでは死んだ怪獣の生命エネルギーを吸収して「最強怪獣パワード・ギャオス」へと変貌した。
MUGENにおけるギャオス
googoo64氏が2009年12月9日に公開した昭和版のギャオスと、
仮面魔獣氏が2011年9月21日に公開開始した平成版のギャオスが存在している。
googoo64氏の昭和版のギャオスは、技や動きは原作である昭和版ギャオスのイメージをかなり忠実に再現しており、格ゲー離れした性能の狂上位キャラである。
仮面魔獣氏の平成版のギャオスはかなり一般格闘ゲーム寄りの動きと技性能になっており、一般キャラと戦えるようなキャラに仕上がっている。
+
|
googoo64氏製 昭和版ギャオス |
トトや ギロンの製作者であるgoogoo64氏が製作した、昭和版のギャオスが2009年12月9日に公開された。
その技のセレクトや動きは原作である昭和版ギャオスのイメージをかなり忠実に再現している。
AIこそ搭載されていないが、それを含めても性能が狂上位になっており、該当ランクなら充分watchでも戦えるだろう。
その仕様は一般的な格闘ゲームのキャラとは大きく異なっており、ゲージ消費で使用する技やガードが存在していない。
しかも常に一定の高さになるように浮かんでおり、空中を自由に飛び回ることができる。
さらに使う技も攻撃力が異様に高い技や即死級ダメージの技、無敵時間付きの回復技などが揃っており、
しかもそれらの技を前述のようにゲージ消費無しでバンバン使用してくる。
そういった意味ではゲージが常にMAXの特殊カラーや特殊ルールのような感覚で使うといいのかもしれない。
また、食らい判定も癖があり、攻撃技の使用中は自分の食らい判定が一切無く、攻撃を当てられない。
さらに、ダメージを受けた時やダウン時には食らい判定が急に小さくなり、コンボや連続攻撃がうまく当たらない事も多い。
その為、倒そうとすると攻撃範囲が広く一撃で倒せるような火力のある技が必要になる。
怪獣なら ゼットンのファイナルビームなどが有効。
このように動画への使用が難しい性能のキャラなのだが、
原作再現率が高く、どの技もコマンド入力無しにボタン一つで出せるなど、個人で使う分には使いやすいキャラなので
昭和ギャオスが好きならぜひ使って欲しいキャラである。
技の性能はこんな感じ
- ハリケーン
- 羽ばたいて竜巻を起こして敵を空中に舞い上がらせる。攻撃範囲が上下に非常に広く、当てやすい技。映画内で戦車とかを吹き飛ばしていた技だと思われる。
- 黄色い霧
- 水平移動しながら腹部から黄色い霧を発生させて下の敵にダメージを与える。移動と攻撃を兼ねた便利な技。
映画で使用していたのは黄色い消火液であって、ダメージを与える効果は無いはずなのだが、なぜか使っていてもあまり違和感は無い。 アーマー殺しの性質もあるらしく、アーマー持ちの相手に使うと異常な大ダメージを与える事がある。
- 暗闇のコウモリ
- 背景を真っ暗にしたのち、コウモリのように天井からぶら下がって休憩、体力を回復する。前述のようにゲージが必要無く、しかも使用中は無敵状態になるので相手にはどうする事も出来ない鬼畜技。映画内の洞窟で休んで足を再生させていたシーンを思い出させてくれる。別にそのシーンでは天井からぶら下がってはいないのだが、やはり違和感はあまり無い。
- 超音波メス
- ギャオスといえばやはりこの技。ビジュアルは原作に忠実だが、威力が即死級になっている。バリアーやガードで防げるが、直撃すればシラリー辺りさえ葬り去る。ただ連続ダメージに対する無敵時間などのあるキャラなら直撃しても防げるようである。
- 掴み上昇
- 敵を足で掴んで上昇した後地面に落して叩きつける技。映画内で飛べなくなったガメラを掴んで何度も地面にぶつけているシーンを思い出させてくれる。
余談だがこのギャオスには『 ウルトラマン』の夜の町のステージがよく似合う。
他にもzektard氏製作の「暁の潮風島ステージ」なども、朝焼けの中に山と森の浮かび上がる昭和版の最終決戦を思い出させるステージで、このギャオスによく似合う。
+
|
大会ネタバレ |
1:20頃から、ギャオスの技や技の演出、立ち回りもよくわかる一戦
対戦相手のシルバーブルーメは 別大会で、一撃必殺技とイリスの同化さえ当たらないという
理不尽な食らい判定などによるAI殺しの性能で ゼットンを始めとする強豪を破って優勝しており、
この別枠では別大会には無かったライフの自動回復まで搭載されていた。
しかし、そもそもAIが搭載されていないギャオスにはブルーメ得意のAI殺しが殆ど通用しなかった。
そして長時間持続する多段の攻撃判定を持つギャオスの「黄色い霧」は、
一瞬しかないブルーメの食らい判定にも的確に大ダメージを与えることが出来、
ブルーメの自動回復さえ上回ってブルーメを撃破することができた。
とはいえギャオスの異常な火力をもってしてもライフ自動回復有りのブルーメの体力を削ることは
「黄色い霧」以外では困難で、「黄色い霧」の当たらなかった2ラウンド目は長期戦になった。
だが、長時間の無敵付きの攻撃を連発し、相手をジリ貧に追い込むブルーメ得意の戦法も、
常に浮遊しているギャオスにはうまく攻撃を当てることができず、長期戦に持ち込まれても
ギャオスは無敵付きの回復技である「暗闇のコウモリ」で持ちこたえることができた。
ただ、ギャオスには投げ無効はないので、ブルーメの3ゲージ技が当たればブルーメにも勝ち目はあったのだが、
3ラウンド目でブルーメの使用した即死攻撃をギャオスは自身の食らい判定の消える攻撃で見事に回避、
再びの黄色い霧でブルーメを沈め激戦を制した。
ある意味格ゲーをやめてる狂キャラが揃った別枠らしい、相性しだいで強豪も倒せるというのが
モロに出た一戦だったが、この一戦の名勝負でギャオスの知名度が少しは上がったのは間違いないだろう。
|
|
+
|
仮面魔獣氏製 平成版ギャオス |
仮面魔獣氏によって製作された、平成三部作準拠の手描きのギャオス。氏のブログから公開先のskydriveに行くことができる。
比較的格ゲー寄りの性能になっており、技も一般的な射程と威力になっている。
2012年4月16日にほぼすべての技を搭載したβ版となった。
これまで公開された怪獣に比べるとコンボが非常に多彩であり、テキストファイルには6種類レシピが記載されているが
いずれも慣れれば比較的簡単で且つ大きなダメージを取ることができる。
技の見栄えもよく、とくに3ゲージ技の「ソニックディストラクト・タックル」は
一度上方に飛んで画面外に消えた後、奥から飛来して相手を奇襲するというダイナミックなもの。
他にもサマーソルトキックや相手を掴んで飛び上がり叩きつける投げ技などギャオスらしいスピーティーなものがある。
2012年4月30日の更新でAIが搭載された。
おすすめコンボ
|
備考 |
屈A>立A>立B>214B>623C |
小技からの繋ぎ |
4C>4C>214C>623C |
浮かせ技である4C始動 |
4C>JC>214C |
4C始動の空中コンボ |
4C>236B>236C |
テキストにも載っているレシピ。ゲージを使用するがこのお手軽さで5割は破格 |
|
出場大会
昭和版ギャオス(googoo64氏製作版)
平成版ギャオス(仮面魔獣氏製作版)